- 売上高: 287.81億円
- 営業利益: 77.08億円
- 当期純利益: 36.30億円
- 1株当たり当期純利益: 17.48円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 287.81億円 | 230.02億円 | +25.1% |
| 売上原価 | 59.88億円 | - | - |
| 売上総利益 | 170.13億円 | - | - |
| 販管費 | 123.53億円 | - | - |
| 営業利益 | 77.08億円 | 46.60億円 | +65.4% |
| 営業外収益 | 5百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 6百万円 | - | - |
| 経常利益 | 77.26億円 | 46.60億円 | +65.8% |
| 法人税等 | 10.29億円 | - | - |
| 当期純利益 | 36.30億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 63.11億円 | 36.30億円 | +73.9% |
| 包括利益 | 52.61億円 | 37.93億円 | +38.7% |
| 減価償却費 | 3.53億円 | - | - |
| 支払利息 | 1百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 17.48円 | 10.02円 | +74.5% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 192.96億円 | - | - |
| 現金預金 | 113.68億円 | - | - |
| 売掛金 | 72.12億円 | - | - |
| 固定資産 | 123.57億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 20.95億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 33.89億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -8.03億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 21.9% |
| 粗利益率 | 59.1% |
| 流動比率 | 203.9% |
| 当座比率 | 203.9% |
| 負債資本倍率 | 0.40倍 |
| インタレストカバレッジ | 7708.00倍 |
| EBITDAマージン | 28.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +25.1% |
| 営業利益前年同期比 | +65.4% |
| 経常利益前年同期比 | +65.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +73.8% |
| 包括利益前年同期比 | +38.7% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 360.67百万株 |
| 自己株式数 | 82千株 |
| 期中平均株式数 | 361.01百万株 |
| 1株当たり純資産 | 67.74円 |
| EBITDA | 80.61億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 4.50円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| CloudService | 246.87億円 | 70.67億円 |
| HumanResource | 9百万円 | 6.40億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 600.00億円 |
| 営業利益予想 | 160.00億円 |
| 経常利益予想 | 160.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 121.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 33.54円 |
| 1株当たり配当金予想 | 3.40円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
ラクス(39230)の2026年度第2四半期は、売上高28,781百万円(前年同期比+25.1%)、営業利益7,708百万円(+65.4%)、当期純利益6,311百万円(+73.8%)と、高い増収増益を達成しました。粗利益率は59.1%と高水準を維持しつつ、営業利益率は26.8%へ大幅改善しており、スケールによる固定費吸収が顕著です。デュポン分析に基づくROEは25.84%(純利益率21.93%、総資産回転率0.86回、財務レバレッジ1.37倍)で、資本効率はSaaS同業の中でも高水準と評価できます。前期比成長率から逆算した増分営業利益率(インクリメンタル・オペレーティング・マージン)は約52.7%と推計され、営業レバレッジの強さが確認できます。営業CFは3,389百万円で純利益に対するキャッシュ創出(営業CF/純利益)は0.54倍にとどまり、売上拡大局面に伴う運転資本の先行増加がキャッシュ面の伸びを抑えたとみられます。総資産は33,468百万円、負債合計9,676百万円、純資産24,427百万円で、試算上の自己資本比率は約73%と健全な財務体質です(開示上の自己資本比率0.0%は不記載扱い)。流動比率・当座比率はいずれも203.9%と十分で、短期支払能力は高いです。インタレストカバレッジは7,708倍と実質無借金に近く、金利上昇耐性は極めて強いと言えます。税金等調整前利益に対する法人税等の比率は約13.3%(1,029/7,726)で、実効税率は低位にとどまっています(提供指標の実効税率0.0%は不記載扱い)。営業費用面では、販管費は9,305百万円(売上比32.3%)とスケールに伴い売上比で低下、収益性改善に寄与しました。投資CF、現金同等物、発行済株式数などで不記載項目が散見され、キャッシュ水準やFCFの精緻な評価には制約があります。とはいえ、提供データから判断する限り、成長と収益性の両立、強固なバランスシートという3点は明確です。配当は無配(配当性向0%)で、成長投資を優先する資本配分方針がうかがえます。SaaSモデル特有の高粗利・低売上原価構造に加え、販管費の伸び抑制が進んだことで、2026年度下期以降も利益の質的改善が続く可能性があります。一方で、営業CF/純利益が0.54倍にとどまる点は、解約率や回収条件、売上債権の増加動向など、運転資本周りの確認が必要であることを示唆します。期中(Q2)データであるため、通期換算による単純な年率化は避けるべきで、下期の広告投資や採用強化の期ズレにも留意が必要です。総じて、本決算はトップラインの持続的拡大と、営業レバレッジ発現による利益成長、健全な財務基盤を裏付ける内容です。
ROE分解(デュポン):純利益率21.93% × 総資産回転率0.86回 × 財務レバレッジ1.37倍 = ROE 25.84%。純利益率は前期比大幅改善、営業利益率26.8%(=7,708/28,781)と粗利率59.1%の高さを、販管費率32.3%まで抑え込んだ結果。EBITDAは8,061百万円、EBITDAマージン28.0%で、減価償却の負担は軽微(353百万円)とみられる。営業レバレッジ:売上+25.1%に対し営業利益+65.4%、インクリメンタル営業利益率≈52.7%(ΔOP=3,048、Δ売上=5,781)と高い。利益の質:営業利益から純利益までの橋渡しで、支払利息は1百万円と極小、税負担率も約13.3%にとどまり、下流工程での毀損は限定的。資本効率:資産効率(0.86回)はSaaSとしては良好で、前受収益や無形資産の積み上がりが過度でないことを示唆。持続性:固定費比率が相対的に高いビジネスモデルのため、トップライン伸長局面では利益率の逓増余地が引き続きある。
売上成長は+25.1%と高水準を維持。期中の高い増分マージン(約52.7%)は、規模拡大に伴う販売・管理コストの伸び鈍化を反映。利益の質は、利息負担の極小さと低い実効税率(約13.3%)により改善。SaaS特性(高粗利・定期課金)を踏まえると、解約率が低位であれば売上の持続性は高い。一方、営業CF/純利益0.54倍は売上債権・前渡費用などの増加を示唆し、キャッシュ面の成長は利益成長にやや後れ。下期は広告宣伝・採用投資の季節性でマージンが振れやすく、通期の利益率はやや低下余地。プロダクトの価格改定やARPU向上が継続できれば、売上の質(NRR)改善が見込める。新規開拓の効率(CAC回収期間、LTV/CAC)が維持されれば、成長の持続可能性は高い。外部環境としては、中小企業のIT投資需要・デジタル化の追い風が継続する一方、競争激化は獲得コスト上昇リスク。
流動性:流動比率203.9%、当座比率203.9%と高水準で短期的な支払余力は十分。運転資本は9,834百万円(=19,296−9,462)で安全域。支払能力:総資産33,468百万円に対して負債9,676百万円、試算自己資本比率約73%と保守的な資本構成。インタレストカバレッジ7,708倍、実質無借金に近い状態で金利リスクは限定的。レバレッジ:財務レバレッジ1.37倍と低位で、追加投資余力が温存されている。流動負債が総負債の大半(9,462/9,676)であるが、流動資産が十分に上回るため資金繰りの懸念は低い。
利益の質:営業CF/純利益は0.54倍にとどまり、売上の伸長に伴う運転資本の先行投下(売掛金や前払費用、未収入金の増加など)がキャッシュ創出を抑制した可能性。営業CFは3,389百万円とプラスを確保し、利益の現金化は進んでいるが、利益成長ペースには未達。FCFは不記載(投資CF=0、現金残高=0は不記載扱い)で精緻な評価は困難。D&Aは353百万円と軽く、設備依存度が低い一方、開発費の費用化/資産計上方針によってはCFの見え方が変動しうる。運転資本:運転資本は9,834百万円のプラスで健全だが、成長局面では売上債権の増勢が続く可能性。今後は営業CF/純利益の改善(>0.8倍)と、前受金・繰延収益の積み上がりによるキャッシュ創出(SaaS特性)を注視。
当期は無配(年間配当0円、配当性向0%)。利益水準と財務余力から支払い能力はあるが、現時点では成長投資を優先する方針とみられる。FCFカバレッジは不記載のため定量評価は不可だが、営業CFはプラスで、潜在的な将来配当原資の積み上がりは可能。中期的には、成長投資の収益化と営業CF/純利益の改善が確認できれば、配当導入または自己株買いなどの株主還元余地が拡大。現フェーズでは無配継続の可能性が相対的に高い。
ビジネスリスク:
- 解約率上昇・ネットリテンション率低下による売上成長鈍化
- 新規顧客獲得コスト(CAC)上昇による獲得効率悪化
- 競合の価格攻勢・機能追随によるARPU圧迫
- 人材獲得難(開発・営業)による開発進捗・販売効率の毀損
- プロダクト品質・セキュリティインシデントによる信用失墜
- 法規制やインボイス制度等の制度変更に伴う需要変動
財務リスク:
- 売上債権の増加に伴う営業CFの伸び悩み
- 成長投資先行による短期的マージン低下
- 減益局面での固定費負担増(負の営業レバレッジ)
- 資本市場動向に左右される資金調達環境の変化(ただし現状負債依存度は低い)
主な懸念事項:
- 営業CF/純利益0.54倍にとどまる現金化の遅れ
- 下期の広告宣伝・採用強化による利益率の季節的低下リスク
- 一部重要項目(現金残高、投資CF、発行済株式数等)の不記載による分析精度の制約
重要ポイント:
- 高い売上成長(+25.1%)と営業レバレッジの発現により営業利益+65.4%
- 営業利益率26.8%、純利益率21.9%、ROE25.8%と収益性・資本効率が大幅改善
- 財務レバレッジ低位(1.37倍)で自己資本比率は試算約73%、財務健全性が高い
- 営業CFは3,389百万円だが、営業CF/純利益0.54倍で運転資本の先行負担が示唆
- 無配継続で成長投資優先の資本配分
注視すべき指標:
- 営業CF/純利益と売上債権回転(回収期間)
- 解約率・ネットリテンション率(NRR)・ARPU
- CAC、LTV/CAC、営業効率(Magic Number等)
- 販管費率の推移(特に広告宣伝費と人件費)
- 繰延収益・前受金の推移(SaaSキャッシュ創出力の指標)
- 実効税率の実測値と特別要因の有無
セクター内ポジション:
国内SaaS同業内で、収益性(営業利益率・ROE)の改善度合いと財務健全性は上位グループ。キャッシュ転換は平均並みまたはやや劣後の可能性があり、運転資本管理が差別化要因となる。
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