- 売上高: 73.30億円
- 営業利益: 8.20億円
- 当期純利益: 6.03億円
- 1株当たり当期純利益: 107.15円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 73.30億円 | 160.82億円 | -54.4% |
| 売上原価 | 117.80億円 | - | - |
| 売上総利益 | 43.03億円 | - | - |
| 販管費 | 15.16億円 | - | - |
| 営業利益 | 8.20億円 | 27.86億円 | -70.6% |
| 営業外収益 | 70百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 98百万円 | - | - |
| 経常利益 | 8.51億円 | 27.58億円 | -69.1% |
| 法人税等 | 8.21億円 | - | - |
| 当期純利益 | 6.03億円 | 19.01億円 | -68.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5.84億円 | 19.37億円 | -69.9% |
| 包括利益 | 5.71億円 | 19.63億円 | -70.9% |
| 減価償却費 | 1.64億円 | - | - |
| 支払利息 | 9百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 107.15円 | 354.92円 | -69.8% |
| 1株当たり配当金 | 40.00円 | 0.00円 | - |
| 年間配当総額 | 2.18億円 | 2.18億円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 147.91億円 | - | - |
| 現金預金 | 62.75億円 | - | - |
| 固定資産 | 26.55億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 19.74億円 | - | - |
| 無形資産 | 19百万円 | - | - |
| 投資有価証券 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -9.16億円 | 2.13億円 | -11.29億円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -4.28億円 | 1.46億円 | -5.74億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 1.83億円 | 14.75億円 | -12.92億円 |
| フリーキャッシュフロー | -13.44億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 営業利益率 | 11.2% |
| 総資産経常利益率 | 5.1% |
| 配当性向 | 11.3% |
| 純資産配当率(DOE) | 2.4% |
| 1株当たり純資産 | 1,883.62円 |
| 純利益率 | 8.0% |
| 粗利益率 | 58.7% |
| 流動比率 | 198.6% |
| 当座比率 | 198.6% |
| 負債資本倍率 | 0.73倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -54.4% |
| 営業利益前年同期比 | -70.6% |
| 経常利益前年同期比 | -69.1% |
| 当期純利益前年同期比 | -68.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -69.8% |
| 包括利益前年同期比 | -70.9% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 5.49百万株 |
| 自己株式数 | 41千株 |
| 期中平均株式数 | 5.46百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,883.51円 |
| EBITDA | 9.84億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 40.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| ElectronicEquipment | 69.30億円 | 9.56億円 |
| MedicalEquipment | 2.71億円 | -1.28億円 |
| TextileEquipment | 1.29億円 | -7百万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 70.00億円 |
| 営業利益予想 | 4.30億円 |
| 経常利益予想 | 4.60億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 3.30億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 60.55円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社タカトリ(6338)の2025年度Q4(連結・JGAAP)決算は、売上高73.3億円(前年同期比-54.4%)と大幅な減収、営業利益8.20億円(-70.6%)、当期純利益5.84億円(-69.8%)と収益性も大きく悪化した。デュポン分解では純利益率7.97%、総資産回転率0.461回、財務レバレッジ1.55倍から算出ROEは5.69%で、報告値と整合的である。粗利益率は58.7%と高水準を確保し、営業利益率11.2%、EBITDAマージン13.4%と、売上減少の割に単価・ミックスや固定費抑制の効果は一定程度見られる。一方で営業キャッシュフローは-9.16億円、投資CF-4.28億円でフリーキャッシュフローは-13.44億円と大幅なキャッシュアウトとなり、利益とキャッシュの乖離(営業CF/純利益=-1.57)が顕著である。流動比率は198.6%、当座比率も同値で短期流動性は見た目上良好だが、棚卸資産や現金残高など一部主要勘定が0表示である点は不記載の可能性が高く、流動性評価には留意が必要である。負債資本倍率0.73倍、支払利息0.92億円に対してEBITベースのインタレストカバレッジは89.3倍と利払い負担は極めて軽い。売上急減に対し営業利益がそれ以上に落ちており、営業レバレッジの高さが確認できる(売上-54.4%に対し営業利益-70.6%)。半導体関連装置(特にSiC基板加工等)への高いエクスポージャーを背景に、顧客の投資サイクルに業績が大きく左右されている可能性が高い。税金関連は開示数値に不整合が見られ、実効税率は0.0%との計算指標だが、報告された法人税等(8.21億円)は純利益と辻褄が合いにくく、税効果・特別損益の影響や集計上のズレの可能性がある。配当は年間0円、配当性向0%で、FCFが大幅マイナスの現状では内部留保優先の保守的方針が示唆される。総資産159.1億円、純資産102.7億円と資本基盤は相応に厚い一方、売上急減と営業CFのマイナスは短期的な資金繰りリスクを高める要因となり得る。今後は受注、受注残、ブック・トゥ・ビル、前受金・在庫・売掛金の動向がキャッシュフロー反転の鍵となる。業績ボトムアウトのタイミングは顧客の投資回復に依存し、SiC/パワー半導体向けの中期成長ストーリーは維持しつつも、短期の変動性は高い。なお、売上原価や現金、棚卸資産、自己資本比率等に整合性のとれない項目が含まれるため、本分析は提供された整合的な計算指標(粗利・マージン・デュポン分解・CF集計)を優先して評価している点に留意されたい。
ROE分解: ROE=純利益率(7.97%)×総資産回転率(0.461回)×財務レバレッジ(1.55倍)=5.69%。純利益率は二桁の営業利益率(11.2%)と軽微な金利負担が寄与する一方、減収により総資産回転率が低下しROEを押し下げ。
利益率の質: 粗利率58.7%と高いが、売上急減環境下での固定費負担増により営業利益率は11.2%まで低下。EBITDAマージン13.4%との乖離は減価償却費1.64億円と軽微。経常利益率11.6%、純利益率7.97%で、税・特損影響の不整合が示唆されるが、本業の利益率はまだ二桁を維持。
営業レバレッジ: 売上高-54.4%に対し営業利益-70.6%。高い営業レバレッジ(固定費比率の高さ)が確認され、売上ボラティリティが利益変動を増幅。回復局面ではレバレッジが逆に効きやすい点はポジティブ。
売上持続可能性: 半導体・SiC関連投資の一時的な冷え込みが減収の主因とみられる。総資産回転率0.461回はスループット低下を示唆し、短期の売上持続性は低い。受注/受注残が回復するまで売上は弱含みが続く可能性。
利益の質: 営業利益率11.2%は確保も、営業CF/純利益=-1.57とキャッシュ変換が弱い。売掛・在庫・前受金等の運転資本の変動が利益の現金化を阻害している可能性が高く、短期的な利益の質は中立〜弱め。
見通し: 中期的にはSiC/パワー半導体需要拡大の構造的追い風があるが、短期は顧客の設備投資サイクル次第。粗利率が高く固定費抑制余地もあるため、売上底入れ後の利益回復弾性は高い。目先は受注動向と在庫/前受金の調整が改善の前提。
流動性: 流動資産147.9億円、流動負債74.5億円で流動比率198.6%。当座比率も198.6%と強固に見えるが、棚卸資産・現金の0表示は不記載の可能性があり、実態把握には注意。運転資本73.4億円とクッションは大きい。
支払能力: 負債資本倍率0.73倍、総負債75.2億円に対し純資産102.7億円とエクイティバッファは十分。支払利息0.92億円に対しEBITカバレッジ89.3倍で利払い余力は極めて高い。
資本構成: 自己資本比率の0.0%表示は不記載の可能性。実質的には純資産/総資産≈64.5%とみられ(102.7/159.1)、保守的なレバレッジ水準。今期のFCFマイナスは一時的な資金需要を増やす可能性。
利益の質: 営業CF/純利益=-1.57と利益の現金化が不十分。EBITDA比でも営業CF/EBITDA=-0.93で、運転資本の悪化(売掛増、在庫積み上がり、前受減等)が主因と推測される。
FCF分析: 営業CF-9.16億円に投資CF-4.28億円が加わりFCF-13.44億円。投資CFは規模としては適度だが、営業CFのマイナスがFCFを押し下げ。短期的には外部資金や手元資金取り崩しで賄う必要がある。
運転資本: 運転資本73.4億円と大きいが、期中の変動がキャッシュアウトを誘発。棚卸資産0表示のため詳細分解は困難。今後は売掛回収と在庫回転の改善がキャッシュ創出の鍵。
配当性向評価: 配当は年間0円、配当性向0%。利益計上(EPS107.15円)にもかかわらず無配であり、内部留保・成長投資・運転資金の確保を優先する保守的スタンスと整合的。
FCFカバレッジ: FCFが-13.44億円のため、仮に配当を実施してもFCFでのカバーは困難(FCFカバレッジ0.00倍)。キャッシュフローの正常化が復配の前提。
配当方針見通し: 中期的な需要回復と営業CFの改善が確認されれば、復配余地は生じ得るが、短期は無配継続の公算が高い。まずはFCFの黒字化と運転資本の安定化が優先課題。
ビジネスリスク:
- 半導体・SiC関連の設備投資サイクルに伴う需要変動
- 主要顧客・特定用途への集中リスク(受注変動の増幅)
- 価格競争・技術進歩への対応遅れによるマージン圧力
- サプライチェーン・部材調達の遅延やコスト上昇
- 海外売上・為替変動の影響(円高時の採算悪化)
- 新製品立ち上げや大型案件のプロジェクト実行リスク
財務リスク:
- 営業CFの赤字継続による手元流動性の逼迫リスク
- 運転資本(売掛・在庫・前受金)の変動拡大
- 需要軟化局面での固定費負担(高い営業レバレッジ)
- 投資CFと営業CFの同時マイナスによる外部資金依存度上昇
- 税金・特別損益の計上タイミングによる純利益の変動
主な懸念事項:
- 売上急減(-54.4%)と営業利益率低下の持続性
- 営業CF/純利益-1.57の水準が来期も続くか
- 受注・受注残の水準とブック・トゥ・ビルの動向
- 棚卸資産・現金等の開示不整合による流動性評価の不確実性
重要ポイント:
- ROEは5.69%まで低下も、粗利率58.7%と利益回復余地は残る
- 営業レバレッジが高く、売上の反転局面では利益の弾性が高い
- 営業CFがマイナスでFCF-13.44億円、短期は資金繰り注視
- 資本構成は健全(実質D/E≈0.73倍、利払い負担は軽微)
- 受注指標の改善が業績底入れの最重要シグナル
注視すべき指標:
- 受注高・受注残・ブック・トゥ・ビル
- 営業CF/純利益と営業CF/EBITDA
- 売掛金回転日数・在庫回転日数・前受金の推移
- 粗利率と製品ミックス(SiC関連比率)
- 設備投資(投資CF)と固定費の変動
- 為替(対USD/CNY)と海外需要
セクター内ポジション:
国内の半導体加工装置大手と比べ規模は小さくニッチ(SiC基板加工等)に強みを持つ分、需要サイクルの影響を受けやすく業績変動が大きい。一方、粗利率の高さと軽微な金利負担により、需要回復局面では利益改善の立ち上がりが速いポジショニング。
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