- 売上高: 33.63億円
- 営業利益: 99百万円
- 当期純利益: 23百万円
- 1株当たり当期純利益: 6.46円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 33.63億円 | 33.23億円 | +1.2% |
| 売上原価 | 28.13億円 | - | - |
| 売上総利益 | 5.10億円 | - | - |
| 販管費 | 4.46億円 | - | - |
| 営業利益 | 99百万円 | 64百万円 | +54.7% |
| 営業外収益 | 16百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 20百万円 | - | - |
| 経常利益 | 86百万円 | 60百万円 | +43.3% |
| 法人税等 | 3百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 23百万円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 27百万円 | 22百万円 | +22.7% |
| 包括利益 | 27百万円 | 22百万円 | +22.7% |
| 減価償却費 | 94百万円 | - | - |
| 支払利息 | 20百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 6.46円 | 5.40円 | +19.6% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 14.34億円 | - | - |
| 現金預金 | 8.63億円 | - | - |
| 売掛金 | 3.42億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 1.15億円 | - | - |
| 固定資産 | 23.64億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 1.17億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -66百万円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 58.18円 |
| 純利益率 | 0.8% |
| 粗利益率 | 15.2% |
| 流動比率 | 133.9% |
| 当座比率 | 123.2% |
| 負債資本倍率 | 14.49倍 |
| インタレストカバレッジ | 4.99倍 |
| EBITDAマージン | 5.7% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +1.2% |
| 営業利益前年同期比 | +54.7% |
| 経常利益前年同期比 | +41.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +19.6% |
| 包括利益前年同期比 | +19.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 4.38百万株 |
| 自己株式数 | 130千株 |
| 期中平均株式数 | 4.25百万株 |
| 1株当たり純資産 | 58.11円 |
| EBITDA | 1.93億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 58.00億円 |
| 営業利益予想 | 1.70億円 |
| 経常利益予想 | 1.30億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1.20億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 28.23円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社ランシステムの2026年度第2四半期(累計)の連結決算は、売上高3,363百万円(前年同期比+1.2%)と小幅増収ながら、営業利益99百万円(同+54.7%)と大幅な増益を確保し、営業レバレッジが効いた内容です。粗利率は15.2%と限定的ですが、販管費の抑制が寄与し、営業利益率は約2.9%へ改善しています。経常利益は86百万円、当期純利益は27百万円(同+19.6%)で、純利益率は0.80%と依然低水準ながら黒字を維持しました。デュポン分析では、純利益率0.80%、総資産回転率0.892回、財務レバレッジ15.26倍の掛け合わせでROEは10.93%と見かけ上は二桁に到達しています。もっとも、このROEの大半は自己資本が小さいことに起因する高いレバレッジによるもので、持続性は資本健全性の動向に依存します。流動比率133.9%、当座比率123.2%と短期の流動性は一定の余裕が確認でき、運転資本は363百万円とプラスを維持しています。インタレスト・カバレッジは5.0倍と、現状の金利負担は営業利益で十分カバーできています。営業キャッシュフローは116.7百万円で、純利益27百万円に対して4.32倍とキャッシュ創出力は利益計上額を大きく上回り、収益の現金転化は良好です。減価償却費93.5百万円を含むEBITDAは192.5百万円、EBITDAマージンは5.7%で、キャッシュ創出のベースは改善基調にあります。売上原価率は83.7%と高く、エネルギーコストや人件費の上昇がボトルネックとなりやすい収益構造ですが、販管費率(約12.2%)の管理を通じて営業段階での改善が続いています。財務CFは▲65.9百万円とネットで資金流出(借入返済等が想定)で、財務依存度の低減に向けた動きがうかがえます。自己資本比率や現金残高等の一部開示項目は不記載ですが、負債資本倍率14.49倍、総負債3,578百万円・純資産247百万円という資本構成から、レバレッジの高さは引き続き主要なリスク要因です。実効税率は0.0%で、繰越欠損金の活用等により税負担が軽減されている可能性があります。配当は年間0円、配当性向0.0%で、内部留保の確保とバランスシートの安定化を重視する局面と見受けられます。市場環境としては、店舗型アミューズメント・ネットカフェの回復傾向に加え、コスト構造の改善が進めば利益体質の底上げが見込めます。一方で最低賃金上昇・電力料金・賃料など固定費の上振れは利益を圧迫しやすく、同社の高い財務レバレッジは金利上昇や需要変動に対して脆弱性を高めます。総じて、短期的には改善が進む一方、中期的な持続性はレバレッジ低減と安定的な客数・稼働率の確保がカギです。なお、一部項目に不記載があるため、投資CF詳細や期末現金残高、株式数等に依拠した指標の精緻化には限界がある点に留意が必要です。
ROEの分解: 純利益率0.80% × 総資産回転率0.892回 × 財務レバレッジ15.26倍 ≈ 10.93%。純利益率は低いものの、資産回転と高レバレッジがROEを押し上げています。営業利益率は約2.9%(=99百万円/3,363百万円)で、前年から改善(営業利益+54.7%に対し売上+1.2%)しており、固定費の吸収が進んだことを示唆します。粗利率15.2%と薄利型のモデルで、売上総利益510百万円に対し販管費は約411百万円と、販管費率は約12.2%です。EBITDAマージン5.7%、減価償却費は売上高比約2.8%(=93.5/3,363)で、設備集約度は中程度。インタレストカバレッジは5.0倍(=営業利益/支払利息)と、現状の金利負担は十分カバー。実効税率0.0%は繰越欠損等の影響とみられ、税後利益の下支えに寄与。営業レバレッジは高く、売上+1.2%に対して営業利益+54.7%の伸長から、固定費逓減効果が確認できますが、反面、売上の下振れ時には利益感応度が高い点に注意が必要です。利益の質は、営業CF/純利益=4.32倍と高く、減価償却費の非資金費用の寄与に加え、運転資本の適正化が示唆されます。
売上は+1.2%と緩やかな成長で、客数・稼働率の底打ちと価格改定の寄与が想定されますが、成長ドライバーは限定的です。営業利益は+54.7%の増益で、コスト最適化やユーティリティ費用の平準化が効いた可能性があります。粗利率15.2%に留まるため、商品/サービスミックスの改善や付帯収益(飲食、ブース付加価値、会員課金)の拡大が成長のカギです。純利益率0.80%と利益の薄さは続くため、値上げの継続性と回転率向上が不可欠です。EBITDAの増加(192.5百万円)により、再投資余力は改善余地が出ていますが、投資CFの内訳が不記載のため成長投資の進捗把握には限界があります。短期見通しは、コスト管理の継続と需要の安定で緩やかな増益基調。中期では、店舗フォーマット刷新、時間課金から体験価値強化へのシフト、エネルギー効率投資による粗利率改善が成長持続性の前提となります。既存店売上の一桁台伸長とコスト低減が両立すれば、営業利益率3%台半ばの定着が射程に入ります。
流動性: 流動比率133.9%、当座比率123.2%で短期支払能力は良好。運転資本は363百万円とプラスで、在庫115百万円も過大ではありません。支払能力: インタレストカバレッジ5.0倍と金利負担は現状許容範囲。負債合計3,578百万円に対し純資産247百万円で、負債資本倍率14.49倍と高レバレッジ。資本構成: 総資産3,769百万円、純資産比率の詳細は不記載ながら、財務レバレッジ15.26倍が示す通り自己資本は薄く、債務返済・更新の計画性が重要。財務CFは▲65.9百万円とネット返済の可能性が高く、レバレッジ低減の意識がうかがえます。外部環境の金利上昇や与信条件変更に対する耐性は限定的で、自己資本の厚み確保が優先課題です。
利益の質: 営業CF116.7百万円に対し純利益27百万円で、キャッシュコンバージョン4.32倍と良好。減価償却費93.5百万円の非資金費用寄与と運転資本の改善が背景とみられます。FCF分析: 投資CFの内訳が不記載のため、OCFからの正確なFCF算出は困難。設備更新・省エネ投資などの必要水準を踏まえた持続的FCFは、今後の投資計画開示が鍵。運転資本: 在庫115百万円、流動資産1,434百万円、流動負債1,071百万円から、短期資金循環は安定。売上+1.2%の中で運転資本の過度な膨張が見られない点は評価できます。キャッシュ創出のドライバーはEBITDAの拡大と運転資本効率化であり、今後は回収・支払サイト管理の継続が重要です。
配当は年間0円、配当性向0.0%で、内部留保重視の方針。現時点の高レバレッジ(負債資本倍率14.49倍)を踏まえると、財務健全化を優先する妥当性が高い。営業CFはプラスであるものの、投資CFの情報が不記載のため、FCFベースでの配当カバレッジ評価は保留。将来的な配当再開/増配には、(1) EBITDAの継続的増加、(2) 有利子負債の純減、(3) 安定的なFCF創出(省エネ投資などの回収見通し含む)が前提となります。資本政策としては、利益剰余金の積み増しとレバレッジ低減が先行しやすい局面です。
ビジネスリスク:
- 店舗型アミューズメント/ネットカフェ市場の構造的縮小リスクと需要の季節性
- 最低賃金上昇・人件費の継続的上振れ
- 電力料金・ユーティリティコストの高止まりによる粗利圧迫
- 賃料・共益費等の固定費負担の硬直性
- 競争激化による価格下押しと来店頻度の低下
- 新規投資の回収遅延(フォーマット刷新、設備更新)
財務リスク:
- 負債資本倍率14.49倍に象徴される高レバレッジ
- 金利上昇・借換条件悪化による利払い負担増
- 自己資本の薄さに伴うショック耐性の低さ
- 債務返済・更新におけるコベナンツリスク
- 運転資本悪化時の短期資金繰り逼迫リスク
主な懸念事項:
- ROEの大半がレバレッジ起因で、基礎収益力はまだ脆弱
- 粗利率15.2%と低い付加価値、コストインフレに脆弱
- 投資CF・現金残高等の不記載でFCF持続性の精緻評価が困難
重要ポイント:
- 小幅増収ながら営業利益+54.7%でコスト改善が進展
- 純利益率0.80%と薄利だが、営業CFは純利益の4.32倍でキャッシュ創出は良好
- 負債資本倍率14.49倍と高レバレッジが最大の制約要因
- インタレストカバレッジ5.0倍で現状の利払い耐性は確保
- 配当は無配継続、内部留保とレバレッジ低減を優先する局面
注視すべき指標:
- 既存店売上高成長率・稼働率・客単価の推移
- 粗利率とエネルギー/人件費の売上比率
- EBITDAおよび営業CFの継続的改善
- 有利子負債残高・財務CFの方向性(返済ペース)
- 設備投資額・投資回収(投資CFの開示)
- インタレストカバレッジと借換条件
- 販管費率のコントロール(特に賃料・労務費)
セクター内ポジション:
国内小型のレジャー・サービス同業と比べ、レバレッジは高く、粗利率は低め。一方、営業レバレッジの改善が進み、短期のキャッシュ創出は相対的に良好。中期の優位性確立には財務リスク低減と付加価値強化が必要。
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