- 売上高: 495.49億円
- 営業利益: 2.62億円
- 当期純利益: 2.43億円
- 1株当たり当期純利益: 17.42円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 495.49億円 | 466.96億円 | +6.1% |
| 売上原価 | 434.93億円 | - | - |
| 売上総利益 | 32.03億円 | - | - |
| 販管費 | 29.76億円 | - | - |
| 営業利益 | 2.62億円 | 2.27億円 | +15.4% |
| 営業外収益 | 1.72億円 | - | - |
| 営業外費用 | 89百万円 | - | - |
| 経常利益 | 3.60億円 | 3.09億円 | +16.5% |
| 法人税等 | 65百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 2.43億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.36億円 | 2.43億円 | -2.9% |
| 包括利益 | 6.64億円 | 1.91億円 | +247.6% |
| 減価償却費 | 55百万円 | - | - |
| 支払利息 | 10百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 17.42円 | 18.06円 | -3.5% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 179.12億円 | - | - |
| 現金預金 | 30.01億円 | - | - |
| 売掛金 | 86.78億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 59.59億円 | - | - |
| 固定資産 | 69.27億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -11.56億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -4.33億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 0.5% |
| 粗利益率 | 6.5% |
| 流動比率 | 186.3% |
| 当座比率 | 124.3% |
| 負債資本倍率 | 1.11倍 |
| インタレストカバレッジ | 26.20倍 |
| EBITDAマージン | 0.6% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +6.1% |
| 営業利益前年同期比 | +15.4% |
| 経常利益前年同期比 | +16.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -3.1% |
| 包括利益前年同期比 | +2.5% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 13.77百万株 |
| 自己株式数 | 153千株 |
| 期中平均株式数 | 13.57百万株 |
| 1株当たり純資産 | 885.61円 |
| EBITDA | 3.17億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 6.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| ColdStorage | 25百万円 | 10百万円 |
| MarineProducts | 494.36億円 | 3.42億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,000.00億円 |
| 営業利益予想 | 6.90億円 |
| 経常利益予想 | 8.30億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 5.70億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 42.06円 |
| 1株当たり配当金予想 | 6.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社大水の2026年度Q2(連結、JGAAP)では、売上高は495億49百万円で前年同期比+6.1%と増収、営業利益は2億62百万円で+15.4%と増益となり、薄利多売モデルの中で営業レバレッジが効いた半期でした。一方、当期純利益は2億36百万円で-3.1%と微減、純利益率は0.48%にとどまり、粗利率6.5%、営業利益率0.53%、EBITDAマージン0.6%という薄利構造は継続しています。デュポン分解では純利益率0.48%、総資産回転率1.783回、財務レバレッジ2.30倍からROEは1.96%と算出され、回転率主導の低位ROEが確認されます。営業外では支払利息1億円に対し、営業利益2億62百万円のカバレッジが約26倍と、利払い耐性は十分です。流動比率186.3%、当座比率124.3%、運転資本82億99百万円と流動性は厚く、負債資本倍率1.11倍、総資産/純資産2.30倍からみたレバレッジも適度です。特筆すべきは営業キャッシュフローが▲115億60百万円と大幅なマイナスで、営業CF/純利益比率は-4.90と利益の現金化が進んでいない点で、売上成長に伴う運転資本の積み増し(在庫・売上債権)に起因した可能性が高いとみられます。在庫は59億59百万円で、半期原価ベースの在庫日数は約25日と許容的ですが、他の運転資本科目の動向が不明なため、キャッシュフローの不確実性は残ります。税金等は6億50百万円で、当期税引前利益(約30億10百万円)に対する実効税率は約21.6%と標準的な水準です。売上が+6.1%の伸びに対して営業利益+15.4%と増益率が上回っており、販管費の伸び抑制や売価是正による利益率の小幅改善が示唆されます。増収下でも粗利率は6.5%と限定的で、今後の利益拡大には粗利率の積み上げとスケールメリットの双方が必要です。財務CFは▲43億30百万円と資金流出で、ネットでの資金調達は抑制的でした。投資CFは開示値が0円であるため、設備投資の実態は把握できませんが、減価償却費が5億50百万円と軽微で、資本集約度は低い事業性がうかがえます。配当は年0円、配当性向0%で内部留保を優先する方針とみられ、現時点の営業CFのマイナスを踏まえると妥当性はあります。総じて、バランスシートの安全性は良好ながら、短期的には運転資本の積み上がりによるキャッシュフロー圧迫が最大の論点です。海産物卸という低マージン業態の特性上、利益水準やROEの改善には総資産回転の維持・向上と粗利率の微細な積み上げが鍵となります。データの一部(投資CF、現金残高、株式数など)は不記載項目が含まれるため、比率・カバレッジの一部解釈には制約がある点を明示します。
ROE分解(デュポン): 純利益率0.48% × 総資産回転率1.783回 × 財務レバレッジ2.30倍 = ROE約1.96%。収益の源泉は資産回転で、利益率は極薄、レバレッジは中庸。利益率の質: 粗利率6.5%、営業利益率0.53%、経常利益率0.73%(360百万円/売上)、純利益率0.48%と、販管費・物流費を吸収した後のマージンは限定的。営業外費用(利息1億円)は軽微で、税負担(実効税率約21.6%)を考慮しても収益性は主要業務の薄利性に依存。EBITDAは31億70百万円、EBITDAマージン0.6%で減価償却費5億50百万円の負担は軽い。営業レバレッジ: 売上+6.1%に対し営業利益+15.4%と正の営業レバレッジを確認。前年同期比の増分ベースでは、売上増分約284.9億円に対し営業利益増分約3.5億円でインクリメンタルマージンは約1.2%と推計。今後は粗利率の小幅改善と固定費の伸び抑制が利益拡大のカギ。
売上は+6.1%と堅調で、業務需要や販売ボリュームの増加が示唆される。薄利業態のため売上伸長は利益確保に不可欠であり、当期の営業増益はスケールメリットの一端を反映。利益の質は、営業外に依存せず本業での増益(営業利益+15.4%)が主因でポジティブ。一方で純利益は-3.1%で、税負担や営業外要因の影響で伸びが鈍化。中期見通しは、価格転嫁や仕入れ環境(漁獲量、為替、燃料費)次第で粗利率が変動し得る。サステナビリティは在庫回転の維持と与信管理の徹底に依存。投資CFが不記載で投資計画の可視性は限定的だが、減価償却が軽いことから大型投資の必要性は低い公算。成長持続には、- 商品別ミックス改善(高付加価値品比率の引上げ)- 物流効率化とDXでの固定費削減 - 取引先への価格転嫁の継続、が焦点。
流動性: 流動比率186.3%、当座比率124.3%で短期支払余力は良好。運転資本は829.9億円規模と厚く、在庫59.6億円の在庫日数は約25日(在庫/半期原価×182日)で適正レンジ。支払能力・資本構成: 負債合計1,338.2億円、純資産1,206.4億円、負債資本倍率1.11倍と中庸なレバレッジ。総資産/純資産=2.30倍で財務レバレッジは適度。利息費用1億円に対し営業利益2.62億円でカバレッジ約26倍と利払い余力に懸念は小さい。自己資本比率は不記載のため、表記0.0%は実勢を反映しない点に留意。
利益の質: 当期純利益2.36億円に対し営業CFは▲115.6億円で、営業CF/純利益比率は-4.90と低位。主因は運転資本の増加(売上拡大局面での売上債権・在庫積み増し)と推測。FCF分析: 投資CFが不記載(0円表示)であるため、FCFは評価に制約。減価償却5.5億円からみて維持投資は軽微とみられる一方、営業CFの大幅マイナスが継続する場合、ネットFCFは圧迫される。運転資本: 在庫は約25日と健全域だが、売上債権・仕入債務の開示がなくキャッシュコンバージョンサイクルの全体像は不明。短期的には在庫・債権の回収ペース改善が最大の改善レバー。
配当は年0円、配当性向0%で内部留保優先。現状の営業CFが大幅マイナスであるため、短期的な増配・復配余地はキャッシュ創出の正常化に依存。FCFカバレッジは不記載で、投資CF不明のため厳密評価は困難だが、利払い負担が軽くバランスシートは健全なため、営業CFの安定化後には配当余地が生じ得る。方針見通しとしては、まず運転資本効率の回復とキャッシュ創出力の改善が優先事項。
ビジネスリスク:
- 原材料(魚価)と為替の変動による粗利率の圧迫
- 漁獲量・天候など供給側ショックによる調達不安定化
- 主要販路(外食・小売)の需要変動と与信リスク
- 食品安全・品質管理リスクとリコール対応コスト
- 物流費・人件費の上昇による固定費負担増
- 低マージン構造に起因する利益ボラティリティ
財務リスク:
- 営業CFの大幅マイナス継続による資金繰り圧迫
- 運転資本の過大化(売上債権・在庫)によるキャッシュ拘束
- 金利上昇局面での借入コスト増(現状影響は限定的)
- カウンターパーティの延滞・倒産による貸倒損失リスク
主な懸念事項:
- 営業CF/純利益が-4.90と低位で、利益の現金化が遅延
- 純利益率0.48%・EBITDAマージン0.6%と極薄で、ショック耐性が限定的
- 投資CF・現金残高など一部指標が不記載で、資金ポジションの可視性が限定的
重要ポイント:
- 資産回転率主導のROE約1.96%で、利益率は依然薄い
- 営業レバレッジは機能しつつあり、固定費管理の徹底で収益改善余地
- 営業CFは大幅マイナスで運転資本是正が最優先課題
- 流動性と利払い耐性は良好で、財務の安全性は保たれている
注視すべき指標:
- 営業CFと営業CF/純利益の正常化
- 在庫回転日数・売上債権回転日数・仕入債務回転日数
- 粗利率と販管費率のトレンド
- 総資産回転率とROEの推移
- 為替・魚価の指標と価格転嫁状況
- 金利動向と借入残高(利息負担の変化)
セクター内ポジション:
国内水産卸の中でも薄利多売で資産回転に依存する典型的な収益構造。レバレッジは中庸で安全性は相対的に良好だが、現時点のキャッシュフロー面では同業の中でも改善課題が大きい。
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