- 売上高: 13.09億円
- 営業利益: 3.18億円
- 当期純利益: 1.66億円
- 1株当たり当期純利益: 33.48円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 13.09億円 | 10.55億円 | +24.1% |
| 売上原価 | 3.65億円 | - | - |
| 売上総利益 | 6.90億円 | - | - |
| 販管費 | 4.23億円 | - | - |
| 営業利益 | 3.18億円 | 2.66億円 | +19.5% |
| 営業外収益 | 33万円 | - | - |
| 営業外費用 | 6百万円 | - | - |
| 経常利益 | 3.14億円 | 2.60億円 | +20.8% |
| 法人税等 | 95百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 1.66億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.94億円 | 1.65億円 | +17.6% |
| 包括利益 | 1.82億円 | 1.66億円 | +9.6% |
| 支払利息 | 9万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 33.48円 | 28.67円 | +16.8% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 30.19円 | 25.23円 | +19.7% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 23.90億円 | - | - |
| 現金預金 | 22.84億円 | - | - |
| 売掛金 | 51百万円 | - | - |
| 固定資産 | 6.37億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 20百万円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 14.8% |
| 粗利益率 | 52.7% |
| 流動比率 | 291.4% |
| 当座比率 | 291.4% |
| 負債資本倍率 | 0.78倍 |
| インタレストカバレッジ | 3655.17倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +24.0% |
| 営業利益前年同期比 | +19.2% |
| 経常利益前年同期比 | +20.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +17.5% |
| 包括利益前年同期比 | +9.8% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 5.82百万株 |
| 自己株式数 | 168株 |
| 期中平均株式数 | 5.81百万株 |
| 1株当たり純資産 | 308.73円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 6.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 18.41億円 |
| 営業利益予想 | 4.27億円 |
| 経常利益予想 | 4.23億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 2.60億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 44.80円 |
| 1株当たり配当金予想 | 9.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
rakumo株式会社の2025年度Q3(連結、JGAAP)では、売上高13.09億円(前年同期比+24.0%)と2桁成長を維持しつつ、営業利益3.18億円(+19.2%)、経常利益3.14億円、当期純利益1.94億円(+17.5%)と堅調な利益成長を示しました。売上総利益は6.90億円で粗利率は52.7%と高水準を維持していますが、売上伸長に対して営業利益の伸びがわずかに劣後しており、販売活動や人件費などの成長投資に伴う営業レバレッジの逓減が示唆されます。営業利益率は24.3%(=3.18億円/13.09億円)と高い収益性を確保し、経常利益率は24.0%、純利益率は14.82%でした。デュポン分析では、純利益率14.82%、総資産回転率0.317回、財務レバレッジ2.30倍の積でROEは10.8%と資本効率は良好です。流動比率291%・当座比率291%と流動性は厚く、運転資本は15.70億円と潤沢で短期の支払余力は高いと評価できます。負債資本倍率(D/E)は0.78倍と過度なレバレッジの懸念は限定的です。支払利息はわずか8.7万円で、営業利益に対するインタレストカバレッジは3,655倍と極めて健全です。法人税等は9,509万円で、経常利益を課税前利益の近似とすると実効税率は約30.3%と見積もられます(開示値の0.0%は不記載の扱い)。キャッシュフロー計算書と減価償却費は不記載であり、営業CFやFCFの定量評価はできませんが、SaaS型に近い軽資産モデルであれば減価償却負担は相対的に小さい可能性があります。総資産41.31億円に対し純資産17.96億円、財務レバレッジ2.30倍という資本構成は、ROE向上に寄与しつつも安全性とのバランスが取れています。売上高の高成長と高い粗利率、そして2桁のROEは、同社のプロダクト/サービスの競争力とスケール可能性を示唆します。一方で、営業利益成長率が売上成長率をやや下回っている点は、今後の拡販コスト・人員増強・開発投資の吸収度合いがマージンに与える影響を注視する必要があります。配当は無配(配当性向0%)であり、内部留保による成長投資を優先する方針がうかがえます。現預金や営業CFが未開示であるため、キャッシュ創出力の裏付けをもって配当再開/増配余地を評価することは現時点で困難です。全体として、同社は高成長・高収益・健全な流動性を兼ね備える一方、キャッシュフロー開示の不足と営業レバレッジの変化が重要なフォロー事項です。なお、0として示されている項目は不記載であり、実際にゼロであることを意味しません。本分析は開示されている非ゼロの数値を基礎としており、キャッシュフローや株式数等の欠落データにより一部推計・前提に依存しています。
ROE分解(デュポン):純利益率14.82% × 総資産回転率0.317回 × 財務レバレッジ2.30倍 ≈ ROE10.8%。利益率の質:粗利率52.7%(6.90億円/13.09億円)、営業利益率24.3%(3.18億円/13.09億円)、経常利益率24.0%、純利益率14.82%といずれも良好。支払利息は8.7万円に留まり、金融費用の利益侵食は実務上無視可能。実効税率は概算で約30.3%(= 9,509万円/3.14億円)で、税負担は標準的な水準。営業レバレッジ:売上+24.0%に対し営業利益+19.2%と伸びがやや鈍化、単価/コストミックスやS&M・人件費の先行投資が示唆される。今後は売上成長が落ち着く局面で固定費の吸収が進むか、または拡販投資継続でマージンが横ばい〜やや低下するかが焦点。費用性状(減価償却費の不記載に留意)から、EBITDAは算定不能だが、ソフトウェア型モデルであれば実質キャッシュ・マージンは営業利益率に近似する可能性がある。
売上成長は+24.0%と強い。純利益も+17.5%増で増益を確保。粗利率52.7%は価格支配力とスケールの余地を示すが、前年同期との比較推移は未開示のため持続性評価には限界。営業利益の伸びが売上に劣後しており、拡販・開発・人材投資の先行が示唆される一方、中期的なARR拡大と解約率管理が進めばレバレッジ回復余地。期中の契約残高(受注残、繰延収益、ARR/MRR)や顧客数・ARPUの開示がないため、成長の質(新規 vs. 既存深耕、値上げ効果)の判別は困難。外部環境としてはクラウドワークプレイス需要の堅調さが追い風である一方で、企業IT投資の選別姿勢や価格競争はボラティリティ要因。短期見通しは2桁成長継続の蓋然性が高いが、利益率は成長投資とのトレードオフで横ばい圏を想定。
流動性:流動資産23.90億円に対し流動負債8.20億円で流動比率291%、当座比率291%と非常に厚い。運転資本は15.70億円。支払能力:負債合計14.01億円、純資産17.96億円でD/E=0.78倍、インタレストカバレッジ3,655倍と財務余力は十分。資本構成:総資産41.31億円、自己資本比率(開示は0.0%だが不記載扱い)を推計すると純資産/総資産=約43.5%。レバレッジはROE押上げに寄与する一方、金利上昇局面の影響は限定的とみられる。現預金の内訳は未開示だが、流動資産の規模から短期資金繰りは安定的と評価。
利益の質:営業CF・投資CF・財務CFはいずれも不記載で、営業CF/純利益やFCFの定量評価は不能。営業利益率24.3%とインタレストカバレッジの高さから、ビジネスとしてのキャッシュ創出力は高い可能性があるが、売上債権や繰延収益の増減によるブリッジを確認できない点は留意。FCF分析:減価償却費不記載のためEBITDAやメンテ投資水準のトレンド把握ができず、FCFの持続性評価は制約。運転資本:棚卸資産ゼロ、流動資産・負債の絶対額からは前受金や売上債権の変動が重要と推察。開示上の0円は未開示に起因する可能性が高く、次回決算でキャッシュフロー計算書と運転資本科目の詳細(売上債権、前受収益、未払費用等)の確認が必須。
2025年度Q3時点で年間配当は0円、配当性向0%。内部留保を原資とした成長投資を優先する方針と整合的。純利益1.94億円に対し、現金・営業CFの開示がなくFCFカバレッジは評価不能(開示上の0.00倍は未記載由来)。流動性が厚く負債負担が軽微であることから、将来的な配当余力は事業のキャッシュ創出と投資計画次第。配当方針見通しとしては、ARR拡大と安定的な営業CFが確認でき、成長投資需要が一巡した局面での配当開始・還元強化の可能性があるが、現時点では判断保留。
ビジネスリスク:
- 主要プラットフォーム(例:Google Workspace等)への依存度上昇によるエコシステム変更リスク
- サブスクリプション解約率(チャーン)上昇や価格競争によるARPU・LTV低下
- 大口顧客・特定業種への売上集中による需要変動
- セキュリティ・可用性インシデントによる信用毀損
- 人材獲得競争・採用コスト上昇による利益率圧迫
- 為替影響(海外仕入/クラウドコスト・外注費等)が原価に与える変動
財務リスク:
- キャッシュフロー計算書の未開示に伴うキャッシュ創出力・FCFの不確実性
- 売上債権の増加・回収サイト長期化による運転資金負担
- 繰延収益・サブスクリプション負債の増加に伴う将来履行義務
- 株式報酬・将来の希薄化(発行済株式数未開示のため影響度不明)
- 金利上昇時の借入コスト上昇(現状感応度は小さいがゼロではない)
- 無形資産・ソフトウェア資産の減損リスク(資本化方針次第)
主な懸念事項:
- 営業CFと現金残高の未開示により、利益のキャッシュ裏付けが検証不能
- 営業利益成長が売上成長に劣後し、短期的な営業レバレッジの鈍化が示唆
- 減価償却費・投資CF未開示で維持更新投資と成長投資の規模が不透明
重要ポイント:
- 売上+24.0%、営業利益+19.2%と高成長を維持しつつマージンは高水準(営業利益率24.3%)
- ROE10.8%は純利益率の高さと適度なレバレッジ(2.30倍)が牽引
- 流動比率291%・D/E0.78倍・カバレッジ3,655倍と財務安全性は良好
- 粗利率52.7%で価格支配力・スケールの余地が大きい
- 営業レバレッジがやや低下、コスト吸収の進捗が次期の焦点
- CF未開示でFCF持続性の検証が不可。次回開示確認が投資判断の前提
注視すべき指標:
- 営業キャッシュフローとフリーキャッシュフロー(四半期推移)
- 繰延収益・ARR/MRR・チャーン/NRR(解約率と既存成長)
- 売上債権回転日数・前受金の増減(運転資本の質)
- S&M費用比率・人員増加率とLTV/CAC
- 粗利率・営業利益率のトレンド(価格・コストミックス)
- 現金同等物残高・資金調達計画(希薄化リスク)
- 有形/無形投資(資本化開発費)と減価償却・償却の開示
セクター内ポジション:
国内SaaS/クラウド関連の中では、売上成長率+20%台、営業利益率24%台という組み合わせは上位水準。レバレッジは控えめで安全性が高く、継続成長下でも資本効率(ROE10%超)を確保している点で良好なポジショニング。課題はCF開示の不足と営業レバレッジの鈍化。
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