- 売上高: 22.70億円
- 営業利益: 1.15億円
- 当期純利益: 1.23億円
- 1株当たり当期純利益: 30.87円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 22.70億円 | - | - |
| 販管費 | 6.70億円 | - | - |
| 営業利益 | 1.15億円 | 1.06億円 | +8.5% |
| 営業外収益 | 14百万円 | - | - |
| 経常利益 | 1.23億円 | 1.20億円 | +2.5% |
| 法人税等 | -17万円 | - | - |
| 当期純利益 | 1.23億円 | 1.13億円 | +8.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.13億円 | 1.20億円 | -5.8% |
| 包括利益 | 1.47億円 | 94百万円 | +56.4% |
| 減価償却費 | 5百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 30.87円 | 32.67円 | -5.5% |
| 1株当たり配当金 | 31.00円 | 5.00円 | +520.0% |
| 年間配当総額 | 44百万円 | 44百万円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 24.53億円 | - | - |
| 現金預金 | 19.12億円 | - | - |
| 固定資産 | 4.78億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 2百万円 | - | - |
| 無形資産 | 15百万円 | - | - |
| 投資有価証券 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 1.49億円 | 3.49億円 | -2.00億円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -18百万円 | -36百万円 | +18百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -51百万円 | -18百万円 | -33百万円 |
| フリーキャッシュフロー | 1.31億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 総資産経常利益率 | 4.0% |
| 配当性向 | 36.7% |
| 純資産配当率(DOE) | 2.5% |
| 1株当たり純資産 | 499.82円 |
| 純利益率 | 5.0% |
| 流動比率 | 233.0% |
| 当座比率 | 233.0% |
| 負債資本倍率 | 0.64倍 |
| EBITDAマージン | 5.3% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +0.9% |
| 営業収益前年同期比 | +4.1% |
| 営業利益前年同期比 | +7.7% |
| 経常利益前年同期比 | +2.9% |
| 当期純利益前年同期比 | +8.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -5.5% |
| 包括利益前年同期比 | +55.7% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 3.69百万株 |
| 自己株式数 | 26株 |
| 期中平均株式数 | 3.69百万株 |
| 1株当たり純資産 | 499.73円 |
| EBITDA | 1.20億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 5.00円 |
| 期末配当 | 7.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 51.50億円 |
| 営業利益予想 | 1.41億円 |
| 経常利益予想 | 1.41億円 |
| 当期純利益予想 | 1.15億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 31.17円 |
| 1株当たり配当金予想 | 25.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社ユーラシア旅行社(連結、JGAAP)の2025年度(Q4期末)決算は、売上高22.7億円(前年比+0.9%)と横ばい圏の増収ながら、営業利益1.15億円(+7.7%)と利益改善が進み、営業利益率は約5.1%へ上昇した。経常利益は1.23億円、当期純利益は1.13億円(-5.5%)で、最終段階でやや伸び悩んだが、キャッシュフローは堅調で営業CFが1.49億円と純利益(1.13億円)を上回った(営業CF/純利益=1.32倍)。デュポン分析では純利益率4.98%、総資産回転率0.705回、財務レバレッジ1.75倍からROEは6.13%と算出され、資本効率は安定域にある。総資産32.19億円に対し負債合計11.83億円・純資産18.44億円で、当社試算の自己資本比率は約57%と財務基盤は健全である(開示の自己資本比率は0%だが、これは不記載項目の扱いによるもの)。流動資産24.53億円、流動負債10.53億円で流動比率233%と高い流動性を維持している。投資CFは▲0.18億円、フリーCFは1.31億円のプラスで、事業からの資金創出力は良好である。財務CFは▲0.51億円と資金流出で、外部資金依存は低い。減価償却費は0.51億円と軽く、資産ライトなモデルが示唆され、費用構造の柔軟性がある。税負担は実効税率0%(法人税等▲0.02億円相当)で、税効果や繰越欠損金の影響が示唆される。配当は年間0円(配当性向0%)で内部留保を優先しているが、FCF創出は安定しており政策変更余地は理論上残る。旅行需要は地政学・為替に左右されやすいが、2025年度は営業レバレッジの効きで利益率が改善した。総じて、成長は緩やかだが収益性・キャッシュ創出・財務健全性のバランスは良好で、外生ショック耐性が相対的に高い決算と評価する。なお、売上原価や棚卸資産、現金残高など一部科目は不記載扱いのため、開示済みの実数値と計算可能な派生指標に基づき評価した。データ制約上、詳細なセグメント別や受注・前受金の内訳は把握できない点には留意が必要である。
ROEはデュポン分解で、純利益率4.98% × 総資産回転率0.705回 × 財務レバレッジ1.75倍 = 6.13%(報告値と一致)。売上高22.7億円に対し営業利益1.15億円で営業利益率5.06%、経常利益率5.42%、当期純利益率4.98%と、営業段階から最終段階まで一貫して5%前後のレンジを確保。減価償却費0.51億円と小さく、EBITDAは1.20億円、EBITDAマージン5.3%と資産ライトな構造を反映。営業レバレッジは、売上+0.9%に対して営業利益+7.7%と高めに効いており、固定費のコントロールが進んだ可能性。支払利息は不記載(0表示)で利払い負担は極めて軽く、経常段階の改善寄与が確認できる。ROAは当社試算で3.51%(=1.13億円/32.19億円)と堅実。利益率の質は営業CF/純利益=1.32倍と良好で、利益の現金裏付けが伴っている。
売上成長率は+0.9%と横ばいに近いが、コストコントロールとミックス改善で利益成長(営業利益+7.7%)を確保。為替や地政学的要因に敏感なアウトバウンド需要の中、固定費圧縮と単価改善が示唆される構造。営業利益率は約5.1%へ上昇し、収益性の底上げが進展。純利益は▲5.5%と減益だが、税効果や非営業要因の影響が大きく、本業の収益力はむしろ改善。投資CFは▲0.18億円と軽微で、成長投資は慎重ペース。短期見通しは、為替(円安は海外旅行コスト押し上げ)と地政学リスクの動向次第で変動幅が大きい一方、費用弾力性が高く営業レバレッジが正に働きやすい体質。中期的には、ニッチ専門性・高付加価値ツアーの継続強化が売上の粘着性に寄与し、安定成長を下支えする可能性。
流動資産24.53億円・流動負債10.53億円で流動比率233%、当座比率233%と厚い流動性クッション。運転資本は14.00億円のプラスで短期の資金繰りは安定。総資産32.19億円、負債11.83億円、純資産18.44億円で、当社試算の自己資本比率は約57%と保守的な資本構成。負債資本倍率0.64倍とレバレッジは低位。支払利息の実数は不記載だが、インタレストカバレッジは(実務的には)十分高いとみられ支払能力は強い。財務CF▲0.51億円は外部資金の縮小(借入返済・リース・自己株式関連などの可能性)を示唆し、健全性を損なうものではない。
営業CFは1.49億円で純利益1.13億円を上回り、営業CF/純利益=1.32倍と利益のキャッシュ裏付けは良好。投資CFは▲0.18億円と軽微で、フリーCFは1.31億円(FCFマージン約5.8%)を確保。減価償却費0.51億円に対し投資CFの規模は抑制的で、資産維持投資を下回る可能性がある一方、資産ライトなモデルのため過大投資リスクは低い。運転資本は14.00億円のプラスで、前受金や未払関連の変動がキャッシュ創出に影響しうる旅行業特有の構造を勘案すべき。短期的な季節性・予約動向による前受金の増減が営業CFの振れをもたらす点には留意が必要。
年間配当は0円、配当性向0%。FCFは1.31億円の黒字で、現行の無配政策下では内部留保の積み上げに十分。将来の配当余力を評価するうえでは、安定的なFCF創出の継続性、投資需要、ならびに財務CF(借入・リース・自己株式関連)の動向が鍵。利益水準(EPS30.87円)とキャッシュ創出力からみて、原資面の制約は相対的に小さいが、外部環境の不確実性(需要・為替・地政学)を踏まえ政策判断は慎重が想定される。現時点では配当持続可能性の定量評価は限定的で、政策変更有無については会社方針の開示待ち。
ビジネスリスク:
- 為替変動(円安による海外旅行コスト上昇、需要の価格弾力性)
- 地政学リスク(特定地域の渡航需要減、ツアー催行中止)
- パンデミック・自然災害等による渡航制限・需要蒸発
- 仕入先集中(航空会社・ホテル・ランドオペレーター)による条件悪化リスク
- 商品ミックス偏重による収益ボラティリティ(高付加価値ツアー比率)
- サイバーセキュリティ・個人情報保護リスク(予約・決済情報の保護)
- 人材確保・ガイド品質の維持に関するオペレーショナルリスク
財務リスク:
- 前受金・未収入金の季節変動に伴う営業CFの変動幅拡大
- 金利上昇局面の調達コスト増(負債が増加した場合)
- 為替に伴うコスト・粗利率の変動(ヘッジ効果の不確実性)
- 突発的需要減少時の固定費負担による利益圧迫
主な懸念事項:
- 売上成長率が+0.9%と鈍化基調で、外部環境次第で減収に転じる脆弱性
- 税負担の不確実性(実効税率0%の一時性)による最終利益の振れ
- 地政学と為替に対する感応度の高さ(ツアー特性上の構造的リスク)
重要ポイント:
- 増収率は小幅だが、営業レバレッジの効きで営業利益率は約5.1%へ改善
- ROE6.13%、ROA3.51%と資本効率は堅実、レバレッジ依存は低い
- 営業CF/純利益=1.32倍、FCF131百万円とキャッシュ創出は良好
- 流動比率233%、負債資本倍率0.64倍と財務健全性は高い
- 配当は無配継続だが、原資面の制約は小さく政策オプションは残る
注視すべき指標:
- 予約高・前受金の推移(営業CFと収益見通しの先行指標)
- 平均販売単価と催行率(ミックス改善の持続性)
- 為替(対USD/EUR/主要通貨)の水準とヘッジ方針
- 販管費率・固定費の伸び(営業レバレッジの感応度)
- キャンセル率・解約損の動向(粗利率の実効水準)
- 投資CF(IT・商品開発・人材投資)の規模と回収見通し
セクター内ポジション:
大手総合系と比べ規模は小さいが、資産ライト・低レバレッジの財務構造とニッチ高付加価値領域に強み。外部環境に左右されやすい一方、固定費管理と商品ミックス改善で相対的に安定した収益性を確保している。
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