- 売上高: 122.84億円
- 営業利益: 2.65億円
- 当期純利益: 95百万円
- 1株当たり当期純利益: 29.26円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 122.84億円 | 116.76億円 | +5.2% |
| 売上原価 | 88.44億円 | - | - |
| 売上総利益 | 28.32億円 | - | - |
| 販管費 | 27.57億円 | - | - |
| 営業利益 | 2.65億円 | 74百万円 | +258.1% |
| 営業外収益 | 75百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 11百万円 | - | - |
| 経常利益 | 3.19億円 | 1.38億円 | +131.2% |
| 法人税等 | 56百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 95百万円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.15億円 | 95百万円 | +126.3% |
| 包括利益 | 3.99億円 | 79百万円 | +405.1% |
| 支払利息 | 5百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 29.26円 | 12.93円 | +126.3% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 187.20億円 | - | - |
| 現金預金 | 35.99億円 | - | - |
| 売掛金 | 38.09億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 32.49億円 | - | - |
| 固定資産 | 101.21億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 2,876.70円 |
| 純利益率 | 1.8% |
| 粗利益率 | 23.1% |
| 流動比率 | 261.4% |
| 当座比率 | 216.1% |
| 負債資本倍率 | 0.36倍 |
| インタレストカバレッジ | 50.44倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.2% |
| 営業利益前年同期比 | +2.6% |
| 経常利益前年同期比 | +1.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +1.3% |
| 包括利益前年同期比 | +4.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 7.38百万株 |
| 自己株式数 | 19千株 |
| 期中平均株式数 | 7.36百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,876.68円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 65.00円 |
| セグメント | 売上高 |
|---|
| ConstructionMaterialDivision | 46万円 |
| ConstructionWorksDivision | 5.11億円 |
| TunnelingWorksDivision | 1万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 265.00億円 |
| 営業利益予想 | 14.50億円 |
| 経常利益予想 | 15.50億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 10.70億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 145.39円 |
| 1株当たり配当金予想 | 60.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社ケー・エフ・シー(3420)の2026年度第2四半期(連結、JGAAP)は、売上高122.84億円(前年比+5.2%)と増収、営業利益2.65億円(+255.1%)と大幅な増益で、回復基調が鮮明です。粗利益は28.32億円で粗利率23.1%と安定、販管費は約25.67億円(売上比20.9%)と抑制が進み、営業利益率は2.16%まで改善しました。経常利益3.19億円、当期純利益2.15億円(+126.3%)と最終利益も拡大し、純利益率は1.75%です。デュポン分解は、純利益率1.75%、総資産回転率0.429回、財務レバレッジ1.35倍でROEは1.02%(報告値と一致)と、収益性がROEの主な制約要因であることを示唆します。総資産は286.27億円、純資産211.71億円、負債合計75.91億円で、実質的な自己資本比率は約73.9%(当社試算)と堅固な財務体質です。流動資産187.20億円に対し流動負債71.61億円で流動比率261.4%、当座比率216.1%と潤沢な短期流動性を維持しています。利払利息は0.53億円に対し営業利益2.65億円でインタレストカバレッジ50.4倍と、金利負担は極めて低い水準です。税金等は0.56億円計上され、当社試算の実効税率は約20.5%とみられます(会計上の区分差異の可能性に留意)。EPSは29.26円で、期中平均株式数は約735万株と逆算されます(当社推定)。一方、キャッシュフロー(営業・投資・財務)と減価償却費が非開示(0表記)であるため、キャッシュフロー品質や設備投資負担の精緻な評価は現時点で困難です。棚卸資産は32.49億円と厚く、受注・案件進捗に応じた在庫運用の巧拙が今後の粗利率と運転資本効率を左右します。営業利益の急回復は販管費コントロールとミックス改善の寄与が大きいとみられますが、営業利益率は依然2%台と低く、原材料価格・労務費・固定価格案件のコスト管理に引き続き注意が必要です。負債資本倍率0.36倍とレバレッジ余力は大きく、成長投資や株主還元の選択肢は広い一方で、現段階の利益水準では還元拡大の持続性は利益創出力次第です。配当は現時点で0円・配当性向0%ですが、期中データであり通期方針や期末配当の有無を確認する必要があります。総じて、保守的なバランスシートと改善する収益性の組み合わせはフェーズ転換の兆しを示すものの、キャッシュフロー開示の欠落と利益率の絶対水準の低さが評価のボトルネックです。今後は粗利率の維持・販管費の固定費吸収・棚卸資産回転の改善が、ROEの押し上げと資本効率の底上げに直結すると見ます。
ROE分解(デュポン):純利益率1.75% × 総資産回転率0.429回 × レバレッジ1.35倍 = ROE 1.02%。現状のボトルネックは純利益率の低さで、価格改定・製品ミックス・原価低減による粗利率改善と固定費吸収が鍵。営業利益率は2.16%(2.65億円/122.84億円)で前年から大幅改善、経常利益率は2.60%(3.19億円/122.84億円)。販管費は25.67億円(売上比20.9%)と高水準だが、前年低基準からの回復局面で売上伸長(+5.2%)に対し営業利益が+255.1%と大幅増、営業レバレッジは非常に高く見える(%ΔOP/%Δ売上≈49倍)一方、前年四半期の営業利益が異常に低かった反動の可能性が高い。粗利率は23.1%と建設関連金物・締結材領域としては妥当なレンジ、原材料(鋼材等)価格の安定とプロジェクト採算管理が維持できれば粗利率の持続は可能。利払い負担は軽微(インタレストカバレッジ50.4倍)で、金融費用が利益率の足かせになる可能性は低い。ROAは0.75%(2.15億円/286.27億円)と低位であり、資産効率の改善(在庫回転・固定資産効率)と利益率の引き上げが必要。減価償却費の開示がなくEBITDAは算出不能(0表記)だが、実態はEBITDA>営業利益のはずで、実質的な利払余裕はさらに高いと推定される。
売上は+5.2%と穏やかな成長で、需要環境は堅調。営業利益が+255.1%と急回復しており、コスト是正と案件採算の改善が寄与。純利益は+126.3%で、税負担と営業外損益を織り込みつつもしっかり改善。利益の質は、販管費の伸び抑制と粗利率の改善が主因で、単発的な要因というよりも基礎的な採算是正の効果が示唆される。ただし前年の低基準効果を無視できず、通期での平準化確認が必要。受注・受注残の非開示により売上の持続可能性評価は限定的だが、棚卸資産が32.49億円と厚く、下期の出荷・引渡しに向けた仕込みが進んでいる可能性。見通しとしては、価格転嫁の定着とコストインフレの一服が続けば営業利益率の2%台後半〜3%台回復が射程。逆に鋼材・物流・人件費の再上昇や大型案件の採算悪化はボラティリティ要因。中期的には高付加価値ファスナーや耐震・補強分野のミックス改善が持続成長ドライバーとなりうる。
流動性:流動比率261.4%、当座比率216.1%、運転資本115.59億円と潤沢。支払能力:負債資本倍率0.36倍、インタレストカバレッジ50.4倍で債務耐性は非常に高い。資本構成:総資産286.27億円に対し純資産211.71億円で実質自己資本比率は約73.9%(当社試算)、レバレッジは低い(財務レバレッジ1.35倍)。流動負債は71.61億円で、運転資金の自己調達余力が大きい。金利上昇耐性は高い一方、資本効率(ROE 1.02%)は低位で、バランスシート効率化(在庫・債権回転の向上、余剰資本の活用)が課題。
営業CF・投資CF・財務CFの数値が非開示(0表記)であり、営業CF/純利益比率やFCFの実態評価は現時点では不可。通常は営業CF/純利益>1が望ましいが、在庫積み増しや工事進行基準によって期ズレが生じやすい事業特性にも留意が必要。減価償却費も非開示につき、EBITDAや維持更新投資(メンテナンスCapEx)との整合評価ができない。運転資本は115.59億円と厚く、棚卸資産32.49億円が資金を拘束。今後は棚卸回転日数の短縮、受取債権・支払債務のバランス最適化によるキャッシュコンバージョンサイクルの改善がFCF創出の鍵。FCFカバレッジ指標は0表記だが、実際のFCFは開示待ちで再評価が必要。
配当は現時点で年間0円、配当性向0%。期中時点または方針未開示の可能性があり、通期ガイダンス確認が必要。利益水準(純利益2.15億円、EPS29.26円)とバランスシートの堅さ(実質自己資本比率約74%)からは、利益の平準化が見えれば配当実行余地はある。もっとも、現状のROE 1.02%と営業利益率2.16%では、安定配当を掲げるには利益耐久性の確証が不足。FCFデータ非開示のため、配当のFCFカバレッジは評価不能(0表記は非開示)。結論として、配当の持続可能性は通期の営業CF創出と運転資本の解放度合いに依存、当面は内部留保優先の可能性が高い。
ビジネスリスク:
- 鋼材等の原材料価格・物流費・人件費の上昇による粗利率圧迫
- 固定価格案件の採算悪化(コスト変動の転嫁遅延)
- 公共投資・建設需要の変動による受注・出荷ボラティリティ
- 棚卸資産の積み上がりによる陳腐化・評価損リスク
- 人手不足・施工遅延に伴う案件進行遅延
- 競合による価格競争激化と高付加価値品のミックス悪化
財務リスク:
- 運転資本の増加に伴うキャッシュフローの変動性上昇
- 減価償却・CapEx非開示に伴う資本的支出の把握不確実性
- 低ROEの継続による資本効率低下と資本コスト乖離
- 在庫評価・工事進行基準の見積り変更による利益のブレ
主な懸念事項:
- キャッシュフロー(営業・投資)の非開示で利益の質の検証が進まない点
- 営業利益率が2%台と低く、外部環境悪化時の脆弱性
- 棚卸資産の厚みと在庫回転の鈍化リスク
重要ポイント:
- 増収・大幅増益で利益体質が持ち直し、販管費抑制が奏功
- 財務は極めて堅健(実質自己資本比率約74%、負債資本倍率0.36倍)で金利耐性が高い
- ROE 1.02%と利益率の低さが評価上の課題、資本効率向上が必須
- キャッシュフローと減価償却の非開示が分析上の制約、通期開示待ち
- 棚卸資産厚めで、下期の出荷進展と回転改善が鍵
注視すべき指標:
- 粗利率と価格転嫁進捗(四半期ベース)
- 販管費率と固定費吸収(売上成長に対する感応度)
- 在庫回転日数・CCC(入手可能になり次第)
- 受注高・受注残と稼働率の推移
- 営業CF/純利益、FCF、CapEx(非開示解消後)
- 営業利益率のレンジ(2%台後半〜3%台への定着可否)
セクター内ポジション:
金物・締結材を含む金属製品セクター内で、財務健全性は上位、利益率とROEは中下位。需要環境が安定する局面では販管費吸収で利益が伸びやすい一方、コスト上振れ時の脆弱性が残る。ミックス改善と在庫回転の正常化が進めば、同業平均並みの営業利益率回帰が視野。
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