- 売上高: 120.92億円
- 営業利益: -2.81億円
- 当期純利益: -3.90億円
- 1株当たり当期純利益: -158.43円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 120.92億円 | 121.21億円 | -0.2% |
| 売上原価 | 74.44億円 | - | - |
| 売上総利益 | 46.78億円 | - | - |
| 販管費 | 47.75億円 | - | - |
| 営業利益 | -2.81億円 | -97百万円 | -189.7% |
| 営業外収益 | 71百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 1.16億円 | - | - |
| 経常利益 | -3.86億円 | -1.41億円 | -173.8% |
| 法人税等 | 2.48億円 | - | - |
| 当期純利益 | -3.90億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -6.86億円 | -4.64億円 | -47.8% |
| 包括利益 | -5.22億円 | -2.89億円 | -80.6% |
| 支払利息 | 76百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -158.43円 | -107.03円 | -48.0% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 149.65億円 | - | - |
| 現金預金 | 33.16億円 | - | - |
| 売掛金 | 25.38億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 73.49億円 | - | - |
| 固定資産 | 51.23億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -5.7% |
| 粗利益率 | 38.7% |
| 流動比率 | 192.8% |
| 当座比率 | 98.1% |
| 負債資本倍率 | 1.44倍 |
| インタレストカバレッジ | -3.72倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -0.2% |
| 営業利益前年同期比 | -5.9% |
| 経常利益前年同期比 | -35.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 4.59百万株 |
| 自己株式数 | 261千株 |
| 期中平均株式数 | 4.33百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,834.49円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 31.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 178.00億円 |
| 営業利益予想 | 5.00億円 |
| 経常利益予想 | 3.60億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | -2.20億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | -50.77円 |
| 1株当たり配当金予想 | 32.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社ズーム(6694)の2025年度Q3(累計)では、売上高は120.92億円と前年同期比-0.2%で実質横ばいながら、営業損失2.81億円、経常損失3.86億円、当期純損失6.86億円と赤字基調が続きました。粗利益率は38.7%と一定の価格優位性・製品ミックスを維持している一方、販管費負担で営業損失に転じており、固定費吸収の弱さが示唆されます。デュポン分解では純利益率-5.67%、総資産回転率0.630倍、財務レバレッジ2.42倍からROEは-8.63%と自己資本効率はマイナスです。売上ほぼ横ばいにもかかわらず赤字が拡大(営業損益は前年同期比-5.9%)している点は、営業レバレッジの負の影響(固定費の高さ)を示します。流動比率は192.8%、当座比率98.1%と短期流動性は維持され、運転資本は72.04億円と潤沢です。総資産1,920.1億円、純資産79.5億円から試算される自己資本比率は約41.4%で、資本構成は過度に脆弱ではありません。負債資本倍率(D/E)は1.44倍で、適度なレバレッジ水準ですが、営業赤字によりインタレストカバレッジは-3.7倍と利払い負担の相対的重さが目立ちます。棚卸資産は73.49億円と大きく、9カ月累計売上・原価ベースでは在庫回転の鈍化が示唆され、キャッシュ化の遅延リスクがあります。営業・投資・財務キャッシュフローは未記載(0表示は不記載)であり、キャッシュフロー品質やフリーキャッシュフローの実績評価はできません。配当は年間0円で、赤字とCF未開示を踏まえると無配継続の可能性が示唆されます。費用構造の見直しと在庫適正化が損益と資金効率の改善のカギです。為替やサプライチェーンの変動、チャネル在庫の調整は短期の収益変動要因として注視が必要です。今後は粗利率の維持に加え、販管費率のコントロールと在庫圧縮による運転資本の改善が重要なマイルストーンとなります。定量的には、在庫水準、粗利率、営業損益の反転、インタレストカバレッジの改善がトリガーです。CFデータが未開示のため、利益と資金創出力の連動性評価に制約がある点を明記します。投資判断は行いませんが、四半期ごとの売上と販管費の弾力、在庫回転、為替感応度の開示強化が分析精度を高めます。
ROE分解:
- 純利益率: -5.67%
- 総資産回転率: 0.630回
- 財務レバレッジ: 2.42倍
- ROE: -8.63%
利益率の質: 粗利益率は38.7%と製品力・価格設定の粘りを示す一方、営業利益率は-2.3%(-2.81億円/120.92億円)と販管費負担が重い構図。経常利益率は-3.2%、当期純利益率は-5.67%で、金融費用やその他損益の影響も収益性を圧迫。税金等は24.81億円と計上されているが、実効税率指標は0.0%(開示制約あり)で評価には留意が必要。
営業レバレッジ: 売上は-0.2%の微減にも関わらず営業損失は前年同期比で悪化(-5.9%)、固定費の高さとコスト弾力の不足が示唆。売上の小幅な変動が営業損益に大きく波及しており、費用構造の見直し(販管費率の低減、可変費化)が改善のレバーとなる。
売上持続可能性: 売上高は120.92億円で前年同期比-0.2%と横ばい。製品サイクルやチャネル在庫調整の影響下でも売上維持は確認できるが、拡大のモメンタムは限定的。
利益の質: 粗利率は健全だが、販管費を吸収できず営業赤字。価格競争やプロモーション強化が進むと粗利が圧迫されるリスク。費用最適化とミックス改善が必要。
見通し: 短期は在庫水準の高止まりが売上総利益率の維持に影響(値引き・在庫処分の可能性)。為替や部材コストの変動が粗利率に波及しうる。中期は新製品投入の成否とチャネル健全化が成長ドライバーだが、足元の営業赤字解消が先決。
流動性: 流動比率192.8%、当座比率98.1%で短期支払余力は概ね良好。運転資本は72.04億円(流動資産149.65億円−流動負債77.61億円)。
支払能力: インタレストカバレッジは-3.7倍(EBIT -2.81億円/支払利息0.756億円)と利払いを営業利益で賄えていない。営業赤字が続く場合、金利上昇局面では負担増の懸念。
資本構成: 総資産192.01億円、純資産79.5億円(試算自己資本比率約41.4%)。負債資本倍率1.44倍でレバレッジは中程度。損失計上の継続は自己資本の毀損に繋がりうるため、黒字転換が重要。
利益の質: 営業・投資・財務CFは未記載(0表示は不記載)で、利益とキャッシュ創出力の整合性評価は不可。営業損失とインタレストカバレッジからは、キャッシュ創出環境は厳しめと推察されるが、定量検証はできない。
FCF分析: フリーキャッシュフローは未評価(CF未開示)。投資水準(開発投資・設備投資)の把握ができないため、資金需要の見通し評価に制約。
運転資本: 棚卸資産73.49億円と大きく、9カ月累計原価7,444百万円から推計する在庫回転は約1.01回/9カ月(年換算約1.35回)、在庫日数は概算270日前後と重い可能性。現金・売上債権など当座資産は約76.2億円(当座比率×流動負債)と見積もられ、在庫減少によるキャッシュ解放余地は大きい。
配当性向評価: 年間配当0円、配当性向0%。当期純損失のため利益ベースでの配当余力は無し。
FCFカバレッジ: CF未開示によりFCFカバレッジは評価不能(表示0.00倍は不記載由来)。現状の損益・利払い状況からは内部資金による安定配当の余地は限定的。
配当方針見通し: 短期は無配継続が合理的とみられる。黒字化と運転資本圧縮、CF創出の安定化が復配可否の前提条件。
ビジネスリスク:
- 製品ライフサイクル短期化による値下げ・在庫評価損リスク
- チャネル在庫の高止まりと販路調整の長期化
- 為替変動(円高時の採算悪化、円安時の価格競争激化)
- 部材コスト・物流コストの変動
- 競争の先鋭化による粗利率の圧迫
- 新製品投入の遅延・需要ミスマッチ
財務リスク:
- 営業赤字継続による自己資本の毀損
- インタレストカバレッジの低下と資金調達コスト上昇
- 在庫滞留に伴うキャッシュフロー悪化
- 金利上昇局面での利払い負担増
- 為替評価損益の変動による経常損益の振れ
主な懸念事項:
- 販管費率の高さと固定費構造
- 棚卸資産の規模と回転鈍化
- キャッシュフロー未開示に伴う資金創出力の不透明感
- 利払い負担に対する利益創出力の不足
重要ポイント:
- 売上は横ばいだが営業赤字継続、ROEは-8.63%で資本効率は低下
- 粗利益率38.7%は維持、費用最適化が収益反転の主因
- 流動性は確保(流動比率192.8%)もインタレストカバレッジは-3.7倍
- 棚卸資産73.49億円と重く、在庫圧縮がCF改善の近道
- CF未開示でFCFの把握不可、分析精度に制約
注視すべき指標:
- 在庫水準と在庫回転日数
- 粗利益率と販管費率(営業利益率の反転)
- インタレストカバレッジと金利動向
- 営業キャッシュフロー(開示再開時)
- 為替感応度と価格改定の進捗
セクター内ポジション:
国内エレクトロニクス・音響機器領域の同業と比べ、粗利率は遜色ない一方で販管費率が高く営業損益の弾力性が低い。在庫負担が重く、資金効率(回転)の面で相対的に劣後。短期の改善余地は在庫圧縮と費用最適化に依存。
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