- 売上高: 240.20億円
- 営業利益: 20.56億円
- 当期純利益: 11.41億円
- 1株当たり当期純利益: 470.15円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 240.20億円 | 250.03億円 | -3.9% |
| 売上原価 | 186.58億円 | - | - |
| 売上総利益 | 63.44億円 | - | - |
| 販管費 | 46.97億円 | - | - |
| 営業利益 | 20.56億円 | 16.46億円 | +24.9% |
| 営業外収益 | 1.23億円 | - | - |
| 営業外費用 | 2.11億円 | - | - |
| 経常利益 | 21.46億円 | 15.59億円 | +37.7% |
| 法人税等 | 4.89億円 | - | - |
| 当期純利益 | 11.41億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 13.51億円 | 11.09億円 | +21.8% |
| 包括利益 | 17.69億円 | 13.38億円 | +32.2% |
| 減価償却費 | 7.11億円 | - | - |
| 支払利息 | 64百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 470.15円 | 385.63円 | +21.9% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 275.74億円 | - | - |
| 現金預金 | 89.33億円 | - | - |
| 売掛金 | 84.82億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 80.53億円 | - | - |
| 固定資産 | 425.96億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 26.90億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -28.69億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 5.6% |
| 粗利益率 | 26.4% |
| 流動比率 | 187.7% |
| 当座比率 | 132.9% |
| 負債資本倍率 | 0.73倍 |
| インタレストカバレッジ | 32.12倍 |
| EBITDAマージン | 11.5% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -3.9% |
| 営業利益前年同期比 | +24.9% |
| 経常利益前年同期比 | +37.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +21.9% |
| 包括利益前年同期比 | +32.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 2.89百万株 |
| 自己株式数 | 13千株 |
| 期中平均株式数 | 2.88百万株 |
| 1株当たり純資産 | 14,122.00円 |
| EBITDA | 27.67億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 600.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| CollagenAndCasing | 46.68億円 | 3.30億円 |
| Cosmetics | 40.21億円 | 5.82億円 |
| GelatinRelated | 0円 | 11.69億円 |
| GroceryAndOther | 55.99億円 | 3.76億円 |
| LeasingAndRealEstate | 0円 | 4.15億円 |
| LeatherRelated | 30.57億円 | 81百万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 490.00億円 |
| 営業利益予想 | 38.00億円 |
| 経常利益予想 | 38.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 26.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 904.11円 |
| 1株当たり配当金予想 | 633.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度第2四半期の株式会社ニッピ(連結、JGAAP)は、売上高が240.2億円(前年比-3.9%)と減収ながら、営業利益が20.56億円(同+24.9%)と大幅増益となり、採算改善が際立つ決算でした。売上総利益は63.44億円、粗利益率は26.4%と良好で、原価低減や製品ミックス改善、価格改定の浸透が示唆されます。営業利益率は8.6%(=20.56/240.2)まで上昇し、前年からのギャップ拡大が収益牽引要因です。当期純利益は13.51億円(同+21.9%)で、純利益率は5.62%と利益率の底上げが見られます。デュポン分析では、総資産回転率0.341回、財務レバレッジ1.73倍、純利益率5.62%の組合せからROEは3.33%となり、収益改善の一方で資産効率が抑制要因です。流動比率187.7%、当座比率132.9%と流動性は堅牢で、運転資本は128.82億円と余力があります。負債資本倍率0.73倍、インタレストカバレッジ32.1倍と財務安全性は高く、金利感応度は限定的です。営業キャッシュフローは26.90億円で、純利益に対するキャッシュ創出力(営業CF/純利益)は1.99倍と利益の現金化が良好です。棚卸資産は80.53億円で流動資産の約3割を占め、供給制約や需要変動に備えた在庫政策の影響がうかがえます。売上が減少する中で利益が伸長しているため、固定費吸収の改善や販売費の効率化が進んだ可能性が高いです。自己資本は406.09億円と厚く、自己資本比率は公表値では0.0%(未開示扱い)ですが、貸借対照表数値から推計される実質的な自己資本比率は約57.7%とみられ、財務基盤は強固です。投資CF・現金同等物・発行済株式数など一部指標は未開示であり、資本政策やネットキャッシュの精緻な把握には追加開示が必要です。配当は年0円(配当性向0.0%)で内部留保を優先、今期は利益成長局面でも外部株主還元よりも成長投資や財務安定を重視していると解釈されます。今後は、医薬・食品向けコラーゲンやゼラチン、化粧品原料など高付加価値領域の成長がマージン維持の鍵となります。原材料市況やエネルギーコスト、為替(円安時の輸入コスト上昇)への感応度がリスク要因で、需要の弾力性や販売価格の維持能力の見極めが重要です。総じて、収益性の改善と堅固な財務体質が確認され、資産効率の引き上げと高付加価値へのミックスシフト継続が中期的なROEの押し上げドライバーと評価します。
ROEは3.33%で、分解は純利益率5.62% × 総資産回転率0.341回 × 財務レバレッジ1.73倍。現在のボトルネックは総資産回転率の低さで、収益率は改善しているが資産効率がROEを抑制。営業利益率は8.6%と前年から大幅改善、EBITDAマージン11.5%も良好で、原価低減・価格改定・ミックス改善の寄与が示唆される。経常利益2,146百万円に対し支払利息64百万円で金利負担は軽微、金融費用による利益希薄化は限定的。実効税率は公表指標では未反映だが、税金等489百万円・純利益1,351百万円からの推計では概ね25%前後とみられる(特別損益の影響は不明)。営業レバレッジは、減収下でも営業増益(-3.9%売上に対し+24.9%営業利益)から高まっており、費用の固定・準固定費の効率化が進んだ可能性。粗利率26.4%は同社事業構造として堅調で、高付加価値製品(医薬・食品・美容用途コラーゲン等)の伸長が継続すれば、営業利益率の持続性は高い。期中の減価償却費711百万円はEBITDAに対する比率約25.7%で資産の資本集約度は中程度。経常段階の増益幅(営業>経常の伸び)から、非営業損益は安定的で本業主導の改善と評価。
売上高は240.2億円で前年比-3.9%、一部の市況軟化や価格・数量ミックスの調整が示唆される。一方で営業利益は+24.9%と伸長し、価格改定浸透やコストコントロールの効果が大きい。純利益+21.9%は営業増益が主因で、金融費用や税負担のブレは限定的。売上の持続可能性は、医療・食品・化粧品向けコラーゲン/ゼラチンの需要動向、原材料(畜産副産物)供給、為替の影響に左右される。短期的には在庫水準の最適化と価格維持が売上・利益の安定化に寄与。中期的には高付加価値分野の比率拡大が売上成長率を上回る利益成長をもたらし得る。資産効率の改善(在庫回転・固定資産回転)を通じたROEの底上げ余地あり。前期比減収下での増益は一過性でなく、構造的なコスト改善の可能性があるが、需要反動や市況変動で逆回転のリスクもある。今後の見通しは、価格維持・高付加価値の深耕が進めば、営業利益率8%台の維持が目標レンジとして妥当。加えて、新規用途(医療・再生医療素材等)の開発進捗が成長オプション。
総資産703.93億円、純資産406.09億円、負債296.03億円で、負債資本倍率0.73倍と保守的。流動資産275.74億円に対し流動負債146.92億円で、流動比率187.7%、当座比率132.9%と短期支払能力は高い。運転資本128.82億円と潤沢で、供給制約や需要変動に耐性。インタレストカバレッジ32.1倍(EBIT/利息)で金利上昇局面でも財務余力あり。財務レバレッジ1.73倍は、実質自己資本比率約58%に相当し、債務耐性は強い。棚卸資産80.53億円と相応の積み上がりが見られるが、現状の当座比率から過度な負担ではない。長短期の借入内訳は未開示だが、金利費用の少なさから固定化リスクは限定的と推察。配当・自己株式など株主還元の現金流出は限定的(期中は無配)で、純資産は蓄積基調。
営業CFは26.90億円で純利益13.51億円の約1.99倍、利益の現金化は良好。減価償却711百万円を通じた非現金費用の寄与と、運転資本のコントロールが奏功した可能性。投資CFは未開示(0表記)で、当期の設備投資や無形投資の詳細は不明だが、EBITDA対比で維持更新CAPEXを十分に賄える営業CF水準。フリーキャッシュフローは公表値として未開示のため、定量評価は留保する。財務CFは-28.69億円で、借入返済や配当・自己株要因の可能性があるが、詳細内訳は不明。運転資本は128.82億円と大きく、在庫80.53億円の回転改善が今後のCF押上げ余地。営業CF/売上高は約11.2%と健全で、黒字の質は高い。今後は、在庫・売掛の回転日数の継続モニタリングによりCFの持続性を検証。
年間配当0円、配当性向0.0%で内部留保重視。営業CFが潤沢である一方、フリーCFは未開示のためカバレッジ指標の厳密な評価は不可。財務安全性が高く、将来的な配当再開余地は財務面からはあるが、現状は投資・成長優先の方針が示唆される。政策方針は、設備投資・研究開発・新規用途開拓(医療・高機能素材)への資金配分が優先される可能性。今後の配当持続可能性は、(1) 営業利益率8%台の維持、(2) 投資CFの水準と時期、(3) ネットキャッシュ/有利子負債の推移、の3点が鍵。
ビジネスリスク:
- 原材料市況(畜産副産物、コラーゲン・ゼラチン原料)およびエネルギーコストの上昇
- 需要変動(食品・医薬・化粧品向けの数量・ミックス変動)
- 価格改定の継続可能性と競争環境の強まり
- 為替変動(円安による輸入コスト増、海外販売価格競争力)
- 品質・規制リスク(医療用途素材の規制適合、品質保証コスト)
- 在庫積み増しに伴う陳腐化・評価損リスク
財務リスク:
- 金利上昇局面での借入コスト上昇(現状感応度は低いが注視)
- 運転資本の膨張によるキャッシュフロー変動
- 大規模投資発生時のフリーCF不足リスク(投資CF未開示のため不確実性あり)
主な懸念事項:
- 減収下での高利益率の持続性(価格維持・コスト削減の耐久性)
- 総資産回転率の低位推移によるROE抑制
- 在庫水準の高止まりがCFに与える影響
重要ポイント:
- 減収にもかかわらず営業利益+24.9%、営業利益率8.6%まで改善
- ROE3.33%は純利益率の改善にもかかわらず資産回転率の低さが制約
- 営業CF/純利益1.99倍と利益の現金化は良好、流動性も堅固
- 負債資本倍率0.73倍・インタレストカバレッジ32.1倍で財務耐性は高い
- 配当は無配で内部留保重視、成長投資や研究開発に資金余力
注視すべき指標:
- 売上総利益率と営業利益率(価格改定・ミックスの継続度)
- 在庫回転日数・運転資本回転(資産効率改善の進捗)
- 営業CFと投資CFのバランス(実質フリーCFの創出力)
- 為替(USD/JPY、EUR/JPY)と原材料価格の動向
- 高付加価値製品(医療・食品・化粧品向けコラーゲン)の売上構成比
セクター内ポジション:
財務健全性と利益率は同業国内中堅の中で上位水準だが、資産回転率が相対的に低くROEは控えめ。ミックス改善を続けつつ運転資本効率を高められるかが、同業他社比での評価改善のカギとなる。
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