- 売上高: 691.21億円
- 営業利益: 33.21億円
- 当期純利益: 53.58億円
- 1株当たり当期純利益: 64.18円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 691.21億円 | 452.48億円 | +52.8% |
| 売上原価 | 318.45億円 | - | - |
| 売上総利益 | 134.02億円 | - | - |
| 販管費 | 122.94億円 | - | - |
| 営業利益 | 33.21億円 | 11.08億円 | +199.7% |
| 営業外収益 | 2.21億円 | - | - |
| 営業外費用 | 44百万円 | - | - |
| 経常利益 | 34.98億円 | 12.85億円 | +172.2% |
| 法人税等 | 6.10億円 | - | - |
| 当期純利益 | 53.58億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 32.08億円 | 53.37億円 | -39.9% |
| 包括利益 | 34.21億円 | 52.76億円 | -35.2% |
| 支払利息 | 38百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 64.18円 | 106.75円 | -39.9% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 303.40億円 | - | - |
| 現金預金 | 41.24億円 | - | - |
| 売掛金 | 53.81億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 155.60億円 | - | - |
| 固定資産 | 328.26億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 4.6% |
| 粗利益率 | 19.4% |
| 流動比率 | 92.0% |
| 当座比率 | 44.8% |
| 負債資本倍率 | 1.18倍 |
| インタレストカバレッジ | 87.39倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +52.8% |
| 営業利益前年同期比 | +2.0% |
| 経常利益前年同期比 | +1.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -39.9% |
| 包括利益前年同期比 | +35.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 50.00百万株 |
| 自己株式数 | 941株 |
| 期中平均株式数 | 50.00百万株 |
| 1株当たり純資産 | 603.73円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 12.53円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,000.00億円 |
| 営業利益予想 | 43.80億円 |
| 経常利益予想 | 45.40億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 40.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 80.00円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
歯愛メディカル(3540)の2025年度Q3累計は、売上高69,121百万円(前年同期比+52.8%)、営業利益3,321百万円(+199.8%)と大幅な増収増益を達成し、強い営業レバレッジが確認できる。一方で当期純利益は3,208百万円(-39.9%)と減益で、非経常要因や税効果の影響が示唆される(詳細ブリッジは未開示)。粗利益率は19.4%で、営業利益率は4.8%、純利益率は4.64%と、流通・通販系の医療材料ディストリビューションとして妥当な水準だが、販管費の吸収改善により利益率は改善傾向にある。デュポン分解では純利益率4.64%、総資産回転率1.335回、財務レバレッジ1.72倍によりROEは10.63%と2ケタを確保、資本効率は良好である。貸借対照表では総資産51,784百万円、純資産30,186百万円から実質的な自己資本比率は約58.3%と健全だが、流動比率92%、当座比率45%と短期流動性はタイトで、運転資本は▲2,651百万円とマイナスである。棚卸資産は15,560百万円と流動資産の約51%を占め、期末在庫依存が高い。支払利息は38百万円と軽微で、営業利益ベースのインタレストカバレッジは約87倍と利払余力は極めて高い。税負担は開示上「実効税率0%」とされているが、法人税等610百万円/経常3,498百万円から逆算する実効税率は約17%であり、開示の0%は不記載項目のプレースホルダーと解釈される。営業CF・投資CF・財務CF、現預金、減価償却費は0表示で未開示のため、キャッシュフロー品質評価やEBITDA算定は制約が大きい。売上原価31,845百万円の個別数値は、売上総利益13,402百万円(粗利率19.4%)と整合しないため、本分析では粗利・粗利率の整合値を優先する。増収率に対して営業利益が約3倍に伸長しており、継続性のあるコスト吸収とスケールメリットが顕在化している可能性が高い。棚卸日数は期末在庫と推定原価ベースで概算102日程度と見積もられ、需要変動やサプライチェーン正常化の局面では在庫回転の管理が鍵となる。配当は未開示(0円表示)で、EPSは64.18円、ROEは10.63%を勘案すると、将来的な株主還元余地はあるが、短期流動性のタイトさとCF未開示が判断材料を制限する。総じて、収益性・資本効率は改善しつつも、キャッシュフローと流動性、在庫水準のモニタリングが重要である。今後は粗利率の持続性、販管費率の低下持続、在庫回転の正常化、税率の平準化が注目点となる。データは一部未開示項目が多く、キャッシュフロー品質と配当持続性評価には前提が伴うことに留意が必要である。
ROE分解(デュポン):純利益率4.64% × 総資産回転率1.335回 × 財務レバレッジ1.72倍 = ROE 10.63%。粗利益率は19.4%(売上総利益13,402百万円/売上高69,121百万円)で前年からの改善が示唆される(実数では販管費10,081百万円=粗利13,402−営業利益3,321)。営業利益率は4.80%、経常利益率は5.06%、純利益率は4.64%。支払利息38百万円と軽微で、非営業収支はプラス寄与(経常>営業)。営業レバレッジ:売上+52.8%に対し営業利益+199.8%。前期推計(営業利益約1,107百万円、売上約45,245百万円)からの増分ベースのインクリメンタルマージンは約9.3%(2,214/23,876)と強い。費用構造:販管費率は14.6%(10,081/69,121)とスケールメリットが顕在化。減価償却費は未開示(0表示)でEBITDAは算定不能だが、営業利益の伸長から実質的なEBITDAマージンも改善している可能性。税負担は実効約17%(610/3,498)と日本標準よりやや低めで、税効果や優遇の影響がある可能性。
売上持続性:+52.8%の高成長は新規顧客獲得、カテゴリ拡大、またはM&A/統合効果の可能性。粗利率19.4%の維持はサプライチェーン正常化と仕入条件改善、ミックス改善が示唆される。利益の質:営業利益+199.8%は販管費吸収の効果が大きく、コア利益の伸長が主体。純利益が-39.9%である点は、前年の一過性利益や評価益の反動、税・特損の影響が考えられるため、通期での平準化が必要。見通し:- 粗利率の持続/上振れ余地は仕入価格と価格転嫁、カテゴリー構成に依存。- 販管費率の更なる低下余地(物流効率化、IT・カタログ/EC比率)が鍵。- 在庫の適正化が成長持続とCF創出に寄与。- 税率は通期で20%前後に収れんする可能性。
流動性:流動比率92%、当座比率45%と短期はややタイト。運転資本は▲2,651百万円で、買入債務依存や前受金の活用が示唆される。支払能力:総負債35,770百万円、純資産30,186百万円で負債資本倍率1.18倍。実質自己資本比率は約58.3%(30,186/51,784)と健全。利払能力は営業利益3,321百万円/支払利息38百万円=約87倍で余裕。資本構成:財務レバレッジ1.72倍は保守的な範囲。現預金未開示のため現金バッファ評価は不可。
利益の質:営業利益・経常利益は改善しているが、営業CF未開示のため利益とキャッシュの連動性は評価困難。FCF分析:営業CF・投資CFともに未開示(0表示は不記載)でFCFは算定不能。運転資本:棚卸資産15,560百万円が大きく、期末在庫/推定売上原価(55,719百万円)から在庫日数は概算約102日と見積もられる。売上債権・仕入債務の内訳未開示のためCCCの全体像は不明だが、流動比率・運転資本の状況から運転資本の厳密管理が必要。
配当性向評価:配当0円(未開示)で配当性向0%とされるが、EPS64.18円、ROE10.63%を踏まえると理論上は還元余地あり。FCFカバレッジ:営業CF・FCF未開示のため評価不能。方針見通し:短期流動性(流動比率92%)と在庫厚めの構造を踏まえると、まずは運転資金への資金配分が優先。通期でCF創出が確認されれば、安定配当または業績連動の検討余地が出る可能性。
ビジネスリスク:
- 在庫積み増しによる陳腐化リスクおよび評価損計上リスク(期末在庫比率が高い)
- サプライチェーン変動(為替、原材料・調達価格、物流費)の粗利率への影響
- 価格競争・販促強化による粗利圧迫(EC・直販競合の台頭)
- 需要の正常化・反動減による売上成長の鈍化
- 規制変更や保険償還制度の変更による需要ミックス変化
財務リスク:
- 流動比率92%、当座比率45%の短期流動性タイト化
- 運転資本マイナス構造の継続による資金繰り変動
- 棚卸資産の大口偏在による回転率低下時のCF悪化
- 実効税率の変動や一過性損益の振れによる純利益変動
- キャッシュフロー未開示に伴う外部モニタリング困難
主な懸念事項:
- 売上原価と粗利の個別開示値に整合性の齟齬がある点(分析では粗利・粗利率を優先)
- 営業CF・投資CF・現預金・減価償却費未開示によりキャッシュ創出力の定量評価ができない点
- 純利益が前年同期比で減少している要因の詳細ブリッジが不明(非経常・税効果等)
重要ポイント:
- 売上+52.8%、営業利益+199.8%で営業レバレッジが強く、コア収益性は改善
- ROE10.63%、総資産回転率1.335回で資本効率は良好
- 流動性はややタイト(流動比率92%、当座比率45%)、在庫厚めで運転資本管理が重要
- インタレストカバレッジ約87倍で財務リスクは限定的
- 純利益減少は非経常・税要因の可能性、通期での平準化確認が必要
注視すべき指標:
- 粗利益率と販管費率のトレンド(四半期推移)
- 在庫回転日数と陳腐化損・評価損の有無
- 営業CF/純利益のコンバージョン(>80%が望ましい目安)
- 流動比率・当座比率の改善(>100%、>70%目標)
- 実効税率の平準化と一過性損益の開示
- CAPEXと減価償却費(EBITDA算定の前提)
セクター内ポジション:
国内医療・歯科向けディストリビューション/ECの文脈では、同社は高い売上成長と営業レバレッジの顕在化で同業平均を上回る収益改善を示す一方、短期流動性と在庫依存度はやや重く、キャッシュ創出と在庫回転の管理が課題。総じて成長面は優位、CF・流動性面は要改善というポジショニング。
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