- 売上高: 28.97億円
- 営業利益: -4.67億円
- 当期純利益: -4.80億円
- 1株当たり当期純利益: -12.83円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 28.97億円 | 35.16億円 | -17.6% |
| 売上原価 | 33.02億円 | - | - |
| 売上総利益 | 2.15億円 | - | - |
| 販管費 | 6.68億円 | - | - |
| 営業利益 | -4.67億円 | -4.52億円 | -3.3% |
| 営業外収益 | 75百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 38百万円 | - | - |
| 経常利益 | -4.42億円 | -4.16億円 | -6.2% |
| 法人税等 | 5百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -4.80億円 | -2.82億円 | -70.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -4.34億円 | -4.52億円 | +4.0% |
| 包括利益 | -4.34億円 | -4.52億円 | +4.0% |
| 減価償却費 | 2百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -12.83円 | -22.01円 | +41.7% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 年間配当総額 | 0円 | 0円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 14.22億円 | - | - |
| 現金預金 | 7.66億円 | - | - |
| 固定資産 | 1.19億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 1百万円 | - | - |
| 投資有価証券 | 5百万円 | - | - |
| 総資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -5.73億円 | -4.10億円 | -1.63億円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | 19百万円 | 62百万円 | -43百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 6.51億円 | 2.66億円 | +3.85億円 |
| フリーキャッシュフロー | -5.54億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 営業利益率 | -16.1% |
| 総資産経常利益率 | -26.9% |
| 1株当たり純資産 | 17.00円 |
| 純利益率 | -15.0% |
| 粗利益率 | 7.4% |
| 流動比率 | 187.2% |
| 当座比率 | 187.2% |
| 負債資本倍率 | 0.75倍 |
| EBITDAマージン | -16.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 59.40百万株 |
| 自己株式数 | 9千株 |
| 期中平均株式数 | 33.88百万株 |
| 1株当たり純資産 | 17.06円 |
| EBITDA | -4.65億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
オルトプラス(3672)の2025年度Q4通期は、売上高28.97億円(前年比-17.6%)と減収、営業損失4.67億円(前年水準横ばい)、経常損失4.42億円、最終損失4.34億円、EPSは-12.83円となりました。デュポン分析に基づくROEは-42.84%で、純利益率-14.98%、総資産回転率1.659回、財務レバレッジ1.72倍が寄与しています。粗利益率は7.4%(粗利2.15億円)と低水準で、固定費吸収が進まずEBITDAは-4.65億円(マージン-16.0%)と赤字が継続しました。売上総利益・粗利率は正値が提示されている一方で、売上原価の単体数値は整合しない可能性があるため、分析では提示粗利・粗利率を優先しています。営業CFは-5.73億円と資金流出、投資CFは+0.19億円の資金回収超、財務CFは+6.51億円の調達超で、フリーキャッシュフローは-5.54億円でした。流動資産14.22億円、流動負債7.60億円で流動比率187.2%・当座比率187.2%と短期流動性は見かけ上は良好です。負債資本倍率は0.75倍(負債7.64億円/純資産10.13億円)とレバレッジは抑制的ですが、収益力不足により自己資本の毀損圧力が強まっています。運転資本は6.63億円で、売上縮小下では運転資金効率の改善余地が残ります。実効税率は0.0%(税金費用490.8万円は主に最低税負担や一過性調整とみられる)で、利払いは0円とされています。年間配当は0円、配当性向0.0%、FCFカバレッジ0.00倍で、配当原資確保の観点からも無配継続が合理的です。総資産17.46億円に対し総資本回転は1.659回と効率は相応ながら、粗利率低下がROEを大きく押し下げています。営業損失は前年並みで下げ止まりの兆しは限定的、固定費規模の見直しやパイプライン転換の加速が必要です。財務CFが営業CF流出を補填しており、継続的な外部資金依存は希薄化・条件悪化リスクを孕みます。ゲーム開発・運営モデルの性質上、タイトルライフサイクルの山谷が大きく、売上のボラティリティ管理と運営効率の高度化が鍵です。全体として、収益性の回復とキャッシュ創出力の改善が最重要課題であり、費用構造の軽量化、既存タイトルのARPU/継続率の改善、新規ラインの投資対効果の精査が焦点となります。データには一部不整合が見られるため(例:売上原価の単体表示と粗利の乖離)、本分析は提示された粗利・マージン・各種指標値を優先して評価しています。
ROE分解(デュポン):純利益率-14.98% × 総資産回転率1.659回 × 財務レバレッジ1.72倍 ≒ -42.84%。主因は低粗利率(7.4%)と固定費の重さによる営業損失(営業利益-4.67億円、営業利益率-16.1%)。EBITDAは-4.65億円で、減価償却費は0.25億円と軽微なため、キャッシュ創出の弱さは主に営業赤字に起因。費用構造は人件費・外注費・運営費の固定費比率が高いと推察され、売上のボラティリティが直接損益に反映される「負の営業レバレッジ」が顕在化。営業レバレッジの観点では、売上が+5〜10%回復しても粗利率が低位のままでは黒字転換が難しく、粗利率(コンテンツ内課金分配、プラットフォーム手数料、サーバー費用の改善)引上げが必須。税前損失-4.42億円に対し税負担は軽微(490.8万円)で、税コストは損益に与える影響が限定的。インタレストカバレッジは0.0倍(利息0円/EBIT)で財務費用の影響は小さいが、今後の調達条件次第で変化余地あり。
売上は-17.6%の減収で、既存タイトルの成熟・縮小や新規タイトル寄与の不足が示唆されます。粗利率7.4%はコンテンツ配分比率やプラットフォームフィーの上昇、または売上ミックス悪化を示す可能性が高く、売上の質は低下。営業損失が前年同水準(±0.0%)であることはコストの粘着性を示し、スケールダウン局面での効率低下が続いています。総資産回転率1.659回は一定の運営効率を示す一方、収益性の不足が企業価値を毀損。短期的な成長回復には既存タイトルのイベント施策・LTV改善・広告効率の最適化が必要。中期的には新規パイプラインのROI厳格化と協業/版権戦略の見直しで粗利率を押し上げる余地。見通しとしては、FY26にかけての黒字転換には粗利率の2桁台半ば(例:>12〜15%)への改善と、固定費の10〜20%圧縮の両立が条件。営業CFの改善なくして財務自立は難しく、四半期ベースでのARPU・課金率・MAU/DAUのトレンド確認が重要。
流動性:流動資産14.22億円、流動負債7.60億円で流動比率187.2%、当座比率187.2%と短期支払余力は良好に見えます(棚卸資産ゼロのため当座=流動)。支払能力:負債合計7.64億円、純資産10.13億円で負債資本倍率0.75倍とレバレッジは抑制的。総資産17.46億円に対し自己資本比率の個別数値は0.0%と表示されていますが、表示上の不記載扱いと解釈し、実質は約58%(10.13/17.46)程度と推定可能。資本構成:金利負担は現状軽微(支払利息0円)で財務費用による圧迫は限定的だが、継続赤字が続くと希薄化型資金調達や負債増加の可能性が高まる。運転資本は6.63億円(流動資産14.22億円−流動負債7.60億円)で、売上減に伴う回収・支払サイトの見直し余地がある。
営業CF-5.73億円に対し、当期純損失-4.34億円で、営業CF/純利益比率は1.32(双方マイナス)と、損益悪化に加え運転資本や非現金費用の寄与が限定的でキャッシュ創出力はより弱い。投資CFは+0.19億円と資産売却や投資抑制の影響が示唆され、資本的支出は極小。フリーキャッシュフローは-5.54億円で、事業からの自立的資金創出が不足。財務CF+6.51億円により当期の資金ショートは外部調達で補填。運転資本の水準(6.63億円)は短期的な安全弁だが、売上縮小下では受取債権回転の鈍化や前受収益の減少がCFを圧迫しやすい。減価償却費は0.25億円と軽微で、EBITDAの赤字がそのままキャッシュアウトに近似しやすい構造。
年間配当0円、配当性向0.0%。FCFが-5.54億円であるためFCFカバレッジは0.00倍、内部資金による株主還元余力は現時点で認めにくい。黒字・正の営業CF回復まで無配継続が基本シナリオ。今後の配当再開には①粗利率の持続的改善(>12〜15%)、②EBITDA黒字化、③FCF黒字化(少なくとも年+2〜3億円規模)の達成が前提。資金需要は運転資金と開発投資が中心で、優先順位は財務健全性維持に置かれる見込み。
ビジネスリスク:
- タイトル依存・ライフサイクルの短期化による売上ボラティリティ
- プラットフォームポリシー変更・手数料率上昇による粗利率圧迫
- 新規パイプラインの遅延・不発に伴う開発費回収リスク
- IPロイヤルティ・協業条件の不利変更
- ユーザー獲得コスト上昇と広告効率悪化
- 人員・外注固定費の硬直性による赤字固定化
- コンテンツ品質・運営障害に伴う評判リスク
財務リスク:
- 営業CF赤字の継続に伴う外部資金依存の高まり
- 希薄化を伴うエクイティ/新株予約権等による調達リスク
- 金融環境の変化による調達条件悪化
- 無形資産の減損および繰延税金資産の取崩しリスク
- 為替・決済手数料の変動による収益毀損
主な懸念事項:
- 粗利益率7.4%と営業利益率-16.1%のミスマッチ(固定費吸収不足)
- FCF-5.54億円と営業CF-5.73億円の継続的流出
- ROE-42.84%と自己資本毀損の進行
- 財務CFでの赤字補填継続の持続可能性
- 売上-17.6%減のトレンド反転の不透明感
重要ポイント:
- ROE-42.84%は主に低粗利率と固定費の高さに起因、資本効率の早期改善が必須
- 流動比率187%・負債資本倍率0.75倍で短期耐性はあるが、キャッシュ創出力が最重要ボトルネック
- FCF-5.54億円を財務CF+6.51億円で補填、外部資金依存の緩和にはEBITDA黒字化が前提
- 売上ボラティリティが高く、ARPU・継続率改善と費用の可変化が鍵
- 配当は当面困難、内部留保の再構築が優先
注視すべき指標:
- 四半期粗利率(目安:二桁台回復)
- EBITDAマージン(赤字幅縮小→黒字化)
- 営業CFおよびFCFの改善トレンド
- 運営KPI(DAU/MAU、ARPU、課金率、留存)
- 開発ラインの本数・開始/ローンチ時期とROI
- 希薄化イベント(第三者割当、行使動向)
セクター内ポジション:
国内モバイルゲーム/エンタメ中小型群の中で、規模は小さく、EBITDA・営業利益とも赤字、レバレッジは低〜中程度、流動性は見かけ上良好だがキャッシュ創出力が弱い。競合と比べ収益性と資金自立性で劣後し、パイプラインのクオリティとコスト柔軟性確保が差別化の要点。
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