- 売上高: 594.73億円
- 営業利益: 28.75億円
- 当期純利益: 11.93億円
- 1株当たり当期純利益: 27.40円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 594.73億円 | 603.60億円 | -1.5% |
| 売上原価 | 496.71億円 | - | - |
| 売上総利益 | 106.89億円 | - | - |
| 販管費 | 74.30億円 | - | - |
| 営業利益 | 28.75億円 | 31.30億円 | -8.1% |
| 税引前利益 | 25.36億円 | 29.91億円 | -15.2% |
| 法人税等 | 6.56億円 | - | - |
| 当期純利益 | 11.93億円 | 23.35億円 | -48.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 11.63億円 | 23.01億円 | -49.5% |
| 包括利益 | 17.93億円 | 21.98億円 | -18.4% |
| 減価償却費 | 11.96億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 27.40円 | 54.20円 | -49.4% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 27.32円 | 54.20円 | -49.6% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 561.58億円 | - | - |
| 売掛金 | 288.05億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 102.21億円 | - | - |
| 固定資産 | 396.24億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 155.75億円 | - | - |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 39.30億円 | - | - |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -19.78億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -17.14億円 | - | - |
| 現金及び現金同等物 | 154.76億円 | - | - |
| フリーキャッシュフロー | 19.52億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 2.0% |
| 粗利益率 | 18.0% |
| 負債資本倍率 | 1.44倍 |
| EBITDAマージン | 6.8% |
| 実効税率 | 25.9% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -1.5% |
| 営業利益前年同期比 | -8.1% |
| 税引前利益前年同期比 | -15.2% |
| 当期純利益前年同期比 | -48.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -49.4% |
| 包括利益前年同期比 | -18.4% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 44.68百万株 |
| 自己株式数 | 2.23百万株 |
| 期中平均株式数 | 42.45百万株 |
| 1株当たり純資産 | 916.04円 |
| EBITDA | 40.71億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 60.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,210.00億円 |
| 営業利益予想 | 67.00億円 |
| 当期純利益予想 | 41.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 40.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 94.23円 |
| 1株当たり配当金予想 | 31.00円 |
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黒田グループ株式会社の2026年度第2四半期(連結、IFRS)実績は、売上高594.73億円(前年比-1.5%)と小幅減収のなか、営業利益28.75億円(同-8.1%)・当期純利益11.63億円(同-49.4%)と減益幅が拡大しました。粗利益率は18.0%(粗利106.89億円)と安定的ながら、営業利益率は4.8%(28.75/594.73)で前年から約0.3pt低下したと推定され、収益性がやや軟化しています。デュポン分析では、純利益率2.0%、総資産回転率0.622、財務レバレッジ2.46倍の積でROEは3.0%にとどまり、資本効率は同業平均を下回る可能性があります。税引前利益25.36億円に対し法人税等6.56億円で実効税率は25.9%と標準的ですが、純利益の大幅減少は営業段階以外の要因(持分法・金融損益・非経常費用等)の影響を示唆します(詳細は未開示)。営業キャッシュフローは39.30億円と純利益の3.38倍で、減価償却費11.96億円や運転資本の好転が寄与したもようです。投資CFは-19.78億円、設備投資は-22.07億円で、投資CFには固定資産売却や補助金等のプラス要因が含まれた可能性があります。フリーキャッシュフローは19.52億円とプラスを確保し、財務CFは-17.14億円(配当金支払-25.46億円など)でした。現金同等物は154.76億円と厚めの流動性バッファを維持しています。貸借対照表は総資産955.92億円、純資産388.86億円で自己資本比率39.4%と安定的です。有利子負債は短期73.62億円・長期210.41億円の合計284.03億円で、実質ネット有利子負債は約129億円(推計)と見られます。ネット有利子負債/EBITDAは期中年換算の前提によって1.6〜3.2倍程度と推計され、財務健全性は許容範囲ながら金利上昇局面では注意が必要です。営業レバレッジは売上-1.5%に対し営業利益-8.1%と負に効いており、固定費(主に販管費74.30億円、売上比12.5%)の硬直性が示唆されます。配当性向(計算値)は230.5%、FCFカバレッジ0.73倍と示され、上期時点では還元水準が利益・FCF双方に対し重い点がリスクです。売掛金288.05億円・棚卸資産102.21億円と運転資本の比重が高く、需要の変動や与信環境次第でキャッシュ創出力が振れやすい構造です。包括利益は17.93億円と純利益を上回り、その他包括損益がプラスに寄与していますが持続性には留意が必要です。EPSは27.40円(希薄化後27.32円)で、1株当たり純資産は約916円と資本基盤は厚めです。一方、営業外収益・費用、金利費用、研究開発費、流動負債内訳等の非開示により、金利負担や非経常要因の寄与度を精緻に把握できない制約があります。総じて、売上の底堅さに対し収益性と資本効率の鈍化、配当の持続可能性への懸念という構図で、下期の需要回復とコストコントロールが鍵となります。
ROEは3.0%(純利益率2.0% × 総資産回転率0.622 × 財務レバレッジ2.46倍)で、低位安定。純利益率2.0%は、営業利益率4.8%から営業外・税負担で目減りしている構図。営業利益率は前年推計約5.2%から約4.8%へ低下し、販管費率12.5%の硬直性と原価側の圧力が示唆される。粗利率は18.0%で横ばい圏とみられ、価格転嫁やミックスは概ね維持。EBITDAは40.71億円、EBITDAマージン6.8%とキャッシュ創出力は一定だが、固定費吸収が弱まる局面では感応度が高い。営業レバレッジは売上-1.5%に対し営業利益-8.1%と負に働き、限界利益率の低下または固定費増が示唆される。税前利益25.36億円に対し税金6.56億円で実効税率25.9%と中庸。ROA(報告値)は未記載だが、単純近似の税前ROAは2.7%(25.36/955.92、半期ベースの点に留意)。当期純利益の前年比-49.4%は営業以外の影響が大きい可能性が高く、営業外損益の可視性欠如が分析の制約。
売上高は-1.5%と小幅減収で、需要は横ばい圏の可能性。粗利率18.0%は維持され、売価維持やコストコントロールの一定の成果。営業利益は-8.1%と減収以上に悪化し、費用吸収力が弱まった。前年の営業利益は約31.3億円と推計され、マージンは約35bp縮小。EPSは27.40円まで低下し資本効率も3.0%と低下局面。利益の質は、営業CF/純利益3.38倍とキャッシュ面では良好だが、純利益は営業外要因で振れやすい。FCFは19.52億円とプラスを確保し、成長投資(設備投資22.07億円)を賄う余力はある。H2の見通しは、需要の季節性回復とコスト最適化が前提なら収益率の持ち直し余地はある一方、価格競争や原材料・人件費の上昇が逆風。売上の持続可能性は主要顧客・地域の需要動向に依存し、在庫水準の適正化が鍵。営業外損益の振れが純利益ボラティリティ要因で、H2の安定性確認が必要。
総資産955.92億円に対し純資産388.86億円、自己資本比率39.4%で資本基盤は堅実。有利子負債は合計284.03億円(短期73.62、長期210.41)で、D/Eは0.73倍、負債資本倍率1.44倍と過度ではない。現金等154.76億円によりネット有利子負債は約129.27億円と推定。流動資産561.58億円の内訳は売掛金288.05、棚卸102.21が中心で、運転資本投下が大きい。流動負債未開示のため流動比率・当座比率は算出不可だが、現預金厚めで短期支払余力は一定とみられる。金利負担・支払利息は未開示のためインタレストカバレッジは評価不能。長期借入が優位(210.41億円)で満期分散は一定の余裕があると推測されるが、短期借入73.62億円のロールオーバーや金利上昇耐性は注視が必要。
営業CF39.30億円は純利益11.63億円の3.38倍で、減価償却費11.96億円と運転資本の改善が寄与したとみられ、利益のキャッシュ化は良好。投資CF-19.78億円に対し設備投資-22.07億円で、売却等の流入が約2〜3億円程度あった可能性。FCFは19.52億円とプラス、営業の自走資金で投資を賄えている。期末現金154.76億円とあわせ短期の資金繰りリスクは限定的。運転資本は売掛・棚卸比重が高く、売上減少局面では在庫圧縮・回収強化によりCFを押し上げ得る一方、需要回復局面では逆回転に注意。営業CF/売上は約6.6%(39.30/594.73)で安定的。利益とCFの乖離は主に非現金費用・運転資本要因とみられ、異常項目の兆候は限定的。
配当性向(計算値)230.5%は上期利益に対して高水準で、持続可能性に懸念。FCFカバレッジ0.73倍(FCF19.52億円/配当25.46億円)と、キャッシュ面でも未充足。下期での利益回復・CF創出が進まなければ、内部資金に依存した高還元の継続は難度が上がる。現金残高は潤沢で短期的な支払いは可能だが、成長投資や負債返済との配分を考えると、中期的には利益水準との整合が必要。配当方針は未記載であるため、通期計画やDOE/配当性向ターゲットの有無が不明。H2の収益改善が前提なら年間の実質配当性向は下がる可能性があるが、現時点では保守的評価が妥当。
ビジネスリスク:
- 需要の弱含みと価格競争によるマージン圧迫(売上-1.5%、営業利益-8.1%)
- 原材料・人件費の上昇に伴うコストインフレ
- 運転資本依存度の高さによるキャッシュフローの変動
- 主要顧客・地域への依存度による売上ボラティリティ(詳細未開示)
- 為替変動影響(海外取引の有無・規模は未開示)
財務リスク:
- 短期借入金73.62億円のリファイナンスリスクと金利上昇感応度
- 営業外損益・支払利息未開示による純利益ボラティリティの把握難
- 高配当性向による内部留保の取り崩し、自己資本蓄積の抑制
- 在庫・売掛の増勢時における運転資金需要の増加
主な懸念事項:
- ROE3.0%と資本効率の低位推移
- 配当性向230.5%、FCFカバレッジ0.73倍と還元の持続性
- 営業レバレッジ負(マージン縮小)の継続有無
- 営業外要因による純利益の大幅減益(-49.4%)の内訳不透明性
重要ポイント:
- 売上は小幅減だが、マージン縮小でROEは3.0%に低下
- 営業CFは39.30億円と良好でFCFも19.52億円を確保
- ネット有利子負債約129億円、資本構成は許容も金利上昇に注意
- 配当は利益・FCFの双方でカバレッジ不足、下期改善が前提条件
- 運転資本管理(売掛・在庫)の巧拙がキャッシュ創出の鍵
注視すべき指標:
- 粗利率と営業利益率(原価と販管費の動向、営業レバレッジ)
- 営業CF/純利益倍率とFCF水準の持続性
- 売掛金回転日数・棚卸回転日数(与信・在庫の適正化)
- ネット有利子負債/EBITDAおよび金利負担(支払利息開示)
- 配当性向・FCFカバレッジ・DOE(方針開示の有無)
セクター内ポジション:
資本効率(ROE3.0%)と営業利益率4.8%は一般的な製造・商社系上場企業平均と比べやや低位。一方、営業CF創出力は相対的に安定しており、バランスシートは自己資本比率39.4%で業界内でも堅実な部類。総じて、収益性面での巻き返しが相対評価改善の前提となる。
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