- 売上高: 145.37億円
- 営業利益: 6.26億円
- 当期純利益: -9.24億円
- 1株当たり当期純利益: 94.08円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 145.37億円 | 138.37億円 | +5.1% |
| 売上原価 | 106.00億円 | - | - |
| 売上総利益 | 32.37億円 | - | - |
| 販管費 | 29.01億円 | - | - |
| 営業利益 | 6.26億円 | 3.36億円 | +86.3% |
| 営業外収益 | 1.31億円 | - | - |
| 営業外費用 | 12.84億円 | - | - |
| 経常利益 | 5.65億円 | -8.16億円 | +169.2% |
| 法人税等 | 1.47億円 | - | - |
| 当期純利益 | -9.24億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3.86億円 | -9.24億円 | +141.8% |
| 包括利益 | 5.09億円 | -4.66億円 | +209.2% |
| 減価償却費 | 7.91億円 | - | - |
| 支払利息 | 1.88億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 94.08円 | -225.03円 | +141.8% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 93.95円 | - | - |
| 1株当たり配当金 | 20.00円 | 20.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 146.54億円 | - | - |
| 現金預金 | 46.24億円 | - | - |
| 売掛金 | 50.62億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 18.77億円 | - | - |
| 固定資産 | 138.52億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -4.56億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 12.18億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 2.7% |
| 粗利益率 | 22.3% |
| 流動比率 | 105.1% |
| 当座比率 | 91.6% |
| 負債資本倍率 | 2.40倍 |
| インタレストカバレッジ | 3.33倍 |
| EBITDAマージン | 9.7% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.1% |
| 営業利益前年同期比 | +86.4% |
| 経常利益前年同期比 | +3.1% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 4.15百万株 |
| 自己株式数 | 48千株 |
| 期中平均株式数 | 4.11百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,075.07円 |
| EBITDA | 14.17億円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| Americas | 78万円 | 3.28億円 |
| Asia | 1.11億円 | 2.88億円 |
| Europe | 65百万円 | -1.53億円 |
| Japan | 6.32億円 | 1.61億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 290.00億円 |
| 営業利益予想 | 10.00億円 |
| 経常利益予想 | 7.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 3.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 73.07円 |
| 1株当たり配当金予想 | 20.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2(累計)のアドバネクスは、売上高145.37億円(前年比+5.1%)と堅調に伸長し、営業利益6.26億円(+86.4%)と大幅な改善を示しました。一方で経常利益は5.65億円、当期純利益は3.86億円(横ばい)にとどまり、営業面の改善が最終利益に十分波及していません。粗利益率は22.3%と一定の改善余地を残しつつも、営業利益率は4.3%まで上昇しており、固定費の吸収が進んだことが示唆されます。EBITDAは14.17億円、EBITDAマージンは9.7%で、減価償却費7.91億円を賄えるキャッシュ創出力は確認できます。デュポン分析では、純利益率2.66%、総資産回転率0.454回、財務レバレッジ3.76倍から計算ROEは4.53%で、資本効率はなお控えめです。営業CFは▲4.56億円とマイナスで、営業CF/純利益は▲1.18倍と利益の現金化に課題が見られます。流動比率は105.1%、当座比率91.6%と短期流動性はボーダーラインで、運転資本は7.08億円のプラスを確保しています。負債資本倍率は2.40倍、インタレストカバレッジは3.3倍と、レバレッジと金利負担は利益成長を圧迫し得る水準です。経常段階での金利負担(支払利息1.88億円)が営業増益を相殺し、純利益横ばいの一因となっています。法人税等は1.47億円で、経常利益ベースの概算実効税率は約26%とみられます(提供指標の0.0%は不記載由来)。棚卸資産は18.77億円で、売上に対する在庫水準はやや高めに映り、在庫回転改善がキャッシュ創出に寄与し得ます。投資CFと現金同等物、自己資本比率、株式数等に0が見られますが、これらは不記載項目であり実際のゼロ値を意味しません。配当は年0円で内部留保重視の方針とみられ、FCFカバレッジは算定不能(不記載)です。総じて、増収・大幅増益と営業レバレッジの進展はポジティブですが、運転資本による営業CFのマイナス、レバレッジの高さと金利負担、資産回転率の低さが財務・資本効率のボトルネックです。中期的には在庫・債権の圧縮、借入金の最適化、設備効率の向上がROEとキャッシュフローの同時改善につながると見ます。自動車・精密部品需要の回復が続けば売上持続性は一定の裏付けがありますが、金利・原材料・為替の変動には引き続き注意が必要です。
ROE分解(デュポン): 純利益率2.66% × 総資産回転率0.454回 × 財務レバレッジ3.76倍 = ROE 4.53%。営業利益率は4.3%(6.26億円/145.37億円)で、前年からの大幅改善は固定費吸収(営業レバレッジ)進展によるものと推定されます。経常利益率は3.9%(5.65億円/145.37億円)と営業段階から0.4pt低下しており、支払利息1.88億円等の金融費用が要因です。純利益率2.66%は税負担(法人税等1.47億円、経常比~26%)と金利負担の二重圧力を反映します。粗利率22.3%は改善余地を残し、製品ミックスの高付加価値化や歩留まり改善が課題です。EBITDAマージン9.7%は同業汎用品より上位とは言い難く、原価構造の柔軟性が限定的である可能性。営業レバレッジ: 売上+5.1%に対し営業利益+86.4%と高い。限界利益率改善と固定費の伸び抑制が示唆され、今後の売上トレンドが維持されれば更なる営業率向上余地。インタレストカバレッジ3.3倍は安全域だが十分ではなく、金利上昇局面では脆弱性が残る。
売上高は+5.1%と持続的なトップライン拡大を示し、自動車・産業機器向け需要の回復寄与が想定されます。営業利益+86.4%はコストコントロールと生産効率改善、固定費の吸収が主因。純利益は横ばいで、金融費用増加や為替影響(非開示)等が重石。利益の質は、営業段階の改善が確認できる一方で、営業CFがマイナスで現金化は弱い。短期見通しは、受注の継続と在庫正常化が進めば営業CFの改善余地。中期は、製品ミックス高度化と海外生産拠点の稼働率改善が粗利・営業率押し上げ要因。資産回転率0.454回の低さは成長効率の制約で、稼働率引き上げと余剰資産圧縮が鍵。金利負担とレバレッジの高さは純利益成長のヘッドウィンド。外部環境(原材料・為替・金利)によるボラティリティは依然大きい。
流動性: 流動比率105.1%、当座比率91.6%で短期的にはギリギリの余裕。運転資本は7.08億円のプラス。棚卸資産18.77億円は売上規模に対しやや厚めで、現金化の遅れ要因。支払能力: インタレストカバレッジ3.3倍と債務サービスは可能だが、金利上昇や利益変動に対する安全余裕は大きくない。資本構成: 負債合計204.12億円、純資産85.19億円でD/E=2.40倍とレバレッジ高め。自己資本比率の数値は不記載で評価不能だが、総資産320.50億円に対し純資産比率は概算で約26.6%。金利負担1.88億円/期は最終利益のボラティリティを増幅。
利益の質: 営業CF▲4.56億円に対し当期純利益3.86億円で営業CF/純利益▲1.18倍。利益が現金に転化しておらず、運転資本の増加(在庫・売上債権)が主因と推定。フリーキャッシュフロー: 投資CFが不記載(0表示)であるため厳密なFCFは算定不能。一般的にはFCF=営業CF−設備投資であり、今期は営業CFマイナスのためFCFもマイナスの可能性が高い。運転資本: 流動資産146.54億円、流動負債139.45億円でネットの運転資本は7.08億円。棚卸資産比率の高さがキャッシュ創出制約になっている可能性。今後は在庫圧縮・与信回収の徹底・支払条件最適化でCFOの改善余地。
年間配当0円、配当性向0%で内部留保重視のスタンス。営業CFがマイナスであり、現状のキャッシュ創出力からみても増配余地は直近では限定的。FCFカバレッジは不記載(0表示)で定量評価は不能だが、CFOマイナス局面では安定配当方針を掲げにくい。レバレッジ低減の優先度が高く、当面は債務返済・設備の維持更新・運転資本正常化への資金配分が合理的。業績の持続的改善とCFO正常化が確認できれば、中期での配当再開・復配余地が生じる可能性。
ビジネスリスク:
- 自動車・産業機器需要の変動による売上ボラティリティ
- 原材料価格(鋼材・エネルギー)上昇による粗利圧迫
- 為替変動による収益・評価差損益の影響
- 顧客集中や価格交渉力の制約によるマージン低下
- 生産稼働率低下・歩留まり悪化による固定費負担増
財務リスク:
- 負債資本倍率2.40倍と金利負担増による純利益圧迫
- インタレストカバレッジ3.3倍と金利上昇耐性の限定
- 営業CFマイナスの継続による流動性リスクの顕在化
- 在庫過多・売上債権回収遅延によるキャッシュフロー悪化
主な懸念事項:
- 営業面の改善が純利益・キャッシュに十分波及していない
- 資産回転率0.454回と資本効率の低さ
- 棚卸資産の水準と運転資本の膨張によるCFO圧迫
- レバレッジの高さと金利負担によるボトルネック
重要ポイント:
- 増収+営業利益大幅増で営業レバレッジが顕在化
- 金利負担と運転資本増で純利益とCFOが抑制
- ROE4.53%と資本効率はなお控えめ、改善余地大
- 流動性はボーダーラインで在庫・与信の正常化が急務
注視すべき指標:
- 営業CFおよび営業CF/純利益(1倍超への回復)
- 在庫回転日数・売上債権回転(運転資本の縮小)
- EBITDAマージンと営業利益率の持続性
- インタレストカバレッジと総有利子負債(債務削減の進捗)
- 総資産回転率の改善(遊休資産圧縮・稼働率向上)
セクター内ポジション:
同業汎用部品メーカーと比較して営業レバレッジの効きは良好だが、レバレッジ水準と現金化の弱さが相対的な弱点。中期的な体質改善(運転資本・原価・設備効率)次第で収益性・資本効率の相対順位を引き上げ得るポジション。
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