- 売上高: 7.56億円
- 営業利益: 5百万円
- 当期純利益: -1.25億円
- 1株当たり当期純利益: 3.03円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 7.56億円 | 7.88億円 | -4.1% |
| 売上原価 | 2.40億円 | - | - |
| 売上総利益 | 5.48億円 | - | - |
| 販管費 | 6.47億円 | - | - |
| 営業利益 | 5百万円 | -98百万円 | +105.1% |
| 営業外収益 | 5百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 30百万円 | - | - |
| 経常利益 | 16百万円 | -1.23億円 | +113.0% |
| 法人税等 | 1百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -1.25億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 12百万円 | -1.24億円 | +109.7% |
| 包括利益 | 8百万円 | -1.23億円 | +106.5% |
| 減価償却費 | 12百万円 | - | - |
| 支払利息 | 3百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 3.03円 | -30.89円 | +109.8% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 17.17億円 | - | - |
| 現金預金 | 11.49億円 | - | - |
| 固定資産 | 5.68億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 5.28億円 | - | - |
| 無形資産 | 18百万円 | - | - |
| 総資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -95百万円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -60百万円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 1.6% |
| 粗利益率 | 72.5% |
| 流動比率 | 303.1% |
| 当座比率 | 303.1% |
| 負債資本倍率 | 0.67倍 |
| インタレストカバレッジ | 1.92倍 |
| EBITDAマージン | 2.3% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 4.08百万株 |
| 自己株式数 | 7千株 |
| 期中平均株式数 | 4.06百万株 |
| 1株当たり純資産 | 339.30円 |
| EBITDA | 17百万円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 16.40億円 |
| 営業利益予想 | 1.09億円 |
| 経常利益予想 | 1.16億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1.10億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 27.13円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
当社(株式会社フェニックスバイオ、連結、JGAAP)の2026年度第2四半期は、売上高756百万円(前年同期比-4.0%)と微減のなか、営業利益は5百万円、経常利益16百万円、当期純利益12百万円と小幅黒字を維持しました。粗利益は548百万円で粗利率72.5%と高水準を確保しつつも、営業利益率は0.7%と薄く、販管費の固定費負担が大きい構造が窺えます。デュポン分析では、純利益率1.59%、総資産回転率0.360回、財務レバレッジ1.52倍の積によりROEは0.87%と低位で、自己資本の資本効率は限定的です。EBITDAは17百万円、EBITDAマージン2.3%と収益性はなお脆弱で、インタレストカバレッジ1.9倍は金利負担余力にややタイトさが見られます。一方、流動比率303.1%、当座比率303.1%、運転資本1,151百万円と流動性は潤沢で、短期的な資金繰り耐性は高いと評価できます。営業キャッシュフローは-95百万円と大幅な現金流出で、営業CF/純利益は-7.93と利益のキャッシュ化が進んでいないことが明確です。投資CFは不記載(0と表示)で、同様に現金残高・棚卸資産なども不記載である点は、キャッシュフロー品質や在庫回転等の精緻な評価に制約となります。負債合計は920百万円、純資産1,381百万円と資本構成は保守的ですが、利払い(2.6百万円)に対する利益クッションは薄く、金利上昇や収益ブレに対する耐性は十分とは言えません。税負担は軽微(法人税等1.1百万円)で、実効税率は低位にとどまっています(提供指標では0.0%)。配当は無配(年間配当0円、配当性向0%)で、FCFカバレッジ0.00倍の表示からも、現時点では内部留保と流動性維持を優先する局面と見受けられます。売上は小幅減少ながら高粗利率を維持しており、価格政策やミックスの良好さが示唆される一方、販管費や固定費の吸収不足が利益を圧迫しています。総資産回転率0.360回と低水準で、資産効率の改善余地が大きいです。財務レバレッジ1.52倍は抑制的で、レバレッジによるROE押し上げ効果は限定的です。今後の課題は、①営業CFの黒字化とキャッシュ創出力の回復、②固定費吸収(営業レバレッジの獲得)による営業利益率の引き上げ、③資産回転の改善による資本効率の底上げに集約されます。データ上の不記載項目(0表示)が散見されるため、FCFやネットキャッシュの精緻な把握には制約がある点に留意が必要です。総じて、当四半期は高粗利率を基盤とした小幅黒字維持と流動性の厚みが確認できる一方、キャッシュフローの弱さと低い資産効率が主要なボトルネックとなっています。
ROE分解(デュポン): ①純利益率1.59%(=12百万円/売上756百万円)、②総資産回転率0.360回(=売上/総資産2,101百万円)、③財務レバレッジ1.52倍により、計算ROEは0.87%と低位。収益性の質: 粗利率72.5%と価格決定力・付加価値は高い一方、販管費負担により営業利益率0.7%、EBITDAマージン2.3%にとどまる。経常利益16百万円は営業外段階でのネット寄与(例: 受取利息・助成等)示唆も、支払利息2.6百万円の影響で金利耐性は限定的。税負担は軽微(法人税等1.1百万円)。営業レバレッジ: 売上が-4.0%と小幅減でも営業利益がかろうじて黒字(5百万円)で、固定費の高止まりが示唆される。売上の増減がそのまま営業利益に増幅されやすい構造で、追加のトップライン拡大による利益改善余地は大きいが、逆に需要ショックに脆弱。
売上持続可能性: 高粗利率を維持しつつ売上は-4.0%と小幅減。収益柱の製品/サービスミックスが維持されている可能性が高いが、ボリュームまたは案件タイミングの影響を受けた公算。利益の質: 経常段階で営業外の寄与がありうる一方、営業利益は薄く、持続的成長には販管費の吸収とスケール獲得が不可欠。見通し: 総資産回転0.360回と施策効率は低く、資産活用(設備稼働、案件獲得効率)改善が成長の鍵。短期は案件パイプラインと受注タイミングのブレが収益ボラティリティを生みやすい。中期的には高粗利率を活かしたボリューム拡大とコスト最適化で営業利益率の段階的改善余地あり。
流動性: 流動資産1,717百万円、流動負債567百万円で流動比率303%、当座比率303%と潤沢。運転資本1,151百万円で短期資金繰りリスクは低い。支払能力: インタレストカバレッジ1.9倍と利払い余力は限定的。負債合計920百万円に対し純資産1,381百万円で財務健全性は良好だが、利益水準が低いため金利上昇や収益悪化には注意。資本構成: 負債資本倍率0.67倍、財務レバレッジ1.52倍と保守的。ROEが0.87%に留まるため、資本効率の改善(資産回転・利益率の向上)が課題。
利益の質: 営業CF-95百万円に対し純利益12百万円で営業CF/純利益-7.93と、会計利益が現金化されていない。売上認識・与信条件・前受/前払や在庫・仕掛等の運転資本の動きがキャッシュを圧迫した可能性。FCF分析: 投資CFは不記載(0表示)で、提供指標でもFCF=0円。したがって当期の実質的なFCF評価は不可。営業CFの大幅流出は単発要因(前受解消等)か構造的要因(売上債権増大、コスト前払い)かの識別が重要。運転資本: 運転資本1,151百万円と大きく、回収・支払条件の最適化によりキャッシュ創出余地あり。今後は売上債権回転日数、前受金・前払費用、研究開発支出のキャッシュ化プロファイルのモニタリングが必要。
当期は無配(年間配当0円、配当性向0%)。営業CFがマイナスで、提供指標のFCFカバレッジ0.00倍であることからも、現段階での配当持続性は低く、内部留保・成長投資・運転資金確保を優先していると解される。将来の配当実行・再開には、①営業CFの安定黒字化、②営業利益率の改善、③資産回転の向上によるROE引き上げが前提となる可能性が高い。配当方針はキャッシュ創出力回復と連動する見通し。
ビジネスリスク:
- 高粗利だが固定費負担が大きく、売上ボラティリティが利益に増幅されやすい(営業レバレッジ高)。
- 受注タイミング・案件ミックスの変動により四半期収益が振れやすい。
- 総資産回転率0.360回と資産効率が低く、資本効率の改善に時間を要する可能性。
- 高付加価値領域に依存している場合の価格競争・規制変更・顧客評価の影響。
財務リスク:
- 営業CFが-95百万円とキャッシュ流出、利益のキャッシュ化不足。
- インタレストカバレッジ1.9倍で金利上昇や利益減少時の利払い余力が限定的。
- 投資CF・現金残高などの不記載により資金ポジションの透明性が限定的。
- 売上債権・前受/前払等の運転資本の変動によるキャッシュ需要増加。
主な懸念事項:
- 営業CFの継続的マイナスが続いた場合の資金調達ニーズの顕在化。
- 利益率の低さ(営業利益率0.7%)とコスト吸収不足。
- 資産効率の低さによるROE停滞(0.87%)。
重要ポイント:
- 売上は-4.0%ながら粗利率72.5%を維持、付加価値は高い。
- 営業利益5百万円、EBITDAマージン2.3%と収益性は脆弱。
- ROE0.87%で資本効率は低位、総資産回転0.360回の改善が鍵。
- 流動比率303%と流動性は厚いが、営業CF-95百万円とキャッシュ創出が課題。
- 利払い余力は1.9倍とタイトで、金利環境や収益のブレに注意。
注視すべき指標:
- 営業CFおよび営業CF/純利益の改善トレンド
- 売上債権回転日数・前受金/前払費用の推移(運転資本効率)
- 受注・パイプラインと売上成長率(Q/Q、Y/Y)
- 営業利益率・EBITDAマージンの拡大度合い
- インタレストカバレッジと有利子負債コストの動向
セクター内ポジション:
同業(研究支援・バイオ関連サービス/ツール)と比べ粗利率は高水準だが、営業利益率・ROEは低位。財務レバレッジは抑制的で、資本効率よりも安全性重視のポジション。短期はキャッシュフロー改善が差別化要因となる。
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