- 売上高: 5,349.30億円
- 営業利益: 1,009.83億円
- 当期純利益: 768.97億円
- 1株当たり当期純利益: 52.13円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 5,349.30億円 | 5,086.85億円 | +5.2% |
| 売上原価 | 2,316.63億円 | - | - |
| 売上総利益 | 2,770.21億円 | - | - |
| 販管費 | 1,847.38億円 | - | - |
| 営業利益 | 1,009.83億円 | 877.16億円 | +15.1% |
| 持分法投資損益 | -1.37億円 | - | - |
| 税引前利益 | 1,012.12億円 | 851.40億円 | +18.9% |
| 法人税等 | 219.35億円 | - | - |
| 当期純利益 | 768.97億円 | 632.04億円 | +21.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 768.97億円 | 632.04億円 | +21.7% |
| 包括利益 | 880.08億円 | 48.40億円 | +1718.3% |
| 減価償却費 | 418.48億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 52.13円 | 42.57円 | +22.5% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 52.12円 | 42.56円 | +22.5% |
| 1株当たり配当金 | 13.00円 | 13.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 7,234.96億円 | - | - |
| 売掛金 | 1,768.54億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 2,943.85億円 | - | - |
| 固定資産 | 11,048.97億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 4,310.78億円 | - | - |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 1,008.98億円 | - | - |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -388.40億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -653.98億円 | - | - |
| 現金及び現金同等物 | 2,218.72億円 | - | - |
| フリーキャッシュフロー | 620.58億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 14.4% |
| 粗利益率 | 51.8% |
| 負債資本倍率 | 0.32倍 |
| EBITDAマージン | 26.7% |
| 実効税率 | 21.7% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.2% |
| 営業利益前年同期比 | +15.1% |
| 税引前利益前年同期比 | +18.9% |
| 当期純利益前年同期比 | +21.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +21.7% |
| 包括利益前年同期比 | -97.1% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 1.48十億株 |
| 自己株式数 | 5.49百万株 |
| 期中平均株式数 | 1.47十億株 |
| 1株当たり純資産 | 974.55円 |
| EBITDA | 1,428.31億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 13.00円 |
| 期末配当 | 13.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 11,080.00億円 |
| 営業利益予想 | 1,815.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1,360.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 92.20円 |
| 1株当たり配当金予想 | 15.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
テルモの2026年度第2四半期(上期)連結業績は、売上高5,349.3億円(前年比+5.2%)、営業利益1,009.8億円(+15.1%)、当期純利益768.97億円(+21.7%)と、増収・大幅な増益を達成しました。粗利益率は51.8%と高位を維持しつつ、営業利益率は18.9%まで改善し、価格改定、製品ミックスの改善、コストコントロールの進展が示唆されます。SG&A比率は34.5%(=1,847.38/5,349.30)で、売上伸長に対して販管費の伸びを抑えたことが営業レバレッジの源泉です。EBITDAは1,428.31億円、EBITDAマージンは26.7%と、資本装備・研究開発を伴う医療機器ビジネスとして良好なキャッシュ創出力を示します。税引前利益は1,012.12億円、実効税率は21.7%で、地域ミックスや税務効率の改善が寄与しています。デュポン分解では純利益率14.4%、総資産回転率0.282、財務レバレッジ1.32倍によりROEは5.3%で、収益性の改善がROEを牽引しています。営業キャッシュフローは1,008.98億円と純利益の1.31倍で、利益のキャッシュ実現性は良好です。設備投資316.97億円を控除したフリーキャッシュフローは620.58億円(売上比11.6%)と堅調で、配当・自社株買い(合計185.8億円)を十分に賄いました。自己資本比率は75.9%、負債資本倍率0.32倍と財務体質は極めて健全です。貸借対照表では売掛金1,768.54億円、棚卸資産2,943.85億円が示され、成長投資とサービス水準維持のための運転資本負担はあるものの、営業CFの範囲で吸収できています。上期のオペレーティングレバレッジは明確で、売上+5.2%に対して営業利益+15.1%と、インクリメンタルマージンの高まりが確認されます。EPS(基本)52.13円は純利益との整合が取れており、希薄化後EPSは52.12円と希薄化影響は軽微です。財務CFは-653.98億円で、主に株主還元と有利子負債の返済(詳細内訳は未記載)によるとみられます。現金同等物は2,218.72億円と大きく、短期的な資金需要や為替変動への耐性があります。未記載項目が一部あるものの、開示されているデータからは、収益性・キャッシュ創出力・財務健全性の三拍子が揃った決算と評価できます。今後は価格・ミックス改善の持続性、棚卸資産の適正水準、そして研究開発投資の回復(額未記載)による中長期の競争力強化が重要です。
ROE分解:
- 純利益率: 14.4% (=768.97/5,349.30)
- 総資産回転率: 0.282 (=5,349.30/18,948.21)
- 財務レバレッジ: 1.32倍 (=18,948.21/14,375.36)
- ROE: 5.3%(計算・報告一致)
- 参考ROA(当社算出): 4.1% (=768.97/18,948.21)
利益率の質:
- 粗利益率: 51.8%
- 営業利益率: 18.9% (=1,009.83/5,349.30)
- EBITDAマージン: 26.7%
- 実効税率: 21.7%
- 解釈: 原価率低下と販管費効率化が同時進行。価格政策・高付加価値製品の比重増が示唆され、税率も管理可能なレンジに収れん。
営業レバレッジ:
- 売上成長率: +5.2% YoY
- 営業利益成長率: +15.1% YoY
- 示唆: 固定費吸収の進展で正の営業レバレッジ。販管費比率低下が貢献。インクリメンタル営業利益率は前年対比で改善している可能性が高い(具体的前期額は未記載)。
売上持続可能性: 上期5.2%成長。主要リージョンの需要回復と価格改定が背景と推定。売掛金が売上の33.1%(=1,768.54/5,349.30)で、出荷動向は堅調。
利益の質: 営業利益率18.9%・EBITDAマージン26.7%まで回復。OCF/EBIT約1.0倍(=1,008.98/1,009.83)と、利益→現金化の確度が高い。
見通し: 価格・ミックス改善の持続、コストダウンの継続、為替の追い風があれば二桁の営業増益ペースを維持可能。R&D費未記載のため中長期のパイプライン可視性は限定的だが、FCF余力から成長投資の再加速余地は大きい。
流動性: 現金同等物2,218.72億円、営業CF1,008.98億円で厚い流動性クッション。流動比率・当座比率は負債内訳未記載のため算出不可。
支払能力: 自己資本比率75.9%、負債資本倍率0.32倍と低レバレッジ。インタレストカバレッジは支払利息未記載で算出不可だが、営業利益水準からみて耐性は高いと判断。
資本構成: 資本剰余金517.25億円、利益剰余金10,161.60億円と内部留保厚い。総資産18,948.21億円に対し負債4,598.57億円で保守的構成。
利益の質: 営業CF/純利益=1.31倍で、計上利益の現金裏付けが確認できる。EBITDAからのCF転換(OCF/EBITDA)約0.71倍は運転資本投下の影響を示唆するが許容範囲。
FCF分析: FCF620.58億円(売上比11.6%)と高水準。設備投資316.97億円(売上比5.9%)は成長投資と維持更新のバランスが取れている。
運転資本: 売掛金1,768.54億円(売上の33.1%)、棚卸資産2,943.85億円(上期原価2,316.63億円に対し在庫厚め)。在庫は需給正常化と価格改定継続のもとで漸減余地。買掛金910.29億円。
配当性向評価: 配当性向50.1%は利益成長と両立可能なバランス水準。
FCFカバレッジ: 配当金支払額163.31億円に対しFCF620.58億円で1.61倍のカバレッジ(自社株買い22.48億円を合わせても余力大)。
配当方針見通し: 財務余力と安定CFを背景に、安定配当ないし累進配当の継続が可能とみられる。中期的には投資機会とのバランスで総還元の最適化が焦点。
ビジネスリスク:
- 医療機器の価格規制・償還改定による価格下押し圧力
- 競合の新製品投入によるミックス悪化リスク
- 製造・品質問題(リコール、規制対応)の発生リスク
- 原材料・滅菌コスト高や供給制約による粗利圧迫
- 地域別需要変動(中国の入札・集採、欧米病院投資サイクル)
- R&D投資の変動とパイプラインの実現性
- 為替変動による売上・利益の目減り/目増し
財務リスク:
- 金利上昇時の資金調達コスト上昇(負債構成未記載で感応度不明)
- 運転資本膨張(在庫・売掛)のキャッシュ圧迫リスク
- M&A時ののれん増加・減損リスク(のれん未記載)
主な懸念事項:
- 棚卸資産が上期原価に対し相対的に厚めで、需給変動時のマージン感応度が高い
- R&D費未記載で中長期の技術競争力評価に不確実性
- インタレストカバレッジ算出不可のため金利感応度の精緻評価が困難
重要ポイント:
- 売上+5.2%に対し営業利益+15.1%と明確な営業レバレッジ発現
- 営業利益率18.9%、EBITDAマージン26.7%で収益性は業界上位水準
- 営業CF/純利益1.31倍・FCF620.6億円でキャッシュ創出力は強固
- 自己資本比率75.9%、負債資本倍率0.32倍でバランスシートは堅牢
- 配当性向50.1%・FCFカバレッジ1.61倍で株主還元の持続性が高い
注視すべき指標:
- 粗利益率と販管費率のトレンド(価格・ミックス・コストのバランス)
- 在庫回転・売掛回収の改善進捗(運転資本効率)
- R&D投資額とパイプラインの進捗(未記載項目の補完)
- 為替感応度(主要通貨の売上・コスト構成)
- FCFマージンと資本配分(配当・自社株買い・M&A・CAPEX)
セクター内ポジション:
国内メドテック大手の中でも、安定した高粗利と健全な財務体質、強いFCF創出力を併せ持つディフェンシブ性の高いプロファイル。短期は営業レバレッジ、 中期は成長投資再加速とパイプラインの実装力が差別化要因。
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