- 売上高: 180.10億円
- 営業利益: 45.61億円
- 当期純利益: 32.27億円
- 1株当たり当期純利益: 123.76円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 180.10億円 | 131.05億円 | +37.4% |
| 売上原価 | 76.33億円 | - | - |
| 売上総利益 | 54.73億円 | - | - |
| 販管費 | 19.70億円 | - | - |
| 営業利益 | 45.61億円 | 35.02億円 | +30.2% |
| 営業外収益 | 8.90億円 | - | - |
| 営業外費用 | 41百万円 | - | - |
| 経常利益 | 54.58億円 | 43.51億円 | +25.4% |
| 法人税等 | 11.25億円 | - | - |
| 当期純利益 | 32.27億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 40.21億円 | 32.26億円 | +24.6% |
| 包括利益 | 40.69億円 | 32.02億円 | +27.1% |
| 減価償却費 | 10.20億円 | - | - |
| 支払利息 | 18百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 123.76円 | 99.29円 | +24.6% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 214.56億円 | - | - |
| 現金預金 | 94.39億円 | - | - |
| 売掛金 | 36.27億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 1.95億円 | - | - |
| 固定資産 | 154.88億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 36.40億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -14.26億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 22.3% |
| 粗利益率 | 30.4% |
| 流動比率 | 513.0% |
| 当座比率 | 508.4% |
| 負債資本倍率 | 0.16倍 |
| インタレストカバレッジ | 257.67倍 |
| EBITDAマージン | 31.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +37.4% |
| 営業利益前年同期比 | +30.2% |
| 経常利益前年同期比 | +25.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +24.6% |
| 包括利益前年同期比 | +27.1% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 32.50百万株 |
| 自己株式数 | 2千株 |
| 期中平均株式数 | 32.50百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,062.23円 |
| EBITDA | 55.81億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 35.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 230.00億円 |
| 営業利益予想 | 55.00億円 |
| 経常利益予想 | 65.30億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 48.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 147.71円 |
| 1株当たり配当金予想 | 35.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社トリケミカル研究所の2026年度Q3(連結、JGAAP)は、売上高18,010百万円(前年同期比+37.4%)と大幅増収、営業利益4,561百万円(+30.2%)、当期純利益4,021百万円(+24.6%)と二桁増益を確保した。営業利益率は25.3%(=4,561/18,010)で高水準を維持する一方、売上成長率を下回る利益成長により、前年同期比では約1.4ptのマージン低下(当社推計)が示唆される。デュポン分析では、純利益率22.33%、総資産回転率0.427回、財務レバレッジ1.22倍から推計ROEは11.65%と、資本効率は二桁台を確保している。EBITDAは5,581百万円、EBITDAマージン31.0%と、製造業として極めて高い収益性を示す。金利負担は極小で、インタレストカバレッジ257.7倍(EBIT/支払利息)と財務余力は大きい。総資産42,191百万円に対し負債合計5,357百万円、純資産34,519百万円と強固なバランスシートで、負債資本倍率0.16倍と低レバレッジだ。流動性は流動比率513%、当座比率508.4%と極めて高く、短期資金繰りに不安は見られない。営業CFは3,640百万円で純利益対比0.91倍、増産・成長局面に伴う運転資本の吸収がうかがえる。フリーキャッシュフローは開示上は0と表示されており、投資CFも0表示であるため、実質的な投資額は未把握(不記載)である。配当は年間0円、配当性向0.0%で内部留保重視の姿勢が読み取れる。売上総利益率は30.4%とされ、原材料・ユーティリティコストや製品ミックスの影響を受けつつも高水準を維持。半導体関連化学の需要回復(先端ノード・AI/データセンター投資)を背景に売上が伸びる一方、新規設備の立ち上げ費用・人件費・品質維持コストの先行負担が営業レバレッジを一部相殺した可能性がある。総資産回転率0.427回は、増産投資・能力増強に伴う稼働前資産の滞留を反映している可能性があり、稼働率上昇に伴い改善余地がある。税金費用は1,125百万円で、経常利益5,458百万円対比の実効税率は約21%程度と推測される(開示の実効税率指標は0%表示で未開示扱い)。株式情報(発行済株式数、自己株式、1株当たり純資産)は不記載で、評価指標の一部は算出不能。総じて、需要回復下で高収益・強財務を維持しつつ、運転資本と能力増強がキャッシュを吸収する成長局面の姿が見える。今後は売上の持続性、マージンの再拡大、運転資本回収の進展、投資キャッシュの実態把握が重要となる。
ROE分解: ROE 11.65% = 純利益率22.33% × 総資産回転率0.427回 × 財務レバレッジ1.22倍。純利益率が高ROEの主因で、レバレッジ寄与は限定的、総資産回転率は成長投資の影響で低位。
利益率の質: 営業利益率25.3%、EBITDAマージン31.0%、純利益率22.33%と三段階で高水準。支払利息17.7百万円と軽微なため、営業利益がほぼ税前利益に近く、利益の質は高い。原価・費用の先行計上で前年より営業マージンは約1.4pt低下(当社推計)だが依然高い収益性。
営業レバレッジ: 売上+37.4%に対し営業利益+30.2%で、インクリメンタルマージンは売上成長にやや劣後。前期の推定営業利益3,503百万円、売上13,102百万円から推定営業利益率は26.7%→当期25.3%へ低下。新ライン立上げ・人員増強・品質/歩留まり確保コストがレバレッジを一部相殺した可能性。稼働率上昇で回復余地。
売上持続可能性: 半導体向け高純度薬液の需要回復を背景に+37.4%の高成長。AI/先端ロジック・メモリの投資継続が追い風。顧客量産の本格化と能力増強の同期が続けば中期的持続性はあるが、半導体サイクルの変動性は高い。
利益の質: 金利負担が軽微で営業起点の利益創出。EBIT/売上25.3%は同業平均を上回る一方、前年からのマージン低下が示唆。コスト吸収が進めば改善余地。OCF/純利益0.91倍は運転資本吸収が主因で、在庫・売上債権の回転改善が鍵。
見通し: 総資産回転率0.427回は能力増強期の一時的低下を示唆し、増産立上げが進めば効率改善の余地。価格転嫁と製品ミックス(先端/高付加価値比率)次第で再び営業マージンの押し上げが期待される。投資CF未開示のため、投資ペース把握が今後の焦点。
流動性: 流動比率513%、当座比率508.4%と非常に厚い。運転資本は17,274百万円で、増販対応の運転資金需要を十分にカバー可能。
支払能力: インタレストカバレッジ257.7倍、負債合計5,357百万円に対し純資産34,519百万円で財務負担は軽微。返済能力は極めて良好。
資本構成: 負債資本倍率0.16倍と保守的。財務レバレッジ1.22倍からみても自己資本依存度が高い。将来の大型投資余地を温存する堅固なバランスシート。
利益の質: 営業CF3,640百万円/純利益4,021百万円=0.91倍。利益は現金化に概ね結びつくが、成長投資に伴う運転資本増(売上債権・在庫)の吸収が示唆される。
FCF分析: 投資CFは0円表示で未開示扱いのため、厳密なFCFは算定不能。開示上のフリーキャッシュフロー0円は参考値に留め、実態把握には設備投資・無形投資・補助金受領等の詳細が必要。
運転資本: 運転資本17,274百万円、棚卸資産194百万円と表示。売上拡大局面では売上債権増が主因の可能性。回収条件、与信管理、在庫回転のモニタリングが重要。
配当性向評価: 年間配当0円、配当性向0.0%。内部留保・成長投資優先の方針と整合的。純利益4,021百万円規模を踏まえると将来的な還元余地はあるが、現時点の方針は維持とみるのが妥当。
FCFカバレッジ: 開示上のFCF 0円、投資CF未開示のため実質的な配当カバレッジ評価は不可。営業CF水準は十分で、仮に小規模配当を実施してもカバー可能と見られるが、CAPEXの実態次第。
配当方針見通し: 能力増強・歩留まり改善・品質投資を優先する局面。投資フェーズ収束後に安定配当・自己株取得の余地が生じ得る。還元実施にはFCF安定化と投資計画の見通し確度が条件。
ビジネスリスク:
- 半導体サイクルの変動(顧客の設備投資計画変更による需要ブレ)
- 主要顧客・プロセスへの高い依存(顧客集中・認定プロセスの長期化)
- 原材料価格・ユーティリティコストの上昇と価格転嫁遅延
- 高純度・超高純度製品の歩留まり・品質安定性リスク
- 新設備立上げの遅延・稼働率低迷による固定費吸収悪化
- 規制・環境対応(化管法・安全規制・ESG要請)による追加コスト
- 為替変動(円安/円高)による採算・輸出入コストへの影響
財務リスク:
- 運転資本の膨張によるキャッシュフロー一時的悪化
- 大型CAPEX実施時の資金需要増加(借入・エクイティ調達リスク)
- 金利上昇局面での資金調達コスト上昇(現状影響は限定的)
主な懸念事項:
- 営業マージンの前年同期比低下(推計約-1.4pt)の持続性
- 投資CF・FCFの未開示により投資ペース/回収の見通しが掴みにくい点
- 総資産回転率0.427回の低下継続リスク(稼働率改善時期)
重要ポイント:
- 高成長(売上+37.4%)と高収益(EBITDAマージン31.0%、営業利益率25.3%)を同時達成
- ROE11.65%は主に高い純利益率が牽引、レバレッジ依存は小さい
- 流動性・支払能力は極めて良好(流動比率513%、カバレッジ257.7倍)
- OCF/純利益0.91倍で運転資本の吸収が進行、回収局面入りが焦点
- 投資CF未開示でFCF実態は不明、CAPEX開示のアップデートが重要
注視すべき指標:
- 受注動向・顧客増産計画(先端ロジック/メモリ向け)
- 営業利益率・EBITDAマージンの推移(コスト吸収・ミックス改善)
- 総資産回転率・設備稼働率(立上げ進捗)
- 営業CF/純利益、売上債権回転日数・在庫回転
- CAPEX・投資CFの実額と投資対効果(IRR/回収期間)
- 価格転嫁進捗と原材料・エネルギーコストの動向
- 為替感応度(USD/JPY)の粗利・利益への影響
セクター内ポジション:
国内化学(半導体材料)セクター内で、営業利益率25%・EBITDAマージン31%は上位水準。財務レバレッジの低さと高い流動性はディフェンシブ。一方、総資産回転率は投資フェーズの影響で同業平均比でやや低位。
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