- 売上高: 18.91億円
- 営業利益: -2.59億円
- 当期純利益: -1.21億円
- 1株当たり当期純利益: -12.54円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 18.91億円 | 18.01億円 | +5.0% |
| 売上原価 | 5.63億円 | - | - |
| 売上総利益 | 12.38億円 | - | - |
| 販管費 | 14.16億円 | - | - |
| 営業利益 | -2.59億円 | -1.77億円 | -46.3% |
| 営業外収益 | 3百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 19百万円 | - | - |
| 経常利益 | -2.67億円 | -1.92億円 | -39.1% |
| 法人税等 | -71百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -1.21億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -1.71億円 | -1.21億円 | -41.3% |
| 包括利益 | -1.81億円 | -1.18億円 | -53.4% |
| 減価償却費 | 42百万円 | - | - |
| 支払利息 | 14百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -12.54円 | -8.87円 | -41.4% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 23.10億円 | - | - |
| 現金預金 | 14.04億円 | - | - |
| 売掛金 | 2.61億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 5.55億円 | - | - |
| 固定資産 | 10.07億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -3.99億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -11.11億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -9.0% |
| 粗利益率 | 65.5% |
| 流動比率 | 143.5% |
| 当座比率 | 109.0% |
| 負債資本倍率 | 1.83倍 |
| インタレストカバレッジ | -18.09倍 |
| EBITDAマージン | -11.5% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.0% |
| 営業利益前年同期比 | -19.1% |
| 経常利益前年同期比 | -23.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -52.4% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 14.00百万株 |
| 自己株式数 | 302千株 |
| 期中平均株式数 | 13.70百万株 |
| 1株当たり純資産 | 80.81円 |
| EBITDA | -2.17億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 53.60億円 |
| 営業利益予想 | 2.65億円 |
| 経常利益予想 | 2.30億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1.80億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 13.14円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
関門海(3372)の2026年度第2四半期(上期、連結、JGAAP)は、売上高1,891百万円(前年同期比+5.0%)と増収ながら、営業損失259百万円、経常損失267百万円、当期純損失171百万円と赤字が継続しました。粗利益は1,238百万円で粗利率65.5%と高水準を維持する一方、販売費及び一般管理費等の固定費・半固定費負担が重く、営業利益率は-13.7%に低下しています。デュポン分解では、純利益率-9.04%、総資産回転率0.654回、財務レバレッジ2.61倍の積でROEは-15.45%と、収益性低下が自己資本収益率を大きく押し下げています。EBITDAは-216.9百万円(マージン-11.5%)で、営業キャッシュ創出力が不足しており、インタレストカバレッジは-18.1倍と利払い負担に対する耐性も脆弱です。営業CFは-399百万円と純損失(-171百万円)を大きく上回るマイナスで、営業CF/純利益比率は2.33倍と、損益以上にキャッシュが流出しています。流動資産は2,310百万円、流動負債1,610百万円で流動比率143.5%、当座比率109.0%と短期流動性は一見確保されていますが、営業CFの赤字が継続すれば流動性は短期で毀損し得ます。棚卸資産は555百万円で、上期売上原価563百万円に対し増勢が示唆され、推定棚卸回転は上期ベースで約1.0回(在庫日数約177日)と重い水準です(期中平均在庫不明のため参考値)。負債資本倍率は1.83倍とレバレッジは相応で、財務CFは-1,110百万円と大幅な資金流出(借入返済・リース関連等の可能性)が発生しており、資金繰りの柔軟性低下が懸念されます。税金は-71百万円と税効果による益計上で実効税率0.0%と見えますが、赤字基調の副次的効果であり、持続的改善要因ではありません。季節性の強いフグ外食業態特性を踏まえると、需要のピークは下期(冬場)にあるため、H2での黒字転換が重要な焦点です。売上は価格政策と来店数の回復を背景に伸長していますが、労務費・光熱費・食材(フグ)調達価格の上昇がSG&Aと原価の双方に波及しているとみられます。自己資本は1,107百万円でROEは-15.45%と毀損、資本効率の回復には収益性改善とともに在庫・運転資本の圧縮が必要です。配当は年間0円で、赤字と営業CF赤字を踏まえれば妥当な判断であり、フリーCFによるカバレッジも0.00倍に留まります。総じて、上期は売上の回復にもかかわらずコスト・運転資本の逆風でキャッシュ消費が拡大した決算であり、下期の季節追い風下での単月黒字化、在庫圧縮、SG&Aの弾力化が鍵となります。なお、一部指標(自己資本比率、現金等、投資CF、発行済株式数・BPS、FCFなど)は不記載項目として0表記であり、精緻な資本政策・1株指標分析には限界がある点に留意が必要です。
ROE分解(デュポン):純利益率-9.04% × 総資産回転率0.654回 × 財務レバレッジ2.61倍 ≒ ROE -15.45%。赤字の主因は営業段階の損失で、粗利率65.5%に対し、推定SG&Aは約1,497百万円(売上比79.2%)と高止まり。営業レバレッジは高く、売上+5%でも固定費吸収が不十分で営業赤字-259百万円に留まる構図。EBITDA-216.9百万円から、D&A42.0百万円を差し引きEBITは-259百万円で、費用構成は人件費・地代家賃・光熱の圧力が強いと推察。営業外では支払利息14.3百万円が赤字を拡大、税効果-71.3百万円で最終損失は-171百万円まで縮小。純利益率の改善には、(1)既存店売上の二桁伸長または値上げ浸透、(2)労務シフト最適化・深夜営業見直し等の固定費弾力化、(3)不採算店のスクラップや賃料再交渉が必要。季節性を踏まえるとH2の客数・単価増で営業レバレッジが逆にポジティブに働く余地あり。
売上は1,891百万円で前年比+5.0%、客数回復と価格改定の寄与が示唆されます。損益は上期のオフシーズン影響が強く、通期では冬場の繁忙期で挽回余地。粗利率65.5%は商品力・価格の受容性を反映し、値上げの顧客転嫁力は一定。ただし、EBITDAマージン-11.5%が示す通り、収益化には売上のさらなるレベルアップと費用の変動化が前提。利益の質は現時点で低く、営業CFが純損失の約2.3倍のマイナスでキャッシュ創出が伴っていない。H2見通しは、(1)季節性追い風、(2)在庫消化の進捗、(3)コスト圧力の鎮静化(電力・ガス、仕入)が前提となる。売上持続可能性は、既存店成長率と稼働率の改善、宴会需要回復、インバウンドの地方波及が鍵。逆風として、可処分所得の伸び鈍化や価格転嫁に対する需要弾力性がリスク。
流動性は流動比率143.5%、当座比率109.0%と短期債務のカバー力は一応の水準。ただし営業CF-399百万円が継続する場合、短期資金の毀損は早い。支払能力面では、負債資本倍率1.83倍、インタレストカバレッジ-18.1倍と、金利上昇・借換条件の厳格化に弱い。総資産2,893百万円、純資産1,107百万円、レバレッジ2.61倍で資本構成の健全性は中立〜やや弱め。棚卸資産555百万円と運転資本700百万円の厚みは、短期の流動性を支える一方で資金効率を低下させる。財務CF-1,110百万円は大幅流出(借入返済・配当・自己株取得等の可能性)だが内訳未開示で判別不能。自己資本比率は0%表記だが不記載項目扱いのため評価対象外。
利益の質は低位。営業CF-399百万円は、純損失-171百万円に加え、運転資本の悪化(在庫積み増し、前払・売掛の増加や買掛減少等)が主因と推察。営業CF/純利益比率2.33は、損益の悪化よりもキャッシュ消費が進んだことを示す。FCFは0円表記で不記載扱いだが、投資CFの実質的稼働が限定的であれば、営業CF赤字がそのままFCF赤字に直結した可能性が高い。減価償却費42.0百万円はキャッシュアウトでないため、EBITDA改善がCFに直結しやすい一方、現状はEBITDAがマイナスでCF創出を阻害。運転資本では、推定在庫回転が重い(上期約1.0回)ため、H2での在庫圧縮がCF改善の最短手段。支払利息14.3百万円は現状規模なら許容だが、EBITDA赤字下では負担感が増す。
年間配当0.00円、配当性向0.0%は、赤字継続と営業CFマイナスを踏まえた保守的方針。FCFカバレッジ0.00倍(不記載扱い)だが、実質的にはFCFマイナスが想定されるため、配当再開には黒字化と営業CF黒字化の持続が前提。政策としては、当面は内部留保の確保と財務健全性の回復を優先し、自己資本の毀損を回避する姿勢が妥当。再開の条件は、(1)通期での営業利益黒字化、(2)営業CFの安定黒字、(3)ネットデット/EBITDAの明確な低下、(4)投資余力の確保。
ビジネスリスク:
- 原材料(フグ等)の調達価格上昇と調達リスク
- 人件費・光熱費・地代家賃の上昇による固定費圧力
- 季節性(冬季偏重)による上期収益性の脆弱さ
- 需要価格弾力性の不確実性(値上げの限界)
- 食の安全・規制対応リスク(食中毒等のレピュテーション)
- チェーン運営における不採算店舗の残存リスク
- 在庫滞留による廃棄・評価損の可能性
財務リスク:
- 営業CF赤字の継続による流動性リスク
- インタレストカバレッジ悪化(-18.1倍)に伴う借入条件悪化
- 財務CF大幅流出(-1,110百万円)の再発・借換リスク
- レバレッジ(負債資本倍率1.83倍)の上昇による財務柔軟性低下
- 運転資本の膨張によるキャッシュ拘束
- 潜在的な減損・評価損発生時の自己資本毀損
主な懸念事項:
- 下期ピークにおける黒字化達成可否
- 在庫回転の改善と営業CF黒字化のタイミング
- SG&Aの固定費比率低下(賃料・人件費・光熱費)の実行度
- 財務CF(借入返済等)の資金繰り計画の透明性
重要ポイント:
- 売上は+5.0%と回復継続も、営業赤字-259百万円で固定費吸収が不十分
- 粗利率65.5%は堅調だが、EBITDAマージン-11.5%でキャッシュ創出力は不足
- 営業CF-399百万円と在庫重化が流動性を圧迫、H2での在庫圧縮が急務
- ROE-15.45%(純利益率-9.04%、回転率0.654回、レバレッジ2.61倍)で資本効率は低位
- 流動比率143.5%・当座比率109.0%で短期資金耐性はあるが、継続的赤字は脅威
- 配当は0円を継続、再開は黒字化とFCF黒字の持続が前提
注視すべき指標:
- 既存店売上高成長率(客数×客単価)
- SG&A比率(売上比)と人件費・光熱費の動向
- 在庫回転日数と買掛/売掛の推移(運転資本の解放度合い)
- EBITDA水準と営業CFの乖離(CFコンバージョン)
- インタレストカバレッジと借入・リースの更新条件
- H2月次の黒字化タイミング(季節性効果の実現度)
セクター内ポジション:
国内外食小型チェーンの中で、季節性依存度と在庫負担が相対的に高く、利益率・キャッシュ創出力は同業平均を下回る。一方、粗利率は高水準で、需要期における価格転嫁余地は一定。H2の繁忙期でレバレッジが効けば同業比での回復モメンタムを示す可能性があるが、運転資本と固定費の弾力化が条件となる。
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