- 売上高: 303.00億円
- 営業利益: 16.40億円
- 当期純利益: 23.97億円
- 1株当たり当期純利益: 119.32円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 303.00億円 | 325.67億円 | -7.0% |
| 売上原価 | 256.77億円 | - | - |
| 売上総利益 | 68.89億円 | - | - |
| 販管費 | 49.72億円 | - | - |
| 営業利益 | 16.40億円 | 19.16億円 | -14.4% |
| 営業外収益 | 11.28億円 | - | - |
| 営業外費用 | 64百万円 | - | - |
| 経常利益 | 28.25億円 | 29.80億円 | -5.2% |
| 法人税等 | 6.69億円 | - | - |
| 当期純利益 | 23.97億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 25.95億円 | 21.14億円 | +22.8% |
| 包括利益 | 12.95億円 | 34.77億円 | -62.8% |
| 減価償却費 | 15.01億円 | - | - |
| 支払利息 | 15百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 119.32円 | 97.21円 | +22.7% |
| 1株当たり配当金 | 22.00円 | 22.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 383.27億円 | - | - |
| 現金預金 | 162.35億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 18.14億円 | - | - |
| 固定資産 | 469.16億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 213.99億円 | - | - |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -13.11億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -15.31億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 8.6% |
| 粗利益率 | 22.7% |
| 流動比率 | 237.7% |
| 当座比率 | 226.5% |
| 負債資本倍率 | 0.33倍 |
| インタレストカバレッジ | 109.33倍 |
| EBITDAマージン | 10.4% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -7.0% |
| 営業利益前年同期比 | -14.4% |
| 経常利益前年同期比 | -5.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +22.8% |
| 包括利益前年同期比 | -62.8% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 23.61百万株 |
| 自己株式数 | 1.86百万株 |
| 期中平均株式数 | 21.75百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,922.39円 |
| EBITDA | 31.41億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 22.00円 |
| 期末配当 | 68.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| AutomobileProductsRelated | 202.43億円 | 12.91億円 |
| PaintCoatingRelated | 1百万円 | 3.44億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 605.00億円 |
| 営業利益予想 | 30.50億円 |
| 経常利益予想 | 56.50億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 48.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 220.62円 |
| 1株当たり配当金予想 | 60.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
日本特殊塗料(4619)の2026年度第2四半期(累計)は、売上高3,030億円(前年同期比-7.0%)と減収ながら、当期純利益は25.95億円(+22.8%)と大幅増益となりました。営業利益は16.40億円(-14.4%)と減益で、営業段階では収益性が悪化していますが、経常利益は28.25億円と営業外収益が下支えし、最終的に純利益率8.56%を確保しています。粗利益率は22.7%で、コスト高や数量減の影響を受けつつも一定の付加価値を維持しています。営業利益率は5.41%(=16.40億円/3,030億円)で、前年に比べて低下した可能性が高く、売上減少に対する固定費負担が示唆されます。デュポン分解では、純利益率8.56%、総資産回転率0.364回、財務レバレッジ1.31倍からROEは4.08%と算出され、資産効率の低さと低レバレッジがROEの上限要因です。営業外では支払利息が0.15億円と軽微で、営業外収支はプラス(営業外収益−費用で約+11.85億円規模)とみられ、為替差益や受取配当等の寄与が推察されます。流動比率237.7%、当座比率226.5%と流動性は非常に厚く、運転資本は222.05億円と潤沢です。総資産832.84億円、負債211.29億円、純資産635.79億円から推計する自己資本比率は約76.3%と実質無借金に近い強固な財務体質です(注:自己資本比率は0.0%と表示されているが未記載扱い)。一方で、営業キャッシュフローは▲13.11億円とマイナスで、純利益(25.95億円)に対しOCF/純利益比は-0.51と低調であり、期中の運転資本増加が大きくキャッシュ面の質には課題が残ります。EBITDAは31.41億円、EBITDAマージン10.4%と一定のキャッシュ創出力はあるものの、税金支払いや運転資金流出で現金創出が相殺されています。営業減益(-14.4%)に対し売上の減少率(-7.0%)が小さいことから、推定営業レバレッジ(DOL)は約2.1倍と、需要鈍化局面で利益が振れやすい構造です。経常利益率は9.33%で営業段階を上回っており、非営業要因に収益が依存するバランスは持続性の面で注意が必要です。法人税等は6.69億円で、純利益から逆算した実効税率は概ね約20%前後と推定されます(開示の制約により概算)。配当は年0円(配当性向0%)とされており、方針や期末配当の有無は未確定の可能性があります。総じて、財務安全性は極めて高い一方で、売上減と営業CFの弱さ、営業外依存による最終利益の押上げという質の問題が混在しており、下期の需要回復と運転資本の正常化がカギとなります。データは中間時点(Q2累計)であり、通期進捗や一過性要因の影響度合いには不確実性が残ります。
ROE分解: ROE=純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ=8.56%×0.364×1.31=約4.08%。純利益率は経常段階の強さ(非営業益)に支えられ、総資産回転率の低さと低レバレッジがROEを抑制。
利益率の質: 粗利率22.7%、営業利益率5.41%、経常利益率9.33%、純利益率8.56%。営業外収益の寄与(営業外+約11.85億円推定)が純利益率を押し上げており、コア収益力(営業)はやや軟化。
営業レバレッジ: 売上-7.0%に対し営業利益-14.4%からDOL≈2.06倍。固定費負担が相対的に高く、数量・価格の下押しが利益に拡大して波及。下期の売上モメンタムが利益の弾性に直結。
売上持続可能性: 上期売上3,030億円(-7.0%)。需要軟化(主に自動車・建築塗料の数量影響を想定)と価格要因のミックス悪化が示唆。通期反転には在庫調整の進展と受注環境の改善が必要。
利益の質: 営業段階は減益・低下で持続性に懸念。経常・純利益は営業外要因が下支えしており、継続性は限定的。EBITDAマージン10.4%は一定の底堅さだが、キャッシュ創出への転化が伴っていない。
見通し: 下期は為替や原材料価格の落ち着きが追い風となる可能性。一方、在庫/債権の圧縮と価格転嫁の定着が前提。営業外益の反動や為替逆風時は利益率が再び低下するリスク。
流動性: 流動比率237.7%、当座比率226.5%、運転資本2,220.5億円と高水準で短期支払能力は極めて良好。棚卸資産は181.4億円で流動資産の約4.7%。
支払能力: インタレストカバレッジ109.3倍(EBIT/支払利息)と有利子負債負担は軽微。営業利益16.40億円、支払利息0.15億円で金利上昇感応度は低い。
資本構成: 総資産832.84億円、負債211.29億円、純資産635.79億円より推計自己資本比率≈76.3%。負債資本倍率0.33倍とレバレッジは低位で財務余力が大きい。
利益の質: 営業CF▲13.11億円に対し純利益25.95億円でOCF/純利益=-0.51。利益がキャッシュに転化しておらず、運転資金の流出が大きい。
FCF分析: 投資CFおよびFCFは未記載。EBITDA31.41億円と減価償却15.01億円を踏まえると、通常は正の基礎キャッシュ創出が見込まれるが、期中は運転資本の膨張と税支払い(6.69億円)等で相殺された可能性。
運転資本: 上期に大幅な運転資本流出を示唆(粗推計で▲50億円超のワーキングキャピタル変動要因)。売上減少局面での受取債権・在庫の調整遅れが想定され、下期の回収・圧縮が焦点。
配当性向評価: 年間配当0円(配当性向0%)とされているが、期中データのため未確定の可能性。EPS119.32円に対しては十分な支払余地がある一方、方針不明確。
FCFカバレッジ: FCF未記載のため定量評価不可。営業CFがマイナスである点は短期的な配当原資の観点で慎重要因。
配当方針見通し: 強固な財務体質(推計自己資本比率76%)と低金利負担は将来的な安定配当余地を示唆。ただし、足元は運転資金の正常化とコア収益の回復が前提。
ビジネスリスク:
- 自動車・建築関連需要の変動による数量リスク(売上-7.0%)
- 原材料価格・為替のボラティリティによる粗利率圧迫
- 価格転嫁の遅れや製品ミックス悪化による営業利益率低下(5.41%)
- 営業外収益依存(経常>営業)による利益の持続性リスク
- 固定費比率の高さに起因する営業レバレッジ(DOL≈2.1)
財務リスク:
- 営業CFマイナス(▲13.11億円)継続時のキャッシュ創出力低下
- 運転資本膨張(回収・在庫調整の遅れ)による資金拘束
- 為替評価益・有価証券関連損益の変動が経常利益に与える影響
- 金利上昇時の資金調達コスト増(現状感応度は低いが注視)
主な懸念事項:
- 上期の減収・営業減益からの下期回復の確度
- 営業外益の反動可能性とコア収益力の底固さ
- OCF/純利益の改善(-0.51からの回復)
- 受取債権・在庫回転の正常化タイミング
重要ポイント:
- 強固なバランスシート(推計自己資本比率≈76%、負債資本倍率0.33倍)で耐性は高い
- 売上-7.0%、営業利益-14.4%とコア収益の減速が鮮明
- 経常・純利益は営業外収益の下支えで堅調(純利益+22.8%)
- 営業CFは▲13.11億円とキャッシュ面の質は短期的に弱い
- DOL≈2.1で需要回復局面の利益回復弾性は高い一方、下押し局面の脆弱性も高い
注視すべき指標:
- 受取債権回転日数・在庫回転日数(運転資本の正常化進捗)
- 価格転嫁率と粗利率のトレンド(22.7%→)
- 営業利益率の回復度合い(5.41%→)
- 営業外損益の構成明細(為替・持分・有価証券)
- 通期ガイダンス進捗率と下期受注動向
セクター内ポジション:
同業国内塗料大手と比較して財務健全性は最上位クラス、収益性は中位、2026年度上期は営業外寄与による最終利益上振れが特徴で、コア収益・キャッシュ創出の回復が課題。
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