- 売上高: 2.97億円
- 営業利益: -4.78億円
- 当期純利益: -7.27億円
- 1株当たり当期純利益: -10.75円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 2.97億円 | 3.48億円 | -14.7% |
| 売上原価 | 34百万円 | - | - |
| 売上総利益 | 3.15億円 | - | - |
| 販管費 | 9.63億円 | - | - |
| 営業利益 | -4.78億円 | -6.47億円 | +26.1% |
| 営業外収益 | 15万円 | - | - |
| 営業外費用 | 18百万円 | - | - |
| 経常利益 | -4.91億円 | -6.65億円 | +26.2% |
| 法人税等 | 1百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -7.27億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -4.92億円 | -7.27億円 | +32.3% |
| 包括利益 | -4.92億円 | -7.27億円 | +32.3% |
| 支払利息 | 4百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -10.75円 | -21.61円 | +50.3% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 14.75億円 | - | - |
| 現金預金 | 11.26億円 | - | - |
| 売掛金 | 1.25億円 | - | - |
| 固定資産 | 1.94億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 11百万円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -165.7% |
| 粗利益率 | 106.1% |
| 流動比率 | 1112.3% |
| 当座比率 | 1112.3% |
| 負債資本倍率 | 0.64倍 |
| インタレストカバレッジ | -134.72倍 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 53.14百万株 |
| 自己株式数 | 286株 |
| 期中平均株式数 | 45.85百万株 |
| 1株当たり純資産 | 27.55円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 4.00億円 |
| 営業利益予想 | -6.70億円 |
| 経常利益予想 | -6.80億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | -6.80億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | -15.88円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(連結、JGAAP)の2025年度Q3は、売上高297百万円(前年同期比-14.9%)ながら、営業損失は▲478百万円で前年並み(+0.0%)の赤字を継続しました。当期純損失は▲492百万円(EPS▲10.75円)で、収益化の遅れと固定費負担が続いています。デュポン分解によるROEは▲33.61%で、主因は純利益率▲165.66%という極端に低い収益性です。総資産回転率は0.136回と低く、売上規模に対して資産が厚い構造である一方、財務レバレッジは1.49倍と抑制的です。売上総利益率は106.1%と異例の高水準で、期間の売上構成(ロイヤリティや一時金の寄与)による数字上の特異点が示唆されます。営業利益が大幅赤字であることから、実質的な収益力は未だ確立途上とみられます。費用面では支払利息が3.55百万円発生しているものの、負債全体は935百万円にとどまり、資本性の厚さがカバーしています。流動資産は1,475百万円、流動負債は133百万円で、流動比率は1,112%と極めて高く、短期の支払能力は良好です。純資産は1,464百万円で、当社試算の自己資本比率は約67%(=1,464/2,178)と推定され、財務の耐久性は相対的に高いと評価できます(開示上の自己資本比率は0.0%と表示されていますが、これは不記載項目の影響と捉えます)。キャッシュフロー開示は営業・投資・財務CFがいずれも0円と表示されており、CF分析には制約があります(不記載項目の可能性)。運転資本は1,343百万円と厚く、研究開発型の事業モデルに必要な資金クッションを保持しています。インタレストカバレッジ(EBIT/支払利息)は▲134.7倍と赤字継続を反映していますが、利払負担自体は小さい水準です。配当は無配(年間0円)で、赤字局面における内部資金の温存方針がうかがえます。ビジネスモデル上、収益は期ズレ・案件依存が大きく、売上の一時性が高い点には留意が必要です。今後の損益の改善には、継続的なロイヤリティ増やマイルストン獲得、もしくは費用構造の見直しが鍵となります。総じて、短期の資金繰りは安定的である一方、収益化までの道のりと利益の質に対する不確実性が依然として主要な論点です。データ面ではキャッシュフローや株式数関連が不記載となっており、分析の精緻化には追加開示が必要です。
ROE分解: ROE(報告値/計算値ともに)= -33.61% = 純利益率(-165.66%) × 総資産回転率(0.136回) × 財務レバレッジ(1.49倍)。主因は純利益率の大幅マイナスで、売上規模に対して固定費・研究開発費(営業費用)が重い構造を示唆。
利益率の質: 売上高297百万円に対し売上総利益率106.1%と、期中の売上構成(ロイヤリティ/一時金等)に起因する一時的・高採算項目の寄与が大きい可能性。営業利益は▲478百万円で営業損益率は約▲161%と大幅マイナス。実効税率は0.0%(赤字による税負担軽微)。
営業レバレッジ: 売上が前年同期比▲14.9%縮小する中で、営業損失は同水準に留まる(+0.0%)一方、営業赤字幅が売上変動に対し大きく、固定費の高さが示唆。売上回復があれば損益はレバレッジ的に改善し得るが、逆に売上の失速は赤字拡大リスク。
売上持続可能性: 売上は297百万円(▲14.9% YoY)。粗利率106.1%は一時性の高い収益構成を示し、来期以降の再現性には不確実性。継続的ロイヤリティの積み上げか、新規マイルストン獲得が持続成長の前提。
利益の質: 営業損失▲478百万円・経常損失▲491百万円・最終損失▲492百万円と全段階で赤字。インタレストカバレッジ▲134.7倍から、事業キャッシュ創出力は未熟。利益改善には売上ボリューム増と費用最適化の両輪が必要。
見通し: 資金基盤(純資産1,464百万円、流動比率1,112%)は当面の研究・契約進捗を支え得るが、売上の一時性に起因するボラティリティは高い。パイプライン進捗や提携先からのマイルストン入金のタイミングが業績のカタリストとなる見込み。
流動性: 流動資産1,475百万円に対し流動負債133百万円で流動比率1,112%、当座比率も同水準(棚卸資産0)。短期の支払能力は非常に高い。
支払能力: 負債合計935百万円、うち長期性負債約803百万円(総負債−流動負債)と推定。支払利息3.55百万円は軽微で、利払い負担は管理可能。インタレストカバレッジは赤字によりマイナスだが、現状の利息水準は資金繰り上の圧力は限定的。
資本構成: 総資産2,178百万円・純資産1,464百万円より、当社試算の自己資本比率は約67.2%。負債資本倍率0.64倍とレバレッジは低めで、財務耐久性は相対的に良好。
利益の質: 営業赤字が継続しており、会計利益はキャッシュ創出に結びついていない可能性が高い。一方で売上の一部は一時金性が強く、期間損益のボラティリティがCF品質を不安定化させる要因。
FCF分析: 営業CF・投資CF・財務CFは0円と表示(不記載項目)。したがって厳密なFCFは算出不能。営業損失▲478百万円を簡便なキャッシュバーンの近似とすると、FCFはマイナス圧力が継続していると推定。
運転資本: 運転資本は1,343百万円と厚く、短期の研究開発・一般管理費を賄う緩衝材。棚卸資産ゼロで在庫リスクは軽微。売上債権・前払費用等の回収・精査によりCF安定化の余地。
配当性向評価: 無配(年間配当0円、配当性向0.0%)。赤字局面のため内部留保優先は整合的。
FCFカバレッジ: FCFカバレッジ0.00倍と表示(不記載項目のため参考値)。実態としても赤字継続下で配当余力は限定的。
配当方針見通し: 当面は研究開発投資と資金ポジション維持を優先し、安定黒字化・CF正転まで無配継続の可能性が高い。
ビジネスリスク:
- 売上の一時性・案件依存度が高く、期ズレに伴う業績ボラティリティ
- 研究開発の進捗・提携先マイルストン達成に関する不確実性
- 固定費負担が高い中での売上低迷時の損益レバレッジ悪化
- 高粗利率に依存した収益構成の再現性リスク
財務リスク:
- 営業赤字継続に伴うキャッシュ消費の継続
- インタレストカバレッジがマイナスであることによる信用リスク感応度
- キャッシュフロー開示不足に起因する資金繰り把握の不確実性
- 追加資金調達(借入・株式)の必要性が生じた場合の希薄化・レバレッジ上昇リスク
主な懸念事項:
- ROE▲33.61%と低収益性が資本効率を大幅に毀損
- 売上総利益率106.1%は一時的要因の可能性が高く、持続性に疑義
- CF明細が不記載で、実際のキャッシュバーンと残高の精緻な評価が困難
重要ポイント:
- 短期の流動性は極めて良好(流動比率1,112%、運転資本1,343百万円)
- 収益性は大幅赤字継続(営業損失▲478百万円、ROE▲33.61%)
- 売上の一時性が高く、粗利率106.1%の再現性は限定的
- レバレッジは低位(負債資本倍率0.64倍)で財務耐久性は相対的に良好
- 配当は無配継続が合理的、利益とCFの黒字化が前提条件
注視すべき指標:
- 契約収益(ロイヤリティ・マイルストン)の金額とタイミング
- 営業費用の推移(R&D費・販管費)と損益分岐点の改善度合い
- 営業CF・現金同等物残高(キャッシュバーンとキャッシュランウェイ)
- 総資産回転率の改善(売上の継続性)
- レバレッジ指標(負債資本倍率・インタレストカバレッジ)の動向
セクター内ポジション:
国内創薬・バイオベンチャーの平均的な赤字構造と類似しつつ、自己資本厚め・短期流動性高位という点で財務耐久性は相対的に良好。一方、売上の一時性と赤字継続により、業績のボラティリティは同業平均並みかそれ以上。
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