- 売上高: 44.03億円
- 営業利益: 2.13億円
- 当期純利益: 64百万円
- 1株当たり当期純利益: 83.56円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 44.03億円 | 43.86億円 | +0.4% |
| 売上原価 | 24.38億円 | - | - |
| 売上総利益 | 19.49億円 | - | - |
| 販管費 | 17.33億円 | - | - |
| 営業利益 | 2.13億円 | 2.16億円 | -1.4% |
| 営業外収益 | 18百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 27百万円 | - | - |
| 持分法投資損益 | 4百万円 | -0円 | - |
| 経常利益 | 2.50億円 | 2.07億円 | +20.8% |
| 法人税等 | 75百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 64百万円 | 1.66億円 | -61.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.94億円 | 1.82億円 | +6.6% |
| 包括利益 | 2.40億円 | 1.64億円 | +46.3% |
| 減価償却費 | 1.86億円 | - | - |
| 支払利息 | 1百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 83.56円 | 78.44円 | +6.5% |
| 1株当たり配当金 | 20.00円 | 0.00円 | - |
| 年間配当総額 | 46百万円 | 46百万円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 37.88億円 | - | - |
| 現金預金 | 20.53億円 | - | - |
| 売掛金 | 6.45億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 3.67億円 | - | - |
| 固定資産 | 21.22億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 2.91億円 | 3.74億円 | -83百万円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -3.35億円 | -94百万円 | -2.41億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -1.05億円 | -30百万円 | -75百万円 |
| フリーキャッシュフロー | -44百万円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 営業利益率 | 4.8% |
| 総資産経常利益率 | 4.2% |
| 配当性向 | 25.5% |
| 純資産配当率(DOE) | 1.1% |
| 1株当たり純資産 | 1,924.44円 |
| 純利益率 | 4.4% |
| 粗利益率 | 44.3% |
| 流動比率 | 366.0% |
| 当座比率 | 330.6% |
| 負債資本倍率 | 0.37倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +0.4% |
| 営業利益前年同期比 | -1.5% |
| 経常利益前年同期比 | +20.9% |
| 当期純利益前年同期比 | -61.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +6.5% |
| 包括利益前年同期比 | +46.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 2.32百万株 |
| 自己株式数 | 243株 |
| 期中平均株式数 | 2.32百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,924.44円 |
| EBITDA | 3.99億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 20.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 45.30億円 |
| 営業利益予想 | 2.34億円 |
| 経常利益予想 | 2.47億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1.91億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 82.23円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社ニックス(連結、JGAAP)の2025年度Q4決算は、売上高44.03億円(前年比+0.4%)と横ばい圏、営業利益2.13億円(-1.5%)でやや減益も、当期純利益は1.94億円(+6.5%)と増益を確保しました。粗利益率は44.3%と高水準を維持する一方で、販管費(約17.36億円、売上比39.4%)が重く、営業利益率は4.8%にとどまっています。経常利益は2.50億円、支払利息はわずか0.11億円で、インタレストカバレッジ190.5倍と金利負担耐性は非常に高いです。純利益率は4.41%、総資産回転率0.736倍、財務レバレッジ1.34倍のデュポン分解から算出されるROEは4.34%で、資本効率は控えめです。ROAは約3.2%(1.94億円/598.6億円ベース)と堅実ですが、ROEとの乖離はレバレッジが低いことを反映します。営業CFは2.91億円で純利益の1.50倍と利益の現金化は良好、ただし投資CFは▲3.35億円で、フリーキャッシュフローは▲0.44億円と小幅マイナスです。投資CFのマイナスは成長投資や維持補修の可能性が高く、短期的なFCF悪化は許容範囲とみられます。流動比率366%、当座比率331%と流動性は非常に厚く、運転資本は27.53億円と潤沢です。負債資本倍率0.37倍、負債比率は抑制的で財務健全性は高い水準です。棚卸資産は3.67億円で売上比8.3%と在庫負担は適正レンジに見えます。減価償却費は1.86億円(売上比4.2%)で資本集約度は中程度、EBITDAは3.99億円、EBITDAマージン9.1%と現金創出力は一定の底堅さがあります。税金費用は0.75億円で、実効税率は概算で約27.8%(税前利益約2.69億円仮定)とみられます。2025年度は売上が横ばいの中でコスト吸収が課題となり、販管費効率改善と価格転嫁力の強化が鍵でした。配当はゼロ(配当性向0%)で内部留保を厚くする方針が示唆されますが、FCFが小幅マイナスである点を踏まえると、短期の配当再開には慎重姿勢が想定されます。総じて、収益性は安定的だがまだ改善余地があり、財務体質は強固、キャッシュフロー品質は良好、成長投資継続下での資本効率改善が次期注目点となります。なお、自己資本比率や株式数など一部開示にゼロ表記が含まれ、解釈に制約があるため、利用可能な非ゼロデータに基づき評価しています。
ROE分解(デュポン):純利益率4.41% × 総資産回転率0.736回 × 財務レバレッジ1.34倍 ≈ ROE 4.34%。営業利益率は2.13億円/44.03億円=4.8%、経常利益率は5.7%、純利益率は4.41%と、売上横ばいのなかでも最終利益率は改善。粗利益率44.3%に対し販管費率39.4%と、営業レバレッジの効きは限定的。減価償却費1.86億円を足し戻したEBITDAは3.99億円で、EBITDAマージン9.1%とキャッシュ創出面の収益性は営業利益率より良好。インタレストカバレッジ190.5倍と財務費用負担は極小で、利益質に対する金融コストの毀損は軽微。ROAは約3.2%(純利益1.94億円/総資産598.6億円)で安定、ROEとの差は低レバレッジ構造を反映。営業レバレッジは粗利厚め×販管費重めで、売上増減に対する利益変動がやや大きくなりやすい構造。価格転嫁・製品ミックス改善が営業利益率押し上げの主因となる可能性。
売上は+0.4%と横ばい、外部需要環境は安定。営業利益は-1.5%とわずかに縮小し、コストインフレや販管費増を十分に吸収できなかった可能性。純利益は+6.5%で、金融費用の低さや税負担の平準化が寄与したとみられる。減価償却費1.86億円、投資CF▲3.35億円から、維持・成長投資は継続。粗利率44.3%と高い製品力/付加価値は維持されており、ミックス改善が続けば営業利益率改善余地。受注動向や価格改定の進捗が短中期の持続性を左右。利益の質は営業CF/純利益=1.50と良好で、会計利益の現金裏付けは強い。今後は在庫回転、販管費効率化、投資回収の可視化が利益の持続性を高めるカタリスト。外部環境に大きな変化がなければ、低成長下でもマージン改善主導の利益成長が基本シナリオ。
流動性は流動比率366%、当座比率331%と非常に強固。運転資本は27.53億円で短期資金繰りの安全域が大きい。支払能力は負債資本倍率0.37倍、総負債163.37億円・純資産447.0億円の構成でレバレッジは低位。金利負担は年1,118万円と軽微で、金利上昇耐性も高い。総資産5,986百万円に対し自己資本比率は開示制約があるが、提供データ上の純資産比率は約74.7%(4,470/5,986)相当と見られ、実質の自己資本厚みは十分。資本構成は保守的で、投資余力を有する。
営業CF2.91億円は純利益1.94億円の1.50倍で、利益の現金化は良好。投資CF▲3.35億円は主に設備投資と仮定、当期FCFは▲0.44億円と小幅マイナス。EBITDA3.99億円に対し投資CFがやや上回っており、拡張/更新投資局面。運転資本は27.53億円、棚卸資産3.67億円(売上比8.3%)で過大感は限定的。営業CF対売上高は約6.6%で、キャッシュ創出力は堅調。今後は設備投資の回収(売上拡大・歩留まり/原単位改善・省人化効果)と運転資本効率(在庫回転、受取債権回収)の向上がFCF黒字化の鍵。
年間配当は0円、配当性向0%。営業CFは安定だが、投資CFが営業CFをやや上回りFCFは▲0.44億円。現状は内部留保優先で、再投資による競争力強化を志向する局面と解釈。配当再開には、(1)FCFの安定黒字化、(2)ROEの中期的引き上げ、(3)手元流動性の十分な積み増し、が条件。FCFカバレッジは0.00倍の表示だが、無配のため実質的な支払い負担はなし。短期的には無配継続の蓋然性が相対的に高く、中期では投資回収進展次第で柔軟な株主還元余地が生じ得る。
ビジネスリスク:
- 投入コスト(原材料・エネルギー)の上昇と価格転嫁タイムラグによるマージン圧迫
- 需要サイクル停滞による売上横ばい・在庫積み上がりリスク
- 顧客集中・製品集中度の高さに起因する価格交渉力の変動
- 新規設備投資の回収遅延(稼働率・歩留まりの立ち上がり)
- サプライチェーン制約(部材調達リードタイム、物流コスト)
- 為替変動が輸出入コストや海外売上に与える影響
財務リスク:
- FCFが小幅マイナスである局面の継続による自己資金消費
- 運転資本の季節性・受取債権/棚卸の膨張による営業CFブレ
- 金利上昇局面での資金調達コスト上昇(現状感応度は低い)
- 大型投資同時進行時の資本効率(ROE)低下リスク
主な懸念事項:
- 販管費率39.4%の高さが営業利益率の上限を抑制
- 総資産回転率0.736回の改善余地(稼働率・在庫回転)
- FCFの黒字化タイミングと投資回収の可視化不足
重要ポイント:
- 収益性は純利益率4.41%、ROE4.34%と中位ながら改善余地大
- 流動性・資本構成は極めて健全(流動比率366%、負債資本倍率0.37倍)
- 営業CF/純利益1.50と利益の質は良好、FCFは投資先行で▲0.44億円
- 粗利率44.3%の高さを活かし、販管費効率化がレバレッジ改善の鍵
- 投資CF▲3.35億円の回収がマージン拡大とROE改善の主要ドライバー
注視すべき指標:
- 営業利益率(目先:5%台確保、粗利率×販管費率の差の拡大)
- 総資産回転率(>0.8回を目標に在庫・稼働率改善)
- 営業CF/純利益(1.0倍超の維持)
- FCFマージン(安定黒字化)
- EBITDA/投資額(投資回収指標、>1.0倍への引き上げ)
- 在庫回転日数・受取債権回転日数の改善
- 価格改定・製品ミックスによる粗利率の持続性
セクター内ポジション:
国内中小型の工業・部材系企業群との比較では、流動性・レバレッジの保守性は上位、営業利益率は業界中央値付近かやや下、ROEは資本厚めの構造もあり中位~やや低位。キャッシュフロー品質は良好で、投資回収進展時のバリュエーション再評価余地が生じやすい位置取り。
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