- 売上高: 115.72億円
- 営業利益: 11.16億円
- 当期純利益: 5.77億円
- 1株当たり当期純利益: 38.76円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 115.72億円 | 111.75億円 | +3.6% |
| 売上原価 | 80.27億円 | - | - |
| 売上総利益 | 31.48億円 | - | - |
| 販管費 | 22.10億円 | - | - |
| 営業利益 | 11.16億円 | 9.37億円 | +19.1% |
| 営業外収益 | 1.18億円 | - | - |
| 営業外費用 | 28百万円 | - | - |
| 経常利益 | 12.13億円 | 10.27億円 | +18.1% |
| 法人税等 | 2.94億円 | - | - |
| 当期純利益 | 5.77億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4.54億円 | 5.77億円 | -21.3% |
| 包括利益 | 8.64億円 | 5.50億円 | +57.1% |
| 減価償却費 | 3.77億円 | - | - |
| 支払利息 | 2百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 38.76円 | 50.05円 | -22.6% |
| 1株当たり配当金 | 40.00円 | 40.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 149.29億円 | - | - |
| 現金預金 | 67.55億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 4.61億円 | - | - |
| 固定資産 | 153.11億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 105.48億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 7百万円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -4.10億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 3.9% |
| 粗利益率 | 27.2% |
| 流動比率 | 304.8% |
| 当座比率 | 295.4% |
| 負債資本倍率 | 0.45倍 |
| インタレストカバレッジ | 665.08倍 |
| EBITDAマージン | 12.9% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +3.6% |
| 営業利益前年同期比 | +19.1% |
| 経常利益前年同期比 | +18.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -21.3% |
| 包括利益前年同期比 | +56.8% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 12.07百万株 |
| 自己株式数 | 347千株 |
| 期中平均株式数 | 11.72百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,796.61円 |
| EBITDA | 14.93億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 225.00億円 |
| 営業利益予想 | 20.70億円 |
| 経常利益予想 | 21.90億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 10.70億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 91.27円 |
| 1株当たり配当金予想 | 40.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社ノザワ(5237)の2026年度第2四半期(連結、JGAAP)では、売上高11,572百万円(前年比+3.6%)、営業利益1,116百万円(同+19.1%)と、売上の伸びを上回る利益成長で営業段階の改善が鮮明です。粗利率は27.2%と良好で、営業利益率は9.6%へ改善しており、価格改定・ミックス改善や固定費効率化による正の営業レバレッジが示唆されます。一方で当期純利益は454百万円(同-21.3%)と減益で、営業改善にもかかわらず最終段階での負担(税費用や非経常要因)が響いた可能性があります。デュポン分解では純利益率3.92%、総資産回転率0.373回、財務レバレッジ1.47倍によりROEは2.15%と低位で、収益性と資産効率の双方が課題です。流動比率304.8%、当座比率295.4%と流動性は非常に厚く、負債資本倍率0.45倍およびインタレストカバレッジ665倍から財務安全性は高水準です。キャッシュフロー面では営業CFが7.3百万円と極小で、営業CF/純利益が0.02にとどまるなどキャッシュ創出の遅れが目立ちます(期中の運転資本増加が主因とみられる)。棚卸資産は461百万円と総資産に比して小さく、在庫負担は軽微です。営業外損益は支払利息が1.7百万円と軽微で、財務費用は利益をほぼ毀損していません。税費用は294百万円で、経常利益1,213百万円に対する概算実効税率は約24%と試算され、平常水準に近いとみられます。配当は年0円で配当性向0%ですが、営業CFが極小かつ開示上のフリーキャッシュフローは0円のため、現時点での増配余地は限定的です。自己資本比率など一部指標や現金残高、株式数は不記載項目があり、精緻な資本効率分析には制約があります。総じて、事業収益性は改善基調で安全性は高い一方、キャッシュ実現の遅行と最終利益の伸び悩みがボトルネックです。下期にかけての運転資本の巻き戻しと価格転嫁の持続、非経常損益の平準化が、ROEとフリーキャッシュフローの改善カタリストとなります。期中(Q2累計)という季節性の影響を受けるタイミングである点も勘案が必要です。データは中間期ベースで、一部勘定の未開示・0表示があるため、実績の補助的解釈としました。今後は受注動向、販売価格の堅持、原燃料コストの安定、運転資本回転の改善が主要注視点です。
ROE分解: 純利益率3.92% × 総資産回転率0.373回 × 財務レバレッジ1.47倍 = ROE 2.15%。純利益率と資産回転の低さがROE抑制要因で、レバレッジ寄与は限定的。
利益率の質: 粗利率27.2%(3,147.9百万円/11,572百万円)と健全。営業利益率9.6%(1,116/11,572)で前年比改善(営業利益+19.1% > 売上+3.6%)。一方、純利益率は3.92%にとどまり、税費用・非経常影響で最終段階の希薄化が発生。
営業レバレッジ: 売上+3.6%に対し営業利益+19.1%と明確な正の営業レバレッジ。EBITDAは1,493.2百万円でEBITDAマージン12.9%。減価償却費377.2百万円から、固定費の吸収が進み損益分岐点が低下。
売上持続可能性: 上期売上+3.6%は建材需要の底堅さと価格転嫁の浸透を反映。棚卸資産が461百万円と低水準で過剰在庫感は乏しく、売上の質は相対的に良好。
利益の質: 営業段階は改善も、純利益は454百万円(-21.3%)。税費用294百万円および非営業/特別要因の可能性で最終利益が伸び悩み。実効税率は概算24%(=294/1,213)と想定。下期での非経常の平準化が必要。
見通し: 価格堅持とコスト安定が続けば通期でも営業利益率9%台の維持が視野。課題は運転資本の巻き戻し(営業CF改善)と最終利益の回復。建築・住宅着工動向、原燃料・物流コストが主要ドライバー。
流動性: 流動資産14,929百万円、流動負債4,898百万円で流動比率304.8%、当座比率295.4%。運転資本は10,032百万円と厚く、短期支払耐性は非常に高い。
支払能力: 負債合計9,574百万円、純資産21,070百万円で負債資本倍率0.45倍。支払利息1.7百万円に対しEBIT 1,116百万円でインタレストカバレッジ665倍と余裕大。
資本構成: 財務レバレッジ1.47倍と穏健。自己資本比率は未開示(0.0%表示は不記載)。低リスクなバランスシートながら、資本効率はROE 2.15%と低位。
利益の質: 営業CF/純利益=0.02と大幅な乖離。EBITDA 1,493百万円に対し営業CF 7.3百万円と、運転資本増(売上債権・たな卸資産等)によるキャッシュ化遅延が示唆される。
FCF分析: 開示上のフリーキャッシュフローは0円。投資CFは0円と記載で、期中の有形投資が軽微または未反映の可能性。営業CFの弱さがFCF創出を阻害。
運転資本: 運転資本10,032百万円と厚く、棚卸資産は461百万円で在庫負担は軽い一方、売上債権・前払金等の膨張が推測される。下期の回収進展が鍵。
配当性向評価: 年間配当0円、配当性向0%。EPS 38.76円に対し内部留保を優先。
FCFカバレッジ: FCF 0円、営業CFも7.3百万円と限定的なため、現時点の配当余力は低い。持続配当には営業CFの正常化が前提。
配当方針見通し: 短期は保守的継続の公算。運転資本巻き戻しでFCF創出が確認できれば復配・増配余地。資本効率(ROE)改善とキャッシュ創出の両立が条件。
ビジネスリスク:
- 建設・住宅着工の循環影響による需要変動
- 原材料(セメント系、パルプ等)およびエネルギー価格の変動
- 販売価格維持・転嫁の遅れによるマージン圧迫
- 物流費・人件費上昇
- 競争環境の激化(建材価格のディスカウント圧力)
- 規制・建築基準の変更に伴う対応コスト
- 為替変動(輸入原材料比率次第)
財務リスク:
- 営業CFの弱さ(営業CF/純利益=0.02)に伴うキャッシュ創出遅延
- 運転資本の膨張による資金拘束・FCFの毀損
- 下期に偏重する回収の季節性リスク
- 非経常損益・税負担の変動による最終利益のブレ
主な懸念事項:
- 最終利益が前年比-21.3%と減益である点
- 期中にキャッシュがほぼ積み上がっていない点(営業CF 7.3百万円)
- ROE 2.15%と資本効率の低位停滞
重要ポイント:
- 営業利益率は9.6%へ改善、価格・固定費効率の寄与で営業レバレッジが確認
- 純利益は税・非経常影響で伸び悩み、ROEは2.15%と低位
- 流動性・財務安全性は非常に高く、財務余力は潤沢
- 営業CF/純利益が0.02とキャッシュ実現の弱さが顕著、下期の巻き戻しが鍵
注視すべき指標:
- 営業CF/純利益比率(ターゲット: 1.0前後への回帰)
- 運転資本回転(売上債権回収期間・在庫日数)
- 営業利益率と粗利率の維持(価格転嫁進捗)
- 原燃料・エネルギーコスト動向
- 非経常損益および税負担の平準化
- 受注・販売量のトレンド(建築需要指標)
セクター内ポジション:
国内建材 peers と比較して財務安全性は上位、営業利益率も中上位に改善。一方、キャッシュフロー創出とROEは相対的に見劣り、資本効率とキャッシュコンバージョンの改善が相対評価の鍵となる。
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