- 売上高: 29.80億円
- 営業利益: 3.23億円
- 当期純利益: -17.85億円
- 1株当たり当期純利益: -5.38円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 29.80億円 | 27.21億円 | +9.5% |
| 売上原価 | 5.46億円 | - | - |
| 売上総利益 | 21.76億円 | - | - |
| 販管費 | 35.97億円 | - | - |
| 営業利益 | 3.23億円 | -14.21億円 | +122.7% |
| 営業外収益 | 7.17億円 | - | - |
| 営業外費用 | 1.85億円 | - | - |
| 経常利益 | -2.67億円 | -8.88億円 | +69.9% |
| 法人税等 | 2百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -17.85億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -2.29億円 | -17.84億円 | +87.2% |
| 包括利益 | -2.22億円 | -17.95億円 | +87.6% |
| 減価償却費 | 38百万円 | - | - |
| 支払利息 | 97百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -5.38円 | -53.08円 | +89.9% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 54.76億円 | - | - |
| 現金預金 | 42.64億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 38万円 | - | - |
| 固定資産 | 19.36億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 32百万円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -5.27億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 41.96億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -7.7% |
| 粗利益率 | 73.0% |
| 流動比率 | 228.8% |
| 当座比率 | 228.8% |
| 負債資本倍率 | 0.66倍 |
| インタレストカバレッジ | 3.32倍 |
| EBITDAマージン | 12.1% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 42.75百万株 |
| 自己株式数 | 1千株 |
| 期中平均株式数 | 42.67百万株 |
| 1株当たり純資産 | 101.82円 |
| EBITDA | 3.61億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
ENECHANGE株式会社の2026年度第2四半期は、売上高が前年同期比+33.0%の29.8億円と高成長を維持し、粗利率も73.0%と高水準を確保しました。一方で、営業利益は3.23億円で前年並み(+0.0%)にとどまり、成長が利益に結びついていないことが示唆されます。販管費は推計で約18.53億円(売上比62.2%)と高止まりし、営業レバレッジが効いていません。経常利益は▲2.67億円と赤字で、営業黒字にもかかわらず非営業損益が約▲5.90億円と大きく、金利負担(支払利息0.97億円)以外の非営業費用の拡大が主因とみられます。当期純利益は▲2.29億円で、純利益率は▲7.68%、ROEは▲5.26%と低水準です。デュポン分析では総資産回転率0.456回、財務レバレッジ1.50倍で、利益率のマイナスがROEを押し下げています。営業CFは▲5.27億円とマイナスで、EBITDA(3.61億円)に対して運転資本の悪化などが資金流出を招いている可能性が高いです。流動資産は54.76億円、流動負債は23.93億円で流動比率228.8%と高く、在庫はほぼゼロのため当座比率も同水準です。総資産は65.32億円、純資産43.53億円、負債合計28.60億円で、実質的な自己資本比率は約66.7%、負債資本倍率は0.66倍と財務安全性は良好です。財務CFは+41.96億円と大幅な資金調達が実行され、資金クッションは厚くなったと推察されます(現金残高等の一部情報は未開示)。インタレストカバレッジは3.3倍で、現状の営業利益水準でも金利負担は辛うじて賄えていますが、非営業損失の拡大は懸念です。粗利率が高いビジネスモデルの特性から、中期的には販管費の逓減とスケール効果が働けば収益性改善余地は大きいとみられます。もっとも、営業黒字から経常・最終で赤字転落している構図は、再現する場合に株主価値を毀損しうるため、非営業損益の正常化が喫緊の課題です。運転資本の増加に伴う営業CFのマイナスも持続は許容し難く、回収条件の改善や与信管理の強化が必要です。配当は無配を継続しており、現状のマイナスEPS(▲5.38円)と不確実なFCF環境を踏まえると妥当です。データには一部未開示項目があり(投資CF、期末現金残高、発行済株式数等)、精緻なFCFや1株指標の評価には制約がある点に留意が必要です。総じて、高成長と高粗利率というポジティブな構図と、非営業損・運転資本によるキャッシュ流出というネガティブな構図が併存しており、後者の是正が短中期の焦点となります。
ROE分解(デュポン): 純利益率▲7.68% × 総資産回転率0.456回 × 財務レバレッジ1.50倍 = ROE▲5.26%。収益性の質: 粗利率73.0%と高水準だが、販管費率62.2%(推計: 21.76億円の粗利に対して営業利益3.23億円)で営業利益率は10.8%にとどまる。経常段階では非営業損益が▲5.90億円と大きく、営業黒字から経常赤字(経常利益率▲9.0%)へ転落している。金利負担(0.97億円)は営業利益の約30%と無視できず、他の非営業損(約▲4.93億円)も収益性の毀損要因。実効税率は名目0%に近く、赤字のため税負担影響は限定的。営業レバレッジ: 売上+33.0%にもかかわらず営業利益+0.0%で、短期的な固定費逓減効果は発現せず。販促費・人件費等の先行投資増が示唆され、中期の利益成長には費用伸び率の抑制が前提となる。
売上持続性: 半期売上29.8億円(+33.0%)は、プラットフォーム/ソフトウェア型の高粗利モデルと整合的な拡大で、基盤の成長は堅調。利益の質: 粗利拡大にもかかわらず、販管費と非営業損の拡大で最終赤字に留まるため、質的には未成熟。見通し: 1) 高粗利率の維持、2) 販管費の伸び鈍化、3) 非営業損の縮小、の3条件が揃えば、営業レバレッジ改善を通じた利益成長が期待される。短期的には運転資本負担の軽減(売掛金回収・前払費用の抑制等)が重要。金利上昇や市場調達環境の変化は非営業費用に影響し得るため留意が必要。
流動性: 流動資産54.76億円、流動負債23.93億円で流動比率228.8%、当座比率も同水準(在庫0.00385億円と極小)。運転資本は30.82億円と潤沢。支払能力: 総資産65.32億円、負債28.60億円、純資産43.53億円で負債資本倍率0.66倍、実質自己資本比率約66.7%と堅固。インタレストカバレッジ3.3倍で、現行の営業利益水準で利払いは可能。ただし非営業損拡大は純資産の毀損リスク。資本構成: 期中に財務CF+41.96億円の資金調達を実施し、資本/資金クッションを厚くしたと推察。短期借入依存の上昇や調達条件の悪化には注意が必要。
利益の質: EBITDAは3.61億円とプラスだが、営業CFは▲5.27億円で、運転資本の増加(売掛金や前払の増、買掛の減等)が主因とみられる。純利益▲2.29億円に対し営業CF/純利益比率2.30(符号ベース)で、赤字よりも大きな現金流出が発生。FCF分析: 投資CFは未開示であり、正確なフリーキャッシュフロー算定は不可(提示のFCF=0円は未開示相当として取り扱い)。財務CF+41.96億円で営業による資金流出を十分に補填。運転資本: 売上高成長に伴う債権膨張の可能性が高く、回収サイト短縮や請求プロセス改善がキャッシュ転換に鍵。
現状は無配(年間配当0円、配当性向0%)で、当期純損失・FCF不確実性(投資CF未開示)を踏まえると妥当。FCFカバレッジは算定不能(表示の0.00倍は未開示相当)。配当方針の見通しとしては、1) 経常収益の黒字化、2) 営業CFの黒字化・安定化、3) 手元流動性の十分な確保、が揃うまで復配は難しい公算。将来的な余剰資金創出後に内部留保と成長投資のバランスを見極めたうえでの還元が現実的。
ビジネスリスク:
- 非営業損益の拡大(投資評価損、持分法損失、為替等)による最終損益の不安定化
- 販促・人員等の固定費先行による営業レバレッジの発現遅延
- 電力・エネルギー市場環境の変動に伴う需要・単価の変動
- 顧客回収サイトの長期化による運転資本負担の増大
- 競合プラットフォーム/ソフトウェアとの競争激化に伴う獲得コスト上昇
財務リスク:
- 営業CFマイナスの継続による追加調達依存の高まり
- 金利上昇局面での利払い負担増(インタレストカバレッジ低下)
- 非営業損の再発で純資産減少・資本効率低下
- 短期負債のリファイナンス・条件変更リスク
主な懸念事項:
- 営業黒字にもかかわらず経常・最終で赤字となる非営業損の大きさ(▲5.90億円規模)
- 営業CF▲5.27億円とキャッシュ創出力の弱さ(運転資本悪化示唆)
- 販管費率の高さ(62.2%)と営業レバレッジ不発(売上+33%に対し営業利益+0%)
重要ポイント:
- 売上+33%・粗利率73%とトップライン/単価面は強い
- 営業利益率10.8%を確保も、非営業損で経常・最終赤字
- 営業CFは▲5.27億円とマイナス、運転資本効率が課題
- 負債資本倍率0.66倍・実質自己資本比率約66.7%で財務体力は良好
- 大型の財務CF流入(+41.96億円)で流動性は当面確保
- 短中期は非営業損の縮小と販管費の伸び抑制が価値創造のカギ
注視すべき指標:
- 非営業損益の内訳(支払利息以外の損益項目)とその改善進捗
- 営業CF/売上高、売掛金回転日数、前受金・前払費用の動向
- 販管費率(特に広告宣伝費・人件費)のトレンド
- インタレストカバレッジと実効調達金利
- 総資産回転率の改善(売上拡大に対する資産効率)
- 経常黒字化タイミングとEPSの黒字化
セクター内ポジション:
高粗利のプラットフォーム/ソフトウェア型としては売上成長は同業上位だが、非営業損益のボラティリティと運転資本によるキャッシュ創出力の弱さが相対的な弱点。財務安全性は同業比でも高く、資金面の耐久性は優位。
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