- 売上高: 222.66億円
- 営業利益: 25.00億円
- 当期純利益: 16.05億円
- 1株当たり当期純利益: 22.45円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 222.66億円 | 165.12億円 | +34.8% |
| 売上原価 | 93.43億円 | - | - |
| 売上総利益 | 71.68億円 | - | - |
| 販管費 | 50.58億円 | - | - |
| 営業利益 | 25.00億円 | 38.13億円 | -34.4% |
| 持分法投資損益 | 42百万円 | - | - |
| 税引前利益 | 27.44億円 | 34.53億円 | -20.5% |
| 法人税等 | 12.08億円 | - | - |
| 当期純利益 | 16.05億円 | 22.44億円 | -28.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 15.61億円 | 20.76億円 | -24.8% |
| 包括利益 | 23.88億円 | 22.38億円 | +6.7% |
| 減価償却費 | 11.59億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 22.45円 | 29.42円 | -23.7% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 22.44円 | 29.14円 | -23.0% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 498.23億円 | - | - |
| 売掛金 | 177.60億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 4.37億円 | - | - |
| 固定資産 | 550.38億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 11.52億円 | - | - |
| 総資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 4.29億円 | - | - |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -4.82億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -79.81億円 | - | - |
| 現金及び現金同等物 | 301.85億円 | - | - |
| フリーキャッシュフロー | -53百万円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 7.0% |
| 粗利益率 | 32.2% |
| 負債資本倍率 | 1.09倍 |
| EBITDAマージン | 16.4% |
| 実効税率 | 44.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +34.9% |
| 営業利益前年同期比 | -34.4% |
| 税引前利益前年同期比 | -20.5% |
| 当期純利益前年同期比 | -28.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -24.7% |
| 包括利益前年同期比 | +6.7% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 73.85百万株 |
| 自己株式数 | 4.27百万株 |
| 期中平均株式数 | 69.58百万株 |
| 1株当たり純資産 | 727.06円 |
| EBITDA | 36.59億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 20.90円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 550.00億円 |
| 営業利益予想 | 140.00億円 |
| 当期純利益予想 | 83.59億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 79.04億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 113.60円 |
| 1株当たり配当金予想 | 23.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社チェンジホールディングスの2026年度Q2(IFRS・連結)決算は、売上高が222.66億円で前年同期比+34.9%と高成長を示した一方、営業利益は25.00億円で同-34.4%と大幅減益となり、トップラインとボトムラインの方向性が乖離しました。営業利益率は約11.2%(=25.00/222.66)と判断され、粗利益率32.2%、EBITDAマージン16.4%に対して営業段階でのコスト吸収が課題です。税引前利益は27.44億円と営業利益を上回り、非営業要因(持分法投資利益0.42億円等)が寄与していますが、当期純利益は15.61億円にとどまり実効税率は44.0%と高水準で、純利益段階の伸びを抑制しました。デュポン分解ベースのROEは3.1%(純利益率7.0%×総資産回転率0.185×財務レバレッジ2.38倍)と低水準で、収益性・効率性・レバレッジいずれもROE押し上げ力が限定的です。営業キャッシュフローは4.29億円にとどまり、純利益15.61億円に対する営業CF/純利益比率は0.27倍と低く、利益のキャッシュ変換効率が弱い四半期でした。フリーキャッシュフローは-0.53億円で、投資CF-4.82億円(うち設備投資-1.27億円以外の投資支出が嵩む)を営業CFで賄い切れていません。財務CFは-79.81億円と大きく、配当金支払-13.50億円に加えて自社株買い-44.85億円が資金流出を拡大し、株主還元の積極化が現金流出を主導しました。期末の現金及び現金同等物は301.85億円と厚めの手元流動性を維持しているものの、今期のキャッシュ創出は弱含みです。貸借対照表では総資産1,206.51億円、純資産505.88億円、負債合計552.50億円で負債資本倍率1.09倍とバランスは中庸、短期借入金58.38億円を計上しています。売掛金は177.60億円、買掛金は121.40億円、棚卸資産は4.37億円と軽く、プロジェクト進行・請求タイミングに左右される運転資本構造が示唆されます。配当性向は計算値で98.9%と高く、FCFカバレッジは-0.03倍で、今期上期のキャッシュベースでは配当カバーが不足しました。EPS(基本)22.45円、希薄化後22.44円、1株当たり純資産は約727.06円で、資本蓄積は継続しているもののROE低下が資本効率の面での課題です。EBITDAは36.59億円、減価償却11.59億円と、非キャッシュ費用の負担は一定規模ありますが、営業減益の主因は販管費50.58億円の伸長にあるとみられます。包括利益は23.88億円と純利益を上回っており、その他の包括利益のプラス寄与が確認されます。総じて、売上高は強い一方でコスト増・税負担増により最終利益とキャッシュ創出が伸び悩む局面で、株主還元の積極化が資金流出を増幅しています。データには未記載項目が多く(とくに金利費用・有利子負債全体・のれん/無形など)、一部の指標は推定の幅が残る点に留意が必要です。下期の回収前倒しやマージン改善が実現するかが通期の利益・CF達成に向けた最大の注目点です。
ROE分解(デュポン):報告ROE3.1%=純利益率7.0%×総資産回転率0.185×財務レバレッジ2.38倍。純利益率は高い税率(実効税率44.0%)により圧迫され、営業利益率約11.2%に対し純利益率7.0%まで低下。総資産回転率0.185は資産規模に対し売上効率が低めで、特に手元資金・売掛金等の資産滞留が影響している可能性。財務レバレッジ2.38倍は過度ではないがROE押上げ効果は限定的。利益率の質:EBITDAマージン16.4%に対し営業利益率約11.2%で、販管費50.58億円の増加がマージンを圧縮。税前利益が営業利益を上回る(27.44億円>25.00億円)点は非営業収益の小幅寄与(持分法投資利益0.42億円等)を示唆。営業レバレッジ:売上+34.9%にもかかわらず営業利益-34.4%のため、固定費の伸長(人件費・先行投資・M&A関連費用や償却など)が売上成長を大きく上回り、負の営業レバレッジが顕在化。粗利益率32.2%水準からみて、原価率よりも販管費比率上昇が主因と推定。
売上高は222.66億円で前年同期比+34.9%と強い。だが営業利益25.00億円は-34.4%で、売上構成変化(低マージン案件拡大、外注比率上昇)、人件費・採用/教育費用の先行計上、広告・販促やDX投資などが利益を圧迫した公算。純利益15.61億円は-24.7%で、実効税率上昇(44.0%)が下押し。EBITDA36.59億円は売上伸長に連動するが、減価償却11.59億円を差し引くと営業段階のコスト吸収力が不足。売上の持続可能性は、売掛金177.60億円・棚卸資産4.37億円という案件請求・検収依存の軽資産モデルが示唆し、受注の積み上がりが継続すれば維持可能。ただし利益の質は低下しており、価格転嫁・プロジェクト採算管理・稼働率改善が改善の鍵。通期見通しはデータ未記載だが、下期偏重の季節性が強い場合、運転資本の回収によりキャッシュフローは改善余地。税負担の平準化と販管費の伸び抑制が回復ドライバー。
流動性:現金同等物301.85億円を保有し流動性は厚い。一方、流動比率・当座比率は未算出(流動負債未記載)で定量評価は限定的。支払能力:負債合計552.50億円、純資産505.88億円で負債資本倍率1.09倍と中庸。短期借入金58.38億円を計上するが、有利子負債全体・金利費用は未記載のためレバレッジの全体像は不明。資本構成:資本剰余金220.81億円、利益剰余金240.54億円と内部留保は蓄積。自己資本比率34.9%で、運転資金需要を賄える水準ながら、ROE3.1%と資本効率は低下。包括利益23.88億円が純資産の下支えに寄与。バランスシートは総じて健全だが、今期は株主還元(自社株買い-44.85億円、配当-13.50億円)と営業CFの弱さが現金アウトを増大。
利益の質:営業CF4.29億円に対し純利益15.61億円で営業CF/純利益比0.27倍と低く、計上利益のキャッシュ化が遅延。要因は売掛金増加等の運転資本の悪化や前受/未収のタイミング差が想定される。FCF分析:営業CF4.29億円-設備投資1.27億円≒3.02億円だが、投資CF全体は-4.82億円(有価証券・M&A・無形投資等の可能性)で、フリーキャッシュフローは-0.53億円。財務CFは-79.81億円で、主に自社株買い-44.85億円と配当-13.50億円が要因。運転資本:売掛金177.60億円、買掛金121.40億円、棚卸資産4.37億円。期中の売上高成長と比較して売掛金の回収タイミングがキャッシュ創出を遅らせた可能性が高い。下期に回収が進めば営業CF改善余地。
配当性向は98.9%と高く、当期の利益水準に対してほぼフルペイアウト。FCFカバレッジは-0.03倍で、今期上期のキャッシュ創出では配当原資をカバーできていない。配当金支払額は-13.50億円、自社株買い-44.85億円と総還元は大きいが、営業CFの弱さと投資CFの流出でキャッシュアウトが先行。もっとも手元資金は301.85億円と潤沢で、短期的な支払い能力は問題ない。配当方針見通しとしては、利益成長・営業CFの改善、ならびに下期の資金回収が継続性判断の前提。税率と販管費の正常化が進めば配当の内的カバーは改善しうるが、現時点ではキャッシュによる補填度合いが大きい。
ビジネスリスク:
- 売上成長に対する営業利益の大幅減少(負の営業レバレッジ)
- プロジェクト採算・外注費増・人件費増によるマージン圧迫
- 高い実効税率(44.0%)の継続による純利益圧迫
- 受注・検収タイミング依存の運転資本変動によるCFの振れ
- 大口案件・官公庁/自治体向けの季節性・検収遅延リスク(一般的業態特性の可能性)
財務リスク:
- 営業CF/純利益比0.27倍と低く、利益のキャッシュ化遅延
- FCFマイナス(-0.53億円)と積極的な株主還元に伴う資金流出拡大(財務CF-79.81億円)
- 短期借入金58.38億円のリファイナンス・金利上昇感応度(利息未記載につき不確実性あり)
- のれん・無形資産の未記載による減損リスク評価の不確実性
主な懸念事項:
- ROE3.1%と資本効率の低下
- 営業利益率の低下と販管費の伸長(50.58億円)
- 高配当性向と自社株買いに対する内的キャッシュ創出の不足
- 実効税率の高さが純利益成長を抑制
重要ポイント:
- 売上は+34.9%と強いが、営業利益-34.4%で収益性が悪化
- ROE3.1%と資本効率が低水準、税率上昇が純利益を圧迫
- 営業CF/純利益0.27倍、FCF-0.53億円でキャッシュ創出が弱い
- 株主還元(配当・自社株買い)で財務CF-79.81億円、手元資金は厚いが流出大
- 短期的な流動性は十分(現金等301.85億円)も、下期の回収・マージン改善が重要
注視すべき指標:
- 営業利益率と販管費比率(営業レバレッジの転換)
- 営業CF/純利益比率と売掛金回収の進捗
- 実効税率の正常化動向
- 短期借入金の水準と金利負担(開示更新)
- 総還元額(配当+自社株買い)とFCFのバランス
セクター内ポジション:
国内ITサービス/デジタルトランスフォーメーション関連の同業と比べ、売上成長率は相対的に高い一方、営業減益とROE低下、営業CFの弱さが目立つ。バランスシートは中庸に健全で手元資金は厚いが、今期は株主還元がCFの重荷となっており、同業主要社と比べて利益の質とキャッシュ変換効率で見劣りする局面。
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