- 売上高: 37.71億円
- 営業利益: 3.20億円
- 当期純利益: 3.55億円
- 1株当たり当期純利益: 16.97円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 37.71億円 | 38.76億円 | -2.7% |
| 売上原価 | 16.32億円 | - | - |
| 売上総利益 | 22.44億円 | - | - |
| 販管費 | 19.03億円 | - | - |
| 営業利益 | 3.20億円 | 3.40億円 | -5.9% |
| 営業外収益 | 45百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 1百万円 | - | - |
| 経常利益 | 4.13億円 | 3.84億円 | +7.6% |
| 法人税等 | 19百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 3.55億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.70億円 | 3.55億円 | -23.9% |
| 包括利益 | 5.51億円 | 1.84億円 | +199.5% |
| 減価償却費 | 1.98億円 | - | - |
| 支払利息 | 1百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 16.97円 | 22.22円 | -23.6% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 128.18億円 | - | - |
| 現金預金 | 107.18億円 | - | - |
| 売掛金 | 6.99億円 | - | - |
| 固定資産 | 128.99億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 89.63億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 1.38億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -2.87億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 7.2% |
| 粗利益率 | 59.5% |
| 流動比率 | 832.9% |
| 当座比率 | 832.9% |
| 負債資本倍率 | 0.14倍 |
| インタレストカバレッジ | 320.00倍 |
| EBITDAマージン | 13.7% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -2.7% |
| 営業利益前年同期比 | -5.9% |
| 経常利益前年同期比 | +7.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -23.7% |
| 包括利益前年同期比 | +2.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 24.77百万株 |
| 自己株式数 | 8.83百万株 |
| 期中平均株式数 | 15.97百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,423.50円 |
| EBITDA | 5.18億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 18.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| Apparel | 6百万円 | -94百万円 |
| Estate | 5.06億円 | 3.94億円 |
| Textile | 7百万円 | 25百万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 85.60億円 |
| 営業利益予想 | 9.50億円 |
| 経常利益予想 | 10.70億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 7.20億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 45.12円 |
| 1株当たり配当金予想 | 18.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社キング(8118)の2026年度第2四半期(累計)の連結決算は、売上高3,771百万円(前年同期比-2.7%)と微減、営業利益320百万円(同-5.9%)と減益ながら、粗利率59.5%、営業利益率8.5%と一定の収益性を維持しました。経常利益は413百万円、当期純利益は270百万円(同-23.7%)で、純利益率は7.16%です。減価償却費は198百万円、EBITDAは518百万円(マージン13.7%)と、固定費吸収はまずまずですが、上期時点での売上減少により営業レバレッジがマイナス方向に働いたとみられます。貸借対照表では総資産26,269百万円、負債合計3,242百万円、純資産22,695百万円と強固な自己資本を背景に財務レバレッジは1.16倍にとどまり、負債資本倍率は0.14倍と極めて保守的です。流動資産12,818百万円、流動負債1,539百万円で流動比率は832.9%と高水準の流動性を示しています。営業キャッシュフローは138百万円にとどまり、純利益に対するキャッシュ化比率(営業CF/純利益)は0.51とやや弱い水準で、運転資本の吸収や季節性の影響が示唆されます。財務キャッシュフローは-287百万円と資本の外部流出(借入返済や自己株取得等の可能性)がありましたが、配当は期中開示で0円です。デュポン分析では、純利益率7.16%、総資産回転率0.144回、財務レバレッジ1.16倍の積でROEは1.19%(上期実績ベース)と低位で、低い資産回転率がROEの抑制要因です。売上高が微減の中、粗利率は高水準を維持しており、商品ミックスや値上げ・販路構成の改善が寄与した可能性があります。一方、営業利益率は前年同期比でやや低下しているとみられ、販促・人件費等の固定費や準固定費が売上の伸び悩みで相対的に重くなったと解釈できます。インタレストカバレッジは320倍と実質無借金に近い状態で、財務リスクは限定的です。実効税率は法人税等19百万円/経常利益413百万円≒約4.6%と低めで、税効果や損益通算の影響が考えられます。期末現金同等物や棚卸資産など一部項目は不記載のため、運転資本やフリーキャッシュフローの精緻な評価には制約があります。総じて、収益性は維持、成長は踊り場、キャッシュフローの質は上期時点ではやや弱め、財務安全性は極めて高い、というバランスの決算です。下期の需要回復、在庫・与信の運転資本効率改善、及び販管費コントロールが通期の利益とキャッシュ創出を左右する主要ドライバーです。
ROE分解(デュポン):純利益率7.16% × 総資産回転率0.144回 × 財務レバレッジ1.16倍 = ROE 1.19%。上期の資産回転率が低い(0.144回)ことがROEを抑制。粗利率は59.5%と高水準で、価格設定力やミックス改善が示唆される一方、営業利益率8.5%(320/3,771)で、販管費率は約51.0%(概算、粗利率と営業利益率の差から逆算)と依然高め。EBITDAマージン13.7%は、償却を含まない収益力としては良好。営業レバレッジの観点では、売上-2.7%に対して営業利益-5.9%と、固定費性の高さが利益感応度を高めた。インタレストカバレッジは320倍と金利負担の影響は軽微。税負担は実効税率約4.6%(19/413)で純利益率の下支え要因となった。
売上高は-2.7%と小幅減収で、上期の需要弱含みや販路の調整が示唆される。粗利率維持により売上総利益は横ばい〜微減程度で踏みとどまったが、営業利益は-5.9%とやや弾性高く減益。純利益は-23.7%と減少幅拡大(税負担・営業外要因/特損等の可能性を含む)で、利益の質としては営業段階の粘りに対し最終利益は弱含み。総資産回転率0.144回は上期時点のため低く出やすいが、通期での巻き返しには下期の売上積み上げが必要。見通しとしては、(1)価格維持と製品ミックスの最適化、(2)販路別・チャネルミックスの改善、(3)在庫回転の向上によるディスカウント圧力の緩和、が実現すれば営業利益の安定が期待できる。一方で、消費動向の不確実性や百貨店/専門店チャネルのトラフィック次第で売上の回復力は限定される可能性がある。
流動性:流動資産12,818百万円、流動負債1,539百万円で流動比率832.9%。当座比率も同値で高水準。運転資本は11,279百万円と潤沢。支払能力:負債合計3,242百万円、純資産22,695百万円で負債資本倍率0.14倍。インタレストカバレッジ320倍で債務返済能力は極めて高い。資本構成:財務レバレッジ1.16倍と保守的で、追加の外部資金に依存せず運転資金と投資を賄える余力がある。自己資本比率の具体値は不記載だが、負債/資産から推定する限り高水準の自己資本を保持していると解釈できる。
利益の質:営業CF138百万円は当期純利益270百万円を下回り、営業CF/純利益=0.51とキャッシュ化は弱め。運転資本(売上債権・棚卸・仕入債務など)の増加か季節性が主因と推察。FCF分析:投資CFは不記載で0百万円とされているため、正確なフリーキャッシュフローは算出困難(参考として営業CFベースのFCFは+138百万円相当)。財務CFは-287百万円で、配当・自己株取得・借入返済等による資本流出があった可能性。運転資本:期末現金や棚卸の内訳が不記載のため、在庫回転・売上債権回転の評価は不可。上期は運転資本がキャッシュを吸収した公算が大きく、下期での回収・在庫圧縮による営業CF改善が鍵。
期中の年間配当は0円、配当性向0%。営業CFはプラスだが、投資CF不記載のためFCFカバレッジの定量評価は限定的。財務体質が強固で負債依存度が低いことから、将来的な株主還元余地は理論上存在する一方、上期の営業CF/純利益が0.51と低い点は配当の持続可能性判断に慎重さを要する。配当方針の見通しは、通期の利益確度、運転資本の正常化、投資計画(成長投資・更新投資)の有無に左右される。下期でのキャッシュ創出改善が確認できれば、還元余力の議論が前進する余地がある。
ビジネスリスク:
- 国内アパレル需要の変動(気温・イベント・消費マインド)による売上のブレ
- 販路構成(百貨店・専門店等)への依存度とトラフィック・来店の変動
- 在庫水準の上振れによる値引き圧力(在庫情報は不記載で可視性が低い)
- 為替・調達コスト上昇時の粗利率ボラティリティ
- ブランドポートフォリオの陳腐化リスクとMDの当たり外れ
財務リスク:
- 営業CF/純利益が0.51と低く、運転資本悪化時のキャッシュ創出力低下
- 下期偏重の季節性によるキャッシュフロー・利益のボラティリティ
- 財務CFマイナス(-287百万円)による資本流出の継続可能性(自己株・返済等)
- 一部財務データ(現金、棚卸、投資CF詳細)が不記載でモニタリング精度が低下
主な懸念事項:
- 売上減少に対して営業利益の減少幅が拡大しており、固定費吸収の課題
- 上期のキャッシュ化比率の低さ(OCF/NI=0.51)
- ROEが1.19%と低位で資産効率の改善余地が大きい
- 在庫・債権の状況が不明確で、下期の粗利・キャッシュに不確実性
重要ポイント:
- 粗利率59.5%と利益率は堅調だが、売上-2.7%で営業レバレッジが逆風
- ROE 1.19%は資産回転率の低さが主因で、在庫・債権回収の改善がカギ
- 営業CF/純利益0.51とキャッシュ創出は弱めで、下期の改善確認が重要
- 財務安全性は極めて高く、外部ショックへの耐性は十分
注視すべき指標:
- 売上総利益率と販管費率(四半期推移)
- 営業CF/純利益および運転資本回転(在庫・売上債権・仕入債務)
- 総資産回転率(通期での巻き返し度合い)
- 経常利益と実効税率の推移
- 財務CFの内訳(配当・自己株・借入返済)
セクター内ポジション:
国内アパレル卸・ブランド関連同業の中で、粗利率と財務健全性は中位〜やや上、成長性とROEは中位未満。運転資本効率の改善余地が大きく、通期の需要環境次第で相対的な収益性の見え方が変動しやすい。
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