- 売上高: 84.05億円
- 営業利益: -9.19億円
- 当期純利益: -6.53億円
- 1株当たり当期純利益: -107.96円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 84.05億円 | 88.20億円 | -4.7% |
| 売上原価 | 33.79億円 | - | - |
| 売上総利益 | 54.41億円 | - | - |
| 販管費 | 63.29億円 | - | - |
| 営業利益 | -9.19億円 | -8.87億円 | -3.6% |
| 営業外収益 | 13百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 30百万円 | - | - |
| 経常利益 | -9.27億円 | -9.04億円 | -2.5% |
| 法人税等 | -2.57億円 | - | - |
| 当期純利益 | -6.53億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -5.95億円 | -6.53億円 | +8.9% |
| 包括利益 | -7.04億円 | -4.90億円 | -43.7% |
| 減価償却費 | 2.54億円 | - | - |
| 支払利息 | 16百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -107.96円 | -118.48円 | +8.9% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 102.90億円 | - | - |
| 現金預金 | 47.66億円 | - | - |
| 売掛金 | 9.83億円 | - | - |
| 固定資産 | 97.11億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 76.13億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -89百万円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 2.66億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 651.31円 |
| 純利益率 | -7.1% |
| 粗利益率 | 64.7% |
| 流動比率 | 80.1% |
| 当座比率 | 80.1% |
| 負債資本倍率 | 4.34倍 |
| インタレストカバレッジ | -57.12倍 |
| EBITDAマージン | -7.9% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -4.7% |
| 営業利益前年同期比 | +2.6% |
| 経常利益前年同期比 | +3.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 5.53百万株 |
| 自己株式数 | 3千株 |
| 期中平均株式数 | 5.52百万株 |
| 1株当たり純資産 | 651.19円 |
| EBITDA | -6.65億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 14.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 208.86億円 |
| 営業利益予想 | 4.50億円 |
| 経常利益予想 | 4.24億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 2.35億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 42.67円 |
| 1株当たり配当金予想 | 14.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社一蔵(連結、JGAAP)の2026年度第2四半期は、売上高8,405百万円(前年比-4.7%)と減収の中、営業損失919百万円、経常損失927百万円、当期純損失595百万円となり、収益面の重さが続きました。粗利益は5,441百万円で粗利率64.7%と高水準を維持する一方、販管費の吸収が進まずEBITDAは-665百万円(マージン-7.9%)とマイナスです。営業損失は前年から大幅に拡大(+264.9%の増加と表示)しており、売上減と固定費負担の高さが重石となっています。デュポン分解では純利益率-7.08%、総資産回転率0.431回、財務レバレッジ5.41倍が掛け合わさりROEは-16.53%と大幅なマイナスです。総資産は19,493百万円、負債合計は15,624百万円、純資産は約3,600百万円とされ、レバレッジは高めの水準です。流動資産10,290百万円に対し流動負債12,841百万円で流動比率80.1%、運転資本-2,551百万円と短期的な資金繰りタイトさが示唆されます。営業キャッシュフローは-89百万円で損益の赤字幅(純損失595百万円)に対して現金流出は相対的に小さいものの、キャッシュ創出には至っていません。営業CF/純利益比率は0.15で、損益の赤字がそのまま強いキャッシュアウトに直結していない一方、キャッシュ創出力の回復も未達です。財務CFは+266百万円と資金調達に依存しており、短期の資金繋ぎで運転資金を補っている構図がうかがえます。金利負担は支払利息16百万円と限定的ですが、営業赤字の下ではインタレストカバレッジは-57.1倍とカバレッジに余裕はありません。法人税等は-257百万円と税効果益を計上しており、純損失幅の一部を相殺しています。年間配当は0円、配当性向0%で、まずは業績・財務の再建を優先する方針と見られます。棚卸資産、投資CF、現金及び現金同等物、自己資本比率、発行株式数などは不記載項目であり、詳細把握には限界があります。売上の縮小と固定費の高止まりが営業レバレッジを負に作用させており、費用構造の是正とトップラインの回復が最重要論点です。全体として、短期流動性に課題を抱えつつ、レバレッジの高さと赤字継続が資本効率を圧迫している局面と評価します。今後は売上の下げ止まり、粗利率の維持、販管費削減、運転資本の正常化、外部調達依存の低減が改善トラックの鍵となります。
デュポン分析では、ROE=-16.53%は純利益率-7.08%×総資産回転率0.431回×財務レバレッジ5.41倍の積で説明できます。純利益率は売上高8,405百万円に対して純損失595百万円で-7.08%と大幅マイナス、粗利率64.7%と商品・サービスミックスの収益性は見かけ上高いものの、販管費吸収不足が顕著です。営業損失919百万円に対して減価償却費254百万円を加味するとEBITDAは-665百万円で、固定費・人件費・店舗関連費の負担が際立ちます。経常損失927百万円と支払利息16百万円の規模感から、金融費用は現時点で損益の主因ではなく、事業損失が主要因です。総資産回転率0.431回は年換算すると低効率であり、資産規模に対し売上が伸び悩む状況です。営業レバレッジは負に作用し、売上-4.7%の減少に対して営業損失が拡大していることから固定費比率の高さが示唆されます。実効税率は0%(税効果益の計上)で、今期は税コストが利益押し下げ要因ではありません。全体として、利益率の質は販管費・固定費の重さにより悪化、資産効率も低迷しており、レバレッジに頼らずにROEを改善するには、売上反転と費用最適化の同時進行が必要です。
売上高は前年比-4.7%の8,405百万円と縮小し、主力事業の需要鈍化や店舗トラフィック、成人式関連需要の変動などが影響した可能性があります。粗利率64.7%は維持されているため、価格政策や商品ミックスは相応にコントロールされていますが、固定費吸収が進まず営業損失が拡大しています。純損失は595百万円で前年並み(+0.0%)と表示され、損益改善のモメンタムはまだ確認できません。利益の質はEBITDAベースでもマイナスで、実力収益の弱さが続きます。営業CFは-89百万円と赤字幅よりは小さいため、回収条件や費用のキャッシュ化タイミングに支えられていますが、持続的成長の自己資金源としては不十分です。短期見通しでは、販管費削減(家賃・人件費の弾力化)、在庫回転や前受金・預り金管理の改善、ピーク需要期の売上回復が焦点です。中期的には、単価維持とLTV向上(レンタルからフォト・ブライダル等のクロスセル)により、粗利率を維持しつつ固定費比率を下げる構造改革が求められます。
流動性は、流動資産10,290百万円に対して流動負債12,841百万円で流動比率80.1%、運転資本-2,551百万円とタイトです。当座比率も80.1%で、短期債務のリファイナンスやターム調整が重要です。支払能力面では、負債資本倍率4.34倍、財務レバレッジ5.41倍と資本構成のリスクが高めです。支払利息は16百万円と小さいものの、営業赤字下でインタレストカバレッジ-57.1倍と低位で、債務耐性は収益回復に依存します。総資産19,493百万円、純資産約3,600百万円の公表値から、自己資本のクッションは限定的であり、追加損失の計上は純資産をさらに削る可能性があります。投融資・現金残高は不記載項目が多く、正確な現金保有力の把握には注意が必要です。
営業CFは-88.9百万円で、純損失-595百万円に比べれば流出は小さく、減価償却費254百万円や運転資本の動きが赤字を一部緩和したと推察されます。営業CF/純利益比率0.15は、損益とキャッシュの乖離が大きい(赤字の割に現金流出が抑制)一方、キャッシュ創出に至っていないことを示します。フリーキャッシュフローは不記載(投資CF不記載)で評価不能、設備投資や新規出店抑制の有無は確認できません。運転資本は-2,551百万円とマイナスで、前受金等の事業特性や買掛条件に依存した構図が想定され、季節性やイベントサイクルで変動が大きい可能性があります。財務CF+266百万円は外部資金の利用を示し、当面の資金繰りを補填していますが、持続的には営業CFの黒字化が不可欠です。
年間配当は0円、配当性向0%で無配継続です。営業損失・純損失の継続、EBITDAマイナス、営業CFマイナスという状況では、配当原資(当期利益・フリーCF)の観点からも支払い余地は限定的です。FCFカバレッジは不記載(0.00倍の表示は評価不可)で、まずは赤字縮小と運転資本の最適化により営業CFの安定的黒字化を達成することが優先事項です。今後の配当方針は、収益回復と財務体質の強化(レバレッジ低下、流動比率の改善)が確認されるまで、慎重スタンスが続くとみられます。
ビジネスリスク:
- 需要ボラティリティ(成人式・ブライダル等のイベント需要の変動)による売上の季節・年次変動
- 固定費比率の高さによる営業レバレッジの負作用(売上減時の損益悪化加速)
- 商品・サービスミックスの変化による粗利率の変動リスク
- 店舗網・人員最適化の遅れによるコスト硬直性
- ブランド・顧客体験に関わる評判リスク(キャンセル増、顧客満足低下)
財務リスク:
- 流動比率80.1%、運転資本-2,551百万円にみる短期資金繰りのタイト化
- EBITDAマイナス下でのインタレストカバレッジ低下(-57.1倍)
- 財務レバレッジ5.41倍、負債資本倍率4.34倍に伴う債務耐性低下
- 外部資金調達依存(財務CF+266百万円)の継続による再調達リスク
- 追加減損・構造改革費用発生時の純資産毀損リスク
主な懸念事項:
- 売上-4.7%の減収と営業損失919百万円の拡大で、赤字解消の道筋がまだ不鮮明
- 運転資本のマイナスと流動負債過多により、短期の流動性バッファーが限定的
- 投資CF・現金同等物・棚卸資産などの詳細不記載により、キャッシュ耐性・在庫効率の精緻評価が困難
重要ポイント:
- ROE-16.53%は純利益率のマイナスと低い資産回転が主因、レバレッジ高止まり
- 粗利率は64.7%で堅調だが、販管費吸収不足によりEBITDAマイナス
- 流動比率80.1%、運転資本-2,551百万円で短期資金繰りはタイト
- 営業CF-89百万円、財務CF+266百万円と外部資金への依存度上昇
- 無配継続、まずは赤字縮小とキャッシュ創出力の回復が前提
注視すべき指標:
- 売上成長率(特にピークシーズン前後の予約・来店指標)
- 販管費率と固定費の削減進捗(人件費・賃料・店舗最適化)
- EBITDAと営業CFの黒字転換タイミング
- 流動比率・運転資本(前受金、受取勘定、支払条件)の改善
- レバレッジ(負債資本倍率、ネット有利子負債動向)と財務CF依存度
- 粗利率の維持(値引き圧力・ミックス変化の影響)
セクター内ポジション:
国内アパレル・専門小売・ブライダル関連ピアと比べ、粗利率は相対的に高い一方で固定費負担が大きく、負の営業レバレッジで収益性はアンダーパフォーム。流動性とレバレッジの指標も見劣りし、安定配当を行う同業他社に対して財務柔軟性は低い。短期はディフェンシブ性が低く、回復には売上反転と費用構造改革の同時進展が不可欠。
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