- 売上高: 832.95億円
- 営業利益: 49.37億円
- 当期純利益: 66.00億円
- 1株当たり当期純利益: 84.17円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 832.95億円 | 893.97億円 | -6.8% |
| 売上原価 | 741.94億円 | - | - |
| 売上総利益 | 152.03億円 | - | - |
| 販管費 | 115.98億円 | - | - |
| 営業利益 | 49.37億円 | 36.04億円 | +37.0% |
| 営業外収益 | 1.61億円 | - | - |
| 営業外費用 | 74百万円 | - | - |
| 経常利益 | 49.93億円 | 36.91億円 | +35.3% |
| 法人税等 | 30.48億円 | - | - |
| 当期純利益 | 66.00億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 32.49億円 | 64.11億円 | -49.3% |
| 包括利益 | 33.98億円 | 68.49億円 | -50.4% |
| 減価償却費 | 7.60億円 | - | - |
| 支払利息 | 62百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 84.17円 | 161.17円 | -47.8% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 80.22円 | 149.93円 | -46.5% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 542.70億円 | - | - |
| 現金預金 | 317.08億円 | - | - |
| 売掛金 | 197.17億円 | - | - |
| 固定資産 | 120.76億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 8.15億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 34.60億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -61.31億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 3.9% |
| 粗利益率 | 18.3% |
| 流動比率 | 236.7% |
| 当座比率 | 236.7% |
| 負債資本倍率 | 0.93倍 |
| インタレストカバレッジ | 79.63倍 |
| EBITDAマージン | 6.8% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -6.8% |
| 営業利益前年同期比 | +37.0% |
| 経常利益前年同期比 | +35.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -49.3% |
| 包括利益前年同期比 | -50.4% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 39.91百万株 |
| 自己株式数 | 1.68百万株 |
| 期中平均株式数 | 38.61百万株 |
| 1株当たり純資産 | 846.72円 |
| EBITDA | 56.97億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第1四半期配当 | 0.00円 |
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 第3四半期配当 | 60.98円 |
| 期末配当 | 74.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,680.00億円 |
| 営業利益予想 | 95.00億円 |
| 経常利益予想 | 96.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 61.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 10.59円 |
| 1株当たり配当金予想 | 38.96円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
UTグループ株式会社(21460)の2026年度Q2は、売上高83,295百万円(前年比-6.8%)とトップラインが縮小する中でも、営業利益4,937百万円(+37.0%)を確保し、利益率の改善が顕著でした。粗利益率は18.3%で前年からの改善が示唆され、営業利益率も5.9%(=4,937/83,295)と着実に上昇しています。一方、当期純利益は3,249百万円で前年比-49.3%と大幅に減少し、営業ベースの改善と最終利益の乖離が目立ちます。経常利益4,993百万円と営業利益の水準は近く、支払利息62百万円に照らせば金融費用負担は軽微であり、最終利益の弱さは税負担や一過性要因の影響が示唆されます。デュポン分析では、純利益率3.90%、総資産回転率1.303回、財務レバレッジ1.98倍から、ROEは10.04%と二桁を維持しています。ROAは概算で約5.1%(=3.90%×1.303)となり、資産効率の良さが利益率の低さを補完しています。営業キャッシュフローは3,460百万円で純利益比1.06倍と概ね利益の質は良好で、収益のキャッシュ化は進んでいます。流動比率236.7%、当座比率236.7%、運転資本31,343百万円と短期流動性は厚く、事業環境の変動に対する耐性があります。負債資本倍率0.93倍、インタレストカバレッジ79.6倍と、レバレッジは中庸、利払い余力は非常に高い水準です。EBITDAは5,697百万円、EBITDAマージン6.8%で、減価償却負担(760百万円)は軽く、キャッシュ創出力の底堅さが読み取れます。売上減少にもかかわらず利益拡大となった背景として、配置稼働率改善、案件ミックスの改善、採用・教育コストの抑制や販管費効率化などのオペレーション改善が推察されます。一方で、純利益の大幅減は税率や特別損益の影響可能性があり、実効税率や特別項目の内訳が未開示である点は分析上の制約です。投資CF・現金同等物・自己資本比率・発行株式数などに0表示があるものの、これは不記載項目であり、当該数値が実際にゼロであることを意味しません。年間配当は0円、配当性向0.0%で内部留保重視の姿勢が示唆されますが、FCF(投資CF不明)によるカバレッジ評価はできません。製造業向け人材派遣という景気感応度の高い事業特性から、需要の回復/鈍化が売上に与える影響は大きい一方、今回の実績はコストコントロールにより下押し圧力を吸収できていることを示します。総じて、収益性とキャッシュ創出力は改善傾向、財務健全性は堅調、一方で最終利益の変動要因と配当の不実施、投資CF不明などの情報制約が今後のモニタリング課題です。
デュポン分解では、純利益率3.90%×総資産回転率1.303回×財務レバレッジ1.98倍=ROE10.04%と、資産効率と適度なレバレッジがROEを下支え。営業利益率は5.9%(4,937/83,295)で前年比の改善(+37%の営業増益)から、販売単価改善、稼働率上昇、販管費効率化の寄与が示唆されます。粗利益率18.3%に対し営業利益率5.9%で、販管費率は約12.4%(18.3-5.9の概算)と抑制傾向。EBITDAマージン6.8%は人材派遣同業として標準〜やや高水準。営業レバレッジは顕在で、売上-6.8%でも営業利益+37.0%の改善は固定費構造の見直し・変動費化が進んだ可能性を示します。インタレストカバレッジ79.6倍と金融費用影響は限定的で、営業利益→経常利益の毀損は小さい。一方、純利益は3,249百万円(前年比-49.3%)と最終段階での下押しが大きく、税負担・特別損益・非支配要素の影響が想定されます(実効税率の詳細は不記載)。ROAは約5.1%で、資産回転の高さ(1.303回)が貢献。利益の質はOCF/純利益=1.06と良好です。
売上は83,295百万円で前年比-6.8%と減収。製造業向け派遣の需要鈍化や配置人数の調整、特定顧客の生産調整などが示唆されます。一方で、営業利益は4,937百万円(+37.0%)と増益で、単価ミックス改善・稼働率上昇・SG&A効率化が奏功。経常利益4,993百万円と営業に近接し、非営業損益の影響は軽微。純利益は3,249百万円(-49.3%)と大幅減で、前年の一過性益、税率の変動、特別損失の計上などが影響した可能性。利益の質はOCF/純利益=1.06と利益のキャッシュ化が確認でき、持続性は相応に評価可能。短期見通しは、顧客業種(製造業、特に電機・半導体・自動車)の生産計画に依存し、需要回復局面では伸長余地が大きい一方、景気後退局面では再度売上が圧迫されるリスク。コスト構造の柔軟性向上が確認できたため、売上横ばい〜漸増の局面では利益弾力性が高まる公算。中期的にはデジタル人材シフトや高付加価値領域へのミックス改善が成長牽引要素となり得ます。
流動資産54,270百万円、流動負債22,927百万円で流動比率236.7%、当座比率236.7%と短期支払能力は非常に高い。運転資本31,343百万円と手元流動性クッションが厚い(現金等詳細は不記載)。総資産63,941百万円、負債合計30,023百万円、純資産32,368百万円で、負債資本倍率0.93倍と資本構成は健全。インタレストカバレッジ79.6倍、支払利息62百万円と金利感応度は低い。自己資本比率の個別数値は不記載(0表示)であるため厳密な比率算出は不可だが、純資産/総資産からみた見かけ上の自己資本比率は約50.6%(=32,368/63,941)と試算でき、財務耐性は高いと推察される。借入の満期分布、コミットメントライン等の詳細は不明だが、現状の負債水準と利益・CF創出力から支払能力に大きな懸念は見当たらない。
営業CF3,460百万円は純利益3,249百万円の1.06倍で、利益のキャッシュ化は良好。減価償却費760百万円とEBITDA5,697百万円の整合性から営業キャッシュ創出力は堅調。運転資本(31,343百万円)は厚いが、売上変動局面での売上債権・未払費用の増減がCFの主因となる。投資CFは不記載のためFCF評価は限定的で、実際の設備・M&A支出があればFCFは変動し得る。財務CF-6,131百万円は負債返済やその他資本施策を示唆するが内訳不明。総じて、利益の質は高い一方、FCF持続性の評価には投資CFの開示が必要。
配当は年間0円、配当性向0.0%。営業CFは純利益を上回り、潜在的な配当原資はあるが、投資CFが不記載でFCFカバレッジは評価不可。財務CFのマイナスは債務返済等を優先している可能性があり、当面は内部留保と財務健全性維持を重視する方針とみられる。配当実行の持続可能性を判断するには、①投資CFの開示、②純利益の安定化、③ネットデットの水準と資本政策の方向性、の確認が前提となる。
ビジネスリスク:
- 製造業の生産・投資計画に連動する需要変動
- 単価・ミックス悪化による粗利率低下
- 採用市況逼迫や離職率上昇による人件費の上振れ
- 法規制変更(派遣法・入管法等)による事業制約
- 大口顧客への売上依存・与信集中
- M&A・PMIの不達成や減損リスク
- 景気後退や地政学要因による急激な案件減少
財務リスク:
- 運転資本の変動に伴うキャッシュフローの振れ
- 金利上昇時の借入コスト上昇(現状感応度は低い)
- 投資CF拡大時のFCF悪化とレバレッジ上昇
- 税率や特別損益のブレによる純利益の変動
- のれん・無形の減損による資本毀損
主な懸念事項:
- 純利益の大幅減少(-49.3%)のドライバー不透明(税・特別損益)
- 投資CFや現金残高、自己資本比率等の不記載項目に起因する分析制約
- 配当未実施の継続可能性と株主還元方針の不確実性
重要ポイント:
- コスト構造の柔軟化により減収でも増益を実現
- ROE10.04%、ROA約5.1%で資本効率は堅調
- 営業CF/純利益=1.06で利益の質は良好
- 流動性・金利耐性ともに強く財務健全性が高い
- 純利益段階のボラティリティ要因の開示が鍵
- 投資CF未開示でFCF持続性の判断に限界
- 配当方針は内部留保重視で変化の兆しは未確認
注視すべき指標:
- 在籍人員・稼働率・受注動向
- 平均請求単価と賃金上昇率のスプレッド
- 粗利率・販管費率・営業利益率のトレンド
- 売上債権回転日数(DSO)・貸倒れの兆候
- 実効税率の平準化と特別損益の発生状況
- 投資CF(設備/M&A)・のれん残高・減損テスト結果
- レバレッジ指標(負債資本倍率)と利払いコスト
セクター内ポジション:
同業の国内人材派遣(製造領域)と比較して、景気逆風下でも利益率を引き上げ、強固な流動性と高い金利耐性を維持。トップラインの景気感応度は高いが、コスト柔軟性と資産効率で相対的な下方耐性を確保している。今後は最終利益の安定性と投資CFの透明性が相対評価のカタリスト。
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