- 売上高: 187.94億円
- 営業利益: -23.42億円
- 当期純利益: 5.31億円
- 1株当たり当期純利益: -57.40円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 187.94億円 | 197.58億円 | -4.9% |
| 売上原価 | 73.13億円 | - | - |
| 売上総利益 | 124.45億円 | - | - |
| 販管費 | 120.28億円 | - | - |
| 営業利益 | -23.42億円 | 4.17億円 | -661.6% |
| 営業外収益 | 2.90億円 | - | - |
| 営業外費用 | 1.58億円 | - | - |
| 経常利益 | -24.85億円 | 5.49億円 | -552.6% |
| 法人税等 | -1.04億円 | - | - |
| 当期純利益 | 5.31億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -69.11億円 | 5.13億円 | -1447.2% |
| 包括利益 | -110.83億円 | 64.17億円 | -272.7% |
| 減価償却費 | 18.39億円 | - | - |
| 支払利息 | 10百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -57.40円 | 4.26円 | -1447.4% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 576.79億円 | - | - |
| 現金預金 | 295.49億円 | - | - |
| 売掛金 | 140.95億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 67.94億円 | - | - |
| 固定資産 | 676.55億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 60.99億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -21.51億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 850.21円 |
| 純利益率 | -36.8% |
| 粗利益率 | 66.2% |
| 流動比率 | 808.8% |
| 当座比率 | 713.6% |
| 負債資本倍率 | 0.09倍 |
| インタレストカバレッジ | -234.20倍 |
| EBITDAマージン | -2.7% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -4.9% |
| 営業利益前年同期比 | -70.4% |
| 経常利益前年同期比 | -65.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -52.7% |
| 包括利益前年同期比 | +35.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 120.42百万株 |
| 自己株式数 | 113株 |
| 期中平均株式数 | 120.42百万株 |
| 1株当たり純資産 | 852.46円 |
| EBITDA | -5.03億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 17.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 421.00億円 |
| 営業利益予想 | -40.00億円 |
| 経常利益予想 | -44.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | -90.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | -74.74円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
タカラバイオ(4974)の2026年度Q2は、売上高18,794百万円(前年比-4.9%)ながら営業赤字2,342百万円、最終赤字6,911百万円と損益が大幅に悪化し、営業レバレッジの高さが露呈しました。粗利益率は66.2%と高水準を維持する一方、EBITDAは-503百万円、営業利益率は-12.5%まで低下しており、固定費(研究開発費・人件費・減価償却等)の負担が増大しています。デュポン分解では純利益率-36.77%、総資産回転率0.143回、財務レバレッジ1.28倍からROEは-6.73%で、主因は収益性の悪化であり、効率性とレバレッジの影響は限定的です。経常損失は2,485百万円で、支払利息10百万円からみて金融費用の負担は軽微で、損失はほぼ営業要因と評価されます。営業CFは6,099百万円と黒字で、当期純損失に対してCF創出が上回る構図(営業CF/純利益-0.88)で、非現金費用(減価償却1,839百万円)や運転資本の解放が寄与したと推定されます。総資産は131,854百万円、純資産102,649百万円で自己資本比率は実数ベースで約78%相当(財務レバレッジ1.28倍に整合)と厚く、バランスシートの健全性は高いです。流動性は流動比率808.8%、当座比率713.6%と極めて潤沢で、運転資本も50,548百万円のプラスと短期の資金繰り耐性は非常に高いです。インタレストカバレッジは-234.2倍と計算上は悪化しますが、利払い自体は10百万円に留まり、資金繰り上の圧力は低いとみられます。売上のマイナス成長と比して利益の悪化幅が大きく、固定費の高さと稼働率の低下(製造・CDMOの操業度低下等)を示唆します。高い粗利率は基礎研究向け試薬・受託の付加価値を反映しますが、規模効果が働かない局面では販管費・R&Dの吸収が進まず赤字に陥りやすい構造です。投資CFや現金同等物など一部項目は不記載(0表記)であり、フリーキャッシュフローやネットキャッシュの精緻な評価には制約がある点に留意が必要です。年間配当は0円で、赤字継続とFCF情報の欠缺を踏まえると無配継続が財務保全上は合理的です。今後は受注残・操業度の回復、研究開発費のメリハリ、価格施策による粗利率維持、運転資本管理の継続が損益底打ちの鍵となります。資本構成は低レバレッジ(負債資本倍率0.09倍)であり、追加借入に依存せずとも短期的な運転資金は自力で賄えると見られます。総じて、財務の安全性は高い一方、利益の質は弱く、収益性と資産効率の改善が最重要課題です。データの制約(投資CF、現金、株式数等の不記載)により、一部指標の厳密性に限界がある点は明示しておきます。
ROE分解:ROE -6.73% = 純利益率 -36.77% × 総資産回転率 0.143回 × 財務レバレッジ 1.28倍。主要な悪化ドライバーは純利益率で、売上減少に対して固定費吸収が進まず営業赤字(-2,342百万円)に転落。営業利益率は-12.5%(= -2,342/18,794)と前年から大幅悪化(前年同期比-70.4%)。粗利率は66.2%と高水準を維持しており、プロダクトミックス自体の付加価値は確保。一方、EBITDAマージンは-2.7%で、減価償却(1,839百万円)を足し戻してもキャッシュ創出力は営業段階では不足。営業レバレッジ:売上-4.9%に対し営業利益が大幅悪化しており、固定費比率が高い構造(製造固定費・R&D・販売体制維持費)を示唆。費用面では、研究開発費・販管費の弾力性不足、ならびに操業度低下による製造固定費の未吸収が利益率悪化の主因と推定。最終損益-6,911百万円は、営業損失に加えて評価損・特別要因(詳細不明)あるいは税効果の影響が寄与した可能性(法人税等-104百万円)。資産効率は総資産回転率0.143回と低く、設備・在庫・開発資産に対して売上規模が相対的に小さい状態。
売上高は18,794百万円で前年比-4.9%。COVID関連需要の剥落やCDMO・研究用試薬の受注変動により、短期の需要ボラティリティが継続している可能性。粗利率は66.2%と維持されており、価格・ミックス面の毀損は限定的。一方で利益の質は低下し、EBITDAが-503百万円、営業赤字-2,342百万円とスケールメリットが出ない局面。営業CFは6,099百万円と黒字で、在庫・売掛金の圧縮など運転資本の巻き戻しによる一時的要因が強いとみられ、継続性には留意が必要。今後の見通しは、- 受注残と操業度の回復、- 研究開発・販管費のコストモデレーション、- 高付加価値製品・受託案件の拡販、が実現すれば利益はレバレッジ的に改善しうる一方、需要が弱含めば赤字が長引く二面性。短中期の成長持続性は、CDMOの稼働率と研究用試薬の発注動向に大きく依存。
流動性は極めて強固で、流動比率808.8%、当座比率713.6%、運転資本50,548百万円。支払能力面では負債合計9,485百万円に対し純資産102,649百万円で負債資本倍率0.09倍と低レバレッジ。財務レバレッジ1.28倍から逆算される実質自己資本比率は約78%で資本余力は大きい。利払いは10百万円と軽微で、利息負担は業績の制約要因ではない。短期的な債務返済能力は高いが、赤字体質が定着すると資本効率悪化と将来的な減損・自己資本の目減りリスクが顕在化しうる。
営業CFは6,099百万円と黒字で、当期純損失-6,911百万円に対しキャッシュ創出が優越(営業CF/純利益-0.88)。非現金費用(減価償却1,839百万円)と運転資本の解放(在庫・売掛金の減少)が主因とみられ、恒常的なキャッシュ創出力を示すものではない可能性。投資CFは不記載(0表記)で、設備投資の実額は不明。従ってフリーキャッシュフロー(FCF=営業CF-投資CF)は0表記であり、有用な指標としては解釈できない。財務CFは-2,151百万円で、配当・自己株・借入返済等の詳細は不明だが、ネットの資金流出を示唆。運転資本はプラスで流動性に余裕があるが、売上回復局面では運転資本需要が再拡大し営業CFが反転減少するリスクに留意。
年間配当0円、配当性向0.0%。当期は最終赤字であり、無配は資本保全の観点から合理的。FCFが不確定(投資CF不記載)であるため、FCFカバレッジ0.00倍の数値的有用性は低い。現状の利益水準とキャッシュ情報の制約を踏まえると、短期的に増配・復配余地は限定的で、まずは黒字化と安定的な営業CFの確立が前提。方針見通しとしては、財務健全性は高いものの、利益回復までは慎重な株主還元スタンスが継続する可能性が高い。
ビジネスリスク:
- 受注・操業度のボラティリティ(CDMO・研究用試薬)による固定費未吸収リスク
- ポストCOVIDでの需要ノーマライゼーションによる売上圧力
- 価格競争・ミックス悪化による粗利率低下リスク
- 研究開発成果の不確実性と回収期間の長期化
- 主要顧客・大型案件への依存度上昇による集中リスク
- 規制・品質監督強化に伴うコスト増・納期遅延リスク
- 為替変動(輸出入・原材料調達)による利益変動
財務リスク:
- 赤字継続による自己資本の毀損と減損リスクの顕在化
- 需要回復局面での運転資本再膨張に伴う営業CF悪化
- 投資CFの不透明性によりFCFの持続性評価が困難
- インタレストカバレッジのマイナス継続による信用コスト上昇リスク(長期的)
主な懸念事項:
- 売上-4.9%に対し営業損失が拡大している点(固定費の高さ)
- 総資産回転率0.143回と資産効率が低位安定
- 営業CF黒字が運転資本解放による一時要因の可能性
- 投資CF・現金残高の不記載により流動性の実額把握が困難
重要ポイント:
- 粗利率66.2%と付加価値は高いが、営業赤字-2,342百万円で固定費吸収が不十分
- ROEは-6.73%で、純利益率悪化が主因(効率・レバレッジの影響は限定的)
- 流動比率808.8%、負債資本倍率0.09倍と財務安全性は高い
- 営業CF6,099百万円は在庫・売掛の巻き戻し等の一時色が強い可能性
- 投資CF不記載のためFCFの持続性評価に制約
- 短期の収益改善は操業度回復とコストモデレーション次第で弾性的
注視すべき指標:
- 受注残・稼働率(CDMO/製造)
- 売上総利益率の推移(価格・ミックスの確認)
- 研究開発費・販管費比率と固定費の弾力性
- 運転資本回転(在庫回転日数・売上債権回転日数)
- 設備投資額と投資CF(FCFの実力把握)
- 減損リスク関連の開示(資産評価・無形資産)
セクター内ポジション:
同業国内バイオ・試薬/受託メーカーと比べ、財務健全性は上位だが、直近期の収益性・資産効率は劣後。操業度回復局面では改善余地が大きい一方、需要軟化局面では赤字拡大の感応度が高い。
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