- 売上高: 232.01億円
- 営業利益: 34.10億円
- 当期純利益: 16.25億円
- 1株当たり当期純利益: 94.76円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 232.01億円 | 138.99億円 | +66.9% |
| 売上原価 | 101.29億円 | - | - |
| 売上総利益 | 37.69億円 | - | - |
| 販管費 | 9.99億円 | - | - |
| 営業利益 | 34.10億円 | 27.70億円 | +23.1% |
| 営業外収益 | 20.84億円 | - | - |
| 営業外費用 | 24.91億円 | - | - |
| 経常利益 | 33.56億円 | 23.63億円 | +42.0% |
| 法人税等 | 7.38億円 | - | - |
| 当期純利益 | 16.25億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 23.28億円 | 16.27億円 | +43.1% |
| 包括利益 | 23.41億円 | 15.77億円 | +48.4% |
| 支払利息 | 2.78億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 94.76円 | 66.26円 | +43.0% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 94.45円 | 66.03円 | +43.0% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 997.08億円 | - | - |
| 現金預金 | 130.47億円 | - | - |
| 売掛金 | 34.51億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 41.46億円 | - | - |
| 固定資産 | 241.56億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 10.0% |
| 粗利益率 | 16.2% |
| 流動比率 | 214.2% |
| 当座比率 | 205.3% |
| 負債資本倍率 | 0.92倍 |
| インタレストカバレッジ | 12.27倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +66.9% |
| 営業利益前年同期比 | +23.1% |
| 経常利益前年同期比 | +42.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +43.1% |
| 包括利益前年同期比 | +48.4% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 25.39百万株 |
| 自己株式数 | 814千株 |
| 期中平均株式数 | 24.58百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,626.99円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 96.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 640.00億円 |
| 営業利益予想 | 100.00億円 |
| 経常利益予想 | 90.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 60.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 244.14円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
フルヤ金属の2026年度Q1は、売上高が前年同期比+66.9%の232.0億円と大幅増収となる一方、営業利益は+23.1%の34.1億円にとどまり、売上伸長に対して利益伸長が相対的に鈍化しました。営業利益率は14.7%(=34.1/232.01)で二桁を維持し、当期純利益は23.28億円(前年同期比+43.1%)、純利益率10.03%と高水準です。デュポン分解では、純利益率10.03%、総資産回転率0.198回、財務レバレッジ1.81倍により、ROEは3.61%(四半期時点の指標)と算定されています。流動比率214.2%、当座比率205.3%と流動性は非常に良好で、運転資本は531.6億円と潤沢です。負債資本倍率は0.92倍で、当社試算の自己資本比率は約55.2%(=645.6/1,170.5)と堅牢なバランスシートです。支払利息は2.78億円に対してインタレストカバレッジ12.3倍と利払い余力は十分です。棚卸資産は41.46億円で、四半期売上に対する比率は約17.9%と適正レンジに見えます(在庫回転は詳細データ不足のため参考)。一方、粗利益の絶対額と粗利率の間に開示値の不整合が見られるため、分析では提供済みの粗利率16.2%を優先採用します。なお、キャッシュフロー(営業・投資・財務)と減価償却費、配当の数値は未開示(0表示は不記載)であるため、キャッシュフロー品質や配当持続性の定量評価は限定的です。営業利益の伸びが売上の伸びに追随していない点は、金属価格ミックスや加工マージン、固定費吸収の影響を示唆します。税金等は73.8億円ではなく7.38億円で、当社逆算の実効税率は約24.1%(=7.38/30.66)と見られます。四半期ベースのROEは低位に見えますが、これは期首の資本厚みに対して四半期利益の比率で算出されるためであり、通期での積上げにより改善余地があります。総じて、増収・二桁営業利益率・堅固な財務体質を確認しつつ、マージンの伸び悩みとデータ未開示に伴うキャッシュフロー評価の不確実性が重要論点です。今後は金属市況(特にイリジウム、ルテニウム、ロジウム、白金)と半導体・触媒関連需要、為替の影響、在庫・ヘッジ方針が収益ボラティリティの主要ドライバーになります。短期的には受注動向と製品ミックス、価格転嫁状況が営業レバレッジの方向性を左右する見通しです。
ROE分解(デュポン): 純利益率10.03% × 総資産回転率0.198回 × 財務レバレッジ1.81倍 = ROE 3.61%。純利益率は二桁と良好ながら、総資産回転率が低位でROE全体を押し下げています。営業利益率は14.7%で、粗利率16.2%とのスプレッドは約1.5pt(販売費・一般管理費相当)と示唆されますが、粗利額の開示整合性に留意が必要です。経常利益は33.56億円で、営業外費用(主に利息2.78億円)を吸収。税引前利益(当社逆算30.66億円)に対して法人税等7.38億円で実効税率は約24.1%。営業レバレッジ: 売上+66.9%に対し営業利益+23.1%と伸びが鈍く、短期的にはマージンディルーション(固定費増・ミックス悪化・市況影響)の可能性が示唆されます。利益率の質: 金属市況・価格連動部分の比率が高い事業特性上、グロスマージンは市況とヘッジの巧拙で変動しやすい一方、加工付加価値や高機能材比率の上昇は構造的にマージンを下支えします。インタレストカバレッジ12.3倍と財務費用負担は良好にコントロールされています。
売上は+66.9%と高成長。外部環境(半導体投資再開、化学・水素関連の触媒需要、為替円安)と金属価格上昇が寄与した可能性。営業利益+23.1%に留まり、価格転嫁ラグ、在庫評価影響、製品ミックスの変化による加工マージン希薄化が示唆されます。純利益は+43.1%で、営業外損益・税負担のコントロールが寄与。持続可能性: 金属相場の反落や為替反転はトップライン・粗利双方の逆風となり得るため、受注残/出荷ギャップ、価格条件見直しの進捗が鍵。利益の質: 粗利率16.2%を前提にすると、加工マージンは維持。だが、四半期単位の変動が大きい業態のため通期での平準化を要観察。見通し: 半導体・先端材料向けの構造需要は底堅い一方、サイクル性と市況リスクが混在。高付加価値比率の引き上げが中期的成長のメインドライバー。
流動性: 流動比率214.2%、当座比率205.3%で短期支払能力は極めて良好。運転資本は531.6億円。支払能力: インタレストカバレッジ12.3倍で利払い余力は十分。総資産1,170.5億円、負債592.8億円、純資産645.6億円から試算される自己資本比率は約55.2%。資本構成: 負債資本倍率0.92倍でレバレッジは中庸、金利上昇耐性は相対的に高い。流動負債/総負債比率は約78.5%と短期項目が厚いが、高水準の流動資産が緩衝材。
営業CF・投資CF・財務CFは未開示(0表示は不記載)で、定量的なキャッシュフロー品質評価は困難。減価償却費も未開示のため、EBITDAやキャッシュEPSの精緻化ができません。参考として、営業利益34.1億円、支払利息2.78億円、税金7.38億円から単純近似すると、運転資本変動が中立であれば営業キャッシュ創出力は一定程度見込めますが、金属価格の変動による在庫・売掛債権の増減が営業CFを大きく左右します。フリーキャッシュフロー(FCF)は未計測。運転資本: 在庫41.46億円は売上比で約17.9%。売掛・買掛の期末残高が非開示のためCCCの算定は不可。市況上昇局面では運転資本需要が膨張し営業CFが圧迫されやすい点に留意。
配当は未開示(年間配当0円、配当性向0%は不記載を示唆)。そのため、配当性向評価・FCFカバレッジの厳密な算定はできません。一般論として、四半期純利益23.28億円の水準と自己資本比率約55%の財務余力からは、安定配当または業績連動配当を継続可能な余地がうかがえますが、金属相場変動によるCFのボラティリティを勘案すると、配当方針は内部留保とのバランス重視が合理的。今後は通期計画における配当方針(連結配当性向目標やDOE方針)の開示、ならびに営業CF/純利益の平準化が持続性判断の鍵となります。
ビジネスリスク:
- 貴金属相場(Ir, Ru, Rh, Pt等)の価格変動による売上・粗利の振幅
- 半導体・化学・水素関連需要のサイクル変動
- 在庫評価損益・ヘッジの巧拙に伴う損益ボラティリティ
- 製品ミックス変化による加工マージンの希薄化リスク
- サプライチェーン制約(貴金属調達、精製能力、物流)
- 為替変動(円安/円高)が収益と在庫評価に与える影響
- 環境規制・リサイクル規制の変化によるコスト上昇
財務リスク:
- 金属価格上昇局面での運転資本膨張に伴う営業CFの圧迫
- 短期負債比率が高い中での金利上昇・借換えコスト上昇リスク
- 在庫の評価減・時価評価損の発生可能性
- 顧客信用リスク増大に伴う貸倒・回収期間の長期化
- 大型投資発生時のレバレッジ上昇(減価償却・償却負担の不透明性)
主な懸念事項:
- 粗利益額と粗利率の開示値に見られる不整合(分析では粗利率16.2%を採用)
- キャッシュフロー(営業・投資・財務)および減価償却費の未開示により、利益の現金化やFCFの持続性評価が限定的
- 売上高の急伸に対して営業利益の伸びが相対的に鈍い点(短期的なマージンディルーション)
重要ポイント:
- 売上+66.9%と強いトップラインに対し、営業利益+23.1%と営業レバレッジは抑制的
- 営業利益率14.7%、純利益率10.0%と二桁マージンを確保
- ROEは3.61%(四半期ベース)で低位、総資産回転率0.198回がボトルネック
- 流動性は強固(流動比率214%、当座比率205%)、自己資本比率は当社試算で約55%
- インタレストカバレッジ12.3倍と利払い耐性は十分
- CF・減価償却・配当データが未開示で、キャッシュ創出力と配当持続性の定量評価は保留
注視すべき指標:
- 受注残・出荷動向と製品ミックス(加工マージンの先行指標)
- 金属市況(Ir, Ru, Rh, Pt)とヘッジ比率、在庫時価評価の影響
- 営業CF/純利益、運転資本回転日数(DSO/DIO/DPO)
- 粗利率(市況要因除外ベース)と営業利益率のスプレッド
- 為替感応度(USD/JPY、EUR/JPY)
- 設備投資額と減価償却費の推移(EBITDAカバレッジ)
- 負債期間構成と平均金利、インタレストカバレッジ
セクター内ポジション:
国内貴金属材料メーカーの中で、流動性・資本厚みは相対的に強く、利益率も二桁を維持。一方、市況感応度が高く、四半期ベースのマージン変動は同業平均並み。高付加価値製品比率の向上が相対的優位性の源泉となる。
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