- 売上高: 205.54億円
- 営業利益: 5.12億円
- 当期純利益: 2.90億円
- 1株当たり当期純利益: 156.80円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 205.54億円 | 220.26億円 | -6.7% |
| 売上原価 | 186.56億円 | - | - |
| 売上総利益 | 33.69億円 | - | - |
| 販管費 | 31.41億円 | - | - |
| 営業利益 | 5.12億円 | 2.28億円 | +124.6% |
| 営業外収益 | 4.78億円 | - | - |
| 営業外費用 | 2.04億円 | - | - |
| 経常利益 | 3.76億円 | 5.02億円 | -25.1% |
| 法人税等 | 2.53億円 | - | - |
| 当期純利益 | 2.90億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.34億円 | 2.90億円 | -19.3% |
| 包括利益 | -5.39億円 | 17.50億円 | -130.8% |
| 減価償却費 | 9.28億円 | - | - |
| 支払利息 | 1.56億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 156.80円 | 193.85円 | -19.1% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 311.18億円 | - | - |
| 現金預金 | 79.33億円 | - | - |
| 売掛金 | 84.37億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 44.05億円 | - | - |
| 固定資産 | 158.95億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 11.05億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -17.03億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 11,421.41円 |
| 純利益率 | 1.1% |
| 粗利益率 | 16.4% |
| 流動比率 | 140.9% |
| 当座比率 | 120.9% |
| 負債資本倍率 | 1.72倍 |
| インタレストカバレッジ | 3.28倍 |
| EBITDAマージン | 7.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -6.7% |
| 営業利益前年同期比 | +1.2% |
| 経常利益前年同期比 | -25.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -19.1% |
| 包括利益前年同期比 | +73.4% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 1.55百万株 |
| 自己株式数 | 57千株 |
| 期中平均株式数 | 1.50百万株 |
| 1株当たり純資産 | 11,421.33円 |
| EBITDA | 14.40億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 50.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| IndustrialProducts | 9百万円 | 1.29億円 |
| TransportationProducts | 7百万円 | 3.82億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 406.00億円 |
| 営業利益予想 | 6.40億円 |
| 経常利益予想 | 4.80億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 2.10億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 140.36円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
小倉クラッチ(6408)の2026年度Q2(連結、JGAAP)は、売上高205.5億円(前年比-6.7%)と減収ながら、営業利益5.12億円(+124.9%)と大幅増益で収益性の立て直しが進みました。売上総利益は33.69億円、粗利率は16.4%で、原価面のコントロールは一定の改善が示唆されます。営業利益率は2.5%程度、EBITDAは14.40億円(マージン7.0%)と、償却費(9.28億円)の負担が依然重い一方、営業段階での稼ぐ力はボトムからの改善が確認できます。経常利益は3.76億円、当期純利益は2.34億円(-19.1%)で、営業段階の改善に対して最終利益は伸び悩みました。ROEは1.37%(純利益率1.14%×総資産回転率0.463×財務レバレッジ2.60)と低水準で、利益率の薄さと資産回転の鈍さが株主資本効率を抑制しています。ROAは約0.53%(=2.34億円/444.22億円)と低く、資産対収益の改善余地が大きい状況です。営業CFは11.05億円と純利益の約4.7倍で、利益のキャッシュ化は高水準です。流動比率140.9%、当座比率120.9%と流動性は良好で、運転資本は90.31億円を確保しています。負債資本倍率1.72倍、財務レバレッジ2.60倍、インタレスト・カバレッジ3.3倍と、レバレッジ水準はやや高めながら支払能力は現時点で許容範囲です。売上減少局面でも営業利益が急回復していることから、固定費削減や価格改定、製品ミックス改善等による営業レバレッジのポジティブな作用が示唆されます。棚卸資産は44.05億円で、半期COGSに対する在庫日数はおおむね40〜45日相当と推定され、在庫効率は概ね適正圏に見えます。税金費用は25.3億円(四半期累計)と開示されていますが、PLの段階区分(経常/税前/特別損益)の未開示による整合確認には制約があり、実効税率の精緻な解釈には注意を要します。年間配当は0円、配当性向0%で、現時点では内部留保・財務体質の再構築を優先しているとみられます。投資CFや現金同等物残高、発行済株式数等の一部指標が未開示(0表示)であるため、FCFや資本効率の精緻な評価には制約があります。総じて、減収下の大幅な利益改善、強いキャッシュ創出、良好な流動性がポジティブである一方、最終利益・ROEの低さ、償却負担の大きさ、レバレッジの高さが中期課題です。今後は価格転嫁の持続、稼働率・製品ミックスの改善、在庫と運転資本の最適化、利払い負担の圧縮が鍵となります。
ROE分解(デュポン): 純利益率1.14% × 総資産回転率0.463回 × 財務レバレッジ2.60倍 = ROE 1.37%。純利益率は薄く、特に営業利益率約2.5%(=5.12億円/205.54億円)が抑制要因。営業外では支払利息1.56億円の負担が重く、インタレスト・カバレッジは3.3倍と余裕はあるが利益率を圧迫。粗利率16.4%は製造業として標準〜やや低めだが、営業利益の伸長から販管費の削減・効率化が奏功した可能性が高い。EBITDAマージン7.0%に対し、D&A 9.28億円がEBITを大きく押し下げており、資産の資本集約度が高い構造。営業レバレッジ: 売上-6.7%に対し営業利益+124.9%は、固定費低下や価格改定、製品ミックス改善の寄与が大きいことを示唆。今後の利益感応度は売上ボリュームよりもミックス・価格の維持、稼働率の安定に依存。税負担の実効率は段階損益未開示により精緻な判定に制約があり、最終利益の伸び悩み要因の一部は営業外費用・税金の影響とみられる。
売上は-6.7%と減少し、主力エンドマーケット(自動車/産機)の需要鈍化や為替/価格要因の影響が示唆される。一方で営業利益が大幅増益であることから、コスト構造の見直しや価格転嫁の進展が確認できる。利益の質は、営業CFが純利益の4.72倍とキャッシュ化が強く、一次的要因よりも運転資本効率化や費用削減の効果が寄与している可能性。売上の持続可能性は、在庫日数がおおむね40〜45日(半期ベース推定)と落ち着いており、過度な在庫積み増しは見られない。前向きな見通しの前提は、価格維持とミックス改善の継続、原材料・エネルギーコストの安定、為替の追い風継続。逆風は自動車のモデルチェンジ/EVシフトによる製品置換、海外景気減速、利払い負担の継続。定量面では、売上総利益率の17%台回復、営業利益率3%台確立が成長局面入りの目安。
流動性: 流動比率140.9%、当座比率120.9%と良好。運転資本は90.31億円で、短期債務に対するバッファあり。支払能力: インタレスト・カバレッジ3.3倍は許容範囲だが、景気後退や金利上昇時のバッファは厚くない。総資産4,442.2億円、負債2,931.1億円、純資産1,708.7億円から財務レバレッジ2.60倍、負債資本倍率1.72倍と、資本構成はやや負債寄り。自己資本比率の詳細開示は欠落しているが、純資産規模は一定厚みがある。短期負債2,208.7億円に対し流動資産3,111.8億円で短期資金繰りは良好。中期的には利息負担の逓減(借入再編・返済)と、償却負担に見合う収益力の確立が課題。
利益の質: 営業CF11.05億円が純利益2.34億円を大幅に上回り、利益の現金裏付けは強い。営業CF/純利益4.72倍は在庫・売掛金の回収改善、費用現金化の進展を示唆。FCF分析: 投資CFが未開示(0表示)であるため、厳密なFCFは算出困難。一般的に当社の償却水準(9.28億円)からみて、維持投資は一定規模が想定されるが、当期は投資抑制または未計上/期間差がある可能性。営業CFが安定的に10億円超を維持できれば、維持投資後の実質FCFもプラスとなる余地。運転資本: 在庫44.05億円、COGS186.56億円(半期)から在庫回転はおおむね4.2回(半期ベース単純計算)で過大ではない。今後は売掛/買掛の回転日数、在庫の鮮度維持がOCF継続の鍵。
年間配当0円、配当性向0%で、現時点では内部留保の優先が明確。営業CFは十分だが、投資CF未開示につきFCFカバレッジの客観評価は不可。財務CF-17.03億円は主に借入返済や配当以外の資金流出が示唆され、負債圧縮を進めている可能性。配当再開の条件としては、(1) 営業利益率3%台の定着、(2) 営業CFの安定的な二桁億円確保、(3) 有利子負債の圧縮に伴う利払い負担の軽減、(4) 維持投資実行後の実質FCF黒字化が挙げられる。現状では利益水準・ROEが低く、配当の持続性は再構築途上と評価。
ビジネスリスク:
- 自動車・産業機械向け需要の景気感応度高まりによる減産リスク
- EV化・電動化の進展による従来型クラッチ/ブレーキ製品の置換リスク
- 原材料(鋼材・銅)およびエネルギー価格高騰時のマージン圧迫
- 為替変動による輸出採算・海外子会社業績の変動
- 主要顧客依存度の高さと価格交渉力低下
- サプライチェーン混乱による納期遅延・在庫積み増しリスク
- 品質不具合・リコール発生時の損失リスク
財務リスク:
- インタレスト・カバレッジ3.3倍と利払い余力が厚くないことによる金利上昇耐性の限定
- 財務レバレッジ2.60倍、負債資本倍率1.72倍とレバレッジ依存の資本構成
- 償却負担9.28億円の継続による営業利益のボラティリティ拡大
- 投資CF未開示に伴うFCF可視性の低さ
- 税負担・特別損益の変動による最終利益のブレ
主な懸念事項:
- 減収下での最終利益減(-19.1%)とROE1.37%の低水準
- 価格改定・コスト削減効果の持続性
- 利払い負担の継続と金利感応度
- 投資額(維持・成長)の不透明性と中期競争力確保の両立
重要ポイント:
- 減収局面でも販管費効率化とミックス/価格改善により営業利益が急回復
- 営業CFが純利益の4.7倍とキャッシュ創出力が高い
- 流動性は健全だが、レバレッジと利払いが利益率の天井を作っている
- 償却負担が大きく、EBITDAからEBITへの落ち込みが顕著
- ROE/ROAは低水準で、資産回転と利益率の同時改善が課題
注視すべき指標:
- 売上総利益率の推移(目安: 17%台回復)
- 営業利益率(目安: 3%台の定着)
- 営業CF水準と営業CF/純利益倍率(>2倍の維持)
- インタレスト・カバレッジ(>4倍目標)と有利子負債残高
- 在庫回転日数と売掛・買掛回転
- 価格改定・コスト低減の定量効果(四半期別)
セクター内ポジション:
国内部品メーカー群の中では、キャッシュ創出力(OCF)は相対良好だが、最終利益率・ROEは下位レンジ。レバレッジや償却負担の重さが相対的な収益性を抑制しており、原価/価格コントロールの継続と財務費用の低減が相対改善の鍵。
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