- 売上高: 102.99億円
- 営業利益: 15.80億円
- 当期純利益: 35.63億円
- 1株当たり当期純利益: 81.51円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 102.99億円 | 163.84億円 | -37.1% |
| 売上原価 | 95.89億円 | - | - |
| 売上総利益 | 67.94億円 | - | - |
| 販管費 | 22.16億円 | - | - |
| 営業利益 | 15.80億円 | 45.78億円 | -65.5% |
| 営業外収益 | 5.55億円 | - | - |
| 営業外費用 | 3.14億円 | - | - |
| 経常利益 | 22.84億円 | 48.19億円 | -52.6% |
| 法人税等 | 15.41億円 | - | - |
| 当期純利益 | 35.63億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 16.34億円 | 35.61億円 | -54.1% |
| 包括利益 | 35.86億円 | 13.53億円 | +165.0% |
| 減価償却費 | 6.22億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 81.51円 | 176.14円 | -53.7% |
| 1株当たり配当金 | 50.00円 | 50.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 458.24億円 | - | - |
| 現金預金 | 174.20億円 | - | - |
| 売掛金 | 92.66億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 18.97億円 | - | - |
| 固定資産 | 355.70億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 56.38億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -19.85億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 15.9% |
| 粗利益率 | 66.0% |
| 流動比率 | 1329.8% |
| 当座比率 | 1274.7% |
| 負債資本倍率 | 0.10倍 |
| EBITDAマージン | 21.4% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -37.1% |
| 営業利益前年同期比 | -65.5% |
| 経常利益前年同期比 | -52.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -54.1% |
| 包括利益前年同期比 | +1.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 20.69百万株 |
| 自己株式数 | 647千株 |
| 期中平均株式数 | 20.05百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,810.16円 |
| EBITDA | 22.02億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 50.00円 |
| 期末配当 | 50.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 266.00億円 |
| 営業利益予想 | 41.00億円 |
| 経常利益予想 | 53.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 36.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 179.57円 |
| 1株当たり配当金予想 | 50.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
SECカーボン(5304)の2026年度第2四半期(連結、JGAAP)は、売上高10,299百万円(前年同期比-37.1%)、営業利益1,580百万円(同-65.5%)、当期純利益1,634百万円(同-54.1%)と、需要減速と価格/数量の逆風を反映した減収減益決算となった。デュポン分解では純利益率15.87%、総資産回転率0.118回、財務レバレッジ1.14倍から、ROEは2.14%に低下し、資産効率の低下がROEの重荷となっている。粗利率は66.0%と高水準だが、営業利益率は15.3%(営業利益1,580百万円/売上高)まで縮小し、固定費負担を吸収しきれない状況が確認できる。EBITDAは2,202百万円、EBITDAマージン21.4%と現金創出力は一定程度維持された一方、売上のボラティリティに対して利益感応度が高い。営業CFは5,638百万円と純利益の3.45倍に達し、運転資本の回収寄与が大きいとみられ、キャッシュフロー品質は期中ベースでは良好である。総資産87,038百万円に対し負債合計7,593百万円、純資産76,385百万円で実質無借金・強固な財務体質が続く(負債資本倍率0.10倍、流動比率1,329.8%)。投資CF、現金同等物、支払利息、自己資本比率、発行済株式数などに0表記が散見されるが、これは未記載項目の可能性が高く、実際のゼロを意味しない点には留意が必要である。営業レバレッジは高く、売上-37.1%に対し営業利益-65.5%と、収益の弾力性(感応度)約1.8倍が示唆される。法人税等1,541百万円が計上される一方、実効税率の0.0%表記は未記載/算定不可の扱いである可能性が高い。棚卸資産は1,897百万円と軽量で、在庫負担は相対的に小さいが、売上の急減局面では固定費の希釈が進みやすい。営業外収支の寄与で経常利益は2,284百万円と営業利益を上回っており、非営業利益のプラスが純利益下支えとなった。財務CFは-1,985百万円の資金流出で、配当は未実施または未開示(年間配当0円表記)であるが、自己株取得や債務返済等の株主・債権者還元が行われた可能性がある。ROEは2%台と低く、短期的には資産効率改善(回転率)と操業度回復が鍵となる。受注/操業度のボトムアウト、販売価格の安定、原材料コスト(主にニードルコークス等)の推移が今後の収益回復のトリガーとなろう。データには未記載項目が複数存在し、投資CFやB/S内訳(現預金、売上債権等)などの詳細が欠落しているため、分析の一部には推定を含み得る点を明示する。総じて、需要の循環的な逆風下でもキャッシュ創出力と財務安全性は維持しており、需要回復局面での利益の戻りしろは残る一方、短期は売上弾力性の高さが利益ブレを増幅しやすい構図である。
- デュポン分解: ROE 2.14% = 純利益率15.87% × 総資産回転率0.118回 × 財務レバレッジ1.14倍。ROE低下の主因は総資産回転率の低下(売上縮小に対して資産規模が大きい)で、財務レバレッジは極めて低くテコ入れ効果は限定的。
- 利益率の質: 粗利率66.0%(提供データ)と高水準だが、営業利益率は15.3%まで低下。EBITDAマージン21.4%から、減価償却費622百万円の負担は相応にあるが、固定費の希釈が顕在化。売上-37.1%に対し営業利益-65.5%の落ち込みから、価格/数量の下押しと固定費負担の両面が影響。
- 営業レバレッジ: 利益感応度は約1.8倍(65.5/37.1)。ボリューム回復局面では利益の戻りが速い一方、需給悪化局面では利益目減りが拡大しやすい。
- 営業外要因: 経常利益2,284百万円が営業利益を704百万円上回り、金融収支や持分法/受取配当等の非営業利益が寄与した可能性(詳細未開示)。
- 税負担: 法人税等1,541百万円計上。実効税率の0.0%表記は未記載項目の扱いであり、税負担は実質的に発生している。
- 売上の持続可能性: 上期売上高10,299百万円(-37.1%)は主力市場の需要調整を示唆。設備稼働率や受注残のデータが未記載のため確度は限定的だが、短期は鋼材向け・半導体関連カーボン製品の需要回復タイミングが鍵。
- 利益の質: EBITDA 2,202百万円確保と営業CF/純利益3.45倍から、キャッシュ創出力は堅調。ただし非営業寄与で経常が上振れしており、コア利益の回復には数量/ミックス改善が必要。
- 見通し: 原材料(ニードルコークス等)価格の落ち着きと販売価格の維持が進めば下期のマージンは改善余地。営業レバレッジの高さから、売上の小幅回復でも利益は相対的に伸びやすいが、需給悪化継続なら下押しは大きい。
- 成長ドライバー: 高付加価値の等方性黒鉛・半導体工程部材やSiC関連用途へのシフトが中期の収益性押上げ要因になり得る(一般論)。短期は既存市場の循環影響を強く受ける。
- データ制約: 受注高、バックログ、セグメント別内訳、数量/ASPが未記載で、定量的なサスティナビリティ評価は限定的。
- 流動性: 流動比率1,329.8%、当座比率1,274.7%と非常に厚い。運転資本42,378百万円を保持し、短期支払余力は極めて高い。
- 支払能力(ソルベンシー): 負債合計7,593百万円、純資産76,385百万円、負債資本倍率0.10倍と保守的。支払利息の0表記は未記載の可能性があるが、実質無借金に近い体質が示唆される。
- 資本構成: 自己資本は総資産の大半を占める。自己資本比率0.0%表記は未記載扱いで、実質は高水準と推定(純資産/総資産≒87.8%)。
- バランスシートの特徴: 棚卸資産1,897百万円と軽量。過大な在庫リスクは限定的だが、資産規模に対して売上回転が低下しており資産効率改善余地が大きい。
- 営業CFは純利益の3.45倍と強く、運転資本の回収が大きく寄与した可能性が高い。
- EBITDAを上回る営業CFは一時的な前受金計上や在庫/売掛の圧縮を示唆。持続性は数量動向次第で変動しうる。
- 投資CF、現金同等物、FCFの0表記は未記載項目であり、FCFの定量評価には限界がある。
- 財務CFのマイナスは株主還元または負債返済による資金流出の可能性。
- 今期は年間配当0円表記で、還元は抑制的または未開示。
- 営業CFは潤沢だが、FCF未記載のため配当原資の持続性評価は限定的。CAPEXが軽微であれば将来的な配当再開余地はある。
- 強固な自己資本と低負債により、景気後退局面でも財務耐性は高い。配当は業績連動・機動的な自己株取得を組み合わせる政策が合理的と見られる。
ビジネスリスク:
- 主力需要(電炉鋼・半導体/電子部材)のサイクル悪化による数量減・稼働率低下
- 販売価格(ASP)下落圧力と高付加価値製品ミックスの悪化
- 原材料(ニードルコークス等)およびエネルギーコストの上昇
- 為替(主にUSD/JPY)の変動による収益性の変動
- 海外競合の増勢・価格競争の激化
- 環境規制強化に伴うコスト増や設備投資負担
- 供給網の混乱(物流制約、サプライヤーリスク)
財務リスク:
- 営業レバレッジの高さによる利益ブレ拡大
- 運転資本の循環反転(在庫・売掛再積み上がり)に伴う営業CFの変動
- 投資CF未記載による実際のCAPEX把握不十分(FCF見通しの不確実性)
- 非営業損益への依存度上昇時の利益の質低下リスク
主な懸念事項:
- 売上-37.1%に対し営業利益-65.5%の落ち込み(高い固定費負担)
- 総資産回転率0.118回と資産効率の低さ
- 重要指標(投資CF、現金同等物、自己資本比率、発行済株式数など)の未記載
- 粗利率・売上原価の数値整合性に関する開示差(指標値優先で解釈)
重要ポイント:
- 売上急減に対し利益の落ち込みが大きく、営業レバレッジの高さが顕著
- 営業CFは堅調で期中のキャッシュ創出力は高い
- 強固なバランスシート(実質無借金、低負債)が下押し局面の耐久性を担保
- 総資産回転率の改善と操業度回復がROE反転の主要ドライバー
- 高付加価値製品ミックスの深化がマージン回復の近道
注視すべき指標:
- 受注高・受注残と稼働率
- 販売数量/ASPのトレンド(セグメント別)
- 原材料価格(ニードルコークス等)と電力コスト
- 在庫回転日数・売上債権回転日数
- CAPEX/減価償却の関係と投資CF(FCFの実力値)
- 営業CF/純利益、EBITDAマージンの推移
- 為替動向(USD/JPY)
セクター内ポジション:
国内カーボン材大手(例:一般炭素材・黒鉛電極・高機能材を手掛ける同業)と比べ、財務安全性は最上位水準だが、足元の資産回転率低下と営業レバレッジの高さから利益ボラティリティはやや大きい。高付加価値領域への比重拡大が進めば、同業中位水準以上のマージン復元が期待できる一方、需要サイクル依存度は短期的に高い。
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