- 売上高: 4.31億円
- 営業利益: -4.75億円
- 当期純利益: -5.46億円
- 1株当たり当期純利益: -1.89円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 4.31億円 | 2.25億円 | +91.6% |
| 売上原価 | 2.90億円 | - | - |
| 販管費 | 2.04億円 | - | - |
| 営業利益 | -4.75億円 | -5.31億円 | +10.5% |
| 営業外収益 | 2百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 16百万円 | - | - |
| 経常利益 | -4.93億円 | -5.45億円 | +9.5% |
| 法人税等 | 1百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -5.46億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -5.55億円 | -5.45億円 | -1.8% |
| 包括利益 | -5.55億円 | -5.45億円 | -1.8% |
| 支払利息 | 55万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -1.89円 | -2.18円 | +13.3% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 11.06億円 | - | - |
| 現金預金 | 8.34億円 | - | - |
| 売掛金 | 99百万円 | - | - |
| 固定資産 | 50百万円 | - | - |
| 総資産 | 19.35億円 | 11.55億円 | +7.80億円 |
| 流動負債 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -5.79億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 11.49億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -128.8% |
| 流動比率 | 337.4% |
| 当座比率 | 337.4% |
| 負債資本倍率 | 0.26倍 |
| インタレストカバレッジ | -869.96倍 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 338.64百万株 |
| 自己株式数 | 101株 |
| 期中平均株式数 | 294.27百万株 |
| 1株当たり純資産 | 4.86円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| CancerPrecisionMedical | 4.30億円 | -7百万円 |
| ResearchAndDevelopmentOfPharmaceuticalProducts | 18万円 | -2.84億円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
オンコセラピー・サイエンス(OTS)の2026年度第2四半期(上期)決算は、売上高が4.31億円(前年同期比+91.9%)と大幅増収となる一方で、営業損失は4.75億円、経常損失4.93億円、最終損失5.55億円と赤字が継続しました。売上高の急増は、ライセンス・マイルストンなどスポット性の高い収益の寄与が示唆され、基盤収益の安定性は依然として限定的と見受けられます。デュポン分析では、純利益率が-128.77%、総資産回転率0.223回、財務レバレッジ1.18倍で、ROEは-33.72%と株主資本効率は大きく毀損しています。営業CFは-5.79億円で、当期純損失-5.55億円に対するCFコンバージョンは1.04倍と、損失の大半が現金流出に反映されており、利益の質は「会計と現金の乖離が小さい」一方で焼却速度が高い状況です。財務CFは11.49億円の純流入で、外部資金(主に株式関連が想定)により資金を厚くした形跡があり、短期的な資金繰りの安定には寄与しています。流動比率は337.4%、当座比率337.4%と流動性指標は良好で、運転資本は7.78億円と潤沢です。負債資本倍率0.26倍とレバレッジは低く、財務健全性は資本性資金に依存する形で維持されています。インタレストカバレッジは-870倍と営業損失の影響が大きく、利払い負担は少額でも、損益の赤字が資本効率を抑制しています。粗利率やEBITDA関連の一部指標は不記載のため、収益構造の詳細分解は限定的ですが、営業赤字の規模から固定費吸収不足が続いていると推察されます。FCFは算出不可(投資CF不記載)で、フリーキャッシュフローの持続的創出には至っていません。配当は無配で、配当性向0.0%は赤字継続下では妥当であり、当面も資金は研究開発・事業化に優先配分される見込みです。総資産は19.35億円、純資産16.46億円で自己資本が厚く、短期的な債務返済能力には懸念は限定的です。売上の高成長はポジティブな兆しですが、一過性の可能性が高く、売上の反復性・契約ポートフォリオの厚みが次の注目点です。今後は、安定的なライセンス収入や共同研究収益の積み上げ、費用コントロールによる営業損失の縮小、資金調達のディスシプリンが重要となります。データには不記載項目が複数あり(例:粗利、減価償却、投資CF、現預金残高等)、詳細分析には限界がある点に留意が必要です。総じて、流動性と資本余力は確保される一方、ビジネスモデルの収益化進展がROE改善とキャッシュ創出の鍵となります。
デュポン分解に基づくROEは-33.72%(= 純利益率-128.77% × 総資産回転率0.223 × 財務レバレッジ1.18)で、主因は極めて低い利益率です。売上高4.31億円に対し営業損失4.75億円で営業利益率は約-110%と固定費の吸収不足が顕著です。経常段階では-4.93億円、金融費用は54.6万円と軽微で、本質的な損失要因は事業費用(研究開発費、人件費、一般管理費等)にあります。純損失は5.55億円で純利益率-128.77%と依然大幅な赤字。総資産回転率0.223回はアセットに対する売上効率が低く、研究開発型モデルの構造を反映しています。財務レバレッジ1.18倍は低位で、レバレッジによるROEの押し上げ効果は限定的です。利益率の質は、営業CF/純利益=1.04から、損失が実際のキャッシュアウトに近いことを示し、減価償却等の非現金費用の影響は小さいと推測されます。営業レバレッジは高く、増収時に損益分岐点を跨げば改善余地は大きい一方、売上の一過性が高い場合は赤字固定化のリスクが残ります。
売上は4.31億円(+91.9%)と高成長で、契約収入やマイルストンに依存した変動的な伸長が想定されます。現時点では反復性・継続性の裏付けが乏しく、翌期以降の持続性は不透明です。営業損失は-4.75億円(前年同期比横ばい)で、増収効果が費用吸収に十分寄与していない可能性があります。利益の質は、会計損失と営業CFの一致度が高く、構造的なキャッシュバーンが続いています。見通しとしては、- 開発パイプラインの進捗に応じたマイルストンの獲得、- ライセンスの拡充・更新、- 共同研究収益の安定化、が売上の持続性を左右します。上期の営業CFが-5.79億円であることから、年換算のバーンレートは約11〜12億円規模と推計され、費用最適化と収益の再現性確保が成長実現の前提となります。
流動資産11.06億円、流動負債3.28億円で流動比率337.4%、当座比率337.4%と短期支払能力は高水準です。総負債4.26億円、純資産16.46億円で負債資本倍率0.26倍とレバレッジは低く、財務の柔軟性があります。インタレストカバレッジは-870倍で、営業赤字により利払いカバーは観念的に低いですが、利息額自体は小さく債務負担は軽微です。総資産19.35億円に対する資本構成は自己資本依存型で、追加の資金需要は主にエクイティファイナンスで賄う余地が大きいとみられます。自己資本比率の数値は不記載(0.0%表示)であり、実態評価は純資産/総資産ベースで補完が必要です。
営業CFは-5.79億円で、当期純損失-5.55億円に対する営業CF/純利益は1.04倍、損失の現金化度合いが高い=非現金費用の寄与が限定的です。投資CFは不記載(0表示)で、設備投資・無形資産投資の把握はできません。財務CFは+11.49億円で、外部資金が営業キャッシュバーンを大きく上回り、期間中の資金余力を確保しています。フリーキャッシュフローは不記載で評価困難ですが、投資CFが小さい前提なら実態のFCFは営業CFに近いマイナスと推定されます。運転資本は7.78億円と潤沢で短期運転に余裕がある一方、売上の変動が大きいと回収・支払タイミングによるCFボラティリティが発生しやすい構造です。現金同等物残高は不記載(0表示)で、キャッシュランウェイの厳密な算定はできません。
年間配当0円、配当性向0.0%は赤字・キャッシュバーン状況を踏まえ合理的です。営業CFがマイナスでFCFカバレッジ0.00倍(不記載のため実質評価困難)であり、持続的な配当原資は確保されていません。短中期は無配継続の可能性が高く、資金は研究開発・事業化投資に優先される見込みです。今後の配当余力は、反復性の高い収益モデルの確立と営業黒字転換が前提となります。
ビジネスリスク:
- 売上のスポット依存(ライセンス・マイルストン)の高い収益ボラティリティ
- 研究開発成果・承認進捗に依存する事業化リスク
- パートナーシップ更新・拡充失敗時の売上減少リスク
- 価格交渉力の限定に伴う収益性確保の難しさ
- 人材確保・維持(専門人材への依存)
財務リスク:
- 継続的キャッシュバーンによるエクイティ希薄化リスク
- 売上変動に伴う運転資本のCFボラティリティ
- 資本市場環境の悪化による資金調達コスト上昇
- インタレストカバレッジ低下(営業赤字継続)
主な懸念事項:
- ROE-33.72%と資本効率の大幅毀損
- 営業損失-4.75億円の継続と固定費吸収不足
- 現金残高不記載によりランウェイの不確実性
- FCFのマイナス継続と配当原資の欠如
重要ポイント:
- 売上は+91.9%と伸長するも赤字継続、構造的なキャッシュバーンが続く
- 流動性・資本余力は潤沢で短期の支払能力に懸念は限定的
- ROEは-33.72%で、利益率改善が最優先課題
- 資金調達により当面の運営余力は確保されるが希薄化リスクが並走
- 収益の反復性(契約の厚み)と費用規律が評価の分水嶺
注視すべき指標:
- 受注・契約残高および反復性の高い収益の比率
- 四半期営業損益および営業CFの改善トレンド
- キャッシュ残高と月次バーンレート(ランウェイ)
- 新規ライセンス・マイルストン獲得件数と金額
- 研究開発の主要マイルストン進捗(治験段階・承認申請)
- 希薄化(発行済株式数の増加)と資本政策
セクター内ポジション:
国内バイオテクノロジー各社と比較して、売上規模は中小型レンジ、資本余力は平均以上、収益化の進展は同業内で中位〜やや遅れ。反復収益モデルの確立度合いが同業他社との差異要因。
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