- 売上高: 34.33億円
- 営業利益: 1.23億円
- 当期純利益: 1.10億円
- 1株当たり当期純利益: 52.93円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 34.33億円 | 30.99億円 | +10.8% |
| 売上原価 | 18.28億円 | - | - |
| 売上総利益 | 12.72億円 | - | - |
| 販管費 | 14.23億円 | - | - |
| 営業利益 | 1.23億円 | -1.51億円 | +181.5% |
| 営業外収益 | 5百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 4百万円 | - | - |
| 経常利益 | 1.37億円 | -1.50億円 | +191.3% |
| 法人税等 | 2百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 1.10億円 | -1.50億円 | +173.3% |
| 支払利息 | 19万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 52.93円 | -72.26円 | +173.2% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 52.62円 | - | - |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 22.36億円 | - | - |
| 現金預金 | 16.01億円 | - | - |
| 売掛金 | 5.71億円 | - | - |
| 固定資産 | 4.35億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 1.55億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 3.2% |
| 粗利益率 | 37.1% |
| 流動比率 | 100.0% |
| 当座比率 | 100.0% |
| 負債資本倍率 | 4.86倍 |
| インタレストカバレッジ | 637.31倍 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 2.10百万株 |
| 自己株式数 | 59株 |
| 期中平均株式数 | 2.09百万株 |
| 1株当たり純資産 | 227.14円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| FanBusinessPlatform | 27.01億円 | 1.95億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 47.60億円 |
| 営業利益予想 | 1.70億円 |
| 経常利益予想 | 1.80億円 |
| 当期純利益予想 | 1.50億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 71.70円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
THECOO株式会社(単体、JGAAP)の2025年度Q3は、売上高3,433百万円で前年比+10.8%と堅調なトップライン成長を確保しました。売上総利益は1,271.9百万円、粗利率は37.1%とまずまずで、コンテンツ/広告・コミュニティ運営のミックスは収益性を維持しています。一方、営業利益は123百万円で横ばい(+0.0%)となり、営業利益率は3.6%と伸び悩みました。販管費は概算で1,148.9百万円(粗利1,271.9百万円-営業利益123百万円)に達し、売上高対比で約33.5%とコスト吸収が課題です。経常利益137百万円、当期純利益110百万円で、純利益率は3.20%と低位安定です。デュポン分解では、純利益率3.20%×総資産回転率1.196×財務レバレッジ6.02倍=ROE23.06%と、レバレッジ寄与が大きい高ROEを示しています。総資産は2,870百万円、純資産は477百万円で、自己資本比率は試算で約16.6%(477/2,870)と薄い資本構成です。負債合計は2,316.5百万円、D/Eは4.86倍と高く、レバレッジ依存が明確です。流動資産2,236.0百万円に対し流動負債2,235.6百万円で、流動比率・当座比率はほぼ100%とギリギリの水準、運転資本はわずか377千円と極めて薄いクッションです。支払利息は193千円と軽微で、営業利益ベースのインタレストカバレッジは約637倍と利払い負担は低い一方、元本返済・運転資金需要への耐性は別問題です。税金費用は2.0百万円で実効税率は概算1.5%と低く、何らかの税効果・繰延要因の可能性が示唆されます。EPSは52.93円と黒字を確保しつつ、配当は無配(年間0円)で内部留保を優先しています。営業CF・投資CF・財務CFは未開示(0表記)で、キャッシュフロー品質の定量評価はできません。総じて、成長は堅調、利益は横ばい、レバレッジに依存した高ROE、流動性バッファが薄いというコントラストが特徴です。今後は、販管費コントロールと営業レバレッジ発現、運転資本の厚み確保、CF創出の可視化が焦点となります。データ制約(CF・株式数などの未開示)を踏まえ、利用可能な非ゼロ情報に基づき分析しています。
ROE分解(デュポン):純利益率3.20%×総資産回転率1.196×財務レバレッジ6.02=ROE23.06%。このROEは主にレバレッジ効用の寄与が大きく、ビジネス自体の収益性(3.2%)はまだ薄い。営業利益率は3.58%(123/3,433)で、粗利率37.1%と比べ販管費負担が重い。販管費は概算で1,148.9百万円、売上比33.5%で、規模拡大に伴う固定費の希釈が十分に進んでいない。営業レバレッジ:売上+10.8%にもかかわらず営業利益横ばいで、短期的には正の営業レバレッジが発現していない。コスト構造は、クリエイター獲得・開発費、広告宣伝、人件費・外注費比率が高いと推定され、変動費化の不足がマージン拡大を阻害。金利費用は193千円と極小で、営業外負担は軽微。ROAは約3.83%(110/2,870)で、ROE>ROAのギャップはレバレッジ効果を反映。税率は約1.5%と低く、当期の純利益率押し上げ要因。持続的なROE維持には、販管費率の逓減と粗利率の維持・改善が前提。
売上高は+10.8%と好調で、顧客需要・案件獲得が堅調。粗利率は37.1%で維持され、価格政策・サービスミックスは妥当。ただし営業利益は横ばいで、コスト吸収が追いつかず、利益の成長品質はやや弱い。純利益は110百万円で安定確保し、利払いや税負担の低さに支えられた側面がある。今後の持続可能性は、- 顧客継続率・案件単価の維持、- 自社プロダクト/コミュニティ収入比率の拡大、- オペレーション効率化の進展、に依存。営業レバレッジが効けば売上成長がそのまま利益成長に波及する余地がある一方、販促・人員投資が続くと利益の先行きはフラット化しやすい。短期見通しは「売上は堅調、利益はコスト管理次第」で、粗利率のトレンドと販管費率が最大の決定要因。
流動性:流動資産2,236.0百万円、流動負債2,235.6百万円で流動比率・当座比率はほぼ100%。運転資本は377千円と極小で、短期資金繰りのクッションが極めて薄い。支払能力:利払い負担は軽微(支払利息193千円、インタレストカバレッジ約637倍)だが、負債水準は高い。資本構成:総資産2,870百万円、純資産477百万円、D/E=4.86倍、試算自己資本比率約16.6%。レバレッジに依存した資本構造で、利益変動時の自己資本感応度が高い。短期負債比率が高く流動負債が大半を占めるため、借換・回収サイトの管理が重要。
営業CF、投資CF、財務CFは本四半期資料では未開示(0表記)であり、定量的なCF品質指標は評価不能。純利益110百万円に対し営業CF/純利益比率の有意な判断はできない。フリーキャッシュフロー(FCF)も未算定で、投資負担・運転資本の動きは不明。運転資本は377千円とごく僅少で、売上増加局面では売上債権・前払費用の増加が即座に資金需要へ波及するリスクがある。利益の質評価は、- 粗利率の安定、- 販管費の伸び抑制、- 売上債権回転(未開示)などの補助指標が必要。現金等残高は未開示のため、キャッシュバッファの厚みは判断できない。
当期は無配(配当0円、配当性向0%)。ROEは高いが、自己資本の薄さ(試算自己資本比率約16.6%)と運転資本クッションの極小さを踏まえると、内部留保優先は合理的。FCFデータ未開示のため配当のCFカバレッジは評価不能(0表記は未開示)。短中期の配当原資は、営業CF創出と借換安定性、ならびに投資計画の抑制に依存。方針見通しとしては、資本増強(利益剰余の積み上げ)と運転資金の厚み確保が先行し、配当再開は成長投資とCF可視化の進展後となる可能性が高い。
ビジネスリスク:
- 広告/インフルエンサー関連需要の景気感応度・案件変動
- 大口顧客・プラットフォーム依存度上昇による集中リスク
- クリエイター獲得・維持コストの上昇と粗利圧迫
- 単価競争・レートダウンによるマージン低下
- 人材確保難や外注費高騰による販管費上振れ
- 規制・プラットフォームポリシー変更の影響
財務リスク:
- 流動性バッファが極小(運転資本377千円)で突発的な資金需要に脆弱
- 短期負債比率の高さに伴う借換・サイト管理リスク
- 高D/E(4.86倍)に伴う利益変動時の自己資本毀損リスク
- CF未開示により資金創出力・投資負担の見通し不確実性
- 金利上昇局面での資金調達コスト上振れ(現時点の利払いは小さいが将来の影響余地)
主な懸念事項:
- 売上が伸びても利益が横ばいで営業レバレッジ不発
- 流動比率100%付近で資金繰り余力が薄い
- レバレッジ依存の高ROEで、基礎的収益性(純利益率3.2%)の改善が必要
- キャッシュフローの定量情報不足により持続性評価が難しい
重要ポイント:
- 売上+10.8%と成長は堅調、粗利率37.1%を維持
- 営業利益率3.6%で横ばい、販管費比率が高止まり
- ROE23.1%はレバレッジ寄与が大きい
- 自己資本は薄く(約16.6%)、D/E4.86倍と高レバレッジ
- 流動性クッションが極小(運転資本377千円)
- 利払い負担は軽微(カバレッジ約637倍)だが借換・運転資金管理が重要
- 配当は無配、内部留保優先の局面
注視すべき指標:
- 販管費率(売上比)と営業利益率の改善度合い
- 粗利率のトレンド(サービスミックス)
- 売上債権回転日数・前受金/前払費用(運転資金)
- 営業CF・FCFの創出と安定性(次期以降の開示)
- 流動比率・現金水準の推移
- D/Eと純資産の積み上げ(自己資本比率)
- 顧客集中度・案件継続率(リテンション)
セクター内ポジション:
国内デジタルマーケティング/クリエイターエコノミー関連の中では、売上成長は良好だが、利益率は中位~やや低位、資本構成はレバレッジ高め、流動性余力は下位。改善余地は販管費コントロールと運転資本の厚み確保にある。
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