- 売上高: 577.72億円
- 営業利益: 51.90億円
- 当期純利益: 36.10億円
- 1株当たり当期純利益: 109.34円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 577.72億円 | 482.21億円 | +19.8% |
| 売上原価 | 380.48億円 | - | - |
| 売上総利益 | 101.73億円 | - | - |
| 販管費 | 54.04億円 | - | - |
| 営業利益 | 51.90億円 | 48.28億円 | +7.5% |
| 持分法投資損益 | 1.00億円 | - | - |
| 税引前利益 | 52.24億円 | 49.67億円 | +5.2% |
| 法人税等 | 15.04億円 | - | - |
| 当期純利益 | 36.10億円 | 34.62億円 | +4.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 35.73億円 | 34.62億円 | +3.2% |
| 包括利益 | 39.86億円 | 34.16億円 | +16.7% |
| 減価償却費 | 11.74億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 109.34円 | 105.69円 | +3.5% |
| 1株当たり配当金 | 46.00円 | 46.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 470.51億円 | - | - |
| 売掛金 | 90.35億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 211.08億円 | - | - |
| 固定資産 | 635.33億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 197.18億円 | - | - |
| 総資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 39.80億円 | - | - |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -13.00億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -33.57億円 | - | - |
| 現金及び現金同等物 | 154.45億円 | - | - |
| フリーキャッシュフロー | 26.80億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 6.2% |
| 粗利益率 | 17.6% |
| 負債資本倍率 | 0.48倍 |
| EBITDAマージン | 11.0% |
| 実効税率 | 28.8% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +19.8% |
| 営業利益前年同期比 | +7.5% |
| 税引前利益前年同期比 | +5.2% |
| 当期純利益前年同期比 | +4.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +3.2% |
| 包括利益前年同期比 | +16.7% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 32.80百万株 |
| 自己株式数 | 58千株 |
| 期中平均株式数 | 32.69百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,313.76円 |
| EBITDA | 63.64億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 46.00円 |
| 期末配当 | 56.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,140.00億円 |
| 営業利益予想 | 85.00億円 |
| 当期純利益予想 | 59.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 59.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 180.19円 |
| 1株当たり配当金予想 | 54.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のウェルネオシュガーは、売上高577.72億円で前年同期比+19.8%と大幅なトップライン拡大を達成しました。営業利益は51.90億円(+7.5%)にとどまり、売上成長に対して利益成長が鈍化しており、原材料・エネルギーコストや販管費の上昇を価格転嫁で完全には吸収できていない可能性が示唆されます。粗利益率は17.6%(101.73/577.72)で、営業利益率は8.98%(51.90/577.72)と一桁台後半を確保しています。税引前利益は52.24億円、当期純利益は35.73億円(+3.2%)で、実効税率は28.8%と標準的な水準です。デュポン分析では、純利益率6.2%、総資産回転率0.551、財務レバレッジ1.38倍から算出ROEは4.7%で、資本効率はなお控えめです。EBITDAは63.64億円、EBITDAマージンは11.0%で、減価償却費11.74億円を十分に賄うキャッシュ創出力を示しています。営業CFは39.80億円で純利益比1.11倍と利益の現金化は概ね良好です。投資CFは-13.00億円で、フリーCFは26.80億円とプラスを確保しました。財務CFは-33.57億円で、配当金支払額18.32億円に加え、有利子負債の純返済等が資金流出の主因とみられます。期末の現金及び同等物は154.45億円と潤沢で、短期借入金158.10億円の存在を勘案しても流動性は良好と評価できます。貸借対照表は総資産1,048.72億円、純資産757.58億円、自己資本比率72.2%と堅固な資本基盤を維持しています。運転資本面では、売掛金90.35億円、棚卸資産211.08億円、買掛金109.40億円から推計されるキャッシュ・コンバージョン・サイクルは約77日で、在庫負担が相対的に重い構造がうかがえます。配当性向は93.6%と高水準で、利益に対する株主還元は積極的ですが、FCFカバレッジは0.80倍と開示され、キャッシュフロー面からの持続性には留意が必要です。総じて、収益は拡大基調も、コスト上昇と販管費増により営業レバレッジは限定的で、ROE向上にはマージン改善か資産効率化が課題です。財務基盤と流動性は強固で下方耐性は高い一方、原料糖相場・為替・エネルギーコストといった外生変数への感応度は引き続き高いと評価します。開示には営業外項目・流動負債明細・金利負担などに未記載があり、一部指標の精緻な推計には制約がある点を前提に評価しています。
ROE分解(デュポン): 純利益率6.2% × 総資産回転率0.551 × 財務レバレッジ1.38倍 = ROE 4.7%(報告値と整合)。純利益率は当期純利益35.73億円/売上577.72億円=6.18%で、実効税率28.8%を考慮すると営業段階の稼ぐ力は一定だが、価格転嫁とコストの綱引きで伸びは限定的。営業利益率は8.98%(51.90/577.72)で、売上伸長(+19.8%)に対し営業利益の伸び(+7.5%)が鈍く、営業レバレッジは目下マイナス気味。販管費率は9.35%(54.04/577.72)で、前年との比較は不明も、売上総利益の伸び(粗利率17.6%)に対し販管費が圧迫要因となった可能性。EBITDAマージンは11.0%で、減価償却費11.74億円を十分吸収。税引前マージンは9.04%(52.24/577.72)と営業利益率と近接しており、営業外損益は中立~軽微と推察(詳細未開示)。資産効率は総資産回転率0.551と低〜中位で、在庫負担の大きさが示唆される。ROE 4.7%はレバレッジ1.38倍の低さ(健全な資本構成)も影響し、株主資本効率は食品原料セクター平均をやや下回る印象。
売上は+19.8%と強い伸長。製品ミックス改善や販売数量増、価格改定の寄与が想定されるが、詳細は未開示。利益面は営業利益+7.5%、当期純利益+3.2%にとどまり、コスト上昇(原料糖、エネルギー、物流)や販管費増が圧迫。粗利率17.6%と営業利益率8.98%は一定の回復力を示すが、価格転嫁のタイムラグが残る可能性。持分法投資利益は1.00億円と限定的寄与。需要面では飲料・食品向け安定需要に支えられる一方、健康志向による砂糖消費抑制の構造的逆風は継続。H2の見通しは、原料市況と為替の変動に左右されやすく、マージンの下振れリスクと、価格改定浸透による改善余地が併存。資産効率の改善(在庫圧縮、回転率向上)が営業CFの増勢と利益の質を押し上げるカギ。中期的には、生産性向上投資と高付加価値品の拡販がマージン改善ドライバーとなり得るが、短期は外部環境主導でボラティリティを伴う。
流動性は現金同等物154.45億円に加え、営業CF39.80億円が裏付け。流動負債の明細は未開示だが、短期借入金158.10億円が主。自己資本比率72.2%、総資産1,048.72億円、純資産757.58億円と資本の厚みは十分。負債資本倍率0.48倍(負債/純資産=359.98/757.58)で財務安全性は高い。利払い能力(インタレスト・カバレッジ)は利息未開示のため算出不可だが、EBIT 51.90億円と現金水準からみて短期的な支払余力は高いと判断。借入の期間構成(長期/短期)は未開示で、借換えリスク評価に制約。買掛金109.40億円に対し売掛金90.35億円・棚卸資産211.08億円と、運転資本の資金需要は大きいが、資金手当ては良好。
利益の質は営業CF/純利益=1.11倍と概ね良好で、利益が現金創出に結びついている。EBITDA63.64億円に対し営業CF39.80億円で、税金・運転資本増加の影響で差が出ているとみられる。投資CF-13.00億円は主に設備投資と推察(詳細未開示)。フリーCFは26.80億円とプラスを確保し、自己資金で成長投資を回す余力あり。運転資本回転: DSO約28.5日(90.35/577.72×182日)、在庫日数約100.9日(211.08/380.48×182日)、買掛日数約52.3日(109.40/380.48×182日)で、CCCは約77日。高めの在庫日数がキャッシュ創出の抑制要因。期末現金154.45億円は短期借入金158.10億円に近く、資金繰りは安定も、在庫圧縮によるCF改善余地が大きい。
配当性向は93.6%と高く、当期利益の大半を還元。営業CF・FCFの観点では、フリーCF26.80億円に対し配当金支払額18.32億円のため、単純比較では1.46倍のカバレッジに見える一方、開示のFCFカバレッジは0.80倍で、定義や追加的株主還元/負債返済を含む可能性があり、慎重評価が必要。財務CF-33.57億円には配当以外の資金流出(債務返済等)が含まれ、総合的な資金余力を圧迫。自己資本比率72.2%と現金水準は高く短期的な減配リスクは低いが、高水準の配当継続にはマージン改善と在庫最適化による安定的なFCF創出が前提。今後の配当方針は、投資需要や市況ボラティリティを踏まえた柔軟性が求められる。
ビジネスリスク:
- 原料糖価格の変動と為替(輸入コスト)による粗利率のボラティリティ
- エネルギー・物流コスト高止まりによるコスト圧迫
- 主要顧客(飲料・食品メーカー)との価格交渉力の制約と価格転嫁のタイムラグ
- 健康志向や代替甘味料の普及による砂糖需要の構造的減少
- 在庫水準の高さに伴う評価損・滞留リスク(IFRSのNRV適用)
- 規制・関税・貿易政策変更による供給網・価格への影響
- 自然災害・天候不順がサプライチェーン(原料糖生産国)に与える影響
財務リスク:
- 短期借入金158.10億円のリファイナンスリスクと金利上昇の影響
- 流動負債・長期負債の明細未開示に伴う満期集中の不確実性
- FCFカバレッジ0.80倍(開示値)と高配当性向の継続可能性への懸念
- 在庫増による運転資本の資金拘束とキャッシュフロー悪化リスク
- 為替変動による仕入コスト・運転資金需要の変動
主な懸念事項:
- 売上成長に対し営業利益の伸びが鈍化(マージン圧迫)
- ROE 4.7%と資本効率が低位にとどまる
- 在庫日数約101日とCCC約77日の長さがCF改善のボトルネック
- 高い配当性向(93.6%)と開示FCFカバレッジ0.80倍のギャップ
- 営業外損益・金利費用・流動負債詳細の未開示による評価不確実性
重要ポイント:
- トップラインは+19.8%と強含む一方、営業利益+7.5%で営業レバレッジは限定的
- 粗利率17.6%、営業利益率8.98%と利益率は底堅いが上昇余地は市況と価格転嫁次第
- ROE 4.7%で資本効率は課題、資産効率(回転率)とマージン改善が鍵
- 営業CF/純利益1.11倍と利益の質は概ね良好、在庫圧縮で更なるCF改善余地
- 自己資本比率72.2%・現金154.45億円と財務耐性は高い
- 配当性向93.6%は高水準で、FCF面からの持続性に注意が必要
注視すべき指標:
- 粗利率・営業利益率の四半期推移(価格転嫁進捗とコスト動向)
- 在庫日数・CCC(運転資本効率)
- 総資産回転率とROE(デュポン各要素の改善度)
- 営業CF/純利益比率とフリーCFの継続性
- 短期借入金の残高・金利負担(インタレストカバレッジ)
- 為替・原料糖相場とヘッジ方針の開示
セクター内ポジション:
国内砂糖・甘味料セクター内で財務安全性は上位、利益率は中位、資本効率(ROE)は中位以下。市況依存度が高い一方、バランスシートの強さでボラティリティ耐性を持つポジショニング。
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