- 売上高: 2,933.30億円
- 営業利益: 208.05億円
- 当期純利益: 96.28億円
- 1株当たり当期純利益: 176.97円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 2,933.30億円 | 2,905.99億円 | +0.9% |
| 売上原価 | 2,199.88億円 | - | - |
| 売上総利益 | 706.11億円 | - | - |
| 販管費 | 531.11億円 | - | - |
| 営業利益 | 208.05億円 | 174.99億円 | +18.9% |
| 営業外収益 | 17.39億円 | - | - |
| 営業外費用 | 19.90億円 | - | - |
| 経常利益 | 219.49億円 | 172.47億円 | +27.3% |
| 法人税等 | 52.19億円 | - | - |
| 当期純利益 | 96.28億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 146.37億円 | 97.09億円 | +50.8% |
| 包括利益 | 125.18億円 | 184.15億円 | -32.0% |
| 支払利息 | 7.62億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 176.97円 | 113.56円 | +55.8% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 176.81円 | 113.42円 | +55.9% |
| 1株当たり配当金 | 45.00円 | 45.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 1,980.69億円 | - | - |
| 現金預金 | 285.59億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 604.35億円 | - | - |
| 固定資産 | 3,223.53億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 2,739.93億円 | - | - |
|
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 5.0% |
| 粗利益率 | 24.1% |
| 流動比率 | 116.4% |
| 当座比率 | 80.9% |
| 負債資本倍率 | 0.91倍 |
| インタレストカバレッジ | 27.30倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +0.9% |
| 営業利益前年同期比 | +18.9% |
| 経常利益前年同期比 | +27.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +50.8% |
| 包括利益前年同期比 | -32.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 89.05百万株 |
| 自己株式数 | 7.26百万株 |
| 期中平均株式数 | 82.71百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,350.64円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 45.00円 |
| 期末配当 | 45.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 5,700.00億円 |
| 営業利益予想 | 330.00億円 |
| 経常利益予想 | 339.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 190.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 231.26円 |
| 1株当たり配当金予想 | 48.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
森永乳業(2264)の2026年度Q2(上期累計)では、売上高が293,330百万円(前年比+0.9%)と微増にとどまる一方、営業利益は20,805百万円(+18.9%)と大幅増益を確保し、利益率改善が鮮明でした。営業利益率は約7.1%に達し、前年同期間の約6.0%(当社推計)から約1.1pt改善しています。売上総利益は70,611百万円、粗利率は24.1%と安定しており、販管費は49,806百万円で販管費率は17.0%まで低下、コスト効率の改善が営業増益に寄与したとみられます。経常利益は21,949百万円で、営業外収支は+1,144百万円の黒字(支払利息762百万円を含む)と概ね良好です。当期純利益は14,637百万円(+50.8%)と純増益が際立ち、実効税率は開示値は0%ですが、税金5,219百万円・純利益14,637百万円から逆算すると概算で約26%と推定されます。デュポン分析によるROEは5.34%(純利益率4.99%×総資産回転率0.530×財務レバレッジ2.02)で、ROAは約2.65%と堅実な資本効率です。総資産は553,384百万円、純資産は274,046百万円で、自己資本比率は開示項目では0%となっていますが、貸借対照表数値から試算すると約49.5%と健全水準です。流動比率116.4%、当座比率80.9%と、流動性は許容範囲ながら余裕は大きくありません。棚卸資産は60,435百万円で、上期ベースの在庫日数は約50日(在庫÷売上原価×182日)とみられ、在庫運営は堅調です。インタレストカバレッジは27.3倍と高く、金利負担は十分に吸収可能です。営業CF、投資CF、財務CF、減価償却費、EBITDA、株式数などは不記載のため、キャッシュフロー品質や1株指標の精緻な評価には制約があります。売上の鈍い伸びに対して利益が大きく伸びており、価格改定やミックス改善、原材料・エネルギーコストの安定などが寄与した可能性が高いと考えます。資本構成は保守的で、負債資本倍率0.91倍とレバレッジは抑制的です。配当は不記載(0円表示)であり、配当性向やFCFカバレッジは評価不能ですが、利益水準と金利負担の軽さから分配余力は一定程度あると推察されます。全体として、コストコントロールの強化により収益性が改善しており、資本効率は中位、財務健全性は良好、流動性は中庸というバランスの取れた決算です。今後は価格施策の持続性、原材料価格・物流費の動向、在庫・運転資本の推移、ならびに投資計画とキャッシュフローの開示が重要な観点となります。なお、0と表示の各項目は不記載を意味し、実際のゼロではない点に留意が必要です。
ROE分解: ROE 5.34% = 純利益率 4.99% × 総資産回転率 0.530回 × 財務レバレッジ 2.02倍。ROAは約2.65%(4.99%×0.530)。純利益率は前年から改善しているとみられ、資本効率の向上に寄与。
利益率の質: 粗利率24.1%、営業利益率7.1%、経常利益率7.5%、当期純利益率4.99%。販管費率は17.0%まで低下(販管費49,806百万円=粗利70,611−営業利益20,805)。営業外収支は+1,144百万円で、支払利息762百万円を吸収。税コストは概算26%と健全。価格改定/ミックス改善とコスト抑制の同時進展が示唆される。
営業レバレッジ: 売上+0.9%に対し営業利益+18.9%と高い営業レバレッジが発現。前年上期の当社推計営業利益は約17,503百万円、営業利益率は約6.0%→今期7.1%へ+1.1pt改善。固定費の吸収と原材料・エネルギーコストの落ち着きが主因と推定。
売上持続可能性: 売上は+0.9%と横ばいに近い伸び。国内乳製品の成熟や価格施策後の数量反応を踏まえると、短期の高成長は想定しづらいが、値上げ定着・高付加価値商品の拡販により緩やかな増収は期待可能。
利益の質: 粗利・営業利益の伸長は販管費効率化を伴っており、短期的な一過性より構造的改善の色合い。非営業損益の寄与は限定的で、コア収益の改善が純増益の主因。
見通し: 原材料(生乳、乳製品原料、包装材)とエネルギー・物流コストの動向がカギ。為替変動の影響は原料輸入や海外事業を通じて残存し、価格転嫁の持続性が利益維持の前提。売上横ばい環境でも、コストとミックス管理により利益率の底上げ余地。
流動性: 流動比率116.4%、当座比率80.9%。在庫60,435百万円、在庫日数は約50日(=60,435/219,988×182日)。短期資金繰りは概ね安定だが、当座比率80%台で高水準とは言い難く、運転資本効率の維持が重要。
支払能力: インタレストカバレッジ27.3倍で利払い耐性は高い。税前・営業キャッシュの開示がなくも、利益水準からみた債務返済能力は良好と評価。
資本構成: 総資産553,384百万円、純資産274,046百万円。貸借対照表値からの自己資本比率は約49.5%(開示欄の0%は不記載)。負債資本倍率0.91倍と保守的なレバレッジで財務健全性は良好。
利益の質: 営業CFや減価償却費が不記載のため、キャッシュ変換(OCF/純利益)やアクルアル比率の定量評価は不可。とはいえ、営業外負担が軽く、税負担も常識的水準である点は利益の持続性を後押し。
FCF分析: 営業CF・投資CFが不記載のため、FCFは評価不能。設備投資(乳業は製造設備投資が大きい傾向)と運転資本の季節変動がFCFを左右する可能性が高い。
運転資本: 運転資本は27,957百万円。棚卸資産は約50日相当で適正圏。売上債権・仕入債務の詳細が不明なためCCCの全体像は未評価。期末現金残高も不記載でキャッシュクッションの検証に制約。
配当性向評価: 配当は不記載(0円は不記載を意味)で配当性向0%表示も評価不可。上期純利益14,637百万円の水準から、利益ベースの分配余力はあると推察されるが、会社方針と通期見通し次第。
FCFカバレッジ: FCF不記載のため評価不可。設備投資計画と在庫・債権の動向次第でカバレッジは大きく変動し得る。
配当方針見通し: 安定配当を志向する同業の一般傾向を踏まえると、中期的には利益水準と投資必要額のバランスで決定される公算。正式な配当方針・通期CF計画の開示待ち。
ビジネスリスク:
- 原材料(生乳、乳製品原料、包装材)およびエネルギー・物流コストの上昇・変動
- 価格転嫁の受容性低下や競争激化(NB対PB、国内大手/海外勢との競争)
- 需要構造の変化(少子高齢化、健康志向の変化)による需要ミックスのシフト
- 食品安全・品質管理リスク(リコール等の風評・コスト影響)
- 為替変動による原料調達・海外事業収益への影響
- サプライチェーン途絶(原料調達・製造・物流のボトルネック)
財務リスク:
- 運転資本の膨張によるキャッシュフロー圧迫(在庫・債権の増加)
- 大型設備投資実行時のFCF悪化とレバレッジ上昇リスク
- 金利上昇局面での利払い増(現状は耐性高いが、中長期の構造変化に注意)
- 不記載によるCF情報不足に起因する資金繰り評価の不確実性
主な懸念事項:
- 売上の伸び鈍化に対し、利益率改善の持続可能性が鍵
- CF・減価償却・CAPEX情報不記載で利益のキャッシュ化の検証ができない
- 当座比率80.9%と流動性の余裕は限定的(短期負債の動向次第)
重要ポイント:
- 微増収・大幅増益で営業レバレッジが良好に発現、営業利益率は約7.1%に改善
- ROE 5.34%、ROA約2.65%、資本効率は堅実だが更なる改善余地あり
- 財務は保守的(自己資本比率試算約49.5%、負債資本倍率0.91倍)、金利耐性は高い
- 在庫日数約50日と運転資本は概ね適正、ただし当座比率は80%台で慎重姿勢が必要
- CF・減価償却・CAPEXが不記載のため、キャッシュフロー品質と配当余力の評価は限定的
注視すべき指標:
- 粗利率と営業利益率(価格・ミックス・原材料コストの影響を反映)
- 在庫日数および運転資本回転(季節性と需給のバランス)
- 支払利息・インタレストカバレッジの推移(金融環境の変化)
- 原材料価格指標(乳製品原料、エネルギー、包装材)と為替
- CAPEX計画・減価償却費・営業CFの開示(利益のキャッシュ化確認)
セクター内ポジション:
収益性は改善基調で業界内中位以上、財務健全性は保守的で安定、流動性は中庸。売上成長は低速だが、コスト管理と価格・ミックスの巧拙で相対的競争力を維持している。
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