- 売上高: 820.90億円
- 営業利益: 18.04億円
- 当期純利益: -26.96億円
- 1株当たり当期純利益: 83.86円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 820.90億円 | 781.95億円 | +5.0% |
| 売上原価 | 725.12億円 | - | - |
| 売上総利益 | 56.83億円 | - | - |
| 販管費 | 59.37億円 | - | - |
| 営業利益 | 18.04億円 | -2.53億円 | +813.0% |
| 営業外収益 | 3.89億円 | - | - |
| 営業外費用 | 6.72億円 | - | - |
| 経常利益 | 10.40億円 | -5.36億円 | +294.0% |
| 法人税等 | 12.30億円 | - | - |
| 当期純利益 | -26.96億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 20.79億円 | -26.96億円 | +177.1% |
| 包括利益 | -13.19億円 | 12.93億円 | -202.0% |
| 減価償却費 | 57.18億円 | - | - |
| 支払利息 | 3.23億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 83.86円 | -108.08円 | +177.6% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 83.30円 | - | - |
| 1株当たり配当金 | 10.00円 | 10.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 641.14億円 | - | - |
| 現金預金 | 135.46億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 54.27億円 | - | - |
| 固定資産 | 699.79億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 651.32億円 | - | - |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 56.02億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 8.58億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 2.5% |
| 粗利益率 | 6.9% |
| 流動比率 | 100.7% |
| 当座比率 | 92.2% |
| 負債資本倍率 | 1.63倍 |
| インタレストカバレッジ | 5.59倍 |
| EBITDAマージン | 9.2% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.0% |
| 営業利益前年同期比 | +6.8% |
| 経常利益前年同期比 | -27.7% |
| 包括利益前年同期比 | -69.9% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 25.55百万株 |
| 自己株式数 | 754千株 |
| 期中平均株式数 | 24.79百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,027.85円 |
| EBITDA | 75.22億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 10.00円 |
| 期末配当 | 18.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| Aluminum | 19.25億円 | 94百万円 |
| DieCastingBusinessAsia | 11.53億円 | 1.66億円 |
| DieCastingBusinessJapan | 19.99億円 | 11.64億円 |
| DieCastingBusinessNorthAmerica | 11百万円 | 78百万円 |
| ProprietaryProducts | 2百万円 | 2.35億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,622.00億円 |
| 営業利益予想 | 36.00億円 |
| 経常利益予想 | 22.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 23.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 92.74円 |
| 1株当たり配当金予想 | 16.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社アーレスティ(5852)の2026年度第2四半期は、売上高82,090百万円(前年比+5.0%)、営業利益1,804百万円(同+6.8%)と増収増益。粗利益率は6.9%、EBITDAマージンは9.2%、営業利益率は約2.2%で、採算は薄いが改善傾向が見られる。経常利益は1,040百万円にとどまる一方、当期純利益は2,079百万円(前年比±0%)で、経常段階を上回る水準から、特別利益等の下期要因(JGAAP特有の特別損益計上)が純利益を押し上げたと推察される。デュポン分析では、純利益率2.53%、総資産回転率0.627回、財務レバレッジ2.60倍によりROEは4.14%と、資本効率は回復基調ながら資本コストを十分に上回る水準とは言い難い。営業CFは5,602百万円で、営業CF/純利益2.69倍と利益の現金化は良好。EBITDA7,522百万円に対する営業CFの変換率は約0.74倍で、運転資本の吸収や税・利払いの影響を織り込みつつも許容的な水準。流動比率100.7%、当座比率92.2%と、短期流動性はボーダーラインで、運転資本は445百万円と薄い。負債資本倍率1.63倍、インタレストカバレッジ5.6倍と、レバレッジはやや高めだが利払いの耐性は確保。売上伸長(+5.0%)に対し営業利益は+6.8%と、増収効果が利益に寄与しており、概算のインクリメンタルマージンは約3%と試算される。コスト面では減価償却費5,718百万円が大きく、資本集約度は高い。棚卸資産は5,427百万円で、在庫圧力は相対的に抑制されている。配当は年0円、配当性向0%で、内部留保と財務健全性(あるいは投資優先)を意識した方針。FCFや投資CFの数値は未開示扱いであり、設備投資負担やFCFカバレッジの定量的評価には制約がある。総じて、利益の現金化は堅調、採算は薄いが改善、レバレッジと流動性は管理可能な範囲だが余裕は大きくない、というバランスの決算である。外部環境としてはアルミ原料・エネルギー価格、為替、主要顧客の生産計画に感応的で、価格転嫁と操業度の見極めが鍵。通期観点では、営業段階の改善を継続しつつ、特別要因に依存しない本業収益の積み上げがROE引き上げの必須条件となる。
ROE分解: 純利益率2.53% × 総資産回転率0.627回 × 財務レバレッジ2.60倍 = ROE 4.14%。薄利多売のモデルで、資産回転とレバレッジでROEを補完している構図。
利益率の質: 粗利益率6.9%、EBITDAマージン9.2%、営業利益率約2.2%、経常利益率約1.3%、純利益率2.53%。経常段階より純利益が高い点から、特別利益の寄与が示唆され、コア利益の質は営業段階の薄利がボトルネック。
営業レバレッジ: 売上+5.0%(約3,910百万円増)に対し営業利益+6.8%(約116百万円増:1,804/1.068−→前期約1,688百万円)。インクリメンタルマージンは約3.0%(116/3,910)で、固定費吸収の進展は限定的だがプラス。追加のコスト最適化と価格転嫁が進むと弾性が高まる。
売上持続可能性: 売上高82,090百万円(+5.0%)は、主要顧客の生産回復と価格転嫁の進展が背景とみられる。棚卸資産5,427百万円と比較して過剰在庫の兆候は限定的で、短期の出荷継続性は妥当。
利益の質: 営業利益1,804百万円(+6.8%)とコア改善は確認。純利益2,079百万円が経常1,040百万円を上回るため、非反復的要因の寄与が大きい可能性。持続的な利益成長の評価は営業段階の改善に重心を置くべき。
見通し: コストインフレ(アルミ、電力)、為替変動、顧客生産計画の変動が外生リスク。価格転嫁の更なる浸透と歩留・稼働率改善、金型・設備の稼働最適化により下期も営業段階の漸進的改善は期待し得る一方、特別要因への依存度は低下する公算。
流動性: 流動比率100.7%、当座比率92.2%、運転資本445百万円。短期負債の更新・回転に依存度が高く、在庫・売掛の回収管理が資金繰りの鍵。
支払能力: インタレストカバレッジ5.6倍(EBIT1,804/利息323)。営業CF/利息は約17.3倍(5,602/323)で、現金創出力は利払いを十分カバー。税負担の実効税率指標は参考度が限定的。
資本構成: 負債合計82,105百万円、純資産50,275百万円、負債資本倍率1.63倍。財務レバレッジ2.60倍がROE4.14%を支える一方、金利上昇や景気後退局面では脆弱性となり得る。
利益の質: 営業CF5,602百万円、純利益2,079百万円に対し営業CF/純利益2.69倍。減価償却5,718百万円の非現金費用が厚く、会計利益より現金収支は堅実。
FCF分析: 投資CF・FCFは未開示扱いのため、定量評価に制約。資本集約的ビジネス特性上、平常時CAPEXは減価償却に近接する傾向が一般的で、FCFのボラティリティは高くなりやすいとの前提で留意。
運転資本: 棚卸資産5,427百万円。運転資本は445百万円と薄く、売掛回収・買掛条件次第で営業CFの振れが大きくなりうる。営業CF/EBITDAは約0.74倍で、運転資本の吸収や金利・税の影響を織り込みつつも許容範囲。
配当性向評価: 年間配当0円、配当性向0%。収益とキャッシュ創出の改善局面においても無配を継続しており、内部留保の積み上げ・財務安定・投資優先を重視する方針と解釈。
FCFカバレッジ: FCF未開示のため、配当のFCFカバレッジは評価不可(公表値0.00倍は未開示扱い)。
配当方針見通し: レバレッジ1.63倍、流動性100%前後、CAPEX需要を勘案すると、安定的なフリーCF創出が確認されるまで慎重姿勢が続く可能性。営業CFの持続と有利子負債の圧縮が進めば再開余地。
ビジネスリスク:
- 主要顧客(自動車OEM)の生産計画変動・モデルサイクル依存
- アルミ地金・エネルギー価格の上昇と価格転嫁のタイムラグ
- EVシフトに伴う製品ポートフォリオの変化と金型投資負担
- 海外拠点の操業度・品質安定性(歩留・不良コスト)
- サプライチェーン逼迫・物流コスト
- 人件費上昇・熟練人材確保
- 環境規制・CO2排出対応コスト
財務リスク:
- レバレッジ1.63倍による金利感応度上昇
- 流動比率100.7%、当座比率92.2%と短期資金繰りタイト化リスク
- 為替変動による収益・BSの換算影響
- 大型CAPEX発生時のFCF悪化と借入依存度上昇
主な懸念事項:
- 営業利益率が約2.2%と薄く、外部ショックへの耐性が限定的
- 純利益が経常利益を上回る構造の持続性(特別要因依存の可能性)
- FCF・投資CF未開示扱いによる資金循環の不透明性
重要ポイント:
- 増収効果と一部コスト改善で営業段階は改善、ROEは4.14%まで回復
- 営業CF/純利益2.69倍とキャッシュ面は堅調、利払い耐性も十分
- 流動性はボーダーライン、運転資本の微小余力に留意
- レバレッジ1.63倍は収益改善をテコ入れする一方、逆風時の感応度高い
- 特別要因に依存しない営業利益の積み上げが中期の価値創造の鍵
注視すべき指標:
- 営業利益率(目安: 3%台への引き上げ)
- 価格転嫁率と材料・エネルギーコストのスプレッド
- 営業CF/EBITDAと運転資本回転(在庫・売掛回収)
- CAPEX計画とD&Aの差分(FCF創出力)
- インタレストカバレッジと有利子負債残高
- 為替感応度と海外拠点の稼働率
セクター内ポジション:
国内アルミダイカスト同業の中では、収益性は業界中位〜やや下位、キャッシュ創出は堅実だが流動性余力は限定的。レバレッジはやや高めで、サイクル上昇局面での利益回復弾性はある一方、コスト上振れ時の脆弱性は相対的に高い。
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