- 売上高: 190.95億円
- 営業利益: 28.13億円
- 当期純利益: 23.68億円
- 1株当たり当期純利益: 73.02円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 190.95億円 | 188.87億円 | +1.1% |
| 売上原価 | 75.43億円 | - | - |
| 売上総利益 | 113.43億円 | - | - |
| 販管費 | 83.01億円 | - | - |
| 営業利益 | 28.13億円 | 30.42億円 | -7.5% |
| 営業外収益 | 3.60億円 | - | - |
| 営業外費用 | 3.96億円 | - | - |
| 経常利益 | 29.62億円 | 30.06億円 | -1.5% |
| 法人税等 | 10.16億円 | - | - |
| 当期純利益 | 23.68億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 25.97億円 | 23.64億円 | +9.9% |
| 包括利益 | 28.96億円 | 7.00億円 | +313.7% |
| 支払利息 | 4百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 73.02円 | 66.58円 | +9.7% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 72.79円 | 66.32円 | +9.8% |
| 1株当たり配当金 | 36.00円 | 36.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 275.21億円 | - | - |
| 現金預金 | 106.53億円 | - | - |
| 売掛金 | 41.59億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 81.95億円 | - | - |
| 固定資産 | 224.72億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 1,249.01円 |
| 純利益率 | 13.6% |
| 粗利益率 | 59.4% |
| 流動比率 | 527.4% |
| 当座比率 | 370.4% |
| 負債資本倍率 | 0.16倍 |
| インタレストカバレッジ | 703.25倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +1.1% |
| 営業利益前年同期比 | -7.5% |
| 経常利益前年同期比 | -1.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +9.8% |
| 包括利益前年同期比 | +3.1% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 35.79百万株 |
| 自己株式数 | 199千株 |
| 期中平均株式数 | 35.57百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,252.85円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 36.00円 |
| 期末配当 | 31.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| DentalRelated | 179.83億円 | 28.69億円 |
| NailRelated | 10.63億円 | -60百万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 408.76億円 |
| 営業利益予想 | 52.36億円 |
| 経常利益予想 | 53.63億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 47.01億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 132.28円 |
| 1株当たり配当金予想 | 32.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社松風(7979)の2026年度第2四半期(上期)連結決算は、売上高190.95億円(前年同期比+1.1%)と微増ながら、営業利益28.13億円(同-7.5%)と減益となりました。粗利益は113.43億円、粗利率59.4%と高水準を維持する一方、販管費は85.30億円(売上比44.7%)まで膨らみ、営業段階の収益性を圧迫したとみられます。経常利益は29.62億円で営業利益を上回り、金融収支や為替差益等の非営業損益が約1.49億円のプラス寄与をした可能性があります。当期純利益は25.97億円(同+9.8%)と増益で、特別利益の計上と推測される要因(税引前利益≒36.13億円>経常利益29.62億円、差分約6.51億円)が純利益を押し上げたと推定されます。DuPont分解では、純利益率13.60%、総資産回転率0.368回、財務レバレッジ1.16倍から計算ROEは5.82%で、報告ROEと整合的です。総資産は518.24億円、純資産445.88億円で自己資本性が極めて厚く(自己資本比率は当社試算で約86.0%)、負債資本倍率0.16倍と保守的な資本構成が確認できます。流動比率527%、当座比率370%と流動性も非常に高く、運転資本は223.03億円と潤沢です。支払利息は400万円に留まり、インタレストカバレッジは約703倍と金利感応度は極めて低い状態です。売上が伸び悩む一方で販管費負担が増したことから営業レバレッジは負方向に働き、上期の営業利益率は約14.7%まで低下したとみられます。棚卸資産は81.95億円で、半期数字を年換算した売上原価ベースで在庫日数は約198日と推定され、やや厚めの在庫が収益性・キャッシュ創出の重荷となるリスクがあります。キャッシュフロー計算書は未開示(ゼロ表記)であるため、営業CF、フリーCF、EBITDA等の現金創出力の直接評価はできません。ただし、実効税率は当社試算で約28.1%(法人税等101.6億円÷税引前利益約361.3億円)と見られ、税負担は平準的です。配当情報は未開示(ゼロ表記)で、EPSは73.02円ながら配当性向は0%と表示されているため、上期時点の配当方針や進捗は読み取り不能です。全体として、財務健全性は非常に高く、非営業・特別要因により最終利益は底堅い一方、基礎的な営業利益の伸びは鈍化し、在庫水準や販管費効率の改善が今後の焦点です。データにはキャッシュフローや減価償却等の未開示があるため、利益の質・配当持続性・投資余力の精緻評価には追加開示が必要です。営業外・特別要因の一過性効果が剥落する場合、ROEの持続力は販管費効率と在庫回転の改善に依存します。為替や原材料(ジルコニア等)価格、海外需要動向(特に北米・欧州・中国)も収益性に影響し得ます。結論として、堅固なバランスシートと高い粗利率を強みとしつつ、稼ぐ力(営業CF)と運転資本効率の実態確認が重要となる決算です。
ROE(5.82%)は、純利益率13.60% × 総資産回転率0.368回 × レバレッジ1.16倍の積で説明可能です。純利益率は当期純利益25.97億円÷売上高190.95億円で算出。総資産回転率は売上高190.95億円÷総資産518.24億円(提供値)に整合。財務レバレッジは総資産÷純資産=518.24/445.88≈1.16倍。営業利益率は約14.7%(28.13/190.95)で前年同期から低下(前年比-7.5%の減益)しており、販管費率上昇が主因とみられます。粗利率は59.4%と高水準で、製品ミックスは概ね好調。経常利益が営業利益を上回る(+1.49億円)ことから、為替差益や受取利息・持分損益等の非営業益が寄与。純利益は特別利益の可能性(推定+6.51億円)により押し上げられており、当期の利益質は営業ベースより上位段階が強い構造です。営業レバレッジは、売上+1.1%に対して営業利益が-7.5%と減速しているため、短期的には負の方向に働いています。販管費は粗利(113.43億円)と営業利益(28.13億円)の差から85.30億円と逆算され、販管費率44.7%はやや重い水準。ROAは当期純利益25.97億円÷総資産518.24億円≈5.0%(半期ベースのため参考)。
売上高は+1.1%と伸びが鈍化し、数量伸長や価格改定の効果が限定的だった可能性。粗利率は59.4%と維持されており、値上げ浸透やミックス改善は一定の効果があったとみられますが、販管費(人件費、販売費、研究開発や販促費)の増加で営業利益は逆風。純利益は特別・非営業要因の寄与で+9.8%と増益だが、持続性には留意が必要。中期的な売上の持続可能性は、海外需要(歯科材料・CAD/CAM関連、セラミックス)と国内の歯科診療回復・設備投資動向に依存。利益の質は、営業段階の伸び鈍化と一過性要因依存の兆しから、現時点ではやや注意が必要。見通しとしては、高粗利体質と低レバレッジに支えられ下方耐性は高いが、上期のトレンドが続く場合、通期営業増益には販管費効率と在庫適正化がカギ。
流動資産275.21億円、流動負債52.18億円で流動比率527.4%、当座比率370.4%と極めて強固。総資産518.24億円、負債合計72.57億円、純資産445.88億円から、当社試算の自己資本比率は約86.0%(開示の自己資本比率は未記載扱い)。負債資本倍率0.16倍、金利負担は年400万円に留まり、金利上昇耐性は高い。運転資本は223.03億円と潤沢で、短期資金繰りの余力は大。資本構成は保守的で、追加成長投資や不測事態対応のバッファが大きい一方、資本効率(ROE)は中位にとどまる。
キャッシュフロー(営業・投資・財務)および減価償却費は未開示(ゼロ表記)で、営業CF/純利益やフリーCFの定量評価は不可。営業CF/純利益比率0.00やFCF0円等の指標は未開示のため参考外とします。棚卸資産81.95億円と高水準で、在庫日数は約198日(在庫÷年換算売上原価:8,195百万円÷(7,543×2/365))と試算され、運転資本が現金創出を圧迫している可能性。減価償却費未把握のためEBITDAや維持投資(CAPEX)水準の評価ができず、利益の現金化度の確度は低い。今後は営業CF、設備投資、減価償却、在庫回転・売掛回転の開示が重要。
年間配当・配当性向は未開示(ゼロ表記)で、定量的な配当持続性の評価は不能。EPSは73.02円と利益水準はある一方、CF未開示につきFCFカバレッジも評価不可。ただし、自己資本比率約86%、負債資本倍率0.16倍、利払い極小という財務耐性から、配当余力自体は高いと推定。方針の見通しは、投資(研究開発・設備)と株主還元のバランス、ならびに在庫圧縮によるキャッシュ創出の進捗次第。
ビジネスリスク:
- 販管費の上昇による営業利益率の低下(人件費・販促・研究開発費の増加)
- 在庫積み上がり(在庫日数約198日推定)に伴う値引き・評価損リスク
- 海外需要の変動(北米・欧州・中国の歯科需要、景気・感染症動向)
- 原材料・エネルギー価格上昇(ジルコニア等)による粗利圧迫
- 為替変動(円安・円高)による売上・原価・非営業損益への影響
- 規制・認証・保険償還の変更による需要・価格への影響
財務リスク:
- キャッシュフロー未開示により実際の資金創出力が把握困難
- 在庫・売掛の増加による運転資本の資金拘束リスク
- 特別利益・非営業益への一時的依存度上昇に伴う利益の変動性
- 金利上昇局面でも影響は限定的だが、調達多様化の遅れリスク
主な懸念事項:
- 営業減益(-7.5%)の背景となる販管費効率の悪化
- 特別損益のプラス寄与(推定約6.5億円)により純利益が底上げされた点の持続性
- 在庫日数長期化によるキャッシュ創出力低下の懸念
- CF・減価償却・CAPEX未開示で利益の質評価が制約されること
重要ポイント:
- 高粗利率(59.4%)と厚い自己資本(自己資本比率試算約86%)で財務耐性は強固
- 売上+1.1%に対して営業利益-7.5%と営業レバレッジが逆風、販管費効率改善が課題
- 経常・特別要因で純利益+9.8%、一過性要素の剥落リスクに留意
- 在庫日数約198日と推定され運転資本効率の改善余地が大きい
- キャッシュフロー未開示でFCF・配当カバレッジの評価は不可能、追加開示が鍵
注視すべき指標:
- 営業利益率および販管費率(売上比)
- 粗利率の推移(価格転嫁・ミックスの持続力)
- 在庫回転日数・売掛回転日数(運転資本効率)
- 為替(USD/JPY・EUR/JPY)と非営業損益の感応度
- 減価償却費・CAPEX・営業CF(利益の現金化度)
- 特別損益の発生状況(再発性の有無)
セクター内ポジション:
国内歯科関連同業と比べ、財務レバレッジは極小で安定性が高い一方、ROEは中位。高粗利だが販管費負担と運転資本の厚さが資本効率を抑制しており、同セクターの資本効率重視企業(軽資産モデル)に対し、安定性重視・効率改善余地が大きいポジショニング。
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