- 売上高: 1.92億円
- 営業利益: -4.95億円
- 当期純利益: -4.67億円
- 1株当たり当期純利益: -59.16円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 1.92億円 | 7百万円 | +2642.9% |
| 売上原価 | 2百万円 | - | - |
| 売上総利益 | 6百万円 | - | - |
| 販管費 | 4.04億円 | - | - |
| 営業利益 | -4.95億円 | -3.98億円 | -24.4% |
| 営業外収益 | 4百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 70百万円 | - | - |
| 経常利益 | -4.83億円 | -4.64億円 | -4.1% |
| 法人税等 | 2百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -4.67億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -4.83億円 | -4.66億円 | -3.6% |
| 包括利益 | -5.20億円 | -4.65億円 | -11.8% |
| 減価償却費 | 36百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -59.16円 | -58.43円 | -1.2% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 51.25億円 | - | - |
| 現金預金 | 45.95億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 45百万円 | - | - |
| 固定資産 | 6.16億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 5.15億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -7.15億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 66百万円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -251.6% |
| 粗利益率 | 2.9% |
| 流動比率 | 2890.4% |
| 当座比率 | 2864.8% |
| 負債資本倍率 | 0.04倍 |
| EBITDAマージン | -239.1% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 8.25百万株 |
| 自己株式数 | 16千株 |
| 期中平均株式数 | 8.17百万株 |
| 1株当たり純資産 | 638.51円 |
| EBITDA | -4.59億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 5.90億円 |
| 営業利益予想 | -8.95億円 |
| 経常利益予想 | -8.83億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | -8.89億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | -111.09円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
クオリプス株式会社(連結、JGAAP)の2026年度第2四半期は、売上高が192百万円(前年同期比+236.7%)と大幅増収ながら、営業損失495百万円、経常損失483百万円、当期純損失483百万円と赤字が継続しました。粗利益は5.5百万円、粗利益率は2.9%と低水準で、売上の拡大が利益改善に結び付いていません。EBITDAは▲459.0百万円、減価償却費は36.0百万円で、コスト構造上の固定費負担が重く、営業レバレッジは未顕在化です。デュポン分析では純利益率▲251.56%、総資産回転率0.035回、財務レバレッジ1.04倍からROEは▲9.19%で、低マージン・低回転がROEを大きく押し下げています。営業キャッシュフローは▲714.7百万円と赤字で、当期純損失(▲483百万円)に比べ現金流出が大きく、キャッシュ消費の方が会計損失を上回る局面です(営業CF/純利益比1.48)。一方で、総資産5,454百万円に対し負債合計212百万円、純資産5,256百万円と自己資本厚く、負債資本倍率0.04倍、流動比率2,890%・当座比率2,865%と短期流動性は極めて高い水準です。運転資本は4,948.8百万円と厚く、棚卸資産45.5百万円も適度で在庫リスクは限定的に見えます。財務CFは+65.7百万円と資金調達の流入がありましたが、投資CFや現金残高の詳細は当期開示に制限があり、正確なフリーキャッシュフローやキャッシュ保有水準の把握には留意が必要です。売上の高成長にもかかわらず、営業損失が前年並み(▲495百万円、前年比±0%)であることから、研究開発費・先行販管費の先行投資が継続していると推察されます。総資産回転率0.035回は、未利用の資産余力が大きいことと収益化前段階の事業フェーズを示唆します。インタレストカバレッジは0.0倍と算出されていますが、支払利息の開示が限定的であり、実質的な金利負担は軽微とみられます。配当は無配(年0円、配当性向0%)で、現状の損益・キャッシュフロー特性からも妥当です。今後はグロス利幅の改善、販管費の伸び抑制、売上の継続積み上げによる損益分岐点の引き下げが焦点となります。バランスシートの健全性は高い一方で、キャッシュ消費ペースの管理が最大の財務課題です。データ面では一部勘定科目の開示方法が通常と異なる可能性があり(例えば粗利額と売上原価の整合)、投資CFや現金残高、発行済株式数等に未開示が含まれる点に留意が必要です。総じて、強固な財務基盤と高い流動性を背景に事業拡大の余地は大きいものの、低い粗利率と高い固定費に起因するキャッシュ消費をどこまで圧縮できるかが中期的な価値ドライバーとなります。
ROE分解(デュポン):純利益率▲251.56% × 総資産回転率0.035回 × 財務レバレッジ1.04倍 ≒ ROE▲9.19%。収益性は純利益率の大幅マイナスが主因で、売上拡大にもかかわらず粗利率が2.9%と極めて低く、販管費およびR&D等の固定費を吸収できていません。営業利益▲495百万円に対して減価償却費36.0百万円のため、EBITDAは▲459.0百万円と営業キャッシュ創出力も未成熟。営業レバレッジの観点では、売上+236.7%にもかかわらず営業損失が前年並みという点は、変動費率の高さまたは価格条件の弱さ、ならびに固定費の上振れを示唆します。マージンの質は、グロス利幅の低さと販管費の相対高止まりにより脆弱。資産効率は総資産回転率0.035回と低く、未稼働資産または前広な運転資本の積み上がりによりROA/ROEが圧迫されています。
売上は192百万円(+236.7%)と高成長を示しましたが、粗利率2.9%と低いため、成長の質は現時点で弱いと言えます。営業損失▲495百万円が前年並みであることから、事業成長が固定費逓減にまだ寄与していません。減価償却費36.0百万円の水準から資産計上された投資はある程度進捗しているとみられ、今後の売上拡大に伴う限界利益改善が鍵。短期的見通しは、価格改善(単価是正)、製品ミックスの高付加価値化、原価低減(スケール効果・歩留まり改善)により粗利率を10%台へ引き上げられるかに依存。中期的には、売上の継続積み上げと販管費の伸び抑制が進めば損益分岐点の引き下げが期待されますが、現段階では利益の質(キャッシュ創出)に課題が残ります。
流動性は流動比率2,890.4%、当座比率2,864.8%と極めて良好で、短期債務の返済余力は非常に高い水準。運転資本は4,947.8百万円と潤沢で、棚卸資産45.5百万円は資産全体に対して軽微。支払能力は、負債合計212百万円・純資産5,256百万円、負債資本倍率0.04倍と保守的な資本構成で財務耐性は高い。総資産5,454百万円に対し財務レバレッジ1.04倍と低レバレッジで、金利上昇の影響は限定的とみられる。自己資本比率の定量値は未開示扱いだが、純資産/総資産ベースでは実質的に高自己資本状態と解されます。
営業CFは▲714.7百万円で当期純損失▲483百万円よりも現金流出が大きく、損益以上のキャッシュ消費(営業CF/純利益=1.48)を示唆。減価償却費36.0百万円を加味しても運転資本の増加または前払費用等がキャッシュを吸収した可能性。投資CFは当期開示上0円、フリーキャッシュフローも0円と表示されていますが、これは不記載項目の可能性があり、実際の投資額・FCFは別途確認が必要です。財務CF+65.7百万円は外部からの資金流入(増資や補助金、借入等)による資金補填を示唆。運転資本は4,947.8百万円と厚く、短期の資金繰りは安定している一方、営業CFの赤字が続く場合は消耗速度に留意が必要です。
配当は年0円で配当性向0%。当期は純損失▲483百万円、営業CF▲714.7百万円であり、FCFの把握が限定的なものの、実質的に内部資金からの配当原資は不足。現フェーズでは無配継続が財務健全性維持に合理的。将来の配当再開には、(1) 粗利率の改善、(2) 営業黒字化と安定的な営業CFプラス転換、(3) 成長投資後の余剰キャッシュ創出、の3条件が必要とみられます。
ビジネスリスク:
- 粗利益率の低さ(2.9%)に伴う利益創出力の脆弱性
- 売上拡大が固定費逓減に結び付かない営業レバレッジ未発現
- 価格競争・製品ミックス悪化によるマージン圧迫
- 需要変動・受注のタイミング偏在による業績ボラティリティ
- サプライチェーン・原価上昇リスク(歩留まり・調達価格)
財務リスク:
- 営業CF赤字(▲714.7百万円)の継続によるキャッシュ消費リスク
- 追加調達(増資等)依存度上昇の可能性
- 投資CF・現金残高の開示限定に伴う流動性トラッキングの不確実性
- 低レバレッジ下でも固定費支出の継続に伴う損失拡大リスク
主な懸念事項:
- 粗利率の持続的改善が確認できていない点
- 営業損失が前年並みで、先行投資の回収フェーズが見えにくい点
- 営業CFのマイナス幅が損失を上回る点(キャッシュ消費ペース)
- 投資CF・現金残高・株式数等の未開示により一部指標の頑健性が低い点
重要ポイント:
- 売上は大幅成長(+236.7%)だが粗利率2.9%と低く、利益化には距離
- 営業損失▲495百万円・EBITDA▲459百万円で営業キャッシュ創出力は未成熟
- 流動性・自己資本は厚く短期の資金繰り耐性は高い(流動比率2,890%)
- 営業CF赤字(▲714.7百万円)の継続は資金消費を加速、資金計画の透明性が重要
- ROE▲9.19%の主因は低マージンと低回転、レバレッジの寄与は小さい
注視すべき指標:
- 四半期売上総利益率(2.9%→10%超への改善可否)
- 販管費・R&Dの絶対額と売上比率(固定費逓減の進捗)
- 営業CFとキャッシュ消費ランレート(月次/四半期)
- 受注・バックログ、製品ミックス/単価動向
- 在庫回転・棚卸資産の質(陳腐化リスク)
- 追加資金調達の有無と希薄化影響(必要な場合)
セクター内ポジション:
同業の成長ステージ企業と比べ、自己資本厚く流動性が高い一方、粗利率と資産回転は見劣りし、収益化までの距離が長い。資本市場依存度は現状低いが、キャッシュ消費の継続如何では相対的優位が縮小し得る。
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