- 売上高: 8.21億円
- 営業利益: -34百万円
- 当期純利益: -40百万円
- 1株当たり当期純利益: -1.35円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 8.21億円 | 7.68億円 | +6.9% |
| 売上原価 | 6.68億円 | - | - |
| 売上総利益 | 1.01億円 | - | - |
| 販管費 | 1.36億円 | - | - |
| 営業利益 | -34百万円 | -35百万円 | +2.9% |
| 営業外収益 | 7百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 10百万円 | - | - |
| 経常利益 | -33百万円 | -38百万円 | +13.2% |
| 法人税等 | 2百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -40百万円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -36百万円 | -40百万円 | +10.0% |
| 包括利益 | -33百万円 | -35百万円 | +5.7% |
| 減価償却費 | 8百万円 | - | - |
| 支払利息 | 5百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -1.35円 | -1.97円 | +31.5% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 8.95億円 | - | - |
| 現金預金 | 5.13億円 | - | - |
| 売掛金 | 2.27億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 1.06億円 | - | - |
| 固定資産 | 12.59億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -37百万円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 1.08億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -4.4% |
| 粗利益率 | 12.3% |
| 流動比率 | 165.3% |
| 当座比率 | 145.7% |
| 負債資本倍率 | 0.75倍 |
| インタレストカバレッジ | -6.49倍 |
| EBITDAマージン | -3.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 27.68百万株 |
| 自己株式数 | 244千株 |
| 期中平均株式数 | 26.67百万株 |
| 1株当たり純資産 | 46.94円 |
| EBITDA | -26百万円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 20.02億円 |
| 営業利益予想 | 17百万円 |
| 経常利益予想 | 23百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 16百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 0.32円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社北紡(34090)の2026年度第2四半期は、売上高が821百万円(前年同期比+6.8%)と増収で着地した一方、営業損失は34百万円(前年同期比横ばい)と赤字継続により収益性の回復が遅れています。粗利益率は12.3%で、コスト上昇の転嫁不十分または製品ミックスの悪化が示唆されます。営業利益率は約-4.1%(= -34/821)と低位で、増収にもかかわらず赤字幅が縮小していないことから、固定費吸収の不足と営業レバレッジの発現が限定的でした。経常損失は33百万円、当期純損失は36百万円(EPS -1.35円)で、金融費用(支払利息5.24百万円)が損益を押し下げています。デュポン分析では、純利益率-4.38%、総資産回転率0.377回、財務レバレッジ1.69倍により、ROEは-2.80%とマイナスで、利益率の悪化が主要因です。流動比率165.3%、当座比率145.7%と流動性は健全域ですが、営業キャッシュフロー(OCF)は-37.4百万円とマイナスで、運転資金の流出または赤字継続が現金面での重荷になっています。投資CFは0円の表示で設備投資は確認できず、財務CFは+107.7百万円と資金調達に強く依存して期中の資金繰りを補っています。負債資本倍率は0.75倍、自己資本は1,288百万円で、資本構成は保守的ながら、損失継続により自己資本の毀損圧力が続きます。EBITDAは-26.0百万円、EBITDAマージン-3.2%と、営業キャッシュ創出力は弱含みです。インタレストカバレッジは-6.5倍と、事業キャッシュフローで利払いを賄えていない状態です。棚卸資産は106.1百万円で、半期ベースの在庫日数は概算で約29日(182日×在庫/売上原価)と想定され、過度な在庫滞留は現時点で読み取りにくいものの、在庫運用の効率化余地はなお存在します。配当は無配で、配当性向0%、FCFカバレッジ0.00倍の表示からも、まずは赤字解消とキャッシュ創出の回復が最優先となります。総じて、売上は持ち直しつつあるものの、コスト構造の硬直性や価格転嫁の遅れから利益率改善が伴っておらず、短期的には資金調達への依存度が高止まりする局面です。データ面では、現金同等物、投資CF内訳、株式数など未開示項目が多く、精緻な一株価値やFCF持続性の定量評価には制約がある点に留意が必要です。今後は粗利率の反転、販管費の削減進展、OCFの黒字化が改善トリガーになります。営業レバレッジの顕在化に向け、売上の増勢を維持しつつ固定費最適化を進めることが重要です。利払い負担に対して事業キャッシュが不足しているため、資金繰り・調達コストの管理も引き続き監視ポイントです。業界の原材料価格や為替の変動がマージンに与える影響は大きく、価格政策と在庫コントロールの巧拙が決算の振れを左右する見通しです。
ROE分解: ROE -2.80% = 純利益率 -4.38% × 総資産回転率 0.377回 × 財務レバレッジ 1.69倍。主要な押し下げ要因は純利益率のマイナスで、資産効率とレバレッジは中立~やや弱程度。
利益率の質: 粗利益率12.3%、営業利益率約-4.1%、EBITDAマージン-3.2%。増収(+6.8%)にもかかわらず営業赤字横ばいで、コスト上昇の転嫁不足または販管費の固定費性が示唆。支払利息5.24百万円が経常段階を更に圧迫。
営業レバレッジ: 売上+6.8%にも関わらず営業損失が不変(-34百万円)で、固定費吸収の改善が見られず営業レバレッジの効果は限定的。減価償却費7.99百万円と相対的に小さく、非現金費用の削減余地は限定。販管費効率化または価格改定が必要。
売上持続可能性: 上期売上821百万円(+6.8%)。需要底打ちまたは販売数量回復が示唆されるが、反復性の確認には受注や受注残の開示が必要。資産回転率0.377回からみると、アセットに対する売上効率は平均的かやや弱く、成長の持続には販路・製品ミックスの強化が鍵。
利益の質: 粗利率12.3%で改善余地大。営業赤字の継続、インタレストカバレッジ-6.5倍から、利益のキャッシュ化は脆弱。OCF/純利益1.04と損益とキャッシュの方向は概ね一致するが、黒字化が見えない限り利益の質評価は慎重。
見通し: 短期はコスト圧力と価格政策のせめぎ合いでレンジ内推移の公算。中期は固定費最適化と高付加価値品シフトが実現すれば、売上成長の一部が営業利益に転化しうる。原材料・エネルギー価格、為替動向が主要な外生変数。
流動性: 流動比率165.3%、当座比率145.7%で短期支払能力は良好。運転資本353.8百万円と余力あり。ただしOCFは-37.4百万円で、運転資金の吸収が現金面の負荷。
支払能力: 負債資本倍率0.75倍、レバレッジ1.69倍で過度な債務依存ではないが、インタレストカバレッジ-6.5倍と、事業キャッシュで利払いを賄えていない。財務CF+107.7百万円に依存して資金繰りを補完。
資本構成: 純資産1,288百万円、負債964百万円。損失継続は自己資本の毀損要因で、赤字の早期解消が要諦。自己資本比率の数値は未開示扱い(0表示は不記載項目の可能性)。
利益の質: OCF/純利益=1.04で、損益とキャッシュの方向は整合。もっとも、OCFがマイナスである点はキャッシュ創出力の弱さを示す。
FCF分析: 投資CF0円の表示で設備投資の把握は不可。公表のFCFは0円だが、一般論ではFCF=OCF−投資CFのため、投資現況次第で実質FCFは大きくブレうる。期中の資金需要は財務CFで充当(+107.7百万円)。
運転資本: 棚卸資産106.1百万円。半期ベース在庫日数は概算約29日(182日×在庫/売上原価)。売掛・買掛の明細が未開示のためCCCの精緻評価は不可。今期は運転資金がキャッシュアウト方向に作用した可能性。
配当性向評価: 無配(年間配当0円、配当性向0%)。赤字継続下では妥当な資本配分と評価。
FCFカバレッジ: FCFカバレッジ0.00倍の表示。OCFがマイナスである以上、配当実施の原資は確保困難。
配当方針見通し: 短期的には内部留保の確保と黒字化優先。黒字転換と安定的な正味FCFの確立が確認されるまで、復配には慎重姿勢が続く見込み。
ビジネスリスク:
- 原材料(綿花・化繊等)およびエネルギー価格の上昇による粗利率圧迫
- 為替変動(円安)による仕入コスト上昇と価格転嫁のタイムラグ
- 製品ミックス・価格競争の激化によるマージン希薄化
- 需要変動(アパレル・産業用途)の影響による稼働率低下
- 在庫水準の不適正化による値引・評価損発生リスク
財務リスク:
- 営業赤字継続に伴う自己資本の毀損
- インタレストカバレッジのマイナス持続による借入コスト上昇および調達環境の悪化
- 運転資金需要の拡大時における財務CF依存の長期化
- 金利上昇局面での利払い負担増加
主な懸念事項:
- 増収にもかかわらず営業損失が横ばいで固定費吸収が進んでいない点
- OCFマイナス継続と財務CFへの依存度上昇
- 粗利益率12.3%の低水準と価格転嫁の遅れ
- 利払い負担(5.24百万円)を事業キャッシュで賄えない状態
重要ポイント:
- 売上は回復基調(+6.8%)だが、利益率改善が伴わずROEは-2.80%
- 流動性は良好(流動比率165%)も、OCFマイナスでキャッシュ創出力が弱い
- 財務CF+108百万円に依存、インタレストカバレッジ-6.5倍で金利耐性は低い
- 粗利率引き上げ(価格政策・ミックス改善)と固定費最適化が最重要課題
注視すべき指標:
- 粗利益率(目安:四半期で+1-2ptの持続的改善)
- 販管費率と固定費削減進捗
- 営業CFおよび運転資金回転(在庫・売掛・買掛)
- インタレストカバレッジ(>1倍への回復)
- 財務CFの継続性と調達条件(金利・期間)
- 為替と原材料・エネルギー価格の動向
セクター内ポジション:
国内繊維・紡績セクター内で、売上成長は中位、利益率・キャッシュ創出力は下位。財務健全性は自己資本の厚みで中位だが、金利耐性は低位。
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