- 売上高: 132.56億円
- 営業利益: -2.26億円
- 当期純利益: -2.89億円
- 1株当たり当期純利益: -111.89円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 132.56億円 | 139.68億円 | -5.1% |
| 売上原価 | 120.77億円 | - | - |
| 売上総利益 | 18.91億円 | - | - |
| 販管費 | 21.12億円 | - | - |
| 営業利益 | -2.26億円 | -2.21億円 | -2.3% |
| 営業外収益 | 39百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 26百万円 | - | - |
| 経常利益 | -2.20億円 | -2.07億円 | -6.3% |
| 法人税等 | 77百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -2.89億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -2.29億円 | -2.89億円 | +20.8% |
| 包括利益 | -1.50億円 | -3.14億円 | +52.2% |
| 減価償却費 | 2.93億円 | - | - |
| 支払利息 | 23百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -111.89円 | -140.88円 | +20.6% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 59.40億円 | - | - |
| 現金預金 | 14.07億円 | - | - |
| 売掛金 | 26.41億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 13.45億円 | - | - |
| 固定資産 | 65.26億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -1.68億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -87百万円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -1.7% |
| 粗利益率 | 14.3% |
| 流動比率 | 89.7% |
| 当座比率 | 69.4% |
| 負債資本倍率 | 2.70倍 |
| インタレストカバレッジ | -9.85倍 |
| EBITDAマージン | 0.5% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 2.10百万株 |
| 自己株式数 | 48千株 |
| 期中平均株式数 | 2.05百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,621.60円 |
| EBITDA | 67百万円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 281.06億円 |
| 営業利益予想 | -66百万円 |
| 経常利益予想 | -60百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 75百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 36.52円 |
| 1株当たり配当金予想 | 20.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
滝沢ハム(22930)の2026年度第2四半期は、売上高が132.56億円で前年同期比▲5.1%、粗利益は18.91億円、粗利率は14.3%と低水準にとどまりました。営業利益は▲2.26億円(前年同期比横ばい表示)、経常利益▲2.20億円、当期純利益▲2.29億円と赤字が継続しています。EBITDAは0.67億円、EBITDAマージンは0.5%にとどまり、固定費吸収力の弱さが顕著です。売上総利益18.91億円に対して減価償却費2.93億円を含む固定費負担が重く、営業赤字に直結しています。デュポン分解では純利益率▲1.73%、総資産回転率1.074回、財務レバレッジ3.71倍からROEは▲6.88%と算定され、低収益とレバレッジの組み合わせが自己資本収益性を圧迫しています。流動性面では流動比率89.7%、当座比率69.4%、運転資本▲6.80億円と短期資金繰りのタイトさがうかがえます。棚卸資産は13.45億円で、在庫回転の最適化がキャッシュフローの鍵となります。営業CFは▲1.68億円とマイナスで、営業損失と運転資本関連の支出がキャッシュアウトにつながった可能性があります。支払利息は0.23億円、インタレストカバレッジは▲9.8倍と、金利負担に対する利益創出力が不足しています。総資産123.38億円、負債合計89.86億円、純資産33.30億円と、負債資本倍率2.70倍からみても財務レバレッジは相応に高い水準です。税金等77百万円の計上がある一方で当期損失のため、実効税率指標は有用性が低い局面です。配当は年0円で、資金繰りと再建を優先する保守的方針が示唆されます。売上の減速(▲5.1%)と原材料・エネルギー・物流等コストプレッシャーが継続する環境下で、価格改定・ミックス改善・固定費削減の実行が喫緊の課題です。短期的には収益・CFともにボトム付近での推移が見込まれ、在庫・債権管理など運転資本の引き締めが焦点となります。中期的には総資産回転率1.074回という効率性を維持しつつ、粗利率改善と固定費最適化によりEBITDAマージンの正常化(まずは1〜2%台)が再建シナリオの現実的な第一歩です。レバレッジの高さはROEの振れ幅を増幅させるため、黒字化のタイミングと金利環境の両面が価値評価のカタリストとなります。なお、一部開示項目は不記載が含まれるため、FCFや現金同等物等の一部指標は推測の域を出ず、今後の開示で補完が必要です。総じて、低粗利・高固定費構造、タイトな流動性、負債負担という三重の課題に直面しており、価格転嫁、SKU/ミックス見直し、製造・物流効率化の実行度合いが方向性を左右します。
ROEはデュポン分解で、純利益率▲1.73% × 総資産回転率1.074回 × 財務レバレッジ3.71倍 = ▲6.88%(報告値一致)。利益率面では、粗利率14.3%に対しEBITDAマージン0.5%、営業利益率▲1.7%程度と、販管費・製造固定費の負担が大きい。EBITDA0.67億円に対し減価償却費2.93億円で、減価償却後は営業赤字に転落しており、固定費の削減余地が示唆される。営業レバレッジは高く、売上の5%減がそのまま営業赤字の継続につながっている。支払利息0.23億円に対しEBITがマイナスで、金利費用を賄う利益創出ができていない。総資産回転率1.074回は食品加工の水準としては中庸で、資産効率は致命的ではない一方、薄利を補うには不十分。今後の収益改善には、1)粗利率の引き上げ(原材料・エネルギーの価格転嫁、歩留まり改善)、2)販管費比率の低減(人件費・物流最適化、DX)、3)生産能力の適正化(稼働率改善)が必須。
売上高は132.56億円で前年同期比▲5.1%。需要軟化または価格・ミックスの影響が示唆され、トップラインのトレンドは減速。利益の質は、粗利率14.3%・EBITDAマージン0.5%から脆弱で、価格改定とコストコントロールの不足が残る。営業赤字が継続しているため、短期の成長よりも収益性回復が先決。見通しとしては、1)価格改定の浸透、2)高付加価値商品のミックス改善、3)製造・物流の効率化が進めば、EBITDAの黒字幅拡大と営業損益の損益分岐点接近が期待される。売上の持続可能性は季節性・販促の影響を受けやすく、在庫水準管理と連動した販売戦略が重要。外部環境(原材料・エネルギー・物流コスト、賃上げ動向)が追い風に転じる場合、利益率の回復弾力性は高いが、逆に継続的なコスト高は赤字拡大リスク。数量面の成長よりも単価・粗利改善へのフォーカスが合理的。
流動性は流動比率89.7%、当座比率69.4%と100%を下回り、短期負債依存度が高い。運転資本は▲6.80億円で、仕入債務や短期借入への依存が示唆される。総資産123.38億円、負債89.86億円、純資産33.30億円。負債資本倍率2.70倍とレバレッジは高く、金利上昇に脆弱。インタレストカバレッジが▲9.8倍で、金利費用の負担に対する耐性が低い。棚卸資産13.45億円は売上に対し適正化余地があり、在庫日数短縮により運転資金圧迫を緩和できる可能性。資本構成上、赤字の継続は自己資本の毀損を通じレバレッジを一段と押し上げ得るため、早期の損益改善と資金繰り安定化が重要。
営業CFは▲1.68億円で純損失▲2.29億円に対する営業CF/純利益比率は0.73。損失の一部は減価償却費(2.93億円)の非現金費用で相殺される一方、運転資本の悪化やその他調整でCFOはマイナスにとどまったと解される。投資CFは開示上0円で、当期の有形固定資産投資や売却の情報は不明。よって厳密なフリーキャッシュフロー(FCF)の算定は困難だが、投資CFが限定的であればCFOがマイナスのためFCFもマイナスである可能性が高い。運転資本は▲6.80億円で、在庫・売上債権の圧縮と買入債務の健全化がCFO改善のレバー。今後は在庫回転、売上債権回収日数、買入債務回転の三点を注視し、CFOの黒字転換を見極めたい。
年間配当0円、配当性向0.0%の開示。営業赤字および営業CFマイナスの局面では、内部留保の保全と資金繰りが優先されるため、無配継続は合理的。FCFカバレッジは開示上0.00倍だが、FCF自体が不確定のため厳密評価は不可。持続可能性の観点では、1)営業黒字・CFO黒字化、2)負債負担の軽減、3)自己資本の安定が前提条件。短期での復配は収益・CFの明確な改善シグナルが整うまで見通しは限定的とみる。
ビジネスリスク:
- 原材料・エネルギー・物流コスト高による粗利率圧迫
- 価格改定の遅れや販促強化による採算悪化
- 在庫増加や回転鈍化による運転資本の逼迫
- 需要変動(季節性・チャネルミックス)による稼働率低下
- 人件費上昇と人手不足による固定費上振れ
財務リスク:
- 流動比率89.7%、当座比率69.4%のタイトな短期流動性
- インタレストカバレッジ▲9.8倍で金利負担に脆弱
- 負債資本倍率2.70倍の高レバレッジ
- 継続的な赤字による自己資本毀損と格付・与信への影響
主な懸念事項:
- 売上減少(▲5.1%)と固定費高止まりの同時進行
- CFOマイナス継続のリスクと短期資金繰り
- 価格転嫁・ミックス改善の実行速度
重要ポイント:
- 収益性は粗利率14.3%、EBITDAマージン0.5%と脆弱で営業赤字が継続
- 流動性は流動比率89.7%、当座比率69.4%とタイト、運転資本▲6.80億円
- デュポン分解でROE▲6.88%、レバレッジ3.71倍が損益の振れ幅を増幅
- 営業CF▲1.68億円でFCFもマイナス圧力が強い公算
- 短期課題は価格改定、在庫圧縮、固定費最適化の三位一体実行
注視すべき指標:
- 粗利率と販管費率(四半期推移)
- EBITDAマージンと営業損益の損益分岐点到達度
- 在庫回転日数・売上債権回転日数・買入債務回転日数
- 営業CFと運転資本変動(特に在庫と債権)
- 金利負担(支払利息)とインタレストカバレッジ
- レバレッジ指標(負債資本倍率)と短期借入依存度
セクター内ポジション:
食品加工セクター内で、資産効率(総資産回転率1.074回)は中位だが、粗利率とEBITDAマージンが低位、レバレッジはやや高めで、収益・財務の両面でディフェンシブ度合いが弱いポジショニング。
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