- 売上高: 275.36億円
- 営業利益: 16.11億円
- 当期純利益: 23.45億円
- 1株当たり当期純利益: 34.72円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 275.36億円 | 216.42億円 | +27.2% |
| 売上原価 | 76.48億円 | - | - |
| 売上総利益 | 139.93億円 | - | - |
| 販管費 | 116.35億円 | - | - |
| 営業利益 | 16.11億円 | 23.58億円 | -31.7% |
| 営業外収益 | 17.67億円 | - | - |
| 営業外費用 | 3.94億円 | - | - |
| 経常利益 | 16.81億円 | 37.31億円 | -54.9% |
| 法人税等 | 13.84億円 | - | - |
| 当期純利益 | 23.45億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 11.14億円 | 23.23億円 | -52.0% |
| 包括利益 | 11.01億円 | 23.44億円 | -53.0% |
| 支払利息 | 40百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 34.72円 | 71.57円 | -51.5% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 34.55円 | 71.11円 | -51.4% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 253.37億円 | - | - |
| 現金預金 | 189.96億円 | - | - |
| 売掛金 | 28.56億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 2.55億円 | - | - |
| 固定資産 | 198.63億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 4.0% |
| 粗利益率 | 50.8% |
| 流動比率 | 239.9% |
| 当座比率 | 237.5% |
| 負債資本倍率 | 1.53倍 |
| インタレストカバレッジ | 40.27倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +27.2% |
| 営業利益前年同期比 | -31.7% |
| 経常利益前年同期比 | -54.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -52.0% |
| 包括利益前年同期比 | -53.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 32.74百万株 |
| 自己株式数 | 1.38百万株 |
| 期中平均株式数 | 32.11百万株 |
| 1株当たり純資産 | 519.80円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 369.00億円 |
| 営業利益予想 | 21.00億円 |
| 経常利益予想 | 22.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 13.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 41.45円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社メドレー(4480)の2025年度Q3累計は、売上高27,536百万円で前年同期比+27.2%と高いトップライン成長を維持する一方、営業利益1,611百万円(前年比-31.7%)、当期純利益1,114百万円(同-52.0%)と利益面は投資先行・コスト増で圧迫されました。粗利益は13,993百万円、粗利率50.8%と高水準で、収益モデルの採算自体は堅調です。営業利益率は約5.9%(=1,611/27,536)に低下し、SG&A(販売管理費等)は売上比約45.0%まで上昇したと推計され、成長投資や人件費・マーケティング費増が示唆されます。経常利益1,681百万円に対し支払利息は40百万円と小さく、インタレストカバレッジは40.3倍と良好で、財務費用の負担は軽微です。純利益率は4.05%で、ROEは6.83%(デュポン分解:純利益率4.05%×総資産回転率0.639×レバレッジ2.64)と、成長投資期としては許容的な水準です。総資産は43,099百万円、純資産16,302百万円、負債24,981百万円で、自己資本比率は概算で約37.8%(=16,302/43,099)と健全な資本構成です(公表の自己資本比率は不記載扱い)。流動比率239.9%、当座比率237.5%と流動性は厚く、運転資本は14,775百万円と潤沢です。棚卸資産は255百万円と軽量で、SaaS/プラットフォーム中心のビジネスに整合的な資産構造です。売上の伸長に対し利益が縮小していることから、短期的には営業レバレッジが逆回転しており、成長投資の回収タイミングが鍵となります。税負担は数値上重く見え、純利益率を一段と押し下げていますが、税効果・一時要因の可能性にも留意が必要です。キャッシュフロー(営業・投資・財務)は不記載で、減価償却費やEBITDAも不記載のため、キャッシュ創出力の定量評価には制約があります。配当は年0円で内部留保重視の方針が継続しており、成長投資優先のフェーズとみられます。EPSは34.72円で、これから推計される加重平均株式数は約3,207万株規模(=1,114百万円/34.72円)となります。総じて、トップラインの強さに対し、利益率は投資負担増・費用先行で一時的に低下している局面と評価します。今後はSG&A効率化、単価向上(ARPU)、解約率低下やチャーン抑制を通じたLTV改善が、営業レバレッジの再加速とROE改善の焦点です。CFデータが不記載のため利益のキャッシュ裏付け確認は次回開示待ちとなり、ここが分析上の最大の不確実性です。規制動向(オンライン診療の報酬・運用ルール)や医療人材需給のマクロ環境が、成長持続性と収益性に与える影響は引き続きモニターが必要です。
ROEは6.83%で、デュポン分解は純利益率4.05%×総資産回転率0.639×財務レバレッジ2.64。純利益率は1,114/27,536=4.05%で低下しており、主因はSG&A比率の上昇(推計45.0%)による営業利益率の圧縮(約5.9%)です。粗利率50.8%は高水準で、プロダクト/サービスの採算自体は良好。経常段階では支払利息40百万円と軽微で金融費用の悪化は限定的。税負担は数値上重く見え、税後利益をさらに圧迫。総資産回転率0.639回は成長企業としては妥当レンジで、売上拡大に資産増加が伴っている状況。レバレッジ2.64倍は適度で、ROEを押し上げる一方、過度な負債依存ではない。営業レバレッジは今期逆回転(売上+27%に対し営業利益-32%)で、短期的には投資回収前のコスト先行局面。利益の質は粗利率の高さから基礎的には良好だが、SG&Aの伸び・税負担の高さが毀損要因となっています。
売上成長率+27.2%は強い需要と顧客基盤拡大を示唆。医療・人材・SaaS/プラットフォームの構成を踏まえると、解約率管理とARPU向上が成長持続の鍵。利益面は投資先行で一時的に圧迫されており、費用最適化やスケール効果発現が来期以降のテーマ。粗利率50.8%は価格決定力やミックスの良さを示し、将来的な営業レバレッジ再加速の余地。見通しとしては、規制・診療報酬や医療機関のデジタル化需要の影響を受けうるが、トップラインのモメンタムは当面堅調とみられる。中期的にはSG&Aの伸び鈍化とLTV/CAC改善が利益回復の要件。利益の質評価はCF不記載のため保守的にみる必要があり、次回以降のCFO/NIや解約率の開示が重要。
流動資産25,337百万円に対し流動負債10,562百万円で、流動比率239.9%、当座比率237.5%と高流動性。運転資本14,775百万円で短期の資金繰り耐性は高い。総資産43,099百万円、純資産16,302百万円から、実質自己資本比率は約37.8%と健全域(公表値は不記載扱い)。負債資本倍率1.53倍で財務レバレッジは中庸。支払利息40百万円に対しインタレストカバレッジ40.3倍と利払い余力は十分。棚卸資産は255百万円と軽量で、資産の流動性・柔軟性が高い構造。資金調達余力は内部留保・運転資本で賄える一方、キャッシュ残高や有利子負債明細が不記載のため詳細評価には制約がある。
営業CF・投資CF・財務CFがいずれも不記載のため、利益のキャッシュ裏付けやFCF創出力の定量評価はできません。営業CF/純利益比率やFCFは不明で、減価償却費・EBITDAも不記載のため、発生主義利益からキャッシュへの橋渡し分析は次回開示待ち。運転資本は14,775百万円と厚く、売上成長局面での運転資金吸収に耐性。棚卸資産は小さく在庫起因のCFリスクは限定的とみられます。今後は売上債権回転(DSO)、前受収益の動向、CFO/NIの平準化、投資CF(プロダクト開発・M&A等)の規模感が、FCFの持続性評価に重要です。
年間配当0円、配当性向0%で、内部留保による成長投資を優先する方針。営業利益の減速局面でも配当負担がないため資金の柔軟性は高い。FCFカバレッジは不記載で評価不可だが、現状の配当方針(無配)はキャッシュフロー面の制約を生みにくい。今後の配当方針転換の前提としては、CFOの安定化、FCFの黒字定着、成長投資の一巡・資本効率(ROE)の持続的改善が必要と考えます。
ビジネスリスク:
- 規制・診療報酬改定など医療制度変更による需要・収益性への影響
- 成長投資(人件費・マーケティング)の回収遅延による営業利益率の低下長期化
- 顧客獲得コスト上昇や解約率上昇によるLTV/CAC悪化
- 競争激化(ヘルスケアSaaS・人材領域)による価格圧力
- プラットフォームの信頼性・セキュリティ・個人情報保護に関するリスク
財務リスク:
- キャッシュフロー情報不記載による資金創出力の不確実性
- 一時的な税負担増大・税率変動による純利益の振れ
- 景気後退時の売上債権回収・与信リスクの顕在化
- 将来的な大型投資・M&A時の資本政策(希薄化・レバレッジ上昇)リスク
主な懸念事項:
- 売上高二桁成長に対する営業利益の大幅減(営業レバレッジ逆回転)の持続性
- SG&A効率化の進捗と単価・ARPU改善の有無
- CFデータ未開示による利益の質評価の限界
重要ポイント:
- 売上+27.2%とトップラインは強いが、営業利益-31.7%で投資先行色が強い
- 粗利率50.8%と採算の基礎体力は高く、レバレッジ再加速余地あり
- ROE6.83%、財務レバレッジ2.64倍、自己資本比率推計約37.8%で財務健全性は良好
- 税負担が利益を圧迫しており、一時要因・平準化の見極めが必要
- CF不記載のため、キャッシュ創出力とFCF持続性の確認が最優先課題
注視すべき指標:
- 営業利益率とSG&A比率(費用最適化の進捗)
- CFO/NI、FCF、現金残高(利益のキャッシュ裏付け)
- 顧客獲得コスト(CAC)、ARPU、解約率(チャーン)、LTV
- 有料契約アカウント数・ARR(SaaSの規模と質)
- 税率・税効果の動向(純利益のボラティリティ要因)
セクター内ポジション:
国内成長テック/ヘルスケアSaaS・人材プラットフォーム同業比で、売上成長は上位レンジ、粗利率も高水準。一方、今期は投資先行で営業利益率が相対的に見劣り。財務健全性は中上位で、レバレッジは保守的。投資回収の可視化とCFの安定化が達成されれば、同業内での収益性ポジショニング改善余地がある。
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